【目次】

【1】年齢と共に分け目が目立つ原因


◆年齢と共にボリュームダウンしてしまう髪の理由

トップにボリュームのないヘアスタイルは、立体感を損ない、実年齢よりも老けた印象を与えます。ボリューム不足の主な原因は、血行不良、ヘアサイクルの乱れ、立毛筋の衰えの3つ。エイジングや生活習慣の乱れなどが重なって頭皮が血行不良に陥ると、成長期→後退期→休止期と4〜6年かけて繰り返されるヘアサイクルが乱れ、健康な髪が育たなくなり、抜け毛や軟毛化が起こります。そして、毛穴のひとつひとつに存在する立毛筋が衰えてしまうと、髪を支えることができなくなるため、根元が立ち上がりにくくなるのです。。年齢と共に髪の分け目が目立ち始めるのはこのためです。

ボリュームダウン3大要因

(1)血行不良
紫外線や生活習慣の乱れ、ストレスなどにより、頭皮が血行不良に陥ると、毛根にも栄養が行き届かなくなり、髪のハリ・コシが低下します。

(2)ヘアサイクルの乱れ
加齢や血行不良によってヘアサイクルが乱れると、抜け毛や軟毛化が進み、髪が一気にボリュームダウンします。

(3)立毛筋の衰え
立毛筋は加齢によって衰え、髪を支えることができなくなっていきます。それにより、根元の立ち上がりが悪くなります。

年齢と共に分け目の角度が広がっていくという事実!

ヘアケア_3
[20代]根元がしっかりと立ち上がっている20代の髪。正面からでも分け目が目立ちにくく、トップふんわりに。
[40代]髪のハリ・コシが低下する40代。根元から髪がへたりやすくなり、分け目が正面からでも目立つように。
[50代]50代になると、根元がぺったりとつぶれてしまうため、分け目の角度が大きく広がり分け目もくっきり。

髪悩みNo.1「ペタンコ」の原因は分け目?ボリュームダウン3大要因とは?

◆頭皮老化が髪に与える影響&老化のサイン

頭皮と顔はひと続き。顔の形がたるみ、肌質が変わってきたなら、頭皮にも同様の変化が起きていると思ってください。頭皮のエイジングが進むと、頭皮が硬く、凝りやすくなり、血流が滞るため健康な髪が生まれません。切れ毛や抜け毛、傷みが目立ち、薄毛となり艶が失われてしまいます。もちろん白髪も目立ち始めるでしょう。また、頭皮がたるむと毛穴が歪むため、うねった毛が増えてきます。耳の前のもみあげ部分の毛を見てください。直毛でないなら、頭皮がたるんでいる証拠です。つまり失われるのは、艶・毛量・根元の立ち上がりと色素(黒)の4つなのです。

老化サイン1:頭皮の色がグレイッシュだと要注意。健康な頭皮は青白く透明感が。
老化サイン2:ボリュームが出にくくなる。
老化サイン3:抜け毛が増える。
老化サイン4:髪がうねる。
老化サイン5:白髪が増える。
老化サイン6:髪が細くなる。

シャンプーやスキンケアにも。頭皮の悩みや衰えを防ぐ「頭皮マッサージ法」6ステップ

◆頭皮は顔や体の2倍以上も紫外線を浴びている

頭皮は顔や体の2倍以上も紫外線を浴びているということもあり、実はダメージを受けやすい繊細なパーツなのです。髪が細くなる、ハリがなくなりボリュームがダウンする…。これらのトラブルは加齢だけのせいでなく、ケア不足の可能性も。

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【2】髪の毛を健康に育てる頭皮マッサージ


◆ガチガチ頭皮の血行を良くする

頭頂部が薄くなり分け目がくっきりとしてきた、髪にハリとコシがなくなってうねりが気になる、白髪が目立ち始めていた…これらの悩みの原因は、加齢によるホルモンバランスの乱れ、ストレスに加え、頭皮の血行不良も大きく関わってきます。血液の巡りが悪いということは、頭皮に栄養がいかなくなるということ。すると健康的な髪が育たず、ハリ、コシがなくなる、薄毛や白髪になりやすいのです。そこでエイジングデザイナーの村木さんが教えてくれるのが、帽状腱膜にアプローチするマッサージで、薄毛、白髪、うねり毛、抜け毛対策に効果的です。

<Step1>両手の指の腹を使って、帽状腱膜を頭頂部へ寄せる

指の腹を使って、帽状腱膜を頭頂部へ寄せる
ボールをつかむ要領で両手の指の腹で頭をつかみ、骨から頭皮を剥がしてつかみあげるようなイメージで帽状腱膜を中央に寄せます。

<Step2>首を左右に振って、帽状腱膜をほぐす

首を左右に振って、帽状腱膜をほぐす
Step1の状態のまま、首を左右に20回振りましょう。これで力を使わずに、帽状腱膜をしっかりとほぐすことができます。
村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。

薄毛&白髪対策に!【村木宏衣さん直伝】ガチガチ頭皮をほぐすコツとは?

◆オイルを使って髪の成長を促進

<Step1>オイルを直接、頭皮につける

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乾いた髪でも濡れた髪でもOK。前頭部、頭頂部、側頭部にまんべんなくのせて、指先でオイルが均一にいき渡るようになじませる。

<Step2>後頭部に向かって指の腹で小さな円を描くようにマッサージ

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オイルがしっかりと頭皮に浸透するように、指の腹を使ってクルクルとマッサージしていく。イタ気持ちいいくらいの圧で行って。

<Step3>骨から頭皮を剥がすようにグッと持ち上げるようにほぐす

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両手の指の腹を頭皮に当てて、骨から頭皮をつかみ上げるように中央に寄せてほぐしていく。このとき爪を立てないように注意。

<Step4>手ぐしで頭皮から首元へ。次に髪にセロムをなじませる

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手ぐしで側頭部から耳の後ろを通り、首元まで流す。さらに手に残ったオイルを髪になじませる。乾燥している毛先には追加で塗布を。

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【3】基本のケアを見直して頭皮を整える


◆基本のケアが大切

「年齢によって髪質は変化するもの。パサつきやトップのボリューム不足、薄毛といった悩みが出てきますよね。特に秋は抜け毛が多くなり、ヒヤッとされる方も多いのではないでしょうか。秋に抜け毛の量が増えるのは、過酷な夏のダメージがあらわれる時期だからです。でも、”抜ける時期だから“といってケアを怠るとエイジングが加速するので、このタイミングでヘアケアを見直すことをおすすめします。まずは、基本のケアであるシャンプーとトリートメント。最近は髪と頭皮をエイジングケアするものが豊富になったので、お悩みに合ったものを選んでください。次に、お使いになっていらっしゃる方が多いヘアオイルも。髪に艶を与えるだけでなく、+αの機能があるものにぜひご注目を」(ラキャルプ代表・ビューティディレクター・植物療法士 新井ミホさん)

 
新井ミホさん
ラキャルプ代表・ビューティディレクター・植物療法士
IT関連企業の広報や、化粧品会社PRを経験後に独立。オーガニック&ナチュラル ビューティーライフ専門のPR会社を設立。大切な家族のために「猫=幸せのおすそ分け」ペットブランドLACHATON(ラシャトン)を主宰するなど、幅広く活動している。

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◆ヘアケアは季節や状態に合わせて変えて

「顔のフレームである髪の美しさを保つために、頭皮ケアは欠かせません。また、顔と一枚で繋がっている頭皮は、顔のシワやたるみ予防としてもケアが必要です。ヘアケアに真剣に向き合うようになってから、髪をお褒めいただくこともあり、コツコツとケアした結果が出ていると感じています。冬は乾燥が気になるので、頭皮ケアは保湿力の高いスカルプエッセンスだけ取り入れていました。でも、ヘッドスパで頭皮チェックをしていただいたら、乾燥だけでなく、冬でも毛穴が少し詰まっていると気づき、与えるケアだけでなく、落とすケアも定期的に入れるようにしています。週に1回だけでも行うと、髪がふわっと立ち上がるのでおすすめです。髪の艶対策は、2種類のアウトバストリートメントを使うこと。髪が濡れているときと乾いているときにアイテムを使い分けたら、冬でも1日中艶をキープできるようになりました。ヘアケアは通年変えられない方が多いと思いますが、スキンケアと同じように、季節や状態に合わせたものを選ぶことで美髪を育めます」(ビューティPRコンサルタント 松本晶子さん)

 
松本晶子さん
ビューティPRコンサルタント
大手化粧品メーカーのPRを経て、独立。成分を始めとする豊富な美容知識と、長年培ってきたPR方法で、大人に最適なコスメや美容方法を提案してくれる。また、コスパ・タイパの良い製品選びにも定評がある。

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◆シンプルな習慣こそが未来の美髪事情を制す

大人の髪トラブルのほとんどは、頭皮の老化が原因です。にもかかわらず、いまだに頭皮のエイジングケアを始めていない人がいるようです。頭皮のエイジングケアは、顔と比べるととてもシンプルです。

1.必要に応じて、通常のシャンプーで取り切れない皮脂や汚れを取り去る頭皮クレンジングを行う。
2頭皮用美容液を毎日つける。
3頭皮の紫外線ケアを意識する。
4できれば凝りをほぐすマッサージや、機器によるお手入れを加える。
5食事などで必要な栄養素をとる。

たったこれだけです。難しいことは何もありません。考える前に、とにかく「始めてみるが勝ち」です。

【頭皮のエイジングケアQ&A】くすんでいるとダメ?まだ危機感がなければ放置でもよい?

【4】分け目を目立たなくさせるテクニック


◆3つのタイプで分け目をカバー

正面からでも分け目が見える直線のぱっくり分け目は、トップのボリュームダウンにつながるいちばんの原因。

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<Type1>前髪短めのショート~ボブノーパートは「ノーパート」

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頭頂部から分け目をつけないで髪を放射状に下ろしたノーパートは、スタイルに奥行きを出す効果もあります。

<Type2>前髪長めのショート~ミディアムは「くの字」

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分け目を「く」の字にすることで、トップを自然にボリュームアップさせることができます。

<Type3>前髪長めのミディアム~ロングは「ジグザグ」

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しっかりとボリュームを出したい場合は、小指を使って分け目をジグザグにするのが有効です。

◆「つむじ隠し」は2ステップで完成

地肌が露出しているつむじは、自分で確認するのが難しいけれど、ボリュームアップさせておきたい箇所。

ヘアケア_5,ヘアアレンジ_5
 

<Step1>つむじ周りを擦りながらドライ

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まず、つむじ周りの生えグセを抑える必要があります。髪を乾かすときにつむじ周りの地肌を掻くように、左右に髪を動かしながら上から温風を当てるのがコツ。

<Step2>根元から3㎝に逆毛を立てる

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つむじ周りの毛束を真上に引き上げ、根元から3㎝のところに手ぐしを入れ、下向きに手ぐしを動かし逆毛を立てます。その後つむじにかぶせるように毛束を下ろして。

「曖昧分け目」と「つむじ隠し」でボリュームUPをサポート!【大人のトップふんわりヘアテクニック】

【5】分け目をカバーする簡単ヘアアレンジ


◆「マジックカーラー」でトップに丸みをプラス

重みでトップがつぶれやすいワンレングスボブに必要なのは、32~36mmのマジックカーラー! 毛先から根元まで巻き込むと、ふんわり丸みのあるフォルムに。さらに中間~毛先にも柔らかな動きを出すことができます。ドライヤーの熱が冷めるまでの時間をスキンケアやメイクに充てると、時短にもつながり、うれしい限り。

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<Step1>生え際から順にリバース巻きに

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髪を引き出すときには、トップの毛を分け目をまたぐように斜め上に引き出し、毛束の後ろ側の中間部分にマジックカーラーを。毛先まで滑らせてから、根元までタイトに巻き込む。

<Step2>トップまで同様に巻いていく

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マジックカーラーは生え際から頭頂部まで、3本並べて巻く。外側とマジックカーラーの空洞にドライヤーの温風を1か所につき5秒ずつ当て、熱が冷めてからカーラーをオフ。

<Step3>根元から3cmに逆毛を立てる

<完成>

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【大人のふんわりヘア】時短にもつながる!ふんわりフォルムをつくるなら「マジックカーラー」でトップに丸みを

◆「ハンドブロー」で根元を自然に起こす

レイヤーが入ったショートは本来、ボリュームが出やすいスタイルですが、乾かし方を間違えると根元がつぶれてペタンコに。まずは根元をドライする際、クセづいてしまった直線の分け目をとることがトップふんわりへの近道に。そのあと、分け目がつかないように手ぐしを入れて根元を起こすことで、自然なふんわり感が生まれます。

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<Step1>根元を左右に揺らしながらドライ

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長年同じところで髪を分けていると徐々に根元が立ち上がりにくく。根元を乾かす際に、手ぐしで分け目部分を左右に揺らしながら、分け目のクセをとるのが肝。

<Step2>手ぐしで根元を持ち上げ温風を

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トップの根元が立ち上がるように後ろから手ぐしを入れ、正面から温風を当てます。熱が冷めてから手ぐしを外すと、根元が自然に立ち上がり、ふんわりと

<完成>

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大人ヘア|トップをふんわりさせるには…根元を起こして自然に見せる「ハンドブロー」テクニック

◆「ストレートアイロン」で根元をしっかり立ち上げる

レイヤー少なめのミディアムはボリュームと動きが出にくいため、タイトになりやすく、寂しげに。ストレートアイロンを投入してボリュームと動きの両方をプラス。まず、先に中間~毛先の動きを。トップにボリュームを出すのはそのあと。順番を逆にしてしまうとスタイリングの途中でトップがつぶれてしまいます。

ヘアケア_1,ヘアアレンジ_1
 

<Step1>中間~毛先のスタイリングを

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まず、動きが欲しい中間~毛先のスタイリングを。ストレートアイロンで挟み、動かしたい方向に毛先を向けてアイロンを滑らせると毛流れが生まれる。

<Step2>根元を挟んで立ち上げる

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分け目をまたぐよう毛束を引き上げ、アイロンで根元を挟む。アイロンを数cmだけ毛先側に動かし根元を立ち上げてからオフ。熱が冷めるまで触らないこと。

<完成>

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「ストレートアイロン」でつくる、大人のふんわりヘア|簡単にボリュームと動きの両方をプラス

【6】分け目が薄いと感じたらインナーケアも取り入れて

◆頭皮を守って美髪を育む

美しい髪を育む美容は、「つけるケア」だけでは不十分です。食品でとりきれない栄養をサプリメントで補う「インナーケア」を始めましょう。髪と頭皮の栄養として、まず必要になるのは亜鉛です。基本のミネラル成分として覚えておきましょう。薄毛や抜け毛を主訴にクリニックで血液検査をする人は、フェリチンと呼ばれる貯蔵鉄が足りないことが多いようです。その場合は、フェリチンそのものやヘム鉄と記載される鉄分を補うことを指示されます。また、頭皮の老化対策として必須なのは紫外線ケアです。「飲む日焼け止め」を適切にとると安心です。つける×とるの両面からのケアは、頭皮美容の手応えを格段に高めてくれます。

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この記事の執筆者
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