【目次】
- 【1】「丸まり背中を姿勢よく」腕のばしストレッチ
- 【2】「背中の張りを楽にする」テニスボールストレッチ
- 【3】「背中の張りを和らげる」肩甲骨はがしストレッチ
- 【4】「背中をほぐす」バスタオルストレッチ
【1】「丸まり背中を姿勢よく」腕のばしストレッチ
首を動かすと痛みを感じる、肩がいつも凝っている…という人は、脇の下にある筋肉「前鋸筋(ぜんきょきん)」が凝り固まっている可能性があります。「前鋸筋」とは、肋骨から肩甲骨に付着する筋肉で、パソコン作業など長時間の前傾姿勢によって硬くなりやすいのが特徴です。

この「前鋸筋」が硬くなると、肩甲骨が外側にずれ、背中が丸まりやすくなることで猫背やストレートネックの原因となるといわれています。さらに、「前鋸筋」は呼吸に関わる肋骨や横隔膜にも影響を及ぼすため、硬くなると呼吸が浅くなり、自律神経のバランスが乱れたり、体調不良を引き起こすこともあります。そのため、「前鋸筋」を意識的に刺激して緩めておくことが大切。
このストレッチは動きこそ地味ですが、肩甲骨の可動域が広がり、上半身が緩んでラクになるのを実感できます。寝る前のルーティンとして取り入れてみてはいかがでしょうか?
<STEP.1>仰向けになり、腕を天井に向けて伸ばす
仰向けになって膝を立てます。左手を握り、そのまま天井に向かって遠くに腕を伸ばします。このとき肘が曲がらないように伸ばしましょう。次に右手で左の脇の下にある前鋸筋に人さし指、中指、薬指、小指で肋骨の方向へ軽く圧をかけます。これは前鋸筋を意識することが目的です。

次に、天井に向けて伸ばした拳を外旋させます。

<STEP.2>肩甲骨を意識して、腕を上下に動かす
STEP.1の状態で、左手の小指の付け根から脇の下と肩甲骨が一直線でつながって動かすように意識しながら、肩甲骨から腕を上下に動かします。この動きで前鋸筋に刺激を与えます。これを15回繰り返しましょう。反対側の腕も同様に行いましょう。

\このメソッドの効果とポイント/
・首コリ、肩コリが慢性化している、という人は「前鋸筋」が固くなっている可能性あり。
・「前鋸筋」とは、肋骨から肩甲骨に付着する筋肉で、パソコン作業などの長時間の前傾姿勢で硬くなる。
・肩甲骨が外側にずれて猫背になったり、ストレートネックになるだけでなく、呼吸が浅くなることも。
・寝たまま行えるこの「前鋸筋」ストレッチは、肩甲骨の可動域が広がり上半身が軽やかに。
首コリ&肩コリを一掃!【村木さん指導】寝たまま腕のばしストレッチ
【2】「背中の張りを楽にする」テニスボールストレッチ
肩こりや背中のハリが起こるのは「腕のこり」が原因かもしれません。肘を曲げた姿勢が続くパソコン作業やスマホ操作は、腕の筋肉を緊張させてしまいます。「腕のこり」は肩こりよりも自覚症状が出にくく、気付かないうちに酷使してしまい、パンパンに張っているという人は多いのだそう。腕の筋肉は肩や首、背中までつながっているので、ここをほぐすだけで全身がラクになる…なんてことも。

自分の手で揉むのは疲れてしまうけれど、テニスボールを使えば、簡単に筋肉の深いところまでほぐすことが可能。しかも寝ながらできてリラックス効果も。寝る前の「腕こり」リセット、ぜひやってみてください。
<STEP.1>仰向けになり、腕の下にテニスボールをおき、押さえつける
腕は肩の高さまであげるのがポイント。軽く肘を曲げた状態で、テニスボールをグッと押さえつけます。これが基本姿勢。

<STEP.2>肘から下の腕をぐるぐると回す
STEP.1の状態で、肘から下の腕をぐるぐると外回しします。これを5回繰り返して、次に内回しを5回行いましょう。

<STEP.2>テニスボールの位置を変えて、計6か所にあてる
テニスボールを置く場所は、写真の丸の位置の計6か所。1か所につき内回し、外回しを各5回ずつ行って。

\このメソッドの効果とポイント/
・パソコン作業やスマホ操作は腕の筋肉が緊張しっぱなしになり、こりにつながる。
・「腕のこり」は、肩こり、背中のハリなど、実は身体全体の不調につながることも。
・自分の手で腕を揉むよりもテニスボールを活用すると簡単に深いところまでほぐせる。
・片腕3か所の計6か所にあてて、腕全体を満遍なくほぐすとスッキリする。
村木宏衣さん指南|テニスボールで「腕こり」解消!肩も背中もラクになる腕回しメソッド
【3】「背中の張りを和らげる」肩甲骨はがしストレッチ
肩コリや腰痛に悩んでいる人は、たいてい肩甲骨周りがガチガチ状態。肩甲骨とは、背中上部にある逆三角形の骨のこと。鎖骨、上腕骨と連動していて肩周りの筋肉にも繋がっていますが、実は、日常生活ではあまり意識して動かさないパーツ。

何もしなければ、肩甲骨周りの筋肉はすぐにガチガチに固まってしまい、これが首コリ、肩コリの原因になりますし、さらに猫背にもなりやすいので、姿勢の悪さから腰痛を引き起こすことも。加えて筋肉が硬くなれば、血流が悪くなるので、代謝がダウン。背中がむくんだり、脂肪を蓄えやすい体になってしまうというのだから、コリを感じている人は全員「肩甲骨ケア」をすべきです!
そこで、肩甲骨を含めた背中全体をやわらかくする、とっても簡単なストレッチをご紹介。寝ながらできるので頑張る必要なし! 深呼吸しながら、リラックスして行ってください。就寝前に行えば、眠りも深くなりそうですよ。
<STEP.1>仰向けになり足を腰幅に開き、右の肘を床につける
仰向けに寝て足を腰幅に開き、膝を立てます。そして、右の肘を曲げて床につけてください。これが基本姿勢です。

<STEP.2>肘を支点にして固定し、体を左側にねじる
肘の位置はそのままに、体だけ左側にねじります。肘は動かないように固定して、肩、背中、腰の上半身をねじるように行いましょう。このSTEP.1、STEP.2の動作をゆっくりと10回繰り返して。このとき、息は止めずに深呼吸しながら行いましょう。そして、反対側も同様に行ってください。

\このメソッドの効果とポイント/
・背中が張っていて痛い、肩コリがつらい人は肩甲骨のまわりの筋肉がガチガチに。
・「肩甲骨周りのコリ」は首コリ、肩コリ、腰痛に加え、代謝がダウンし太りやすくなるのでケアが必要。
・寝ながらできる、肩甲骨はがしストレッチが簡単で効果的。
・肩から腰にかけて、上半身が緩むのでリラックス効果が高く睡眠も深くなりやすい。
村木宏衣さん指南|肩コリ、腰痛解消!寝たままでラクにできる肩甲骨はがしストレッチ
【4】「背中をほぐす」バスタオルストレッチ
スマホ、パソコンユーザーは長時間、前傾姿勢になっているせいで、上半身がガチガチに凝り固まっています。これを放置すれば猫背がクセになり肩コリ、腰痛が慢性化したり、背中が丸まることでバストが下垂し、老け見え体型になってしまうことに…。その解決策は姿勢の悪さで固くなった「胸椎」を緩めることにあり。

「胸椎」とは背骨の一部。背骨は、首部分にある7個の「頚椎」、背中部分にある12個の「胸椎」、腰部分にある5個「腰椎」という計24個の椎骨(ついこつ)で構成されています。なかでも硬くなりやすいのが「胸椎」で、硬くなれば上半身をひねったり、反らしたり、丸めたりという動きが悪くなるだけでなく、その上と下にある首と腰に負担がかかってしまうのです。
そこで、ストレッチポールの代わりにバスタオルを使用した、「胸椎ほぐしストレッチ」。とても気持ちよく背中がほぐれて呼吸がしやすくなるし、リラックス効果が高いので、就寝前に是非行っていただきたいメソッド。「胸椎」がしなやかになれば、姿勢が整い、スタイルアップに! 若見え効果につながりますよ。
<STEP.1>固めに巻いたバスタオルを肩甲骨の下にあてる
ふたつ折り、または3つ折りバスタオル2枚をきつめに巻いて棒状にし、ストレッチポール代わりに使用します。棒状にしたバスタオルを横置きにし、肩甲骨の下に当たるように仰向けにのります。このとき足は腰幅に開いて、膝を立てましょう。そして頭のうしろに手を置いて、肘を開きます。

<STEP.2>上半身を少し起こしながら左右の肘をくっつける
腰が浮かないようにして、さらにお腹をへこませながら、左右の肘をくっつける動きをします。胸椎が硬いと肘と肘をくっつけるのが難しいですが、継続して行うとできるようになります。
Step.1の頭を下げた状態で肘を開く、Step.2の上半身を起こして両肘をくっつける、を1セットにし、これを15回行いましょう。

\このメソッドの効果とポイント/
・「胸椎」とは、姿勢の悪さや肩こり、腰痛などに大きく関わる重要な脊椎。
・スマホやパソコンの長時間使用によって「胸椎」が硬くなりやすい。
・肩コリ、腰痛に悩む人は、「胸椎」をほぐすバスタオルストレッチがおすすめ。
・気持ちよくほぐれて呼吸がラクになるし、スタイルアップにつながるので若見え効果も。
腰痛解消&バストアップに効く【村木さん指導】バスタオルでできる胸椎ストレッチ
- TEXT :
- Precious.jp編集部