身長156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。今回は、イタリアブランドの「マクサルト(MAXALTO)」からダイニングテーブル『パソス』をご紹介します。

『パソス』は有機的なカーブの柔らかな印象と、繊細な面とりを施すことによって軽やかさをまとった低めの天板が特徴。イタリア家具の王道の素材感とクオリティのまま、天板の高さは645mmと通常のテーブルよりも10cm弱低めに設計されています。

「天井が低くても広がりと高級感を演出したい」「毎日の食卓を刷新したい」といった方にもおすすめ! 新鮮なデザインでこれからの時代の心地よい暮らしを作ってくれるダイニングテーブルです。

イタリア家具の世界に新しいスタイルを作り出した『パソス』

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【ブランド】マクサルト 【商品名】パソス 【写真の仕様の価格】¥2,260,500 【サイズ】幅2500×奥行き1000×高さ645(mm) 【材質】天板:グロッシーカラカッタホワイトマーブル  脚部:ブロンズニッケル塗装 

イタリアの家具は使われる空間の天井高も日本の住宅環境とは異なる上、平均身長も違えば靴を履いて生活するスタイルが主流のため、どうしても家具の寸法は大きめになりがち。そんな中でも、「マクサルト」はパリのアパルトマンのインテリアにインスピレーションを受けているブランドなので、多用途のものやコンパクトな一人がけも豊富です。

数年前から低めの家具がもつリラックス感を取り入れた提案はありましたが、ここまで思い切ったダイニングコーナーを打ち出してきたことで「家の中で過ごす時間の在り方を変える」、もしくは気がつかなくても変わってきた事実を教えてくれているような、そういったメッセージを感じました。

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新鮮な居心地のよさがあるダイニングコーナー

低い位置に艶やかな水平面をつくると、暮らしも変わる

通常のダイニングテーブルの高さは大体720mm前後です。私の知っている限り、信頼あるメーカーやブランドの定番家具で一番低いのは680mmのもの。『パソス』の高さは645mm(天板が“グロッシー”の場合650 mm)とずば抜けて低く、空間に置かれた時に非常に新鮮な印象を受けます。

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空間にグラフィカルなエックスの脚を際立たせたコーディネート。こちらのテーブルは、幅1100×奥行き1100×高さ645(mm)の仕様です。

ダイニングテーブルの天板の水平面は、インテリア空間の水平要素の中で床の次に大きな面積を占めます。通常のテーブルよりも低いことにより水平面がよく見える『パソス』の天板を大きなプレースマットのように見立て、美しく食器やカトラリーやグリーンで彩る楽しみを想像してみてください。

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カーブした天板の厚みを斜めに削ぐように面をとることによって重量のある素材も軽やかに見えます。

周りの風景や質感に溶け込むよう「浮遊感」を意識して

『パソス』シリーズのテーブルは、大きなカーブをもった長方形もしくは正方形の形状をした艶のある仕上げの天板が特徴で、今回ご紹介する大きなサイズ以外にもさまざまな仕様があります。

天板の素材は大理石、または光沢のあるカラーで塗装されたMDFウッドファイバーの“グロッシー”から選べ、脚部はスチール製でブロンズニッケル、クロームスティールから選んで組み合わせることが可能です。

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“グロッシー”の天板にクロームスティールの脚を合わせた『パソス』は、漆塗りの美しいプレートが浮いているようにも見える不思議な存在感。こちらのテーブルは幅1900×奥行き900×高さ730(mm)の仕様で、高さ650mmも展開しています。

種類が多くて迷ってしまう場合は、「どんな水平面に暮らしを描きたいか」をイメージして天板を選び、ブロンズニッケルの黒っぽい脚で影のように溶け込ませるか、もしくは周りの景色を写し込む鏡のようなクロームスティールの脚かを選ぶ…という順番で検討すると、『パソス』の魅力を最大限に味わいながらコーディネートを楽しめます。

低くても低すぎない塩梅がちょうどいい秀逸なデザイン

未体験の天板の高さの使用感想としては、肘を下げたまま脇をしめてカトラリーを扱えるので美しい姿勢でいても苦にならない、どうして今までこういったダイニングテーブルがなかったのだろう? と思う心地よさでした。身長168cmの広報の方にも同席していただきましたが、違和感なく使用できるとのこと。向かい合って座ると、いつもよりも上半身がよく見えるのが印象的でした。

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腕を過剰に上げることなく料理の写真を撮ることもできる高さなので、飲食店にもおすすめ。
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高さ方向にも余分な構造物がないので空間が広く、通常の座面高の椅子の出し入れもスムーズです。

今回は、イタリアブランド「マクサルト」が生み出した、革新的なダイニングテーブル『パソス』をご紹介しました。

体験してみないことにはちょっと想像がつきにくいかもしれない、新しいダイニングコーナーの過ごし方。ぜひショールームに足を運んでみてください。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

※外出時には新型コロナウィルスの感染対策を十分に講じ、最新情報は公式HPなどでご確認ください。

問い合わせ先

  • B&B Italia Tokyo 
    住所/東京都港区北青山2-5-8 青山OM-SQUARE 1,3F
    営業時間/11:00~18:00
    定休日/水曜日(祝日を除く)
    TEL:0120-595-591
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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM