【目次】

向上心がない人の特徴【4選】


【1】自己肯定感が低く、消極的

中島 輝さん
メンタルコーチ、心理カウンセラー、肯定心理学協会/トリエ代表
(なかしま てる)自己肯定感の第一人者。 幼少期より困難な精神状況を乗り越えながら、30年間の自らの体験で習得した技法を用いたカウンセリングとコーチングを実践する。 現在Jリーガー、上場企業の経営者など15,000名以上のクライアントを担当。最新著書に、『自己肯定感ノート』(SBクリエイティブ)などがある。
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自己肯定感の高さによってどう変わる?

この自己肯定感が高いとどんなメリットがあり、低いとどんなデメリットがあるのでしょうか?

「自己肯定感が高い状態にあればあるほど毎日は楽しくなり、気持ちが安定し、前向きな行動力が湧いてきます。仕事、恋愛・結婚、子育てと、何もかも前向きにチャレンジすることができ、いい人間関係も築くことができます。一方、自己肯定感が低い状態にあればあるほど、視野が狭まり、小さなことにイライラしたり、怒りがわいてきたり、些細なことに傷ついたりと、心が安定しません。新しいことにチャレンジしようと思っても『どうせまた失敗する』と、すぐに自分で行動にブレーキをかけてしまいます。行動が消極的になり、自分や周囲に対するネガティブな感情が強まり、人生そのものが低空飛行を続けることになってしまいます」(中島さん)。

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【2】自分と向き合わず、努力をしない

川下和彦さん
クリエイティブディレクター/習慣化エバンジェリスト
(かわした かずひこ)2000年、慶應義塾大学大学院修士課程終了後、総合広告会社に入社。マーケティング、PR、広告制作など、多岐にわたるクリエイティブ業務を経験。2017年春より、新しい事業を創造し、成長させることを標榜するスタートアップ・スタジオに兼務出向。広告クリエイティブに留まらず、イノベーション創出に取り組んでいる。著書に『コネ持ち父さん コネなし父さん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ざんねんな努力』(アスコム)などがある。
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若い頃のままの食事習慣は見直すべきかも。

私たちは昔から身についている習慣・価値観に対して、あまり変えようとはしません。果たしてこのままでいいのでしょうか?

「精神的に未熟な人はいわば『視野の狭い人』でもあります。ですから例えば、食事習慣なども若い頃と同じままでも『このままでいいのかな?』と、疑問に思ったりもしません。ですが、社会人になって運動量が減り、また、加齢と共にやって来る筋肉量の変化や、代謝率の下降などに合わせて、『1日3回』という暗黙の了解で決めている食事習慣も、見直すべきだと考えています。僕の場合ですと、ダイエットをきっかけに食事習慣を改善させ、今は昼抜きで2回にしています。このようにアップデートしたことで、とても快調な日々が続いています。もちろん食事に関してはそれなりに栄養バランスに配慮する知識なども必要となりますが、要は、子どもの頃と今はいろんな面が違いますので、身についている習慣や価値観を見直すことが大事なのです」(川下さん)。

確かに、疑わずに正解だと思っている習慣はいろいろとありますよね。自分の習慣は加齢と共にチェックして、アップデートすることが大切なようです。

周囲が認める人は絶対にやらない!精神的に未熟な人が「無意識でやっているNG習慣」6選

【3】面倒なことを避け、楽しようとする

藤沢久美さん
シンクタンク・ソフィアバンク代表
(ふじさわ くみ) 大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年に日本初の投資信託評価会社を起業。同社を世界的格付け会社のスタンダード&プアーズに売却後、2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。13年、代表に就任。そのほか、静岡銀行、豊田通商などの企業の社外取締役、文部科学省参与、各種省庁審議会の委員などを務める。07年、ダボス会議(世界経済フォーラム主宰)「ヤング・グローバル・リーダー」、翌年「グローバル・アジェンダ・カウンシル」メンバーに選出され、世界の首脳・経営者とも交流する機会を得ている。テレビ番組『21世紀ビジネス塾』(NHK教育)キャスターを経験後、ネットラジオ『藤沢久美の社長Talk』パーソナリティとして、15年以上にわたり1000人を超えるトップリーダーに取材。大手からベンチャーまで、成長企業のリーダーたちに学ぶ「リーダー観察」をライフワークとしている。主な著書に『最高のリーダーは何もしない』(ダイヤモンド社)、『なぜ、川崎モデルは成功したのか?』(実業之日本社)など多数。
成功者が絶対に口にしない言葉、それが「時間がない」。
成功者が絶対に口にしない言葉、それが「時間がない」。

「職場で誰からからイレギュラーな頼まれごとをされた際、つい、この忙しいのに、めんどうだなと思ってしまうことはありませんか?困ったときは、お互いさま。周囲から助けてもらえる人は、ただ一方的に人様の好意に甘えているのではなく、自分に頼まれたことは快く引き受けるように心がけているもの。とはいえ、無茶ぶりの依頼まで引き受けて、結果、できませんでしたということになっては、“口先だけの人“と評価がガタ落ち。ですから、何でもYESと応じているわけではありません。ただ、どうしても依頼を断らざるをえない場合にも、成功者が絶対に口にしない言葉があります。それは“時間がない”。

時間がないからできません、という断り方は、あなたのために割く時間はありません、私にとってあなたの依頼は優先度が低いです、というニュアンスで、相手にとっては大変失礼です。もし本当にスケジュールがいっぱいで、頼みごとを今すぐ引き受けられない場合、成功者は“手伝いたいけれど、今はこの仕事があるから、それが終わってからでいい?”“○時以降だったら手伝えそうだけど?”“A・B・Cのうち、Aだけでよければ……”など、何らかの代替案を提示するのがよいです。誰かから頼みごとをされたら、それは自分の能力、可能性を広げるチャンス。すぐにできないと思うのではなく、自分の成長のためにも、どうすればできるか?を考えるようにしましょう」(藤沢さん)。

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【4】失敗や挫折を味わったことがある

飯山晄朗さん
メンタルコーチ・人財教育家
(いいやま じろう)中小企業診断士(経済産業省登録)。銀座コーチングスクール認定プロフェッショナルコーチ。JADA(日本能力開発分析)協会認定SBTマスターコーチ。金沢大学非常勤講師。富山県高岡市出身。石川県金沢市にオフィスを構え、全国で活動している。商工団体の経営指導員としての11年間で、中小企業の経営、財務、労務相談を5,000件以上こなす。独立後は中小企業の人財教育に携わり、2つのコーチングスクールの運営、オリンピック選手や高校野球部を始めとするアスリートたちのメンタルサポートを行い、ビジネスやスポーツの両分野で圧倒的な結果を残している。
公式ページ
過去の失敗を思い返すのは「マイナスのメンタルトレーニング」

一生懸命、勉強したのに試験に合格できなかった。期待されて任された大事なプレゼンに失敗した。そうした挫折経験は誰しも持ち合わせていることでしょう。ただ、過去の失敗を何度も繰り返し思い出してしまうと、ますます自分に自信が持てず、負け犬メンタルになってしまうと飯山さんは主張します。

「目標や取り組みを実現できるかどうかは、実際にやってみないとわからないこと。やる前や、やっている最中に『どうせ自分にはできない』となるのは、単なる思い込みです。その人が本当にできないわけではありません。それにもかかわらず、『自分にはできない』と弱腰になってしまうのは、過去の失敗経験を脳が覚え込んでしまっているせいです。人間の脳というのは、過去の強烈な感情を伴うイメージを記憶するという性質があります。このため、失敗したときに味わった恐怖感や絶望感が強ければ強いほど、そのマイナスの感情を繰り返し思い出してしまうのです。そうしているうちに、『自分にはできない』という思い込みはますます強化されていきます。いわばマイナスのメンタルトレーニングをしているようなものです。

ただ、ご安心ください。脳の記憶は上書き保存が可能です。さきほど申し上げたように、脳は強烈な感情を記憶しますから、プラスの感情を繰り返しイメージするだけでも、『できない』という思い込みを『できる』という自信に変えていくことができます。そのためには、まずは過去を振り返り、何かに夢中になっていたり、絶好調だったり出来事を思い返すこと。そのときのワクワクしていた感情を思い起こすのは、『自分にはできない』というマイナスの感情を上書きするのに有効です。それから、自分は将来どうなっていたいのか考えて、その夢や目標を達成したり、楽しいことをやっていたりする自分の姿を想像するのもいいでしょう。ただぼんやり『こうなっていたらいいな』ではなく、うまくいっている自分の笑顔、家族や応援してくれる人たちの笑顔、そして何よりも『やったー』、『嬉しい』『よかったー』といった、プラスの感情を強く意識するのがポイントです」(飯山さん)。

過去の苦い記憶をつい思い出してしまうのは、仕方がありません。ただ、無意識の習慣を、意識的な行動によって変えていくことはできるはず。過去について思い悩みやすい人は、意識的に自分の過去や現在、未来についてポジティブなイメージを思い描くようにしましょう。

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向上心がない人の対処法【3選】


【1】目標を立てる

新 将命さん
株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長
(あたらし まさみ)シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなどの企業6社で社長職を3社、副社長職を1社経験。その経験を活かし、現在は国内外で「リーダー人財育成」に取り組んでいる。主な著書に『王道経営――勝ち残る企業だけがやっていること』『経営の教科書――社長が押さえておくべき30の基礎科目』(いずれもダイヤモンド社)など。
やるべきこととやるべきでないことを分類しよう。
やるべきこととやるべきでないことを分類しよう。

仕事を円滑に進めるためのカギは、時間配分にあります。時間に追われるような働き方では、うっかりミスを誘発したり、大事なことを見落としてしまったりと、失敗ばかりが続いてしまうもの。そこで重要なのが、「やるべきこと」「やるべきでないこと」「時間をかけてはいけないこと」の見極め。そのためにまずすべきなのが、「明日やるべきことを6つ書き出す」ということです。それを視覚化したら、次に優先順位をつけ、その通りにこなしていくだけ。たったこれだけのことで、タイムマネジメントのスキルは上がり、効率的に働けるようになります。仕事の段取りがつけられるようになると、忙しさは大幅に軽減され、もちろん周囲からの評価も上がるでしょう。時間は限られているもの。それをいかに有効活用できるかどうかが、成功と失敗の境目なのです。

「とくに大切なのは、やるべきでないことに加えて、やらないでもいいことをはっきりと決め、大胆に除去することです。これだけで時間は短縮できます。その結果、やるべきことに時間を使うことが可能になるのです」(新さん)。やるべきことを絞ることから始めて、やるべきでないことはやらないように行動していきましょう。

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【2】小さな成功体験を積む

太田彩子さん
一般社団法人 営業部女子課の会代表理事、株式会社ベレフェクト 代表取締役。
(おおた あやこ)主に女性営業職や女性、営業職の人材育成、キャリア開発支援に携わり、のべ50,000人以上を支援してきた。営業女子のためのコミュニティ「営業部女子課」を主宰し、全国に展開、3,600人以上のネットワークにまで成長させた。NHK「ニュースウォッチ9」「おはよう日本」、日本テレビ系「newsZERO」などメディア出演多数。代表著書に『営業女子 働き方がわかる教科書』(プレジデント社)、『1億売るオンナの8つの習慣』(かんき出版)などがある。大学院にてカウンセリング心理学研究にも携わる。
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小さくてもいい、初めの一歩を。

「いきなり大きな目標を掲げても、実現不可能であったり、遠すぎてモチベーションにならなかったりすることは多いものです。だからこそ、少しだけ先の小さな目標を着実に達成していくことで、自分自身の自信を高めることがポイントです。そして達成したら、小さなご褒美を自分に与えても良いです。例えば、仕事帰りに好きなスイーツを食べるなど。この小さな目標を達成する成功体験とプチご褒美を繰り返すことで、『私にもできる』という内的なパワーが高められます」(太田さん)

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【3】憧れとなる人物像を見つける

戸田 久実さん
研修講師
(とだ くみ)大学卒業後、民間企業にて営業、社長秘書として勤務。研修講師として民間企業、官公庁の研修・講演の講師として活躍する。対象は新入社員から管理職まで幅広く、相互信頼をベースにした「伝わるコミュニケーション」をテーマに「アンガーマネジメント」「アサーティブコミュニケーション」「クレーム対応」「プレゼンテーション」「インストラクター養成」「女性リーダー研修」など多岐にわたる研修や講演を実施。講師歴は26年。登壇数は3000を超え、指導人数は10万人に及ぶ。

どんなふうにキャリアを積んでいきたいのか、どんな人生を歩みたいのか、お手本となる生き方の「ロールモデル」。自分の理想にぴったりな目標となる人がいればいいのですが、そんな素敵な人生の先輩が身近にいるとは限りません。戸田さんに寄せられる女性からの相談の中には、「近くにロールモデルがいない」という悩みが多いのだとか。しかし、ひとりひとりの人生が多様化しているこの時代に、無理にひとりのロールモデルを探す必要はありません。まったく同じような仕事をして、まったく同じような生活を送っているという人はほとんどいないのですから、ひとりの完全なロールモデルを探すのは不可能なはず。

「私の場合は、そもそも講師として独立して、結婚、出産もして……というキャリアを選んでいる人自体が身の周りに見当たらなかったので、はじめから、自分にぴったりのロールモデルを見つけるのは難しいだろう、と割り切っていました。だったら、カスタマイズしようと。仕事の仕方、考え方などは、女性に限らず男性の先輩方のやりかたも参考にして、オリジナルのロールモデルを描いていましたね」(戸田さん)。無理にロールモデルを探すのではなく、自分のライフプランを考えながら、「この人のこのやり方はいいな」と複数の先輩たちをお手本にしていきましょう。もっとも大切なのは、自分がどう生きたいのか、どんな自分でありたいか、ということなのですから。

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