【目次】
ほうれい線ができる「原因」とは
【1】ほうれい線の正体は「たるみ」
見た目年齢をいちばん左右する頬の影・ほうれい線。みなさんは、ほうれい線をシワだと認識していませんか?
実はほうれい線の正体は、シワではなく「たるみ」なのです。これは、立っている状態と仰向けに寝ている状態を比較してみると、よくわかります。
まず、立っている状態(右写真)。このとき、ほうれい線は見えます。次に、仰向けに寝ている状態。このとき、ほうれい線は見えなくなっています。
これがどういうことかというと、重力があるかないかの差にあります。寝た状態で重力がかからなくなると、ほうれい線が見えなくなるということは、ほうれい線は「頬が下がって」現れる線だということ。そのため、ほうれい線は「たるみ」に分類されるのです。
一方のシワはどうかというと、重力とは関係がなく、肌深くに刻まれていくものなので、仰向けに寝ても、消えることはありません。ほうれい線=たるみであることを認識すると、おのずとお手入れも変わってきます。
【2】気づいたときには深くなっている
(a)「20代」からでき始める
まず、ほうれい線はいつからできるのでしょうか?この疑問について、資生堂 アドバンスト リサーチセンター主幹研究員の江連智暢さんから、「実は20代から、ほとんどの方にほうれい線は見られるのです」と衝撃的な言葉が! 20代というと、頬の毛穴が気になりだすころですが……。
「20代の女性たちに肌悩みを聞くと、毛穴の目立ちやニキビ、乾燥、小ジワ、肌荒れなど、肌の表面的なサインが多く挙げられます。ご自身でたるみを気にされるのは、30代以降が多いのです。ですが、実際は20代からたるみは始まります。小鼻の横に影ができ始め、この影がほうれい線の始まりになるのです」と江連さん。
確かに、頬の目立つ毛穴は、たるみ毛穴と呼ばれています。毛穴のある頬がたるんできたから、毛穴がしずく形になり、目立つという時系列となるわけです。
ということは、頬の毛穴が目立ってきたときには、たるみが進行しているということになります。「25 歳がお肌の曲がり角」とはよくいわれますが、実に当を得た、老化の真実だったのです!
(b)他人のほうが早く認識する!
さらに、「自分で見ている顔と、他人が見ている自分の顔では、平均で約10歳ほどの開きがあると考えられます」と江連さんは言います。実際に、正面から見るとほうれい線があまり目立たず、若々しいです。それに対し、斜め横から見ると、ほうれい線がくっきり目立ってしまっています。
「自分では、なかなか斜め横の自分の顔を見る機会が少ないため、他人からどう見られているか?まで気が回りません。すると、自覚がないために、ケアが遅れてしまう可能性が高くなるのです。そして、気づいたときにはかなりたるみが進行し、ほうれい線が深くなっていた、なんてことにもなりかねません。まずは気づくことが大切なんです」(江連さん)
ぜひ皆さんも、鏡などで斜めからもチェックしてみてください。もしかしたら、自分では気づいていないだけかもしれません。
真皮がふっくら弾力アップ!2週間で「ほうれい線が薄くなる」簡単マッサージ
【3】原因は3つ
そもそも、なぜほうれい線ができるのでしょうか? 要因は大きく3つあります。
(a)真皮の空洞化
ほうれい線=たるみですから、まずは真皮の空洞化が挙げられます。対処法としてはまず、アンチエイジングコスメで真皮をしっかり立て直すことが重要です。
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(b)表情筋の衰え
ふたつ目の要因は、表情筋の衰え。加齢による衰えだけでなく、使わない筋肉と使いすぎる筋肉が出てくるため、バランスが崩れ、それもたるみにつながります。
多くの人が使いすぎなのが、大頬骨筋と小頬骨筋。逆に使えていない筋肉が上唇挙筋と上唇鼻翼挙筋。この使えていないふたつの筋肉が頬を持ち上げる役割を果たしています。
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\エクササイズでほうれい線が解消する理由/
口周りをはじめとする表情筋の衰えが、たるみやほうれい線などのしわをさらに定着させて「老け顔」を加速させることに。
さらに、その顔の筋肉は首の筋肉や鎖骨にまでつながっています。肩が内側に巻いて猫背になっていたり、首が前に出ていたりと姿勢が悪くなると、体の前側の筋肉が縮んでしまいます。その影響で顔の筋肉まで下に引っ張られてしまうので、よりほうれい線が目立つ結果になるのです。
エクササイズによって顔の表情筋やその周りの筋肉を刺激し、少しずつでも固くなった筋肉をほぐしてリセットしてあげると、徐々にほうれい線が解消され、肌と筋肉にもハリと弾力が蘇るので、毎日こつこつほうれい線解消エクササイズを続けることが大切です。
(c)皮下脂肪の肥大化
資生堂 アドバンスト リサーチセンター主幹研究員の江連智暢さんによると、皮下脂肪もほうれい線に影響しているそう。
「皮下脂肪が多くなると、悪い因子が過剰に分泌されるようになり、弾力を司っている真皮にダメージを与えていることがわかってきました。すると、肌はハリや弾力がなくなり、たるむのです。
その逆に、皮下脂肪が小型だと、アディポネクチンという美肌因子が分泌され、コラーゲンやヒアルロン酸の合成が促され、真皮の状態がよくなるということもわかってきたのです。そのくらい脂肪が、実は肌を左右する重要なものだと、最近では認識が変わってきました。
つまり、皮下脂肪を増やさないことがたるみ予防につながります。ただ脂肪を減らすというのは大変なので、脂肪細胞を小型化させることが秘訣に」(江連さん)
真皮がふっくら弾力アップ!2週間で「ほうれい線が薄くなる」簡単マッサージ
ほうれい線を解消する「エクササイズ」7選
【1】「真皮」の弾力アップ!表情筋をほぐしコスメがより効きやすい肌に!
ほうれい線の対処法としてはまず、アンチエイジングコスメで真皮をしっかり立て直すこと。その上で、マッサージを取り入れましょう。エイジングデザイナーの村木宏衣さんに教えていただいた、クリームを塗ったあとさらにその効果を上げるコツをご紹介します。
それは、筋肉と同じ深さにある深層リンパを流し、コスメがより効きやすい肌に整えていく方法です。深層リンパは、筋肉が硬くなると流れづらくなります。そこで、使いすぎていて硬くなっている筋肉をほぐし、使えていない筋肉を刺激してリフトアップへと誘導していきます。
<Step1> 食いしばりの「凝った筋肉」をほぐす
リラックスして、口の力を抜き、半開きに。手をグーにして、下の点の部分におき、自然な呼吸をしながら、1か所につき、外回しを10回行いましょう。このとき、肩や首に力が入らないように気をつけてください。
<Step2> 鼻の下の伸びた筋肉を縮める
「口輪筋」という、口をぐるっと囲んでいる筋肉に対し、垂直になるように指2本をおき、指を小さく上下させて、筋肉を刺激しましょう。10往復繰り返して。この筋肉に弾力が戻るとほうれい線が薄くなります。
<Step3> ほうれい線をつくるコリをほぐす
人さし指でカギ形をつくり、ほうれい線の始まり部分から横に小さくスライドさせましょう。10往復行ってください。顔の内側から外側に向かって移動させながら、同様に行っていくことがポイント。骨をほぐすようなイメージでやってみましょう。
<Step4> リンパを流してすっきりシャープにする
しっかりほぐし終わったら、人さし指でカギ形をつくり、最後に頬骨の下に沿わせながら、耳たぶの下を通り、鎖骨までリンパを流していきましょう。最後にコレを行うか否かで、顔のスッキリ感が違ってきます。
真皮がふっくら弾力アップ!2週間で「ほうれい線が薄くなる」簡単マッサージ
【2】10秒で完了! ほうれい線を消して小顔になる「耳ほぐし」マッサージ
口角を上げて笑顔をつくる、頬を持ち上げる表情筋(大頬骨筋、小頬骨筋)と耳周りの筋肉(前耳介筋、後耳介筋、上耳介筋、など)や咬む筋肉(咬筋)は機能的に連結をしています。これらが劣化して硬くなると、たるみが起こる、頬の肉が下がるなど、ほうれい線がどんどん深くなってしまいます。
ほうれい線ができると、シワケアと同様にその部分に美容液やクリームをたっぷりとすりこんでどうにかしよう、と思いがちですが、それでは効果なし。皮膚だけの問題ではなく、耳周りの筋肉、咬筋が硬くなることが大きく影響しているのだから、この筋肉をほぐしてハリを復活させることが得策です。
エイジングデザイナーの村木宏衣さんが提案するメソッドは、耳を手で覆い、外回しに円を描くようにマッサージするだけ。まずは片側だけやってみると、反対側と比べで明らかにフェースラインが変わっているのが一目瞭然! さらに耳周りにはリンパも集中しているので、マッサージすることでむくみ解消に。小顔効果も絶大ですよ。
<Step1> 手を軽く丸めて、耳全体を覆うように当てる
これが基本の位置。親指の付け根がエラの位置で、人さし指、中指、薬指、小指の4本の指が耳を覆い、手のひらでフェースラインを押さえましょう。
<Step2> 外回しに円を描くように手を動かす
Step1の状態から、外回しに15回、円を描くようにマッサージします。このとき、ぽかんと軽く口を開けましょう。人さし指、中指、薬指、小指の腹で耳周りの筋肉をほぐし、手のひらで咬筋とフェースラインをマッサージする感じで行って。
【まとめ|10秒で完了!ほうれい線を消して小顔になる、耳ほぐしマッサージ4か条】
1.ほうれい線は皮膚だけの問題ではないのでスキンケアだけでは解決しにくい。
2.ほうれい線が深くなるのは耳周りの筋肉、咬筋が硬くなることが大きく影響しているから。
3.耳周りの筋肉、咬筋をほぐして弾力を復活させることが解決の近道に。
4.耳を手で覆い外回しに円を描くようにマッサージを。頬がキュッと引き上がり、ほうれい線が消え小顔効果も。
たった10秒で完了! ほうれい線を消して小顔になる、簡単「耳ほぐし」マッサージとは?
【3】30秒でリフトアップ!「耳ほぐし&耳ツボ」メソッド
エイジングデザイナーの村木宏衣さんが教えてくれるのは、リフトアップ効果の高い耳ほぐし&耳ツボ押しのメソッド。耳の周りには「リフトアップに関わる側頭筋と繋がっている筋肉」と「リフトアップのツボ」があります。なので「耳をしっかりとほぐす」「耳のツボを刺激する」のが簡単で効果的なのです。
<Step1> 耳全体をしっかりとほぐす
左右の耳を指で引っ張るようにしてテンションをかけながら、全体を細かくマッサージしていきます。約10秒行いましょう。
<Step2> リフトアップのツボ「耳門」(じもん)の位置を確認
耳にはリフトアップのツボがありますが、この「耳門」というツボを刺激すると、顔のリフトアップに関わる側頭筋にアプローチするので効果的です。
<Step3> 「耳門」のあたりを押さえ、上に引き上げるようにプッシュする
耳の穴の前側の少し上で、窪んだところにある「耳門」のツボを押さえます。そして、上にグッグッと押し上げるようにプッシュするのを、左右ともに10回行いましょう。
<Step4> 同じく「耳門」のあたりを斜め上に向かってプッシュする
押すのはStep3と同じ場所ですが、今度は斜め上方向にプッシュします。これも10回行いましょう。方向はフェースラインと同じ角度。これを行うことでリフトアップ効果がさらにアップしますよ。
【まとめ|耳をほぐしてリフトアップ!30秒でマスクたるみを解消するメソッド4か条】
1. マスクの影響で顔の筋肉が緊張したり、表情が乏しくなることでたるみが進行しやすくなる。
2.リフトアップには耳ほぐしや耳ツボを刺激するメソッドが即効性があり。
3.耳ほぐし&耳ツボ刺激はリフトアップに関わる側頭筋に簡単にアプローチができる。
4.マスクたるみだけでなく、むくみ解消にもなるので小顔効果も。
「マスクたるみ」を30秒で解消! 耳をほぐし&耳ツボケアがリフトアップに効く
【4】硬くなりがちな「咬筋」をほぐし、ほうれい線や口角の下りをリフトアップ
エイジングデザイナーの村木宏衣さんに、顔筋をしっかり動かして、ほうれい線や口角の下りをリフトアップするメソッドを教わりました。
ふだんから大きな力が加わっている「咬筋」は、硬くなりがち。ここを中心にゆるめていくのがポイント。特に頬の下のほうが硬くなりやすいので、そこを意識的にしっかりゆるめると効果的です。
<Step1> 咬筋に反対側の親指を引っかけて固定し、咬筋に沿って上から下へ3か所行って
<Step2> 咬筋をとらえながら口を「あ」と開ける
<Step3> 咬筋をとらえたまま口を「ぐ」と閉じる
ほうれい線、二重あご、目尻の小ジワ…。「スマホたるみ」を解消する顔筋メソッド4選
【5】口内からほうれい線解消!「目&べろ」を回すエクササイズ
口内からほうれい線の解消を目指すのが、「目&べろ回しエクササイズ」。口の中で舌を回すと、口の周りにある口輪筋がダイレクトに刺激でき、血流がアップします。
また同時に目も回すと、口輪筋とつながっている目の周りの眼輪筋も鍛えられ、しわやたるみの出やすい口元&目元を一緒に効率よく改善可能になります。さらに、口内の唾液の分泌も促され、口腔内の健康にも役立って一石二鳥です。
<Step1> 眼球と舌を同時に1周させる
姿勢を正して座り、顔を正面に向けます。舌先を上唇と歯茎の間にしっかりと入れ、眼球と一緒に舌をゆっくりと1周させます。時計回りと反時計回りを各3回、行ってみてください。
<Step2> 口角の斜め上を舌で3秒押す
2時と10時の方向に筋肉のつなぎ目があり、血流が悪くなりがちなので、その場所のみ1周させる途中で、3秒間舌先で押し続けます。
<Step3> 首の筋肉を優しくさする
舌を動かし続けると首のあたりまで負荷がかかるので疲労感を覚えるもの。耳の下あたりから首の前側まで数回優しくさすり、クールダウンしておきましょう。
【6】口角アップし表情もより豊かに!美人印象を上げる「顔ヨガ」
ほうれい線やたるみを解消するなら、毎日の「顔ヨガ」も効果てきめん。ほうれい線に意識を向けながら、顔の筋肉を動かしましょう。口角もアップして表情もより豊かに、美人印象が格段にアップします。顔ヨガ講師の間々田佳子さんが実際の正しい顔の動きを教えてくれました。
(a)「おいしい顔」
顔ヨガ「おいしい顔」は、口角挙筋(こうかくきょきん)・舌筋を使用して口角アップ。きれいな笑顔になるエクササイズです。
<Step1> 目線を上に、口角を上げて笑顔をつくる
目線を少し上にして、口角を上げて笑います。上の歯が8本見えているように。舌を出して舌先は小鼻を舐めるように上に向けます。
<Step2> 舌先を上げたまま、左右に移動して3往復
舌先を上げたまま、左右の口角に移動。舌で唇を舐めないよう、しっかり外に出して。3往復しましょう。
(b)「ムンクの顔」
下眼瞼筋(かがんけんきん)を鍛えて、ほうれい線や目の下のむくみ、たるみ解消、目のクマ軽減や小顔効果も。顔全体をストレッチしてほぐしてくれます。
<Step1> 口を「お」の形にして鼻の下を伸ばす
口を「お」の形にして鼻の下を伸ばします。ほうれい線が消えるように口を小さくすぼめます。
<Step2> 目線を上げて目の下の伸びを感じる
顔はそのままで目線だけ上げます。天井を見るようにして目の下の伸びを感じます。
目線を上げたときに額にしわが入らないように気をつけましょう。額にしわが入ってしまう場合は、手で押さえて行いましょう。
【7】実はここも影響している!「デコルテ」ほぐしの4ステップ
ほうれい線や二重あご、輪郭のもったり感…どれも顔内の問題かと思いきや、実は頭皮や首、デコルテの影響も。そこでエイジングデザイナーの村木宏衣さんに、「デコルテ」ほぐしの4ステップを教わりました。
「顔はもともと後頭部から引き上げられているんです。なので、頭が凝ると引き上げ続けられなくなり、顔が下がってきて、顔の下半身にしわ寄せがくるのです。
しかも、PC作業などで前傾姿勢が続くと首やデコルテの筋肉が縮んだり、固まったり、骨格がズレたり…。そういった積み重ねも、顔の下半身を下に引っ張り、よりたるみを加速させているのです。
そのため、頭や首、デコルテの凝りをケアすることでも、顔の下半身を速攻的に引き上げることが可能になるのです」(村木さん)
同じ姿勢でいることが増えるとデコルテの大胸筋や小胸筋が硬くなり、呼吸が浅くなってしまいます。すると血流が悪くなって酸素や栄養が顔や頭にまで回りにくくなり、顔のくすみやたるみを引き起こすのです。しっかりほぐしておきましょう。
<Step1> 鎖骨の詰まりを解放する
鎖骨の内側のくぼみを、鎖骨とは反対の手の人さし指と中指でやや強めに押して小さく左右に動かす。
奥にある筋肉や骨を感じるくらいの強めの圧で5回ずつ行って。鎖骨の中心から外側に向かって、片側4か所を同様に行う。
<Step2> 固まった大胸筋をほぐす
こぶし部分を使って、大胸筋に対して垂直に圧をかけるように斜めに上下させながら10回往復して動かす。少しずつずらしながら3か所ほど行って。
\使うのはココ!/
<Step3> 大胸筋下の小胸筋もていねいに
次に、大胸筋の下についている小胸筋を、人さし指と中指の2本で左右に小さく動かしながら圧をかけてほぐしていく。
鎖骨下あたりから3か所ほど、10回ずつ行う。硬くなっている部分は回数を増やしてもOK。
<Step4> 最後に腕回しで血流をアップ
人さし指と中指を鎖骨下の3の出発点に戻し、強めに圧をかけて指を固定する。そのままの状態で腕をゆっくりと大きく外側に10回まわす。こうすることで、より深いところに圧をかけ、ほぐすことが可能に。
顔のくすみやたるみの加速を阻止する、「デコルテ」ほぐし4ステップ
ほうれい線を目立たなくする「メイク」2選
【1】ほんのひと手間で若見え!大人の悩みをカバーする「コンシーラー」使い
老けて見えるほうれい線。毎日のお手入れも必要ですが、メークの時のほんのひと手間で、簡単にカバーできます。
「極薄膜でカバー」するのが大人肌のセオリー。頬から口にかけては表情によってよく動く部分です。そのため、コンシーラーにファンデーション、フェースパウダーと重ねてしまうと、厚みが出てヨレやすくなってしまいます。大人肌ほど、あれこれ重ねず、薄くピタッと密着させるのが美しく仕上げるコツです。
ほうれい線の影となっている部分をコンシーラーで明るく補正したら、よくなじませ、スポンジでしっかりと密着させます。すると影が消え、パンとしたハリ感が甦ります。
<Step1> ほうれい線に対して横に線を引く
コンシーラーはやわらかい描き心地のもの、色は肌と同じトーンで浮かないものを選びましょう。ほうれい線に対して横方向に3本くらい線を引きます。本数はほうれい線の長さに合わせて調節してみてください。
<Step2> コンシーラーは上方向になじませて
1で引いたラインを指で上方向にのばしてよくなじませましょう。ラインが消えたら、ほうれい線の周囲と境目がつかないように鏡でチェックしながら、軽くタッピングするようにさらになじませていきます。
<Step3> 仕上げにスポンジでダメ押しのたたき込み
2でなじませたコンシーラーを、さらに厚みのあるスポンジで軽くたたき込むようなじませていきます。ほうれい線は動く部分なので、よくたたき込んでおかないとヨレてコンシーラーの線ができるので、ご注意ください。
できれば、コンシーラーの上からファンデーションやフェースパウダーは重ねずに仕上げましょう。重ねないと不安という方は、フェースパウダーを薄く重ねて、手のひらでよく密着させてみてください。重ねないほうがメイク直しも簡単です。
メイク時のちょっとしたひと手間で、美しく笑える口元が手に入るなら、こんなにうれしいことはありませんよね。
【2】「トーンアップ下地」と「コンシーラー」でほうれい線をカムフラージュ!
人気ヘア&メイクアップアーティストの長井かおりさんに、ほうれい線をカバーする方法を教わりました。ポイントは、肌をトーンアップさせる下地と、ハイライト効果のあるコンシーラーのダブル使い。肌に光を集めることで、ほうれい線が目立たなくなります。
「トーンアップ下地で土台を明るくしてから、ハイライト効果のあるコンシーラーを重ねることで、ほうれい線が目立たなくなります。ほうれい線カバーには光を味方につけることがマストです」(長井さん)
\セルフメイク→長井メイク/
<Step1> ほうれい線まわりに下地を塗る
トーンアップ効果のある下地をほうれい線のまわりにクルクルと螺旋を描きながらのせ、素早く広げます。その後、ハンドプレスして下地をしっかりとなじませます。
<Step2> コンシーラーをのせる
ほうれい線の上にコンシーラーを点置きして、斜め上に引き上げるようにタッピングしながらのばします。
\BEFORE→AFTER:ほうれい線の目立たないフレッシュ肌に/
ほうれい線はトーンアップ下地とコンシーラーでカムフラージュ!