【目次】
- 痩せられない「5つの悪習慣」
- 糖質制限ダイエットはリバウンドの可能性が高い?
- ダイエットしすぎると食欲が増進!?
- ダイエット中の「食欲を抑える」ツボ
- ダイエットにおすすめの「5つの食べ方」
- ダイエット中におすすめの「おやつ」
痩せられない「5つの悪習慣」
【1】無意識のうちに朝昼をよく欠食している
朝はギリギリまで寝ていたいから朝食は食べない。昼も忙しくてランチに行きそびれた。夜、ようやく仕事が終わってゆっくり食事ができると思って、がっつり食べる。そんなサイクルになっていませんか?「朝食や昼食をしっかり食べず、空腹の時間が長すぎると、夜のドカ食いを招きやすいです。また、長時間の欠食後は血糖値も上がりやすく、肥満につながりやすいのです」(ダイエットアドバイザー 岸村康代さん)。食べすぎの原因は1日1食生活が原因のひとつというわけです。ダイエット中もきちんと3食摂るることが成功への近道なので、「夜に食べるからいいや」と考えるのはやめましょう。
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【2】ご飯を食べずにお菓子や菓子パンで済ましている
ご飯の代わりに、お菓子や菓子パンで食事を済ませていませんか? 「量はそれほど摂っていないにもかかわらず、見えない糖質と脂質を摂りすぎて、意外とカロリーをとっている可能性があります。お菓子や菓子パンは、お米と比べて脂質が多く、栄養のバランスの悪さから脂肪を溜め込みやすいのです」(岸村さん)。お菓子で満足するくらいなら、少しでも栄養の摂れる食事をとるようにしましょう。
【3】糖質を摂らない
たとえ糖質制限をしていても、摂取しているカロリーがそのままであれば痩せません。ご飯を食べない代わりに、肉ばかり食べているなんてことはありませんか?「糖質制限しながら、肉に偏った食事を続けていると、腸内環境も悪化しやすくなります。その結果、免疫力の低下やアレルギー、糖尿病や動脈硬化など病気のリスクも出てきます」(岸村さん)。また糖質をまったく食べないという無理な制限は、ストレスをためていくだけで、逆にリバウンドの原因にもなってしまうそうです。
【4】肉や魚を食べない
まったく肉や魚を食べない食生活も痩せられない原因のひとつです。「たんぱく質が不足すると、糖質中心の食事と同様に、血糖値の急激な上昇を招きます。また、筋肉が落ちやすく、その結果、よりやせにくく、リバウンドしやすい体になってしまいます」(岸村さん)。たんぱく質の多い食材は、鶏肉、鰹、鮭、鮪、豚や牛のヒレ肉、卵、大豆製品。これらを積極的に摂るようにすると、自然に痩せやすい体に変わっていくのだとか。
【5】野菜を食べない
痩せたいからと言って、野菜も摂らないのもNGです。「食物繊維には余分な脂質やナトリウム等を体外に排出する働きもあります。食物繊維が不足すると腸内環境が悪化し、便秘を招いたり、脂肪や老廃物を溜め込みやすい体をつくります」(岸村さん)。岸村さんによると、特に朝、食物繊維が豊富なものを食べると、次の食事の血糖値の上昇も防げるという研究報告があるとか。女性は1日に18グラム以上の食物繊維が必要とされているそうなので、ごぼう、枝豆、オクラ、かぼちゃなど食物繊維豊富な野菜や大麦などの雑穀、海藻をたっぷり摂るように心がけましょう。
公式サイト
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糖質制限ダイエットはリバウンドの可能性が高い?
ダイエットを決意するも、運動する機会をもつこともまだ難しい…。そういうとき、食事による施策を考える人も多いでしょう。近年流行している糖質制限ダイエットにチャレンジしようという人もいるかと思いますが、腸内細菌の観点からはその方法に「ちょっと待った」がかかっているようです。「糖質制限が腸内フローラ(腸内細菌)に与える影響に関する検証試験」を実施したところ、糖質制限実施者は、腸内フローラの状態が一般の人よりも悪くなっているようで、さらに太り易い状態になっていることがわかりました。つまり、ダイエット目的で実施されることが多い糖質制限が、腸内フローラの観点から見ると逆効果となる可能性があることが示唆される結果です。
糖質制限を実施すると、炭水化物を食べないことで結果的に食物繊維の摂取も制限されてしまい、いわゆる善玉菌のエサが不足しがちになると想定されます。糖質制限者の腸内細菌叢を見てみると、腸内フローラ判定のスコアが悪い傾向となっていましたので、実際に糖質制限者の大腸では『エサ不足』で善玉菌が劣勢になってしまっているのだと考えられます。また、ダイエット後にリバウンドしてしまった経験がある人も多いと思いますが、このリバウンドのメカニズムにも腸内フローラが関係しているという報告があります(Thaiss, Nature, 2016)。
腸内細菌の中には、前述の物質のほかにも脂肪吸収・燃焼を促す物質をつくり出すものがいますが、一度太ってしまって腸内フローラも肥満型になってしまうと、そういった物質をつくり出す腸内細菌のもつ遺伝子がオフになってしまいます。さらに、痩せにくくなってしまい、糖質制限のように強制的にダイエットをしたとしても腸内フローラが太っていたときの状態を記憶していることで、常に太りやすい状態になってしまっているといいます。リバウンドとは、ダイエットを始める前以上に太るイメージがあるのは事実であり、それが腸内細菌フローラの観点から説明されたことになります」(岡山大学大学院 環境生命科学研究科 教授 森田英利さん)。
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ダイエットしすぎると食欲が増進!?
■適正体重(セットポイント)を下回ると脳はエネルギーを欲し、省エネをスタート
「脳がインプットしている適正体重があり、それは“セットポイント” と呼ぶことがあります。体重がセットポイントを下回ると脳が危険を感じ、エネルギーを欲します。それでもエネルギーが得られないと、今度はエネルギー消費を節約し始めます」(村上さん)。つまり、ダイエットで減量したら、脳は食欲を増進させてしまうのです。それでも、我慢して食べないと、今度は代謝を下げてエネルギーを貯めようとします。減量に伴い筋肉量が下がるのも、脳が体のエネルギー消費量を下げるための、ひとつのメカニズムと考えることができます。実際に体重を10%落とした人は代謝が抑制され、エネルギーの消費量が減るという研究結果もあります。さらに恐ろしいことに、セットポイントは一度上がると下げることができないとも言われているそう!
「最初は48kgがセットポイントだとして、ある時期を境に体重が増えて50kgとなり、それをある一定期間キープしていたら、脳は、今度は50kgがセットポイントだと認識するようになると考えられています」(村上さん)。つまり、脳にとっての適正体重はどんどん上がっていく一方で、それを下回ることは生命危機と判断し、抵抗をしてしまう…。「体重が上がる→セットポイントが上方修正される」になると、永遠に体重を減らすことはできないのでは!?と絶望的な気持ちになりそうですが……実は、脳の特性を知れば、体重減は不可能ではないのです。
■脳が体重の減少に気づかないよう「減量は1か月に体重の4%以内」で!
「セットポイントは下がらないといいましたが、実はこれは脳が自らの生命を危機にさらすことがないように“体重”を基準にしているだろう、という生理学的な仮説に過ぎません。しかしこれを逆手に取ると、脳に気づかれないようにすると減量が可能になるのではないか、という仮説が成り立つのです」(村上さん)。それでは、具体的にどうすれば、脳に気づかれないようにすることができるのでしょう?「1か月に落とす体重は、現体重の4%以内にして、徐々に下げていくとよいとされています」(村上さん)。例えば、現在の体重が60kgの人の場合は、1か月に落とすのは2.4kg以内。体重50kgの人の場合は、2kgということになります。「『ダイエットをしよう』と思わないことも大切ですね。減量を意識すると、脳は抵抗しようとしてきます。『メリハリのある美しいボディになる』など、目標は別のところに置きましょう」(村上さん)。
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ダイエット中の「食欲を抑える」ツボ
自律神経とは交感神経と副交感神経から構成されています。交感神経が優位だと心身がアクティブな状態になり、副交感神経が優位になると心身もリラックスした穏やかな状態になりますが、大切なのはこのバランスが整っていること。自律神経のバランスが乱れるとスイッチが入ったように過食に走る…ということがあるので、日ごろからケアが必要なのです。
【Step1】「胃・脾・大腸区」の反射区をまんべんなく押す
・手のひら側の親指の付け根から手首にかけて広がっているのが「胃・脾・大腸区」の反射区。
・ここを指で挟むようにして、親指全体で圧をかけましょう。
・「ゆっくりと5秒かけて押し、5秒かけて離す」を3〜5回繰り返しましょう。反対の手も同様に行ってください。
【Step2】「関衝」「中衝」のツボの位置を確認
・「関衝」は、薬指の爪の小指側、爪の生え際から2~3mmほど下辺りにあります。自律神経を整えるだけでなく、めまいや頭痛にも効果的なのだそう。
・「中衝」は中指の爪の生え際の人さし指側で、2~3mm下辺りにあるツボ。中指の先端辺りにあるツボで、リラックス効果あり。イライラした時にプッシュすると落ち着くといわれています。
【Step3】5秒かけて押して、5秒かけて離す、を3〜5回繰り返す
・押す場所は大体の位置でOK。親指と人差し指で挟んでゆっくりと5秒間押して、ゆっくりと5秒かけて離す。
・これを3〜5回繰り返します。反対の手も同様に行いましょう。
【まとめ|止まらない食欲を抑える!お正月太りを阻止するダイエットのツボ押しメソッド4か条】
1.楽しくてついつい食べすぎてしまう、食欲の暴走を止めるには簡単で即効性がある「ツボ押し」を。
2.「胃・脾・大腸区」の反射区と「関衝」「中衝」のツボが食欲を抑えるのに効果的。
3.手にある反射区とツボなので、いつでもどこでも自分でプッシュできる。
4.5秒かけてゆっくり押して、6秒かけてゆっくり放すのが基本。これを3〜5回繰り返す。
村木宏衣さん指南|止まらない食欲を抑える!お正月太りを阻止するダイエットのツボとは?
ダイエットにおすすめの「5つの食べ方」
【1】食事前に「野菜ジュースや豆乳」を飲む
食事の際、まず野菜を食べるといい、というのはなんとなく知っている方も多いのでは? 理由としては、血糖値の急上昇を抑えることができ、結果、脂肪を溜めにくくするため。とはいえ、目の前にアツアツのおいしそうなごちそうがあるのに野菜から食べるなんてもったいない! そんなときに、使えるのがこちらのワザ。食べる前にあらかじめ、野菜ジュースや豆乳などの低カロリー系ドリンクを飲んでおきましょう。野菜自体を食べるよりも満腹感が得られやすく、食事量のセーブにもつながります。二日酔い対策で飲むドリンクのごとく、体重増加対策で飲むドリンクといった感覚で、こそっとバッグに忍ばせておくのも賢いかも。
【2】「歯ごたえのある食材」を意識的にセレクト
よく噛んで味わうことこそが体重増加を防ぐ食べ方の基本。その理由は、咀嚼回数が増えることで満足感が得られると同時に、消化する際にエネルギーを使うから。ひと口30回噛むのがいいとされていますが、ずっとモグモグと噛むのは、いざやってみるとなかなか難しいものです。そこで、自然に噛む回数を増やせるように、意識的に歯ごたえのある食材やメニューを選ぶことがおすすめ。例えば同じお肉を食べるのなら、ハンバーグよりステーキを。パンなら、ロールパンよりバゲットを。少しの意識が、咀嚼回数の増加につながります。ぜひお試しあれ。
【3】気にするのはカロリーではなく「食事の質」
ダイエットを意識していると、どうしてもカロリーそのものに目がいきがちですが、それよりも大切なのは栄養のバランスやいかに多くの種類の食材を食べるかということ。そういった食材の多様性を意識することで、血糖値の上昇も抑えられると同時に、代謝のよい体質となるのだそう。例えば、和定食のように小鉢をいくつか用意してさまざまな食材を食べることは、早食いやドカ食い予防にもなります。居酒屋ではドーンと大皿を注文するのではなく、小鉢系をいくつか頼むほうがベターです。
【4】パーティーでは「NG食材」に気をつけて!
とはいえ、いろいろな食べ物が出てくるパーティーのテーブル。特にダイエット的には気をつけたいNG食材を覚えておきましょう。まずは揚げ物。食べ過ぎないように注意したいのはもちろんですが、食べる際にはレモンやお酢をかけていただきましょう。レモンの搾り汁やお酢には、余分な脂が体脂肪に変わるのを防いでくれる働きがあります。また、お好み焼き、タコ焼き、ピザ、パスタなどの小麦粉系もできるだけ避けたほうが無難。さらにお酒のオーダーの際に覚えておきたいのが、焼酎やウォッカなどの蒸留酒はカロリー&糖度が低いということです。
【5】「今何を食べているか」をきちんと意識すること
例えばテレビやスマホを見ながら食事をすると、自分が何をどれだけ食べているのか把握できず、知らないうちに沢山の量やカロリーを摂ってしまう…というケースがあります。これが非常に危険! 知らず知らずのうちに多くの量を食べているのにもかかわらず満腹感を得られないという結果に。飲み会など、会話をしながら食事をする場合は、気の知れた間柄なら、その食事について語りあうなど意識してみましょう。大勢での場所では、食べるときは食べる、話すときは話す、と意識的に区切ることがおすすめです。食べながら話してしまうと、味もあまり分からないうえ食べた実感もあまりなく、結局シメに自宅でラーメンを食べてしまう、なんてことになりかねません。
会社の忘年会や新年会などイベントの多い年末年始。
1.食事前に「野菜ジュースや豆乳」を飲む
2.「歯ごたえのある食材」を意識的にセレクト
3.気にするのはカロリーではなく「食事の質」
4.パーティーでは「NG食材」に気をつけて!
5.「今何を食べているか」をちゃんと意識すること
以上、5つのセオリーを念頭に置き、次のイベントの場で実行してみましょう。いかにこのセオリーと上手に付き合えるかで、体重計に乗ったときに愕然とせずにすむことになりますよ。
ダイエット中におすすめの「おやつ」
管理栄養士の望月理恵子さんによると、今回の自粛のような慢性ストレスは、ストレスホルモンにより脂肪をため込みやすくなるのだそう。さらに甘いものを我慢することで、ストレスがさらに溜まって悪循環に陥るのだとか。ストレス解消におやつが欠かせない人は、太りにくいおやつ選びのポイントをチェックしましょう。
【1】糖質が少なく、食物繊維が多いもの
糖質が多いものは血糖値の急上昇、急下降を招き、脂肪になりやすいのだそう。寒天ゼリーやおからなど、糖質が少なく、食物繊維が多いものがおすすめです。
【2】たんぱく質が豊富なもの
例えばヨーグルトなどの乳製品、ナッツ類、サラダチキン、プロテインバーなど、たんぱく質が多いものは満腹感が得られやすい。そのため、おやつでストレス解消できるだけでなく、1日の総摂取カロリーを抑えられるというメリットも。糖質が含まれていても、血糖値が急上昇しないので脂肪になりにくいのだそうです。
【3】ゆっくりよく噛めるもの
少量でもたくさん噛むと満腹感が得られます。さらに、噛むことで消費エネルギーも増えるのだそう。脂肪を燃えやすくしながら、おやつを食べることができるとは、一石二鳥ですね。手軽なものとしては、するめ、ジャーキー、素焼きのナッツがあります。
【4】砂糖代わりの甘味料やオリゴ糖入りのもの
チョコレートを選ぶときは、砂糖の約半分のカロリーというオリゴ糖入りがおすすめ。さらにフラクトオリゴ糖なら、血糖値がほとんどあがりません。腸内フローラも改善してくれます。
ちなみに、おやつはあくまで食事の補助的アイテム。1日200kcal以内を目安に選ぶとよいのだそう。太りにくいおやつを選んで、コロナ太り対策に役立ててください。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部