【目次】
関口ってどこにあるの?「場所」
関口は東京都文京区、高級住宅街として知られる目白台の隣にあります。関口台地から南側の神田川に向かってたくさんの坂道があり、起伏に富んだ地形が特徴的なエリアです。この周辺は文教地区で、目白台には日本女子大学がありますが、関口には男子校の獨協中学校・高等学校があります。そのほか、近くには東京音楽大学附属高等学校や筑波大学附属中学校と高等学校、お茶の水女子大学などがあります。さまざまな学校へ通えるエリアのため、ファミリー層にも人気が高いです。
関口の「最寄り駅」
関口エリアの最寄り駅は、東京メトロ有楽町線の護国寺駅や江戸川橋駅です。江戸川橋駅から池袋駅までは乗り換えなしで7分で到着できます。そのほか、新宿駅や東京駅までは30分程度です。江戸川橋駅周辺には、「地蔵通り商店街」という入り口にお地蔵さんが祀られている商店街があり、精肉店、鮮魚店、お惣菜屋、青果店などもあって買い物にも困りません。この商店街の始まりは明治初期まで遡るという、歴史のある商店街です。
関口の「地図」
関口の「歴史」と「由来」
現在の文京区関口となるのは大滝橋付近。ここから飯田橋付近までの神田川は当時「江戸川」と呼ばれていたそう。大滝橋あたりには、大洗堰(おおあらいのせき)という堰が作られ、そこからつながる水道が付近一帯の生活用水を担っていました。
天正18(1590)年、江戸六上水のひとつ、神田上水が開かれました。この改修工事に関わっていたのが、当時俳人としては無名なものの、土木技術の知識に長けていた松尾芭蕉です。芭蕉は、上で触れた「大洗堰」から少し上流に行ったところにある水番屋に3年間住んでいました。そののち、芭蕉を慕う人たちによってその場所に建てられた家が大正時代に当時の東京府の指定史跡になりました。その建物は戦火で焼失し、現在あるのは復元されたものです。
関口の「由来」とは?
関口という地名は、奥州街道の関所があったからという説や、神田上水の堰(せき)から名付けられたなど、諸説あります。この辺りで、神田上水が分流されていました。一方は飲料水として江戸の中心部へ送られ、残りは江戸城外堀へと続く神田川へと流れていきます。上の錦絵は、初代歌川広重の代表作である『名所江戸百景』の1枚です。絵の中の右手に見えるのが 「芭蕉庵」。左側には田園風景が描かれています。この辺りは農村だったことがわかります。
関口の3つの「魅力」
■1: 江戸川公園で時間を忘れてのんびりお散歩を楽しめます
神田川沿いには「江戸川公園」があります。川沿いには桜の木が植えられ、藤棚のあるテラスもあり、お花見スポットとして有名です。江戸川公園の「江戸川」という名は、この辺りの神田川がかつて「江戸川」と呼ばれていたことに由来しています。公園内には神田川上水取り入れ口に使用されていた「大洗堰」をモチーフにした池が復元されていて、風情のある公園です。公園近くには、「ホテル椿山荘東京」や「関口芭蕉庵」、「肥後細川庭園」といった見どころスポットが点在していて、観光客でいつも賑わうエリアです。
■2:美味しいお店が点在するグルメエリアです
関口にあるお店でぜひ訪れてほしいのが「関口フランスパン 目白坂本店」です。日本のフランスパンの草分け的存在として知られているこちらのお店の創業は明治21(1888)年。小石川関口教会(現在の関口教会)付属聖母仏語学校製パン部として創業したのが始まりです。大正3(1914)年、第一次世界大戦中にフランスからの資金援助が切れたのを機に初代校長が関口に新工場を建設し、当時からとても評判のお店だったそう。現在でもその人気は衰えず、もちっとしたフランスパンが評判です。
そのほかにも、「ホテル椿山荘東京」の隣にある「野菜倶楽部 oto no ha Cafe(オトノハカフェ)」や、ドイツの薄焼きピザ”フラムクーヘン”専門店「leckermaul(レッカーマウル」も人気。「ホテル椿山荘東京」では鰻料理専門店「奈良菊水楼 うな菊」もオープンしました。
■3:文京区は子育て支援が充実しています
文京区は、少子化対策に力を入れている自治体です。東京都が実施している 「ベビーシッター利用支援事業」もいち早く開始しています。文京区の場合は、0〜6歳の子供で年間で児童ひとりあたり144時間のベビーシッター利用が助成されます。そのほかにも、「おうち家事・育児サポート事業」という制度もあって、3歳までの子どもがいる世帯は家事支援のサービスが助成されます。また、未就学児とその保護者を対象に区内の野外施設を活用した遊び場を提供している「まるごと子育て応援事業」というサービスもあります。これは親子で参加できるスポーツ教室を実施し、ファミリーに外遊びの機会を提供するというものです。このようにさまざまな子育て支援サービスがあり、文京区は東京都内でも特にファミリー層に評判の高いエリアとなっています。
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文京区関口は、歴史のある建物や庭園がたくさんあり、お散歩をするのがとても楽しいエリアです。また、ちょっとお腹が空いたら、人気のあるレストランも点在しています。江戸時代からの歴史が続いていて風情もあり、そして自然も豊かでゆったりと時が流れるこのエリアに住んでみたくなりました。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- AC,柳堀栄子
- WRITING :
- 柳堀栄子