【目次】

肌荒れが起こるさまざまな「原因」


【1】体の冷えからくる不調

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肩コリや肌荒れ、便秘など、日常生活で感じるちょっとした身体の不調。実はこれらの症状は、「体の冷えをとれば9割は治る」と言われているのをご存知でしょうか?

「体の表面が温かくても、外出直後や食事をとり始めてすぐに汗をかきやすい人は『隠れ冷え性』の疑いがあります。とくに、大量に汗をかく人は注意が必要です。 隠れ冷え性の人は内臓が冷えてしまっているため、身体の表面に熱が出てしまうという特徴があります。手足がほてっている、お腹を触ると冷たい、下半身がむくみやすいといった症状が出ている人は隠れ冷え性かもしれません」(イシハラクリニック副院長 石原新菜さん)。

実は、石原さんご自身も、かつては身体の冷えに悩んでいたひとり。激務が続く研修医時代に、肩コリや便秘、生理痛、肌荒れなどに頭を抱えていたところ、同じく医師であるお父様に「身体を温めれば、不調は治り痩せる」とアドバイスをもらったのだそう。

 
石原 新菜先生
イシハラクリニック副院長 / 健康ソムリエ講師
(いしはら・にいな)クリニックでの診察の他、わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、テレビやラジオなどの出演や執筆活動など、幅広く活動中。著書に13万部を超えるベストセラーとなった『病気にならない蒸し生姜健康法』(アスコム)など。

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【2】免疫力・肌バリアが低下し美肌菌バランスが崩れる

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免疫力が低下すると、血流が悪くなり、皮膚に十分な栄養や酸素が行き渡らなくなります。そうすると新陳代謝が乱れ、肌荒れが引き起こされます。免疫細胞はタンパク質でできているため、タンパク質不足にならないことがとても重要。タンパク質が含まれている食材は、肉、魚、卵、大豆、乳製品などです。これらの食材は積極的に摂るように心がけましょう。

池上 淳子さん
日本ビューティーヘルス協会 会長
(いけがみ じゅんこ)管理栄養士、美容栄養学専門士、美容食インストラクター。美容栄養学のプロとして、モデル育成、講演会講師、テレビ出演など、活動は多岐にわたる。美と食のプロである「美容食インストラクター」を育成している。著書に『最高の美をつくる朝食メソッド』(ビジネス社)、『美女をつくる足し算レシピ30:抗酸化物質でアンチエイジング』(あたま出版)がある。

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美肌菌バランスを崩すと肌トラブルを起こす原因に。  
美肌菌バランスを崩すと肌トラブルを起こす原因に。  

肌には様々な微生物が常在し、肌を健やかに保つために重要な役割をする「美肌菌」。大気汚染や、スモッグ、紫外線、ストレス、生活リズム、疲労、睡眠不足等により、繊細な美肌菌のバランスは崩れる恐れも。

「皮膚常在菌は繊細で、紫外線、ストレス、生活リズム、疲労、病、大気汚染、スモッグなどによりバランスが崩れてしまいます。皮膚常在菌バランス(美肌菌バランス)が崩れると、肌のバリア機能が低下し、肌トラブルを起こしやすくなります。美肌菌は、天然のグリセリンを排出することで、外的ストレスから肌を守りバランスを保ちます。つまり、肌の保水・保湿、バリア機能、外的刺激から守る機能があるのです」(レナ・フィリッポウさん)。

Lena Philippou
 KORRES  Co-Founder & Chief Innovation Officer
(レナ・フィリッポウ)1996年にコレスに入社。ブランド立ち上げから関わり、現在はコレスの開発全体を統括している。革新的な食用ギリシャヨーグルトの化粧品処方の開発もレナによるもの。

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【3】紫外線によるダメージ

肌トラブルの大きな根源となるのが、紫外線。美に携わる人間であれば、一年中、欠かさずにUVカット効果のある下地を使用されている方も多いはず。テレワークが増える中、PCやスマートフォンの使用もすごく増えていますよね。このようなブルーライトなどの明るい光を浴び続けることによって、減ってしまうのがメラトニンというホルモンの分泌。メラトニンの減少により、肌が本来持つ“日焼けから肌を守る力(セルフシールド機能)”がオフになってしまうことに。
 

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【4】睡眠の質の低下による悪影響

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睡眠の質低下は脳にも体にも影響が大きい。

睡眠の質は美や健康の質、人生の質といっても過言ではありません。それは、これまで多くの研究が明らかにしています。睡眠の質が高まることで、昼間の主観的な健康感やQOLが高くなることが報告されています。

睡眠の質の低下による悪影響は様々ありますが、例えば肌荒れです。肌が再生するには、肌の内部で細胞分裂が起こることが必要で、その細胞分裂は睡眠中に成長ホルモンが分泌されることで促進されるため、いい睡眠が取れないとうまく細胞分裂が起きないのです。

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【5】古い角質の蓄積

お手入れをちょっとサボるとすぐに溜まってしまうのが古い角質。その集積は、物理的なザラつきだけではなく、スキンケアのなじみも妨げます。そして、同じように蓄積されていく毛穴の黒ずみや皮脂汚れは、見た目がよくないのはもちろん、肌トラブルの原因に。

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◆夜に時間・質ともによい睡眠をとる

成長ホルモンは細胞の新陳代謝を促し、肌の生まれ変わりや修復をする働きがあります。この成長ホルモンは、何時に寝ても、眠りについてから3時間の間に分泌が最も多くなるとわかってきました。そのため、寝ついてからの3時間をいかに途切らせることなく、深く眠れるかが美肌の鍵に。

寝ている間の肌は、日中のダメージを修復するためにフル稼働しています。これは何も肌に限ったことではなく、睡眠中は体全体の修復かつ再生も行われていて、そこにかかるエネルギーは膨大! 日中は肌を守るために強固になっているバリア機能も、睡眠中は必要なくなり、低下します。それは体のメカニズム的に当然のことですが、肌の乾燥という側面で考えると大問題。だからこそ、夜のスキンケアに何をすべきかを考える必要があるのです。

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◆十分な栄養素を摂る

美肌のためなら、ヒアルロン酸やコラーゲンを内側から補給してプルプル肌に、と考えがちですが、まずとるべきは鉄分や亜鉛などのミネラル類。

「どちらも慢性的に不足している女性がほとんど。肌のターンオーバーに必要な亜鉛は点滴などで補うこともできないので、サプリが有効ですね。ビタミンは免疫機能に大切なCやBを。Cはストレスで大量に消費されますし、ビタミンB群が不足すると睡眠の質が低下します。多忙な女性は、まずこのふたつのビタミンを補ってほしいですね」(松倉クリニック代官山 院長 貴子さん)

貴子 先生
松倉クリニック代官山 院長
(すみや たかこ)美容皮膚科、形成外科の専門医としてだけでなく、エレガンスキャリアとしても高名。美容・健康と栄養との関係に着目し、高品質のサプリ開発を手がけている。

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肌荒れを早く治す「スキンケア方法」


【1】まずはきちんと汚れを落とす

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スキンケアのファーストステップは化粧水でも乳液でもなく、「洗顔」です。西洋人と比較して角質層の厚みが2/3ほどしかなく、皮脂量が20%も多い日本人の肌。

「泡洗顔」の基本は丁寧な泡立てにあり。なぜならば、泡が細かく密度が高いほど汚れを吸着する力が高まるから。皮脂の多いTゾーンから泡をのせ、手が直接肌に触れないように泡を顔全体に広げ、汚れを吸着させます。すすぎは、32〜35℃のぬるま湯で生え際まで丁寧に。ホルモンバランスの変化の影響により乾燥しやすくなる40代以降の肌は、泡洗顔での落としすぎには注意して。潤い補給も行える上質なアイテム選びが重要です。どの洗顔メソッドも、アイメイクやリップは、ポイントメイクアップリムーバーであらかじめ落としておくことをお忘れなく。

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1.角が立つくらいに泡立てる
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2.Tゾーンから泡をのせる

1.角が立つくらいに泡立てる

チューブ、固形石鹸共に泡立てネットを使い、少量のお湯を加えながら角が立つくらいに泡立てを。量の目安は片手にこんもりのるくらい。

2.Tゾーンから泡をのせる

皮脂分泌量の多いTゾーンから泡をのせる。泡が汚れを吸着するので、のせた泡を転がすようにさっと泡を広げ、ぬるま湯でしっかりすすぐ。

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【2】潤い力を高める角質ケアをする

潤いが失われがちな大人の肌には、与えた潤いをしっかりとキープできるよう、肌の基礎力を育てるアプローチも重要になってきます。というのも、潤い力が弱いと、いくら保湿をしても、水分が蒸発してしまい、すぐに乾燥してしまう、負の乾燥スパイラルに。

それではどうしたらよいかというと、潤い力=肌のバリア力を育てるためのケアが大切になってきます。それが、肌の一番表面にある角層を整える『角質ケア』です。ピーリンクなどの角質ケアは肌に刺激を与え、潤いを奪い、乾燥を招くといった誤った認識をされている方も多いのですが、美容医療の分野では、ピーリングを行うと肌の水分量がアップするという確かなデータもあり、その効果はすでに実証されています。

もちろん、やりすぎは良くありませんが、期間や回数などを守って行えば、モチっとしたツヤツヤの肌が手に入ります。年齢を重ねるごとに、潤い物質であるセラミドや天然保湿因子のNMFは減少していくので、肌の乾燥も強くなっていきます。そんな大人の肌には、冬だけでなく、肌の水分量を上げるためにも、定期的な角質ケアが有効です。

皮膚科専門医が解説! 乾きがちな大人の肌こそ「角質ケア」が必要な理由

肌を健やかに保つパック【3選】


【1】ゲラン「スーパー アクア シートマスク」

ゲラン スーパー アクア シートマスク 6枚入り ¥16,610
ゲラン スーパー アクア シートマスク 6枚入り ¥19,690

細胞が自ら水分チャージする力を高める独自成分により、バリア機能を向上させてマスク荒れしにくい丈夫な肌に整える。瞬時に水分をチャージすることで、肌がすぐにふっくらとし、縮面ジワ、小ジワを抹消する。

マスク荒れ、乾燥…肌が弱ったときに! ゲランの保湿専門ラインのシートマスクが重宝

【2】コスメデコルテ「モイスチュア リポソーム マスク」

コスメデコルテ モイスチュア リポソーム マスク 6枚入り ¥7,920

美容成分を長時間にわたって、じわじわと送り込む特別な技術の効果で肌の潤いを底上げし、肌荒れ、カサつきを即解消。モイスチュア成分を含んだ多重層リポソームが、角層の奥まで浸透。肌に似つような水分を保持し、ハリと透明感を与えて明るい印象に導くシートマスク。

美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんが伝えたい「超一流コスメ」|「コスメデコルテ」の 肌荒れや乾燥を即解消するパック&美容液

【3】ポーラ「ホワイトショット マスク QXS」

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ポーラ ホワイトショット マスク QXS 7枚入り ¥7,480[医薬部外品]

メラニンの蓄積を抑える美白有効成分、肌荒れを防ぐ有効成分トラネキサム酸に加え、独自の9種の美容成分を含むという多効能ぶり。肌をひんやり心地よく包み込み、ダメージを即効ケアし、澄んだハリ肌に整える。

3日間連用すればシートマスクの真の実力がわかる! ポーラ『ホワイトショット マスク QXS』に注目

※掲載した商品の価格はすべて税込みです。

この記事の執筆者
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