ポリフェノール類やビタミンE群、オレイン酸などが含まれ、「天然のサプリメント」と言われるオリーブオイル。比較的酸化しにくい油であるため、しっかり保管すれば1〜2年は品質を維持できます。
しかし、そんなオリーブオイルも、間違った保管方法では酸化が進みます。おいしく体にいいものを摂っているはずなのに、品質が劣化し、風味や栄養価を損ねてしまっては台無しです。
そこで今回は、オリーブオイルの品質が劣化するNG保存方法についてご紹介します。日本オリーブオイルソムリエ協会の多田俊哉さんに伺いました。
オリーブオイルが劣化する4つのNG行動
■1:透明な瓶に入った製品を、直射日光にさらすのはNG
透明な瓶に入ったオリーブオイルを直射日光が当たる場所に置いたままにするのはNG。オリーブオイルは、日光に当たると酸化するため、緑や黒の遮光瓶に入った製品が多いのです。
透明な瓶に入ったものは戸棚にしまうか、瓶をアルミホイルで包み、日光が当たらないようにしましょう。
■2:コンロの側に置くのはNG
オリーブオイルは温度が高い場所も苦手。火のついたコンロの近くに置くと酸化が進むため、コンロの側に置くのは避けましょう。保管は、熱の影響を受けない冷暗所がベストです。
■3:冷蔵庫の中で保管するのはNG
品質を保つために冷蔵庫で保管している方もいるのでは? 実は、冷蔵庫での保管はNG! オリーブオイルを冷やすとたいていは白濁したり、固まってしまったりします。
固まったオリーブオイルは、ぬるま湯などで温めて戻します。しかし、こういった急激な温度上昇は一気に酸化を進めるので、オリーブオイルは常温保存がベスト。暑い時期は劣化の進行が早いため、早めに使い切れる小さい製品を選びましょう。
■4:別の容器に移し替えて使うのはNG
さらに、オリーブオイルは空気に触れると酸化が進むため、移し替えはなるべく避けたほうがベター。もし容器を替えて使う場合は小さい瓶を選びましょう。
ただし、缶に入ったオリーブオイルの場合は、早めに使い切るか、ガラスの瓶に移し替えることが必要です。金属との接触がオリーブオイルの酸化を早めます。
いずれにしても、オリーブオイルを酸化させないためには、早めに使い切ることが大切です。
【まとめ/オリーブオイルが劣化する4つのNG行動】
1:透明な瓶に入った製品を、直射日光にさらす
2:コンロの側に置く
3:冷蔵庫の中で保管する
4:別の容器に移し替えて使う
オリーブオイルは、桃の香りがするものやハーブの香りがするものなどさまざま。各種類、甘みや苦み、辛味のバランスが違うため、食材によって選ぶ楽しみがあります。正しい保管方法をおさらいして、いろいろなオリーブオイルの使い分けを楽しんでみましょう。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石水典子
- EDIT :
- 高橋優海(東京通信社)