【目次】
【基本】簡単なのにおしゃれなお団子ヘア
1:「若作りなお団子ヘア」に見せない!大人の「シニヨン」
さり気なく、シンプル。このふたつの条件を満たす大人のお団子ヘアのポイントは3つ。ひとつめは「お団子をくずしすぎない」、ふたつめは「耳の半分を出して色気を誘う」、そして3つ目が「後頭部に適度なボリュームがある」です。「40代以降は、髪がヘタってしまったりパサつきも気になると思うので、適度なボリュームと毛束の艶を出すために、頭頂部の髪を巻いておくといいですよ。この仕込みをするかしないかで、印象がガラッと変わります。頭の型もきれいに見えますよ」(GARDEN Tokyo トップスタイリスト 本木亜美さん)。
<STEP.1>頭頂部の髪をアイロンで巻く
<STEP.2>髪を後ろにまとめて後れ毛を出す
<STEP.3>ゴムでひとつ結びにする
<STEP.4>ゴムを持って左右前後の毛束を引き出す
<STEP.5>後頭部の髪を引き出して高さを出す
<STEP.6>結んだ毛束の毛先をピンで数回に分けて固定する
「お団子の位置は、下過ぎず上過ぎない、耳裏あたりを意識しましょう。後れ毛は出しすぎると〝疲れたオバさん風〟になるので、こめかみの上をひとつまみ分だけ出して。後れ毛の広がりやパサつきが気になるときは、ワックスなどをつけましょう」(本木さん)。
「若作りなお団子ヘア」に見えない!大人のシニヨンの作り方6ステップ
2:上品ヘアの定番!若作りに見えないお団子アレンジ「ギブソンタック」
お団子ヘアを大人が挑戦するときに気をつけるポイントは?「全体的にきっちりとした印象に仕上げること。後れ毛を出しすぎたり、トップの髪をたくさん引き出してしまうと、一気に若作りなアレンジになってしまいます。きちんとまとめることが、大人の余裕、清潔感、上品さ、優雅さを表現する鍵です」(Cocoon スタイリスト 泰斗さん)。
<STEP.1>髪全体を低い位置でひとつ結びにする
<STEP.2>ひとつ結びをくるりんぱする
<STEP.3>くるりんぱした毛先を、STEP.2と同じ穴にもう一度通してピンで留める
<STEP.4>まとめた髪から毛束を引き出す
<STEP.5>こめかみに後れ毛を作る
「後れ毛はこめかみ部分にだけ作るのがオススメ。さりげなく上品で、色っぽい印象にも繋がります。後れ毛がパサついたり広がっていると、疲れた印象に直結してしまうので、オイルやシアバターをなじませて、みずみずしく仕上げてください」(泰斗さん)。
上品ヘアの定番!若作りに見えない「ギブソンタック」の簡単やり方5ステップ
【応用1】ひと工夫でできるお団子ヘアアレンジ
1:40代でも似合うお団子ヘア「メッシーバン」
「メッシーバン」とは、くずれかけたお団子ヘアのこと。ゆるっとルーズに仕上げることで〝こなれ感〟が増すと、ヘアアレンジ好きの女性を中心に話題となっています。「若い世代のメッシーバンは、お団子の位置が高く、後れ毛も多いのが特徴ですが、今回提案するのは〝崩しすぎない上品なメッシーバン〟。お団子の位置を低くするだけでなく、後れ毛をつくらないことで、きちんと感や大人の清楚さを意識したまとめ髪になります」(BEAUTRIUM PENINSULA店 副店長 小山 貴さん)。
<STEP.1>耳半分から上の髪の毛を結ぶ
<STEP.2>襟足を左右に分けて1の上で結ぶ
<STEP.3>STEP.1と2のゴム回りの毛を引き出す
<STEP.4>頭頂部の髪を引き出す
<STEP.5>STEP.2で結んだ毛束をねじりながら、お団子にしてピンで留める
<STEP.6>STEP.1で結んだ毛束もねじってお団子にする
<STEP.7>前髪をアイロンで細かく巻く
「お団子をきっちり、きれいにまとめようとすると、ルーズな動きが出にくくお団子も小さくなってしまいます。ある程度ラフに、ザクザクとピンで留めることが成功の鍵です。髪のパサつきが気になるときは、下準備でワックスやトリートメントをなじませると、アレンジしやすくなります」(BEAUTRIUM PENINSULA店 副店長 小山 貴さん)。
40代でも似合うお団子ヘアって?「メッシーバン」のやり方7ステップ
2:低めの位置で「抜け感」お団子ヘア
「後頭部に高さを出すと上品な印象になりますが、ざっくりとした毛束感があればカジュアルさもプラスできます。また、低い位置でシニヨンを作ると、老け見えしがちなので要注意。少し高めの位置でつくることで、全体がリフトアップして見えますよ」(MINX銀座五丁目店 副店長 トップデザイナー 河野沙耶佳さん)。
<STEP.1>髪全体にバームをもみこむ
<STEP.2>耳の高さで結ぶ
<STEP.3>毛束を輪っか状に結び、上下に分ける
<STEP.4>ピンで留めてシニヨンをつくる
<STEP.5>後頭部の毛束を引き出す
「今のファッショントレンドはカジュアルなので、どんなスタイルにも抜け感が必須。そんなラフな雰囲気も、ざっくりとしたシニヨンならつくりやすいはず。流行の首元がつまった服にもぴったりです」(河野さん)。
3:ミディアムヘアでもできる「ハーフアップ」
「毛束をねじっていくと自然と丸まってお団子になります。今回のハーフアップは、その原理を利用しています。ぶきっちょさんでも簡単にできるので、髪のうねりや広がりが気になる日は、ぜひお試しください」と、Rougyのヘアデザイナー、二階堂雪さんはアドバイス。ぶきっちょさんでも失敗しない簡単アレンジのテクニックを教わります。
<STEP.1>アレンジ前に髪全体にワックスをなじませる
<STEP.2>眉尻から上の髪を束ねる
<STEP.3>毛束を手で押さえながら、ひとつまみずつ毛束を引き出す
<STEP.4>毛束の根元をねじり、アメピンで固定
<STEP.5>毛束を2つに分け、その1つを自然に丸まるまでねじり、アメピンで留める
<STEP.6>もう一方の毛束も同様にねじって、アメピンで固定
<STEP.7>残った髪の毛先が外はねになるように手ぐしで整える
「きっちりねじりすぎるとお団子が小さくなります。ルーズにねじって、お団子から遊び毛が出ているくらいがベスト。お団子が大きくなるので、固定するアメピンが目立たなくなります」(二階堂さん)。
ゴムは不要!うねりを押さえて小顔効果も狙える「簡単ハーフアップ」
【応用2】アイテム使ったお団子ヘアアレンジ
1:お団子に「コーム」を差し込むだけの簡単くるりんぱアレンジ
「コームを選ぶ時はシンプルで上品なものを選ぶのがポイントです。ゴテゴテとモチーフがついていたり、派手な色のものは40代にふさわしくありません。選ぶものによっては、若作りに見えたり、老け見えを強調してしまう危険もあるので気をつけて」(Ramie GINZA 副店長 寺尾拓巳さん)。今回、寺尾さんが教えてくれるのは、きっちりとまとめたシニヨンにコームをさすだけの簡単アレンジ。定番のアレンジから上級者風の装いになるお手本スタイルがこちらです。
<STEP.1>耳上ラインの髪をひとつにまとめてゴムで結ぶ
<STEP.2>結んだ毛束に穴を開けて毛先を通す
<STEP.3>ゴムを持ちながらトップの毛束を引き出す
<STEP.4>残りの髪をひとつ結びにして、STEP.2と同様にくるりんぱする
<STEP.5>くるりんぱした耳下の毛束の穴に、上の毛束の毛先を入れる
<STEP.6>上の毛束と下の毛束の毛先をまとめてゴムで結ぶ
<STEP.7>結んだ毛先を上のくるりんぱの穴に収める
<STEP.8>収めた毛先をピンで留める
<STEP.9>最後にコームを上から差し込む
「髪を上下に分けて作ったダブルくるりんぱをひとつにまとめてお団子にし、その上からコームを差し込むだけ。お団子にしただけでも様になりますが、品のあるコームを差し込むだけで印象がエレガントに。こなれ感のあるアレンジ上級者風の仕上がりになります」(寺尾さん)。
お団子にコームを差し込むだけ。上品さと色気を併せ持つ、簡単くるりんぱアレンジ
2:「マジェステ」を足してもOK!ゆるさを残したお団子ヘア
「シニヨンの場合、きっちりまとめ過ぎてしまうと老けた印象になることも。後頭部の髪をゆるっと引き出したり、こめかみの後れ毛を残すことで、今っぽい、こなれ感のある印象に仕上がります」(GARDEN Tokyoトップスタイリスト 本木亜美さん)。
<STEP.1>スタイリング剤を髪全体になじませる
<STEP.2>お団子をつくる
<STEP.3>後頭部の毛束をランダムに引き出す
<STEP.4>残しておいた毛先をお団子に巻きつける
<STEP.5>巻きつけた毛先をゴムの中に入れ込む
<STEP.6>耳元の毛束をゆるめる
<STEP.7>こめかみの後れ毛を引き出してスタイリング剤をなじませる
「後頭部の毛束をゆるめるとクセやうねり、髪表面のホワつきが目立ちにくくなるので、この時期はしっかりとゆるめましょう。ゴムはシリコンゴムではなく、太く大きいヘアゴムを使用すると仕上がりが安定します。お団子をつくるときに、毛先をあえて逃すとこなれ感がさらにアップ。無造作に仕上げることで、大人らしい涼しい印象になれます」(本木さん)。
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3:「ピン」を使っておしゃれかつ崩れにくいアレンジ
まとめ髪にすると頭頂部がペタッとしがち。そんなお悩みを解消してくれるのが、Doubleのヘアスタイリスト、西川綾さんが教えてくれるヘアアレンジ。「髪を束ねたら、その根元から後頭部を中心に毛束をつまみ出します。つまみ出した毛束の効果で頭頂部がふんわりボリュームアップするので、寂しい印象にはなりません。無造作ヘアは、ともすると『疲れ切ったオバサンヘア』に見えてしまうことも。パーマをかけておくと毛先に動きが出るので、ただ束ねるだけで無造作風になります」。
<STEP.1>髪をひとつに束ね、ゴムで留める
<STEP.2>束ねたゴムを抑えながら、後頭部から毛束をひとつまみずつ引き出す
<STEP.3>束ねたゴムを抑えながら、毛束を毛先からねじる
<STEP.4>束ねたお団子の根元をゴムで固定
<STEP.5>お団子と後頭部の髪をすくいながら、ピンで留める
「ストレートな髪の方は、アレンジの前にカールアイロンで毛先をランダムに巻いておくと、ニュアンスのある後れ毛がつくれますよ」(西川さん)。
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4:後ろ姿も華やかな「デフトバン」アレンジ
「毛量があって、うねりやすい方には【シニヨンスタイル】がぴったりです。ピンを使わずにアレンジできるので、まとめ髪が苦手…という方でも気軽に楽しめると思います」(KAYAK by HONEY デザイナー 小室里奈さん)。
<STEP.1>カールアイロンで前髪の中間あたりを外巻きにする
<STEP.2>サイドから後頭部にかけて髪の毛先を内巻きにする
<STEP.3>髪の中間から毛先にかけてヘアクリームをなじませる
<STEP.4>耳たぶあたりにゴムがくるように1つに束ねる
<STEP.5>毛束で輪っかをつくり、その毛先をゴムに通す
<STEP.6>ゴムで束ねた毛先が下になるように、束ねた部分の向きを調整する
<STEP.7>毛先を2等分にする
<STEP.8>ふたつに分けた毛束を交差させる
<STEP.9>交差した毛先を留めるようにゴムで巻く
<STEP.10>デフトバンの中央の穴にお団子を通す
<STEP.11>デフトバンで結び目を交差させて、布の形を整える
「ご自身でアレンジをすると、どこにピンを留めればいいのか分からない…というお声をよく耳にします。ゴムを使えば束ねたい部分、まとめたい髪を狙って留められるので便利です」(小室さん)。
40代に似合う【大人のシニヨンスタイル】ピンを使わない&野暮ったくならないアレンジをご紹介!
- TEXT :
- Precious.jp編集部