2024年3月中旬より、能登半島地震の影響を受けた北陸の観光業を支援する「北陸応援割」がスタート。さまざまな情緒溢れる温泉地を擁する北陸地方の魅力について、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんはこう話します。
「地震の影響で、北陸では今年に入ってから宿泊予約のキャンセルも相次いでいるようです。ただ、幸いにして影響の少なかったエリアの温泉宿では、お客様が安心して滞在できるように、おもてなしの準備を整えていると聞いています。北陸新幹線の延伸で首都圏からのアクセスが便利になるうえ、お得に旅ができるチャンスもある今こそ、ぜひ北陸の名湯を堪能されてはいかがでしょうかとの思いから、おすすめの宿をピックアップしました」(植竹さん)
今回、ご紹介するのは、富山県南砺市にある「井波古香里庵 別邸 瑞雲(いなみこかりあん べってい ずいうん)」です。
公式サイト
1日1組限定!富山湾の海の幸を堪能するオーベルジュに大注目
日本有数の彫刻のまちとして知られる富山県南砺市井波。石畳みの通りに格子戸の町家が立ち並ぶこの地に2023年11月、1日1組限定のオーベルジュ「井波古香里庵 別邸 瑞雲」がオープンしました。
「こちらの宿は、四季を通して多彩な海の幸に恵まれ“天然のいけす”といわれる富山湾の鮮魚をいただけるるオーベルジュ。昨年秋に開業したばかりで私は未訪問なのですが、注目度大の宿としてピックアップしました。1日1組のゲストのためだけに、シェフが腕を振るうのは贅沢の極み。一体どれほどプレミアムな食体験が叶えられるのかと気になって仕方がありません」(植竹さん)
「もともと呉服店だった築約100年の町屋を改装したという建物の空間美にも心惹かれます。近年、古民家をリノベーションした宿や飲食店は増えつつありますが、『井波古香里庵 別邸 瑞雲』はただレトロなだけでなく、モダンで洗練された雰囲気。古民家ならではの趣を生かしつつ、令和のスパイスも巧みに取り入れているのがうかがえます」(植竹さん)
「さらに、客室にはさまざまな美肌成分を含む湯が楽しめる温泉、露天風呂も備えており、そこから眺める庭園も風情が感じられます。こんな素敵な空間を独占し、誰にも気兼ねすることなく羽を伸ばすのは、日常ではなかなか味わえない豊かな時間。いつかご褒美旅行にぜひ訪れたいと大いに期待を寄せています!」(植竹さん)
目の前で一品ずつ調理!素材のよさを最大限に引き出した美食に舌鼓
植竹さんが“富山の鮮魚のオーベルジュ”として熱視線を送る「井波古香里庵 別邸 瑞雲」。どのような食事が提供されるのかについて、同宿を経営する西尾雄造さんにお話をうかがいました。
「料理のコンセプトは、富山の魚を存分に堪能していただくこと。1日1組限定ですのでお客様のリクエストには柔軟に対応していく所存ですが、基本的には肉料理はなしで、旬の魚を生かしたコース料理を展開します。春は鯛、マス、ホタルイカ、山菜、筍などがメイン食材となります」(西尾さん)
「料理人は、京都の料亭や石川県の旅館などで修業を積んだ後、当館の姉妹宿である『金沢湯涌温泉 古香里庵』で6年間料理長を務めた人物。もともと富山出身で、地元の魚をこよなく愛し、そのよさを知り尽くした職人が、カウンター越しにお客様の目の前で調理するのも醍醐味です」(西尾さん)
「調理で重視しているのは、その時期にしか食べられない素材をシンプルに生かすこと。そのためには、提供の仕方にもこだわっています。例えばお造りは盛り合わせの一皿を提供するのではなく、カウンターの鮨店が一貫ずつ提供するように、数回に分けてお出しするスタイルです。魚の種類に応じて包丁の入れ方を変えたり、素材によっては炙りを入れたり、また醤油や塩などの調味料も一皿ごとにベストなものを合わせたりなど、富山の魚の魅力を最大限に引き出すためには一切の妥協を許しません。
一日一組だからこそ、お客様とコミュニケーションをとりながら、ペースに合わせて一品ずつ提供いたしますので、慌ただしい日常から離れて富山の美食をぜひごゆっくり味わっていただければと思います」(西尾さん)
以上、「井波古香里庵 別邸 瑞雲」をご紹介しました。富山の海の幸を生かした一期一会の美食を心行くまで堪能したい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか?
問い合わせ先
- 井波古香里庵 別邸 瑞雲
- 住所/富山県南砺市井波八日町3602-1
客室数/全1室
料金/2名1泊2食付き ¥146,000~(税込) - TEL:0763-58-2112
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