ニューヨークを拠点に世界で活躍する現代美術家・松山智一氏。東京で初となる大規模個展「松山智一展 FIRST LAST」が、麻布台ヒルズ ギャラリーで開幕しました。

これにあわせ、「アマン」世界初の姉妹ブランドホテル「ジャヌ東京」では、会期中の2025年5月11日(日)まで、アートと食が融合する特別企画「FOOD x ART at Janu Tokyo」を開催。五感で楽しむ贅沢なコラボレーションが実現します。

期間中、5階の「ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス」では、松山氏の新シリーズ「First Last」をテーマにしたアートなアフタヌーンティーを提供。さらに、ホテル内6つのレストランでは、食事の際に展覧会チケットの半券を提示すると、ウェルカムドリンクがサービスされる特典もあります。


また、館内には松山氏の作品が随所に展示され、1階の「アマン エッセンシャルズ ブティック」では、新作版画作品の販売も行われます。
開催前日に行われたプレス内覧会と、コラボアフタヌーンティーの試食に参加したPrecious.jpライターが、その魅力を詳しくご紹介します。
「松山智一展 FIRST LAST」4つのみどころ
■1:代表作から最新作まで!松山智一氏の軌跡をたどる作品群

2002年に単身渡米し、ニューヨーク・ブルックリンのクリエイティブな環境の中でアーティストとして歩み始めた松山氏。四半世紀にわたり現代アートの最前線で活動し、今や世界が注目する存在となりました。
本展では、日本初公開となる大規模作品19点を含む約40点以上を展示。代表作から最新作までがそろい、松山氏の進化を感じられる貴重な機会となっています。
入口近くの展示室1には、キャリアの転機ともなった「フィクショナル・ランドスケープ(仮想風景)」シリーズの象徴的な大作を展示。横幅6メートルものスケールで描かれたこの作品は、圧倒的な存在感を放ちます。
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「松山智一展 FIRST LAST」展示風景
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「松山智一展 FIRST LAST」展示風景
さらに、ダイナミックな立体作品も展示され、絵画だけではない松山氏の表現の広がりを体感できる構成になっています。
■2:まばゆい色彩に包まれ、多文化が交差する世界

松山氏の作品を象徴するのが、目を奪われるほど鮮やかな色彩。自ら生み出した何千もの色を巧みに操り、独自の技法でキャンバスに落とし込んでいます。
そこに描かれるのは、世界各地の文化や伝統、宗教、歴史的なモチーフ。ハイカルチャーから日常の風景まで、多様な要素が重なり合い、現代社会の姿を映し出しています。
無数の色が響き合う表現に引き込まれ、多文化が交差する世界へと誘われるような感覚に。圧倒的な色彩のエネルギーに包まれてみてください。
■3:見逃せない、新シリーズ「First Last」

個展のタイトルにもなっている最新シリーズ「First Last」。松山氏は、このシリーズで分断や格差、フェイクニュースなど、混沌とする現代社会に問いを投げかけます。アメリカ社会の問題を出発点にしながらも、自身の視点を重ねることで、新たな共感を生み出す作品の数々を見ることができます。
本展では「First Last」(後の者が先になり、先の者が後になる)というタイトルにちなんで、会場全体がぐるりと巡れるレイアウトになっており、逆回りで鑑賞すると、また違ったメッセージが見えてくるかもしれません。いろいろな視点で展示を楽しめるのも魅力です。
■4:街に溶け込む屋外展示

麻布台ヒルズの中央広場には、松山智一氏の屋外作品3点が展示されています。
「アートは美術館という閉ざされた空間だけでなく、社会に解き放たれるべきもの」という松山氏の考えが、街全体をミュージアムにすることを目指す麻布台ヒルズの理念と共鳴し、今回の展示が実現しました。芸術の枠を超え、より多くの人が日常の中で触れられる場になっています。
中央には、松山氏が日本帰国時に直面した能登半島地震の経験から生まれた、貨物用コンテナをシェルターに見立てた作品。アートを通じて、自然の脅威や社会のあり方について考えさせられる空間になっています。
松山氏ならではの視点で捉えた現代社会のリアリティを、作品を通じて体感してみてください。
松山氏の新シリーズがモチーフとなった「アフタヌーンティー with Art by Tomokazu Matsuyama」
■1:アートが彩る華やかなスイーツ

2025年5月11日(日)まで、ジャヌ東京5階「ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス」で提供されるコラボアフタヌーンティーには、松山氏の色彩豊かな作品にインスパイアされたスイーツが勢ぞろい。
上段には、松山氏の活動拠点であるニューヨークを象徴する「ニューヨークチーズケーキ」に、アートを映したホワイトチョコを添えたひと品。アメリカで親しまれる爽やかな「レモンタルト」、グラデーションが美しい「いちご杏仁豆腐」も並びます。

中段には、個展の開催時期にちなんだ「さくらとベリーのムース」、旬の柑橘を使った「デコポンタルト」、作品からヒントを得たマーブル模様がユニークなジャヌ東京オリジナルマカロン「ジャヌロン」。
こちらの「さくらとベリーのムース」と「ジャヌロン」は、いずれもペストリーシェフ・野口ゆきえ氏がおすすめする一品。ムースに入ったベリーソースの酸味と、ジャヌロンに挟まれたビターチョコレートガナッシュのほろ苦さが、甘さとのバランスを絶妙に仕上げています。
また、各段には、個展のキーイメージも取り入れられています。上段と下段には≪Passage Immortalitas≫より、ルネッサンス期の名画、ボッティチェリの<チェステッロの受胎告知>を参照したパート。
中段には、千羽鶴をモチーフにした抽象画≪Keep Fishin’ For Twilight≫をイメージし、白いプレートにカカオバターでカラフルなペイントが施されています。
■2:美しく仕上げられたこだわりのセイボリー

松山氏の出身地である岐阜県産の「飛騨牛ローストビーフオープンサンド」や、作品に登場する本を模した「サーモンムースとベジタブルのミルフィーユ」、エディブルフラワーが可憐な「新玉ねぎのフラン ズワイ蟹」、魚介の旨みを閉じ込めた「彩野菜のブイヤベースジュレ キャビア」など、見た目にも楽しいセイボリーがそろいます。

「飛騨牛ローストビーフオープンサンド」は、ひと口サイズながらも旨みがしっかりと感じられ、ほんのり甘めのソースがその味わいを引き立てていました。
■3: 4種のコンディメントでいただく絶品スコーン

ジャヌ東京で人気のスコーンは、今回プレーンと春らしいチェリー風味の2種類。豆乳ホイップ、糀みつ、白餡を合わせた人参クリーム、そしていちごジャムの4種類のコンディメントが添えられています。
個人的にライターが一番好みだったのは、軽い食感と優しい甘さが特徴の豆乳ホイップ。華やかなスイーツ類に気を取られて後回しになってしまうこともあるスコーンですが、ぜひ温かいうちに、豆乳ホイップをたっぷりつけてふわふわ食感を楽しんでみてください。
■4:こだわりが光る上質なドリンクセレクション

飲み物はフリーフローで、ジャヌ東京 オリジナルブレンドコーヒーのほか、紅茶は海外でも高く評価される「OKINAWA TEA FACTORY(沖縄ティーファクトリー)」の茶葉を使用。ジャヌ東京のアフタヌーンティーならではの、こだわりのラインナップがそろいます。
なかでも注目は、ジャヌ東京オリジナルの煎茶とモクテル。上質なひとときを彩るドリンクにも注目ですよ。
松山氏の鮮やかな色彩を映し取り、季節の味わいを織り交ぜた、今だけしか味わえない特別なアフタヌーンティーです。
「商業施設の中でアカデミズムとポピュラーカルチャーが一体化することで、メッセージを送りたい」という松山氏の想いが込められた展覧会と「つながり」「インスピレーション」「探求心」をコンセプトに掲げるジャヌ東京のコラボレーション企画。展覧会鑑賞後は、広場を通り、ジャヌ東京へ足を運ぶコースがおすすめです。
春の温かな陽気に包まれながら、アートを感じ、目でも舌でも楽しめるひとときをお過ごしください。
問い合わせ先
- 「松山智一展 FIRST LAST」
- 期間/~2025年5月11日 (日) ※会期中無休
- 開館時間 /月・火・水・木・日 10:00~18:00(最終入館17:30)、金・土・祝前日 10:00~19:00(最終入館18:30)
- チケット料金/一般 ¥2,200(オンライン販売)~
場所/麻布台ヒルズ ギャラリー - ジャヌ東京
- 「アフタヌーンティー with Art by Tomokazu Matsuyama」
場所/ 5階「ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス」
期間/~2025年5月11日(日)
時間/12:00〜17:00(12:00、12:15、15:00、15:15からの2時間制)※要予約 - TEL:050-1809-5550(レストラン予約専用 9:00〜21:00)
- 住所/東京都港区麻布台1-2-2
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 篠原亜由美
- EDIT :
- 小林麻美