身長156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。前回に続き、グローバル展開する国産ブランド「バイ インテリアズ」からおすすめのアイテムをご紹介します。

注目したのは、最小限のパーツで仕上げられたミニマムスタイルながら、天板の素材の選び方次第でインテリアの温度感をコントロールできるダイニングテーブル『TEE(ティー)』。

見えない構造部分に「バイ インテリアズ」の高度なアルミ加工の技術が使われており、自由な曲線も製造可能という法人営業向けに開発されたアイテムです。バリエーション豊富なラインナップのなかから、日常の暮らしになじむウォールナット材を用いた仕様をピックアップしました。

わずか2cm足らず!薄いダイニングテーブルの魅力とは?

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【ブランド】バイ インテリアズ 【商品名】ティー 【価格】¥253,000 【サイズ】幅1800×奥行き900×高さ720 (mm) 【材質】アルミニウム製ハニカムパネル、ウォールナット突板仕上げ 脚:スティールパイプ塗装仕上 アジャスター:ABS 樹脂

『ティー』は、まるで線画で描いたような繊細な薄さ。この今までに見たことがないバランスに惹かれました。アルミエッジの水平のラインがきらりと光る、木質なのにモードな雰囲気。ちょっと新しいと思いませんか?

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天板が薄いためテーブル下が広くなり、アームチェアもすっきり収まります。

装飾をそぎ落としたミニマルデザインと温かみの秀逸なバランス

ウォールナットの突板(天然木を薄く桂剥きのようにした材)仕上げをした幅1800mのアルミ天板に、艶消しの黒塗装を施したスチール脚のテーブル。軽くて丈夫なアルミ天板に、重くて安定感を増すスチール脚という素材の組み合わせが理にかなっていて納得感があります。

ウォールナットは木肌が美しく経年すると色味が明るくなり温かみが増す人気の高い木材で、イタリアンモダンスタイルの空間にも、北欧のミニマルスタイルにもよく合います。そして使い込むうちに色合いの個性が際立っていき、同じウォールナット材を使った家具でもそれぞれ違った表情を見せるのが魅力のひとつ。空間に深みと奥行きをつくりだします。

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前回の記事でご紹介した『スウィーピー』シリーズのアームチェアとの相性も抜群!

よく見ればわかる!徹底したこだわりが作り出す静かなデザイン

ダイニングテーブルの天板面は、床面の次に大きな水平面。インテリアのスタイルや印象を大きく左右します。シャープな印象に空間を仕立てたい場合、ともすれば木特有の質感でインテリアに想定外の温かみが加わることもあるため、デザインとの兼ね合いで温度感を調節する必要があります。

その点『ティー』は、その類稀な薄さと厚み部分のアルミエッジの効果でシャープさを損ないません。加えてエッジの仕上げに全く無駄がないことにもご注目ください。異素材のものを組み合わせて仕上げる場合、その接線部分やジョイント部分にデザイナーのこだわりとメーカーの技術力を見てとることができます。

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天板の突板とアルミのどちらの厚み面も見えない美しい仕上げ。ちなみにこちらはかなり明るさを増したウォールナット。
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左/空間の中できらりと水平ラインを描くアルミ無垢材のエッジの艶。右/天板に対してスチール製の脚部をねじ込んで固定する最小限のパーツ構成と柔らかさを生み出す丸み。
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薄くて丈夫な天板の内部構造。アルミでできた段ボールのようなハニカム構造と、額縁のように周りを縁取るアルミ無垢材の絶妙な組み合わせです。

タイムレス&ボーダーレスな価値観を世界へ発信する「バイ インテリアズ」 

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2021年には、個人客でも利用できるショールームを南青山にオープン。

「バイ インテリアズ」は、輸入家具の取り扱い等で知られる会社「インテリアズ」によるオリジナル家具ブランド。2011年に、オフィスや商業・公共施設等のコントラクト市場に向けてアルミのハニカム材を使用したオリジナル家具『ティー』テーブルを発表したのを皮切りに、2019年には海外展開も果たしている国産グローバル企業です。

田渕智也、大城健作、ヴィクター・カラスコといった世界的に活躍するデザイナーと共に、独自の審美眼で選び抜かれた素材、日本の優れたテクノロジーや伝統技術を掛け合わせながら、世界に類をみない革新的なプロダクトを作り続けています。


今回は、スタイリッシュかつ実用性も兼ね備えた国産ブランド「バイ インテリアズ」から、『ティー』シリーズのテーブルをご紹介しました。同様の技術で作られた特注シェルフなども、空間に合わせてオーダー可能。ショールームにはさまざまな形状・仕様の実物をご覧いただけます。ぜひ一度足を運んでみてくださいね。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM