日本の春ならではのアクティビティといえばお花見。旅先で桜景色に出合えると思わず心が和みますが、そこに温泉の癒しが加われば、よりいっそうリフレッシュ効果が高まること間違いありません。そこで、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに、日本全国に数ある温泉旅館のなかから、最高の花見体験ができる名宿をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは福島県・磐梯熱海温泉にある「離れの宿 よもぎ埜」です。

公式サイト
頭上に満開のソメイヨシノ!桜に包まれるような極上の湯浴みを実現

福島県・郡山の奥座敷、磐梯熱海温泉にある「離れの宿 よもぎ埜」。レンガ塀で囲まれた2000坪の敷地の中に、全14室の離れが点在するこちらの宿は、各部屋でも温泉をじっくり堪能できますが、春は大浴場の露天風呂「森と桜の湯」がイチ押しです。

「『森と桜の湯』は、まさしく花見のために設えられたかのような温泉。露天風呂の頭上を覆うようにソメイヨシノが咲き誇り、存在感満点です。泉質はアルカリ性の単純温泉で、pHは9.18。この値は、石けんとほぼ同じくらいです。とろりとした浴感の湯に包まれて、見上げると桜…。桜は紅葉よりもピークが短く、タイミングが難しいのですが、私は幸いにも満開の時期に訪れることができ、至福の花見風呂を叶えることができました」(植竹さん)

「よもぎ埜では、内湯の大浴場からも花見が可能。露天風呂で間近に眺める桜も迫力がありますが、大きな窓越しに引き目で見る桜もまた別の趣があり絵になる美しさです。また、夜間には露天風呂でライトアップの演出もありますし、さまざまな表情の桜を心行くまで堪能するのにぴったりな湯宿だと思います」(植竹さん)


大人の隠れ宿で上質な寛ぎ時間を過ごす

「桜が見事な露天風呂もさることながら、和のおもてなしも心に刺さりました。まず、お着き菓子は、板長さんお手製の羊羹。春の季節に合わせたピンクの羊羹は甘さも絶妙で、チェックイン早々、気分が盛り上がります。
また、離れの客室は、書院造を取り入れた純和風調。襖や欄間など細部にまで建築美が感じられる優雅な空間で、心静かに寛ぐことができます。造りは客室ごとに異なるようですが、私が泊まった部屋では客室風呂もかなりゆったりサイズで、おもこりステイしたい人にももってこいです」(植竹さん)


「お食事は、筍やタコ、ホタルイカなど旬の素材を生かして一品一品丁寧に作られた会席料理。たくさんの種類の料理が少しずつ美しい器に繊細に盛り付けられており、舌だけでなく目でも楽しませくれます。シメはご飯、うどん、蕎麦から選ぶことができ、私は蕎麦に。よもぎ風味の蕎麦が甘口のつゆと相性がよく、最後まで申し分のないおいしさでした」(植竹さん)

以上、「離れの宿 よもぎ埜」をご紹介しました。満開の桜を仰ぎ見ながらの極上の湯浴みを満喫したい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか?
※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。
問い合わせ先
- 離れの宿 よもぎ埜
- 住所/福島県郡山市熱海町熱海5-33
客室数/全15室(離れ14室、本館1室)
料金/1名 ¥37,600~(税込) - TEL:024-984-2671
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生