いびきをかいていることを家族やパートナーに指摘されたり、自分でうたた寝しているときに気づいたりしたという人はいませんか?
「まさか自分が」「女なのに」と恥ずかしくなりますよね。でも、いびきはなかなか自分ではコントロールするのは難しいものです。また、世の中にはさまざまな対策がありますが、どれがいいのか分からないことも…。
そこで今回は、女性のいびきの原因と対策を銀座コレージュ耳鼻咽喉科の院長、都筑俊寛先生に教わります。
■自分がいびきをかいていることを知ったきっかけ
自分がいびきをかいていることに、自ら気づくのは少し難しいところがあります。みなさんはどんなきっかけで気づいているのでしょうか。銀座コレージュ耳鼻咽喉科でいびき治療を行う都筑先生に、女性たちがどんなきっかけで自分のいびきに気づき、来院しているのかを教えていただきました。
「自分で気づいて自発的に来られる方はほとんどいません。来院される女性の患者様は、ご家族やパートナーからの指摘で来られるケースが多いです。
その他、旅行先でいびきをかいて友達に指摘された、うたた寝しているとき自分のいびきで目が覚めた、結婚・同棲などする前にパートナーに指摘された、家族に言われて小さいころから悩んでいたなどの理由の方がいます」
■女性のいびきは男性とどう違う?
家族などから指摘されるならまだしも、友人や結婚前のパートナーから指摘されたら大慌て! ぜひ、いびきの原因を知っておきましょう。
ところで、「いびき」をかくのは男性のほうが多いイメージがありますが、実際のところどうなのでしょうか。
「いびきには、いびきだけの『単純性いびき』と『睡眠時無呼吸症候群(SAS)を伴ういびき』があります。いびきの原因はアメリカ耳鼻咽喉科学会のHPに記載があるように、『口蓋垂(のどちんこ)とその周囲の軟口蓋(上あごのやわらかな部分)の振動』です。
男女差を言いますと、実際、当院で単純性いびき(無呼吸含)の手術を受けた患者さんの数は、2016~2017年の2年間で男性2,075名、女性1,678名で、男性のおよそ2割がSASの患者様でした。SASを含めると男性のほうが多くなりますが、単純性いびきでは性差はほとんどありません。
また、当院で手術したSASの患者さんは圧倒的に男性が多いです。SASの原因は空気の通り道が狭くなると起こります。部位は、鼻、口蓋垂、舌根部の3か所です。女性は女性ホルモンの作用により、舌根沈下が起こりにくくなることで舌根部が狭くなりにくくなると推定されます」
■いびきの大元の原因をチェック!
いびきはSASを除けば、男女で差はないようですね。ところで、いびきの原因は、『口蓋垂(のどちんこ)とその周囲の軟口蓋(上あごの柔らか部分)の振動』とのこと。それはどうして起きるのでしょうか。都筑先生によると、次のことが考えられるそうです。
・肥満体型
・仰向け寝
・口呼吸
・飲酒
・不規則な生活習慣
・あごが小さい・噛み合わせ不良
・加齢によるもの
・睡眠導入剤や精神安定剤の服用
・口蓋垂(のどちんこ)が大きい・長い
・鼻疾患
・扁桃腺が大きい
■女性におすすめのいびき対策2つのポイント
思い当たるものがあれば、ぜひ改善しましょう。都筑先生は、中でも次のふたつを実践することで、いびきを軽減させることができる場合が多いといいます。
1:口を閉じて鼻呼吸で横向きに寝る
「口を閉じて横向きに寝るようにすると、効果が高いです。口を閉じているといびきは起こりません。その際に、鼻が詰まると、より口で息をしようと口呼吸になってしまい、いびきにつながりやすくなります。
では鼻の通りをよくすれば、いびきはかかなくなるのかというと、そうではありません。いびきの原因は、先ほどもお伝えした通り、口蓋垂(のどちんこ)とその周囲の軟口蓋(上あごのやわらか部分)の振動なので、鼻の詰まりを解消するだけでは不十分となります」
2:肥満を解消する
「肥満になると、のどの内側にも脂肪がつき、さらに舌も厚くなると気道が狭くなります。肥満でなくても、首が太くて短い場合も同じ現象が起こりやすくなります。適度な運動、バランスのとれた食事、体重コントロール、ダイエットを心がけましょう」
いびきに悩む女性は意外と多くいるようです。ぜひ対策を実践してみましょう。
それでもいびきが気になるという場合、一度専門医に診てもらうというのもひとつの方法です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利