【誌上PodCast】本日ON AIR!「真夏のビューティ相談室」美容界の御意見番が限界ギリギリまでリスナーからの質問に真摯に向き合います!

ボディケア_1,日焼け_1,シミ_1,ダイエット_1
左から/美容ライターZ、美容エディターX

この番組は、美容界の御意見番XとZが、限界ギリギリまでトークする企画です! 風が心地いいシーサイドから、汗、ニオイ、ムダ毛、贅肉、日焼け、シミといった、夏ならではのディープな美容のお悩みを解決するべく、美容界の御意見番ふたりがリスナーからの質問に真摯に向き合います。

美容エディター  X
化粧品会社で商品開発などを経て編集の世界へ。コスメはもちろん美容医療にも精通する。
美容ライター  Z
コスメの栄枯盛衰を見守る生き字引。スキンケアからメイクアップまで幅広くカバーする。

1.夏ボディにまつわるお悩みに答えます

 

お悩み:汗かきなので夏がツラいです。(42歳・アンパンマンはつぶあん)

Z:私もとんでもない汗かきだから気持ちわかります。もともと汗かきなのに更年期の滝汗も来てWでツラい。そんなときにヘア&メイクさんが教えてくれたのが、暑くて汗が止まらないときは、背中に冷たいタオルを当てるワザ。真夏の撮影でスタジオに入って来たモデルさんがすごく暑そうにしていたら、濡らして絞ったタオルを背中に当ててあげるらしいんです。体のなかで広い面が一気に冷やされるから、汗も早く引くらしい。私は体が硬くてなかなか背中に手が回らないけれど、外出先でもできるだけやるようにしています。それができないときは、手のひらを冷やすだけでもいいみたい。

X:夏は短い距離でもタクシーに乗りましょうよ。カフェの休憩も回数多めで。猛暑の必要経費と択えて。

Z:汗かきだとメイクも崩れやすいけれど、それもヘア&メイクさんから教えてもらった裏ワザがあるの。おもしろいくらい汗が止まる不思議なクリームがあって、それを額の生え際に仕込んでおく。顔に流れ込む汗って、ほぼほぼ額から流れ落ちてくるから、ダムのように生え際で堰き止める。耳の後ろや襟足にも仕込んでおけば、髪が汗で首にぺたぺた張り付くのも防げます。

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テサラン フェイス カバークリーム 35g ¥4,158[医薬部外品]

制汗剤と同じ成分、汗に含まれるたんぱく質と結合して皮膜をつくり、汗の出口にフタをして汗が出るのを抑える。

お悩み:仕事終わりの足のニオイが気になります。(45歳・そらまめ)

Z:一日履いたパンプスを脱いだときのニオイって殺傷力が高い(笑)。

X:私はサンダルだからセーフ。

Z:それが、サンダルでもにおうことがあるらしいの。サンダルばかり履いていると、角質が厚く硬くなるでしょ。ニオイの原因になる菌って角質に生息するみたいだから、夏は角質ケアに力を入れたほうがいいみたい。

:サンダル派の最大のトラップって、靴を脱ぐシチュエーション。ニオイはなくても、足裏の汚れが気になるから、靴下は常備。撮影スタジオや取材先で靴を脱ぐことって意外に多いから。

:パンプスやスニーカーの場合、靴のほうのニオイを消す手もあります。脱いだ靴に振り入れておくだけで、翌朝には消臭される魔法の粉が便利です。

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リベルタ 靴の消臭除菌パウダー ¥1,320

ホタテパウダーが汗に反応し靴に発生する雑菌を除菌。汗と靴の悪臭を消臭する。

お悩み:二の腕・背中・腹浮き輪、ラクして痩せる方法は?(39歳・明日から本気出す)

Z:私もいろいろな部位をラクに痩せようと様々な美容医療を試してきました。でも、脂肪溶解注射は、ボディには大量に注射を打たないといけないから、激痛に耐えられず挫折。クールスカルプティングは、寒すぎて風邪をひいて、挫折。どれも即挫折したにもかかわらず、最新のマシーンなら今度こそ痩せるはず! と甘い夢を見てしまう美容医療の魔力よ。

X:美容医療で部分痩せした経験者として言わせてもらいますと、ある部分の脂肪を減らしても、怠惰な生活を変えなければ、そのぶんほかに脂肪がつくんですね。私の場合、脂肪溶解注射で下腹は凹みましたが、まさかの内ももに肉がついて、生まれて初めて股ズレに…。

Z:股ズレ…。脚細いのに。

X:結論、ラクに痩せる方法はないです! 当たり前をコツコツとね。

お悩み:今からでもVIO脱毛するべき? ブームには乗り遅れました。(47歳・キャロライナリーパー)

X:やるなら早いほうがいい。毛があっていいことってない気がします。みなさんご存じとは思うけれど、白髪になってしまったら、レーザー脱毛はできません。レーザー脱毛は、黒や茶色の色素にだけ反応するので、すごく薄いムダ毛や白髪にはダメージを与えられないのです。

Z:私は40代でやったけれど、もっと早くやっておけばよかったと思う。私がやった頃は、エステ脱毛が全盛だったけれど、そこはちゃんと美容皮膚科でやりました。今は家庭用脱毛器である程度減らしてから、クリニックで総仕上げという人が多いみたい。

X:私ももちろんクリニックでやりました。今はほぼ無毛です。でも、無毛になるまで痛みとの戦いがツラかった。VとOはいいんだけれど、Iが痛かったなー。

Z:私も痛みに耐えられず無毛までできませんでした…。今も少しだけ残ってるけれど、もうツルツルにしようとは思わないかな。

X:毛がまったくないと、温泉ではちょっと恥ずかしいからついタオルで隠してしまいます。

Z:そう! それがあるから、完全無毛にしなくていいかなと…。

2.夏に使うコスメのギモンに答えます

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お悩み:日焼け止めを買ったら、UV耐水性★が付いていたけれど、これはなんでしょう?(37歳・ほしこ)

Z:小さな表示によくぞ気がついてくれました! こちらは、「UV耐水性」といって、水に濡れた状態でも日焼け止め効果が持続することを示した指標です。☆または☆☆の2段階で表示します。「UV耐水性☆」は40分水に浸かっても浸かる前の50%以上のSPFを維持、「UV耐水性☆☆」は80分浸水で50%以上を示します。まだ、付いている製品は少ないし、あまり知られていないけれど。

X:私は耐水性はあまり気にしていない。海とかプールに入らない人だから。ダイビングとかインフィニティプールで泳ぐ人はチェックするといいかも。あくまで水に対する耐性で、汗とか皮脂を対象にはしていないから。

Z:ちなみに、「UV耐水性」は日本独自の新ルールで、始まったばかり。これまでは「ウォータープルーフ」などの表現があったけれど、今後は「UV耐水性」の表示に移行していく流れみたい。マスカラなどメイクアップ製品の「ウォータープルーフ」などの表現は残るみたいです。

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これが「UV耐水性☆☆」の表示。SHISEIDO サンケア パーフェクト サン プロテクター ローションの裏面より。

お悩み:SPFとかPAって、日本だけって聞いたんですけど、本当ですか?(41歳・ハワイ行きたい)

X:SPFは世界共通、でも、PAはアジア限定。せっかくだから、おさらいしましょう。「SPF」とは、「Sun Protection Factor」の略で、短時間で赤みや炎症を起こし黒化させやすい、UV-B(紫外線B波)を防ぐ効果指数のこと。1~50+までの数値で表されます。世界のほとんどの国が「SPF」表記です。一方、「PA」とは、「Protection Grade of UV-A」の略で、一時的な黒化を引き起こし、長時間かけて肌の弾力を失わせる、UV-A(紫外線A波)を防ぐ効果を表す目安。+~++++の4段階で表されます。PAの表示は、中国、韓国、台湾は、日本と同じ「PA」だけれど、EUや米国では表示方法が違います。

Z:アメリカにはSPF100もありますね。それが、日本の50+より効果が高いかは、まったく未知数だけれど。日本の50+は、60でも100でも、50以上は50+だから。

X:日焼け止めは使い方も大切です。SPF50+でも薄~く塗っていたら、それはもはやSPF50+ではない。ぶ厚く均一に塗っていると仮定しての数値だとイメージしておいて。あるメーカーなんて顔全体でチューブ4cm分の量を塗ってくださいなんていっていたくらいだから。

Z:4cmはさすがに無理じゃない⁉

X:SPF50+を買っただけで安心はしないで。たっぷりの量をムラなく塗ることが大切です。

お悩み:日焼け止めの選び方が知りたいです。(41歳 クルーズ旅)

X:私は信頼と安心の大手ブランドから選びます。UVカット製品こそは、各社の研究開発力がモロに出るアイテムだと思うから。資生堂系(“アネッサ”、“SHISEIDO” など)、コーセー系(“コスメデコルテ” など)、花王系、なら間違いなし。UV-Aに強いロレアル系(“ランコム”、“ラ ロッシュ ポゼ” など)もいい。

Z:私は絶対に日焼けしたくないから、“アネッサ” か “SHISEIDO” の青ボトルを使っています。あの屈強な厚膜を信頼しているから。逆に、あまりにシャバシャバで、まったく白くならず透明っていう、ひ弱そうな薄膜は選ばないです。

:ある程度は肌をシールドしてくれる被膜感がないとね。日焼け止めや下地選びは、サラッとした使い心地や透明感などの見た目を重視しがちだけれど、日焼けしないために使うことを忘れないで。

お悩み:新作コスメの説明って、あいまいな表現が多くて、どれを選んだらいいかわからないときが…。(45歳・コスメ好き)

X:これは私たちライターもいつもフラストレーションがたまっているところ。日本の法律では化粧品は薬理作用による効能効果の表現はできないとされているから、「真皮のコラーゲンを再生する」とか「血行を促進する」とかいったり書いたりしてはいけないのです。

Z:化粧品に効果がないのではなく、いったり書いたりしてはいけない。

X:化粧品は、定められた範囲内で表現することになっているから、「肌に潤いを与える」とか「肌のキメを整える」などの書き方になってしまうのです。

Z:そんな効果しかないのではなく、はっきり書けない。

X:これが医薬部外品の場合、「日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ」や「シワ改善」などの表現が可能になります。

Z:ま、ルールの範囲内でだけど。

X:そのほかにも、書いてはいけない決まりがたくさんあるから、どうしても文章の歯切れが悪くなっちゃうのです。

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お悩み:[医薬部外品]と付いているほうが効き目が高い? 付いているのを買ったほうがお得?(43歳 バナナジュース)

Z:医薬部外品ってなんかわかりにくいですよね。いいものなのか? よくないのか? さえもイメージしづらい。

X:医薬部外品は、医薬品ほど強い効果ではないが、 化粧品よりも期待できる、ふたつの中間的なポジションの製品のこと。薬用化粧品と表現されることもあります。国の承認を受けた効果効能に有効な成分が一定濃度配合されている。例えば、美白の医薬部外品には、美白の有効成分が一定濃度配合されています。逆に、美白の有効成分が一定濃度配合されていないのに、美白の医薬部外品を名乗ることはできません。

Z:現在、美白で承認されている有効成分は20種類以上、ちょいちょい増えていて、今後も増えると予想されます。ちなみに、シワ改善の有効成分は現在5つあります。

X:医薬部外品は一定の効果と安全性のお墨付きってこと。だから、美白とシワ改善のコスメを買うのなら、医薬部外品のほうがお得といえばいえるのかな。

Z:そもそも医薬部外品ってネーミング自体が、古くさくてわかりにくい。機能性化粧品とかトクホ化粧品とかにすればいいのに。ちなみに、医薬部外品は日本だけのレギュレーションで海外にはありません。

お悩み:BBクリームとCCクリームって何が違うんですか?(40歳・みゃくみゃくみゃく)

X:ファンデーションをベースに、下地と日焼け止めの機能をプラスしたのが、BBクリーム。下地をベースに、肌色補正効果を搭載したのが、CCクリーム、かな。

Z:メーカーごとに微妙に解釈が違うよね。カバー力が高いのがBBで、薄いのがCCとか。そういえば、一瞬だけどDDってあったの覚えてる? こうなると、名前にはこだわらなくてもいいのかなと思ってしまう。

X:名前はともかくBBやCCは、日焼け止め効果と下地効果と肌補正効果がひとつになっていて便利。リモートワークの日は朝とりあえずBBかCCを塗っておきます。

Z:私も時間がないときはBB頼みです。

3.美容医療のギモンに答えます

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お悩み:シミができてもレーザーやればキレイになりますよね?(46歳・4回転半ジャンプ)

Z:シミとりレーザーを何十年にもわたって何度もやっている経験者としていわせてもらいますと、そもそもレーザーをやればシミが速攻かつ永久に消えるわけではありません。直後は消えたように見えても、時間と共に戻ってきて、半年後には元どおりってことも。私はいつも少しでも多く消えてくれますようにって祈りながらレーザーをやっています。

X:レーザーでもIPL(光治療と呼ばれるもの)でも一回で永久に消すのは難しいからね。シミとりとは、シミのない状態をキープするためのメンテナンスと心得るべきかも。

Z:そう考えると、日焼けを徹底的に防いで、美白コスメを使い続けるのが、地道にして王道なのかも。シミはできなければできないほうがいいに決まっているのだから。

X:あと、みんなわかっているとは思うけれど、シミとりレーザーをやるとしたら、日差しがおさまった秋以降にしてください。夏にやっても、紫外線を浴びることで、色が戻りやすいし、かえって濃くなることもありますからね。

お悩み:最近よく聞く、直美モンダイってなんですか?(35歳・ウメコデラックス)

X:直美(ちょくび)とは、直接美容外科の道に進む医師の略。医師免許を取得して2年間の初期研修のあと、実務経験を積まずに、すぐに美容医療に流れる医師が増えてるそう。医師として十分な経験やスキルがないまま、人の顔にメスを入れたり注入したりしてしまうのが問題。

Z:美容医療の普及と同時にトラブルも急増し、その要因のひとつとして直美が問題視されています。

X:最も簡単な二重の埋没だとしても、本当に新人だったら、自分が練習台になってしまうわけ。クマとりやたるみとりなどの手術系なら怖すぎる。

Z:自分が練習台はイヤすぎます。

X:一見お手軽に思える注入系も、ヒアルロン酸注射で皮膚の壊死や失明、ボトックスで目が開かない、口が開きっぱなし、などの事故が起きています。

Z:怖い!

X:直美を見抜くためには、形成外科の専門医であることをチェック。形成外科専門医であれば、必要な経験を積んだドクターであるとわかります。公式サイトのドクターの経歴は必ず確認して。病院名や何科だけでなく、何年間在籍していたか年数も見てください。

お悩み:美容医療を受けるときのクリニック選びのコツが知りたいです。(39歳・コロシアム)

X:まず、美容医療のクリニックやドクターは、目的によって使い分けるもの。美容医療には、大きく分けて皮膚科と形成外科があるから、そこは必ず使い分けます。クマとり手術やたるみとりの手術やシワとりの注入なら形成外科。美容外科は形成外科の一分野です。ドクターは、形成外科の専門医であることが大前提。できることなら、経験豊富でデザインセンス抜群な”匠”を指名するのが望ましいです。

Z:シミをとりたいならシミとりの”匠”を指名するってこと。二重とか眼瞼下垂の達人に、シミとりをお願いするのは賢くない消費者と。

X:私は大きな痣もあるし肝斑もシミもあるのだけれど、シミ消しの ”匠” と呼べる美容皮膚科のドクターに出会って定期的に通ってだいぶよくなりました。”匠”は、たくさんのマシンを自らの手のように使いこなし、設定を調節して絶妙なパワーで施術してくれる。美容皮膚科の施術のなかでも特にシミ消しは誰にやってもらうかが大事です。

Z:これからは料金がちょっと高くても ”匠” を探します!

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

ILLUSTRATION :
ユリコフ・カワヒロ
EDIT&WRITING :
木更容子、佐藤友貴絵(Precious)