虎ノ門ヒルズ ステーションタワーの最上階、新しい東京を象徴する情報発信拠点「TOKYO NODE」内にある、フレンチガストロノミー「アポテオーズ(apothéose)」が、2024年11月に1周年を迎えました。
レストランの大きな窓から、東京の美しい夜景を望む「アポテオーズ」。ナチュラルな色使いで構成された店内は温かみがあり、フレンチレストランの洗練された雰囲気と、まるで自宅のリビングのようなホッと落ち着ける雰囲気が調和した、心地よい空間が特徴です。
レストランを率いるのはフランスの「エール(ERH)」で2019年より5年連続1つ星を獲得し続けてきた北村啓太シェフ。“日本の風土をフレンチで表現する”をテーマに、常識を見直して、新しい価値観を提供していく、そんな想いをもとにお料理が作られています。
信頼できる生産者の方々から届く食材は、毎日異なります。それぞれの食材から得られるインスピレーションにより、日々異なるコースを作り上げているのもこだわりのひとつです。
「アポテオーズ」は2024年10月、『ミシュランガイド東京2025』にて一つ星を獲得。オープン1年足らずにして一つ星を獲得するという功績に、今まさに国内外からの注目度が高まっています。
今回はPrecious.jpライターが、レストランで提供されるコース料理の一部を体験させていただきました。実食を交えながら、レストランの魅力に迫ります。
フレンチガストロノミー「アポテオーズ」の美食を体験
紫キャベツを使ったお野菜の料理から
「アポテオーズ」でいただけるコース料理は、「Menu apogée」(13品程度 ¥25,000/税込み)と「Menu prestige」(14品程度 ¥38,000/税込み)の2種類。どちらも、その時々の旬の素材と、日本の風土を大切にしながら、極上のフレンチを堪能することができます。
今回いただいたのはその一部。初めにお野菜の料理として登場したのは紫キャベツを使ったパイ包みです。冷たい料理が多い印象のフレンチですが、温かくサクサクとしたパイをいただけるのもうれしいポイントです。
今回は、カルフォルニアのワイナリー「ニュートン ヴィンヤード」のワインとともにいただきます。
キャベツは北海道の佐々木ファームのものを使用。紫キャベツとシャンピニオンの2層が美しく、口に入れた瞬間に、キャベツの甘みときのこの香りが広がります。
ソースには北海道の噴火湾産のずわいがにで作られたビスクソースが使われています。かにの風味がギュッと凝縮され、とても美味でした。
目でも季節を楽しめるピタサンド
お肉料理として登場したのはユニークなピタサンド。今回ライターは、ちょうど紅葉の季節にレストランにお伺いしており、「森の散歩道」と名付けられたこちらのお料理の盛り付けは、そんな紅葉を想起させてくれるひと皿でした。
もちもちの生地の間に挟まれているのは、京都のブランド鴨「七谷鴨」のもも肉を使ったジューシーなつくね。生薬にも使われるカキドオシというハーブや、葉山椒の香りをつけたオイルとともにいただきます。こちらもやはり温かいお料理で、お店の心遣いを感じられます。
しっかりとした味わいのお肉は、口の中で上品な脂がとろけます。ハーブの清涼感やほどよい苦みなども合わさって、満足感抜群です。
お料理に合わせるのは「日々醸造」が手がける山田錦100%の日本酒。フレンチと日本酒の組み合わせがおもしろいですよね。すっきりした味わいで、フレンチと合わせても違和感なくいただける、お酒好きにはたまらないペアリングでした。
お米料理にはシャンパーニュを添えて
シグネチャーのひとつであるお米料理は、「ブルーノ・パイヤール」のエレガントな香りのシャンパーニュとあわせていただきます。小さな器の中には、香野菜や、高級魚としても名高い明石鯛を湯引きしたもの、あさりなどが入っています。
後掛けしたのはお米やブイヨンを混ぜたスープで、あっさりとしたお味です。貝やお野菜の出汁のうま味が楽しめるひと皿は、お腹も心も温まります。見た目も華やかかつ上品でした。
デザートにはベルガモットの効いたモンブランを
デザートには繊細な味わいのモンブランをいただきます。ケーキの上にのせられているのはベルガモットの皮を削ったもの。クリームにも、栗とベルガモットが使用されています。
濃厚な味わいを想像しがちなモンブランですが、意外にもすっきりとした味わい。ベルガモットの風味が香り、栗そのもののおいしさも楽しめます。
また、モンブランの奥にあるのは栗の鬼皮と渋皮を使って作られたアイスクリーム。こちらも栗の味わいを存分に堪能できました。
栗の時期のお食事ならではの、余すことなく栗を堪能できるデザートに舌鼓。季節に合わせた果物や素材のおいしさを心ゆくまで楽しめるのも魅力的です。
最後までゆっくりとお食事の場を楽しんで
食後には2粒のチョコレートがコーヒーとともに登場。「バラのパート ド フリュイ」と、「バラとショコラフランのガナッシュ」の2種類。ほんのりバラ香るチョコレートで、最後のひとときまで幸せなお食事を楽しめました。
器のひとつひとつにもこだわって提供されている「アポテオーズ」のディナーメニュー。今回ご紹介した以外にも、本物の流木で作られた器に盛りつけられたアミューズなど、驚きと感動が詰まったメニューは何度来ても新しい体験や出会いを楽しめます。
もちろんお味も格別。在仏15年で得たフランス料理の技術と、日本の季節ごとの味わいを巧みに合わせたお食事は、まさに北村シェフならではの唯一無二のディナーコースです。
ぜひ、東京の素晴らしい夜景とともに、五感で楽しむ四季折々の食体験を楽しんでみませんか?
問い合わせ先
- アポテオーズ(apothéose)
- 営業時間/18:00〜22:30(19:30 L.O.)
- 定休日/日・月
- TEL:03-6811-2573
- 住所/東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー49F(TOKYO NODE内)
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- TEXT :
- 伊東ししゃも 編集者・ライター
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- EDIT :
- 小林麻美