『Precious』1月号では、心と体を開放する呼吸のあり方について特集。横隔膜を意識しながら呼吸する現代の新習慣=「呼吸美容」についてご紹介しています。

今回はその中から、呼吸美容の極意とも言える「横隔膜ほぐし」のメソッドをお届けします。

「横隔膜ほぐし」メソッド—基本編—

心と体の健康はもちろん、美容にも効く「横隔膜呼吸」。では早速、といいたいところですが…。実は、横隔膜は繊細で、日常のストレスや悪い姿勢、加齢によって硬くなり、動きが悪くなっていることも。

特に、こちらのチェックリストでいくつも当てはまった人は要注意です。

そこで実践したいのが、「横隔膜ほぐし」メソッド。最初は、心身共にリラックスしやすいように横になって始めます。浅い胸式呼吸が習慣になっている人は、ウォーミングアップとして腹式呼吸もしっかり練習しましょう。

そして、「横隔膜ほぐし」とのセットを朝食前の習慣に。便通にも効果がありますし、なにより心も体もポジティブなエネルギーに満たされます。

【Warming up】

まずは、腹式呼吸を見直しましょう。

呼吸する女性のイラスト
ゆったりとした気持ちで両膝を立てて横になり、両手をおなかの上に。口を軽く閉じて、おなかをふくらませるイメージで鼻から息を吸う。
呼吸する女性のイラスト
口を軽く開けて、おなかをへこませながらゆっくり、腹圧をかけながら息をしっかりはききる。何度か繰り返して慣れてきたら、鼻から3秒で吸って、10秒かけて口からはく「横隔膜ほぐし」のリズムも練習して。

【Check!】

女性の腹部のイラスト
横隔膜の上のポイントを、A~Cの順番で手の位置を変えながら押さえつつ、深くゆっくりと呼吸します。強く押さえる必要はなく、置いた手を意識する程度の圧でも効果的。

【STEP1】Aに両手の指を置いて息を吸う
【STEP2】Aを押しながら息をはく
【STEP3】Bに両手の指を置いて息を吸う
【STEP4】Bに両手の指を置いて息をはく
【STEP5】Cに両手の指を置いて息を吸う
【STEP6】Cに両手の指を置いて息をはく

※STEP1~6を3回繰り返す

「横隔膜ほぐし」は…3秒間で鼻からたっぷり吸う

呼吸を吸う女性
 

両足を肩幅に開いて両膝を立て、肘は床に。まっすぐ上を見ながら、みぞおちAに両手の指を置いて、3秒間で鼻から息をたっぷり吸い、おなかをふくらませる。B以降は左右の手で押さえて同様に行う。

「横隔膜ほぐし」は…10秒かけて口からゆっくりはく

息を吐く女性のイラスト
 

親指以外の4本の指で、Aを押さえ、10秒間かけて口から息をはき、おなかをへこませながらしっかり出しきる。
B以降は、左右対称に押さえながら行う。いずれも息を完全に出しきることが大切。

【Finish!】

骨格のイラスト
最後に胸の中央にあるリンパ反射区を、胸骨の上から順番にさする。痛みを感じたら、4本の指で左右に約1分、さすって刺激を。
ILLUSTRATION :
瀧川裕恵
EDIT&WRITING :
岡本治子、五十嵐享子(Precious)
参考文献 :
『〝隠れ酸欠〟から体を守る横隔膜ほぐし』京谷達矢著(青春出版社)、 『逆境に強い心のつくり方 システマ超入門―ロシア軍特殊部隊が生んだメソッド』北川貴英著(PHP文庫)
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