【目次】

【基本】アイメイクの迷いを払拭!アイシャドウの塗り方


10年前とは塗り方が違います! 大人が迷うアイシャドウの扱い方

年齢を重ねると、肌がたるんで顔立ちが変わってきます。眉頭や目頭はそのままですが、固定されていない眉尻と目尻は下がってきます。

また目が開きづらくなるためまぶたの面積が広がり、脂肪が減って凸凹が目立ってきたり。メイクした顔を見て感じるなんとなくの違和感は、顔立ちは変化しているのにメイクは同じなので、バランスが崩れていることが原因のひとつなのです。

まずは今の顔立ちでの正しい描き位置と塗り位置をアップデートしていきましょう。

昔覚えた手順で今も正確? アイシャドウの「塗る順番」

<STEP.1>目の形がはっきり! アイラインを最初に仕込む

アイラインを最初に仕込むことで、アイシャドウのむだ塗り防止にもなる。

まつげの本数が少なくなった大人世代は、アイラインは2度入れるのが基本です。アイメイクの最初に行う「仕込みライン」は、目頭から内目尻までのまつげの隙間を埋めるように描きます。

ここで大切なのはアイライナー選びです。色は黒。それも限りなく濃密な黒で落ちにくいタイプのものを使いましょう。またアイシャドウで隠れてしまっても気にしないで。想定内です。

<STEP.2>厄介な「まぶたくすみ」は先にとる

指塗りでアイシャドウの粉を落ち着かせて。

大人のメイクはすべて「仕込みメイク」→「おしゃれメイク」、それが基本セオリーです。まぶたの仕込みは、くすみを消すこと。

ベースカラーやライトカラーといわれる色を指の腹にとり、まぶたの中央へ。アイホール全体に、優しく外側へ、内側へと軽く押さえるようにしながらスライドし、指の温かさで、肌にお粉をなじませていきます。

アイシャドウの「塗るべき範囲」

下がり続ける目尻と、眉尻のあるべき位置を知ることが重要!

目尻と眉尻のあるべき位置

眉尻の長さは、口角→外目尻の延長線上と、鼻の脇→外目尻の延長線上の範囲内にあれば適切といえます。

範囲内で位置決めに迷う場合は、より長めになる鼻の脇からの線上にするのが正解。ゆるんだ輪郭とのバランスがとれるので、頬のたるみを感じにくくなります。

アイシャドウを塗ってみると…

アイシャドウを塗る範囲

まずはアイホール全体に、明るい色を塗り、まぶたのくすみ感を消します。最も迷うのは、ミディアムカラーを塗る範囲です。

目を開いたときに、二重まぶたの人は目の縁から眉までの距離の1/3から1/2まで、一重の人は1/3までというのが目安。ダークカラーは最後に目の際にライン状に入れていきます。

色で分けるのが正解?アイシャドウの小道具の 「使い方」

アイシャドウ_1
パルファン・クリスチャン・ディオール サンク クルール クチュール 649 ¥8,360

名品と呼ばれるアイシャドウセットに入った小道具は、極めて優秀。上手に使いこなさないともったいないというものです。

『サンク クルールクチュール』の場合、太細のチップと、毛量がたっぷりの両端ブラシが付いています。特にこの斜めカットのブラシが素晴らしい。

塗る幅をきめるのが難しいミディアムカラーを、迷うことなく入れることができます。ブラシを縦に使えば二重の幅に、横に寝かせれば一重の人にも。

名品小道具を上手に使いこなして、目指す目力を確実に手に入れてください。

\「ふんわり色がのる」ブラシの使い方/

毛量がたっぷりの両端ブラシ
毛量がたっぷりの両端ブラシ
■太ブラシ「アイホール全体にライトカラーをつける」
ライトカラー(右上)を含ませて、含み具合を手の甲で確認してからまぶたへ。目の際に近い部分においてから外側に広げていく。
ライトカラー(右上)を含ませて、含み具合を手の甲で確認してからまぶたへ。目の際に近い部分においてから外側に広げていく。
■角ブラシ「ミディアムカラーの幅が、もれなくきまる完璧シェイプ」
アクセントカラー(左下)をとり、目の縁に沿ってつける。このブラシは形が計算し尽くされているので、ただつけるだけで完璧に。
アクセントカラー(左下)をとり、目の縁に沿ってつける。このブラシは形が計算し尽くされているので、ただつけるだけで完璧に。

\「しっかり色がのる」チップの使い方/

太細のチップ
太細のチップ
■太チップ「下まぶたのくすみとりは、太チップを肌に沿わせて」
太チップの先から中ほどにミディアムカラー(左上)をとり、下まぶたの際に先端が当たるようにおく。中央から目尻へ、中央から目頭へと色をのせる。
太チップの先から中ほどにミディアムカラー(左上)をとり、下まぶたの際に先端が当たるようにおく。中央から目尻へ、中央から目頭へと色をのせる。
■ 細チップ「目の際のライン入れは、細チップを寝かせて」
ダークカラー(右下)をアイラインのように入れるときに使う。チップを斜めにしてパウダーをとり、先端が目の際に当たるイメージで、中央から目尻、中央から目頭まで、5mmくらいずつ刻みながら、ムラにならないようにつけていく。
ダークカラー(右下)をアイラインのように入れるときに使う。チップを斜めにしてパウダーをとり、先端が目の際に当たるイメージで、中央から目尻、中央から目頭まで、5mmくらいずつ刻みながら、ムラにならないようにつけていく。

これだけは変わらない! 基本の塗り方<3STEP>をおさらい

顔そのものと流行の変化に合わせて、アイメイクはシーズン前にアップデートが必要だといいました。とはいえ、これから先も変わらないことがあります。

上まぶたはアイホールにライトカラーをのばしたあとは、アイライナーを除き、濃い色から順に塗ること。また下まぶたも上まぶたと同様に、必ずミディアムカラーを加えることです。

<STEP.1>ダークカラーを際に塗る

アイシャドウセットのなかで最もダークな色は、目の際に太めのアイラインの感覚で塗ります。目力を上げるためには、決して省いてはいけない重要なステップです。
アイシャドウセットのなかで最もダークな色は、目の際に太めのアイラインの感覚で塗ります。目力を上げるためには、決して省いてはいけない重要なステップです。

<STEP.2>二重ラインの上まで、ミディアムカラーを重ね塗る

二重の人は、目の際から二重の線までの2倍強が塗る目安です。2倍ぴったりでは目を開いたときに隠れてしまう。二重の幅にもよりますが、メイク効果はゼロに等しくなります。
二重の人は、目の際から二重の線までの2倍強が塗る目安です。2倍ぴったりでは目を開いたときに隠れてしまう。二重の幅にもよりますが、メイク効果はゼロに等しくなります。

<STEP.3>下まぶたの際に、ライン状に塗る

アイメイクは目本体を印象的に見せる額縁です。上まぶたにつけたら、下まぶたにもつけないとアンバランスに。薄くていいので、下まぶたメイクはマストと心得て。
アイメイクは目本体を印象的に見せる額縁です。上まぶたにつけたら、下まぶたにもつけないとアンバランスに。薄くていいので、下まぶたメイクはマストと心得て。

10年前とは違います! この冬、マスク美人になれる「アイカラー」の色選びと塗り方

【目を大きく見せる】まつげを際立たせるアイシャドウの塗り方


左/透かしアイシャドウの場合…まつげがくっきり!、右/締め色を入れた場合…まつげが目立たない
左/透かしアイシャドウの場合…まつげがくっきり! 右/締め色を入れた場合…まつげが目立たない

目力というと、しっかりとアイシャドウで目元に立体感をつくり、引き締めないと! と思う方が多いのですが、実はこれ、逆効果になることが。目の大きさは上まつげから下まつげまでの先端から先端までを意味します。ということは、まつげの存在がしっかり見えないと目力が存分に発揮されないことになるのです。

締め色のアイシャドウをしっかり塗ってしまうと、まつげが濃い色に重なってあまり認識できません。それでも目力は出るかもしれませんが、大人の品格ある目力は宿りにくくなってしまうのです。しかし、水彩画のような透け感のあるアイシャドウなら、まつげをくっきりと際立たせる効果が出ます。

まつげを際立たせて見せる、透かしアイシャドウの塗り方<3STEP>

<STEP.1>まぶたの中央にアイシャドウをおいてアイホールにのばす

まぶたの中央にアイシャドウを
まぶたの中央にアイシャドウを

塗るとき、まずはアイシャドウを薬指にとります。アイホール全体にのばしていくので、薬指の第一関節分を指にとってみてください。そして、ちょうど黒目の上あたりに薬指をのせましょう。

<STEP.2>薬指でワイパーのようにしてなじませる

薬指でワイパーのように
薬指でワイパーのように

STEP.1で上まぶたにのせた薬指を、ワイパーのように左右に大きく動かしながら、のばしていきます。このとき、黒目の上がいちばん濃く、目頭と目尻に向かうにしたがって自然と淡くなるようにしましょう。すると、自然なグラデーションがついて、肌なじみがアップします。

<STEP.3>下まぶたにも同じ色をスッとひと筋のせる

下まぶたにも同じ色を
下まぶたにも同じ色を

下まぶた用に、上まぶたにのせたのと同じアイシャドウをチップ、または綿棒にとる。黒目の下におき、目尻側、目頭側へとぼかす。涙袋分の幅になるようにのせるとちょうどよい。

ボンヤリ目元が若返る!品格を失わずにしっかり目力がアップする「簡単3ステップ」

【奥二重さんおすすめ】まぶたをすっきり見せるアイシャドウの塗り方


長井かおりさん
ヘア&メイクアップアーティスト
多くの女優やモデルからの指名を受ける人気ヘア&メイクアップアーティスト。雑誌や広告など第一線で活躍する傍ら、メイクレッスン講師としても活躍。ひとりひとりの個性や魅力を引き出す、上品なメイクテクニックにファン多数。

ブラウンの仕込みアイシャドウと、アイラインの引き方のコツを押さえて、たるんだまぶたをスッキリ見せる!

平坦な印象のナチュラルメイクから、メリハリと知的さのある華やぎメイクへ。加齢とともに重くたるんできたまぶたは、仕込みシャドウとはね上げアイラインですっきり見せるのがポイントです。
平坦な印象のナチュラルメイクから、メリハリと知的さのある華やぎメイクへ。加齢とともに重くたるんできたまぶたは、仕込みシャドウとはね上げアイラインですっきり見せるのがポイントです。

「目が小さく見えたり、腫れぼったい印象になってしまったり…と、大人世代を悩ませるまぶたのたるみ。さらにアイラインが引きにくくなるデメリットも。まぶたをすっきり見せるには、まぶたにブラウンのアイシャドウで陰影を仕込むことがマスト。アイラインは、まぶたを指で引き上げてから引くとスムーズです」

たるんだまぶたをスッキリ見せるアイシャドウの塗り方<3STEP>

<STEP.1>ブラウンのアイシャドウで陰影をつける

締め色を使って、まぶたに影を仕込みます。目の際から上向きにアイシャドウを広げ、自然なグラデーションに。
締め色を使って、まぶたに影を仕込みます。目の際から上向きにアイシャドウを広げ、自然なグラデーションに。
ブラウンシャドウ効果で腫れぼったいまぶたが引き締まり、奥行きが生まれました。
ブラウンシャドウ効果で腫れぼったいまぶたが引き締まり、奥行きが生まれました。

ブラシにブラウンのアイシャドウをとり、アイホールよりやや広めに広げて、まぶたに影を仕込み、奥行きを出します。

<STEP.2>ニュアンスカラーを重ねる

寒色系のニュアンスカラーを選ぶと、すっきり洗練された印象に。
寒色系のニュアンスカラーを選ぶと、すっきり洗練された印象に。

ありがちなブラウンメイクで終わらせないために、上にニュアンスカラーを重ねます。指にミントグリーンのアイシャドウをとり、ブラウンシャドウのやや内側にオン。ポンポンと軽く置くようにのせるのがコツ。

<STEP.3>目の際にアイラインを

アイラインは黒ではなく、目元に自然になじむダークブラウンを。ブラシの毛足が短いタイプを選ぶとブレずにきれいなラインが引けます。
アイラインは黒ではなく、目元に自然になじむダークブラウンを。ブラシの毛足が短いタイプを選ぶとブレずにきれいなラインが引けます。

まぶたを指で引き上げ、皮膚がピンと張った状態でリキッドアイライナーでアイラインを。目尻を少し跳ね上げて、リフトアップ効果を目ざして。

「まぶたのたるみ」を解消!仕込みアイシャドウ&アイラインの引き方テクニック


※商品の価格はすべて税込です。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。