今や女性のライフスタイルに不可欠な腕時計。日々を彩る装飾具以外の面でも注目が集まる昨今、好奇心は高まる一方。そこで、雑誌『Precious』9月号では、特集「今さら聞けない『ラグジュアリーウォッチの美学』」を展開。静的な芸術として独自の時計観をもつ、ウォッチジャーナリストで大学教授の並木浩一先生にその魅力をうかがいました!
なぜ人々は美しい時計に魅了されるのか? 専門家の視点から、わかりやすくひもときます!
今回は、「名品と呼ばれる時計」についてお届けします。
Q:名品と呼ばれる時計は何がすごい?
ひと言で語るのは難しいですが、あえていえば、美観や誕生のストーリー、匠の技など、名品と称される時計には、そうした魅力すべてが詰まっているのは確かです。これはプレシャスでも人気だとうかがった3本の名品ウォッチにも該当します。
1本目の「ブレゲ」の『クイーン・オブ・ネイプルズ』は、ナポリ王妃のためという物語と独特な形状が特徴です。2本目はアール・デコの象徴「カルティエ」の『タンク』。説明不要のアイコンウォッチです。3本目は知性や再生の象徴である蛇がモチーフの「ブルガリ」の『セルペンティ』。大胆な形状と卓越した美観でレディスウォッチ界に君臨しています。
実際は、これらの名品以外にも同等に魅力的な時計は数多あります。それらを見つける楽しさも含めて、私なりの3本をここに提案します!
1本目は「パテック フィリップ」の角形ウォッチ『ゴンドーロ』。ヴィクトリア女王が愛した王道ブランドが手掛ける個性的な形状の時計で、『クイーン・オブ・ネイプルズ』の魅力にも通じます。2本目は「シャネル」の『J12』。『タンク』が備える圧倒的象徴性に勝るとも劣らない存在でしょう。3本目は「フランク ミュラー」の『トノウ カーベックス』。個性的な3Dケースとビザン数字は『セルペンティ』の神秘性を思わせる一方、実はクラシカルな時計づくりの流れを汲む職人の矜持がかいま見られます。
このように自分なりの「三大時計」を考えてみるのも楽しいものです!
※文中の表記は、PG=ピンクゴールド、DIA=ダイヤモンドを表します。
※掲載商品の価格は、税込みです。
問い合わせ先
関連記事
- 【ウォッチジャーナリストの並木浩一先生が考える】サステイナブルな時計にはどんな価値がある?時計ブランドが参画している社会貢献活動とは
- 【ウォッチジャーナリストの並木浩一先生が紐解く】時計製造における「匠の技」とは?時計の価値を高める“高度な技術”
- 【ウォッチジャーナリストの並木浩一先生に聞く】時計の美しさが表れるポイントとは?視覚的に楽しみ、気分を高めて
- WRITING :
- 高村将司
- EDIT&WRITING :
- 安部 毅、岡村佳代、安村 徹(Precious)