東京の“今”の躍動感や波長と共鳴し、上質な空間でゲストを迎えるクリエイティブなモダンラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」。16Fにある「シェフズ・シアター」は、まるで舞台を観劇するようにストーリーとともに紡がれるフレンチを楽しめるレストランです。
「シェフズ・シアター」では、2024年5月31日(金)までの期間、大地が目覚める春をテーマにしたふたつのビストロノミ―・コースを提供中です。
大地が目覚め、植物が芽吹き、花が咲き誇り、さまざまな香りや色があふれる春にふさわしい、ランチとディナーの2種類のプログラム。本記事ではその内容をご紹介します。
「シェフズ・シアター」にてふたつのビストロノミ―・コースを提供中
「Vegetable Garden(ベジタブル ガーデン)-草花からのメッセージ-」は、春に旬を迎える野菜の花言葉をテーマに、食材にこだわったディナープログラムです。シェフが厳選した旬の食材の個性をバランスよく仕上げ、ひと皿ひと皿の上にそれぞれの舞台を作り上げています。
前菜からデザートに至るまで、みずみずしい春野菜の食感と甘み、風味を感じながら、大地が目覚める春を存分に楽しめるコースとなっています。
「Terroir(テロワール)-銘醸の地を訪ねて-」は、フランス各地のワインをテーマにしたランチプログラムです。土地の個性と環境によって味や香りが変わるワインの中でも、高品質でさまざまな産地を持つフランスワイン。それぞれの産地のワインとのペアリングを楽しめるプログラムです。
今回はPrecious.jpライターが実際にランチプログラムを体験。コースの詳しい内容をレポートします。
ランチプログラム「Terroir -銘醸の地を訪ねて-」体験レポート
ランチプログラムはウェルカムドリンクとアミューズ ブッシュから始まります。
フランスワインを巡る旅は、南ローヌ「ラ・ヴィエイユ・フェルム(LA VIEILLE FERME)」の「スパークリング・レゼルヴ・ロゼ」から始まります(写真左)。美しい色合いと細かい泡が特徴のロゼ・スパークリングです。フルーティーで飲みやすく、すっきりとした味わいです。
アルコールではなくモクテル(写真右)での提供も可能で、ウェルカムドリンクにはカシスシロップが使われた甘いモクテルが提供されます。
アミューズ ブッシュは右から食べるのがおすすめ。ひと品目は、サーモンのリエットにスモークのサーモン、鮮やかな紅色が特徴の紅芯大根をマリネしたものを合わせています。
爽やかなマリネの酸味と、濃厚なサーモンの味わいがよく合います。
華やかなグリーンのこちらは、白バイ貝と菜の花をガーリックで和えたジェノベーゼです。シンプルながらとてもおいしいひと品。春らしい見た目にも注目です。
隣はホタルイカとトマトフォンデュのタルト。真っ黒に色づけされたタルト生地もユニークですよね。地中海を思わせるシーフードたっぷりのアミューズ ブッシュは、スパークリングとの相性もばっちりです。
そして最後はリンゴのコンポートに生ハムとパルメザンチーズを和えたタルトです。生ハムの塩気とリンゴの甘みがベストマッチ。スイーツのようなお食事タルトに仕上げられていました。
外側がパリっと、中がもっちりとした自家製の焼きたてのパンもとても美味で、これから来るお料理のボリュームを考えなければお替わりをしたかったほど。続くお食事や、添えられたオリーブオイルとともにいただきます。
「前菜:Montpellier -モンペリエ-」が登場
続いて「前菜:Montpellier -モンペリエ-」が登場。前菜に合わせるのは、フランス・ラングドック地方「テール・デ・ド・スールス(Terre des 2 Sources)」の「アムレット・ブラン(Amourettes Blanc)」(写真右)。お食事名にも使われている「モンペリエ」の近くにあり、フランス南部の地中海沿岸部の温暖な地域で作られるワインです。
夏の間に熟成されるワインは、ハーブや春野菜との相性がよい一杯。まろやかな味わいで、華やかにアロマが香ります。
モクテルは、白マスカットのノンアルコールにカモミールの茶葉を使ったシロップを合わせたひと品(写真左)。マスカットの華やかな香りが印象的です。
お料理は真鯛のマリネと新鮮な野菜のハーモニーを楽しめるひと皿。マリネには、ベルモット、ぶどうジュース、エシャロット、パセリオイルで作ったセビーチェソースを使用。しゃきしゃきとした食感がおいしい春カブと、昆布だしをゼリー状にしたものを一緒にいただきます。
お皿の左側はマスカルポーネチーズのムースです。シャープな味わいのマルドンの塩がアクセントになっています。
選べる魚料理と肉料理
コースのメインディッシュは「魚料理:Champagne -シャンパーニュ-」もしくは「肉料理:Jura -ジュラ-」を選べます。
お魚料理は、春に旬を迎えるアイナメもしくはホウボウを、皮目は香ばしく、身はふっくらとソテーにしたひと皿が登場。この日はホウボウを使ったお料理でした。ソースは、シャンパン、玉ねぎ、バターを合わせムース状にした軽やかなソースと、チキンコンソメやシェリービネガーを合わせた 2種類のソースを楽しめます。
一方でお肉料理は、福島県産の川俣軍鶏をじっくりと低温調理し、しっとりとした食感に仕上げています。パリッとした皮と身の間には、鶏のすり身とドライモリーユ茸を挟み込み、キノコの豊潤な香りを添えています。ソースは、ヴァン・ジョーヌに鶏やキノコの出汁と、コクのあるフォアグラバターを合わせています。濃厚なソースと柔らかなお肉の相性は抜群です。
いずれも季節の野菜と一緒にいただきます。ソースは野菜にもマッチし、余すことなくソースを使ってしまいたいほどおいしいひと皿でした。
お魚料理と一緒にいただくワイン(写真右)は、フランス・シャンパーニュ地方「シャンパーニュ・グルエ(CHAMPAGNE GRUET)」の「ブリュット セレクション(SELECTION BRUT)」です。本場フランスのワインガイドブックが認める本格シャンパンで、ロマネ・コンティと同じ大樽を使い醸造しているのだとか。
バターなどを使ったお料理との相性がよいシャンパンで、しっかりした力強い味わいが印象的でした。
モクテル(写真左)は、白マスカットジュースにミントの茶葉を合わせています。
一方、お肉料理とペアリングには、フランス・ジュラ地方のワイン「リケール(Rijckaert)」の「コート・デュ・ジュラ サヴァニャン レ・サル(Côtes du Jura Savagnin Les Sarres)」をいただきます(写真右)。
ブルゴーニュとアルプス山脈に挟まれたフランスの隠れた銘醸地で、しっかりとしたコクのある味わいが魅力的です。お肉料理というとどうしても赤ワインを思い浮かべがちですが、今回は白ワインとのペアリング。ジュラワインのシンプルながらしっかりとした味わいが、お肉の味を引き立たせてくれました。
モクテルは白マスカットのノンアルコールをベースに、アールグレイの茶葉を合わせています。
旅を締めくくるデザートはカジュアルなワインの産地で知られるフランス南部の「ラングドック」の名を冠するデザートプレートです。ドーム状のジュレが、ラングドック地方で作られる甘口の赤ワイン「バニュルス」で作られています。
マスカルポーネチーズと生姜を合わせたムースに、きらきらと輝くグリオットチェリーを合わせたデザート、そしてさっぱりとしたパプリカのアイスクリームを添えて。生姜のスパイシーな味わいがアクセントになっています。コーヒーと紅茶を合わせていただけますよ。
多彩な味わいのワインとのペアリングや、ワインで作られるデザートまで、バリエーション豊かにそのおいしさを楽しめるランチプログラム「Terroir -銘醸の地を訪ねて-」。ひとつひとつのお料理やペアリングに唯一無二の驚きや感動が詰まっていて、最初から最後まで大変おいしくいただくことができました。
テーブルの上に広げられる華やかな春の舞台。ディナープログラム「Vegetable Garden -草花からのメッセージ-」もアートのようなお料理が魅力的です。昼と夜で変わるレストランからの眺望とともに、お好きなメニューをお楽しみくださいね。
問い合わせ先
- メズム東京、オートグラフ コレクション「シェフズ・シアター」
- 提供時間/ランチ 11:30~15:00(L.O.14:00)、ディナー 17:00~23:00(L.O.22:00)
- TEL:03-5777-1112
- 住所/東京都港区海岸1-10-30
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- TEXT :
- 伊東ししゃも 編集者・ライター
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- EDIT :
- 小林麻美