【目次】

フケが出る原因


■頭皮が濡れた状態が続くとフケの原因になる

永本羚映子さん
サロン・ド・リジュー代表。毛髪診断士・日本抗加齢医学会正会員・日本健康医療学会健康医療コーディネーター
(ながもと れえこ)日本初のヘアケアとスカルプケアに特化したサロン「サロン・ド・リジュー」主宰。誰もが願う健康で美しい髪づくりを目指し、本物のヘアケアとスカルプケアを追求している。また、医師、毛髪診断士とともに髪と頭皮のためのオリジナル商品の開発にも取り組む。さまざまなメディアからの注目も高く、 TV、ラジオ、雑誌などの出演も多数。著書に、『頭皮毒デトックス』(コスモ21、大森隆史・共著)、『頭皮で解決!髪のエイジング・トラブル』(産業編集センター)がある。
日頃からできる頭皮トラブルの予防法やケア法をご紹介
日頃からできる頭皮トラブルの予防法やケア法をご紹介

頭皮が濡れた状態だと雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮のかゆみやフケの原因に。シャンプーなどで髪を洗ったあとは、しっかりタオルドライし、ドライヤーで乾かすようにしましょう。

■フケが出るとどうなる?

春の陽気で顔がたるむ!?髪と顔のエイジングに全方位効く【頭皮ケア】正解集

美香さん
AMATA代表・毛髪診断士
美容業界では異色の元ファッションデザイナー。本当に自分が行きたい大人のためのヘアサロン「AMATA」をオープン。サロン経営、マネージメント業などを行う傍ら、商品プロデュースやコンサルティング業もこなす。毛髪診断士の資格をもち、髪や頭皮を健康に導くための提案を行っている。

髪や頭皮に付着した汚染物質や毛穴に詰まった皮脂などは、毎日のシャンプーだけでは取り除けないことがあります。週に1〜2回、洗髪前にオイルや専用のクレンザーを使用して、毛穴の汚れを揉み出すように頭皮マッサージ。頭皮環境を整えてあげる、というのが美髪への基本です。余計な皮脂とともに角質やフケなどで毛根が詰まってしまうと、抜け毛や臭いにも繋がってしまいます。

さらにこれらは、老化現象の原因でもある「過酸化脂質」になり、頭皮にさまざまな悪循環を引き起こします。プレケアで使用する専用のケアアイテムは、ただ落とすだけでなく、酸化によって傷ついた細胞の回復を早め、過酸化脂質を抑制する効果もあります。とくに頭頂部は血液の流れも滞り、皮膚も硬くなりやすい場所。ここを中心にほぐすようなイメージで手を動かすのがコツです。プレケアで頭皮をまっさらな状態に戻しましょう。

髪のプロが指南!美髪のために、今すぐ実践すべき3つのこと

【対策法1】「シャンプー」できちんと頭皮を洗う


教えてくれたのは:大友 麻莉子さん
uka ヘッドスパ スペシャリスト
(おおとも まりこ)ukaで頭皮について語らせたらNo.1のヘッドスパのセラピスト。頭皮の基本的な知識はもちろん、頭皮や髪のトラブルを予防するシャンプー法やケア法などで幅広い知識をもっている。

■毛穴汚れがきちんと落とせる「シャンプー法」【6STEP】

<STEP.1>目の粗いブラシで、まずはブラッシング

・目が粗く、クッション性のあるバドルブラシなどを用い、まず毛先の絡まりをとる。
・次にポニーテールを結うように髪の根元から頭頂部に向かってブラッシングしていく。
・ブラシの先端を頭皮に当てながら動かすのがポイントに。

「髪を起こして汚れをかき出す、とても大切なプロセスです」
「髪を起こして汚れをかき出す、とても大切なプロセスです」

<STEP.2>地肌にシャワーを当て、内側までしっかり予洗い

・頭上からシャワーをかけるだけだと、髪の表面しか濡れず、内側まで濡れていないことが。
・そのため、髪の上部を持ち上げてハーフアップのようにしたりと、髪を分けながら、シャワーヘッドを頭皮に当てつつ濡らしていく。
・左右の耳上をつなぐ後頭部は髪の密度が高く、毛穴が詰まりやすいのでよく濡らして。

「予洗いだけでも汚れの7〜8割が落とせているんです」
「予洗いだけでも汚れの7〜8割が落とせているんです」

<STEP.3> 洗うべきは髪ではなく、頭皮

・適量のシャンプーを手のひらにとって泡立ててから、指の腹を使って、頭皮をもむように洗っていく。
・シャンプーの汚れを落とす成分は頭皮への負担になりやすいので、頭皮を洗う時間は1分以内にし、まんべんなく洗うのがコツ。

「実は、シャンプでー落としているのは2〜3割の汚れなのです」
「実は、シャンプでー落としているのは2〜3割の汚れなのです」
\毛先を泡立てネット代わりに/
手のひらで泡立てたシャンプーは、まず毛先につけ、毛先を泡立てネット代わりにし、さらに泡をつくる。その泡を頭皮にのせ、指の腹で洗っていく。
手のひらで泡立てたシャンプーは、まず毛先につけ、毛先を泡立てネット代わりにし、さらに泡をつくる。その泡を頭皮にのせ、指の腹で洗っていく。

<STEP.4>「もう十分」と感じた、さらに1分長めに流して

・予洗いと同様に、頭上からシャワーをかけるだけだと洗い残しが出やすくなるため、上からだけでなく、下や横など、シャワーヘッドをいろいろな向きから当て、よく流す。1~2分が目安だけれど、いつもの感覚よりも必ず長く流すようにすると間違いない。

「洗い残しが多いので、上・下・横と全方位から流すのが鉄則」
「洗い残しが多いので、上・下・横と全方位から流すのが鉄則」

<STEP.5>トリートメントは、「ツルツル」感触までなじませる

・トリートメントやコンディショナーは髪の中間から毛先に向かってつけていく。
・頭皮についてしまうと、毛穴の詰まりにつながってしまうので、つける場所は必ず守って。
・また、一定方向に指の腹で繰り返しなじませ、髪表面がツルツルになるまで塗り込むのが正解。

「トリートメントを置く際に、頭頂部にお団子にしてしまうと逆効果に!」
「トリートメントを置く際に、頭頂部にお団子にしてしまうと逆効果に!」

<STEP.6> 分け目をつくり、地肌から乾かしていく

・シャンプー後はキューティクルが開いているので、すぐに乾かすのが鉄則。
・乾かすときは、頭皮&髪の根元から乾かしていく。
・分け目をつくりながらドライヤーの風を当てると乾かしやすい。
・頭皮や根元が乾いていないと、雑菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因に。

「地肌がしっかり乾いているかを、最後に必ず指を入れて確認を」
「地肌がしっかり乾いているかを、最後に必ず指を入れて確認を」

「頭皮の皮脂量はTゾーンの約3倍」という事実。大人の正しい「シャンプー法」とは?

【対策法2】「タオルドライ」をしっかり行う


渋谷謙太郎さん
ヘアサロン「SUN VALLEY」代表
(しぶや けんたろう)青山の有名美容室で「予約の取れない美容師」として活躍後、当時はまだ小さかった美容室「air(エアー)」に参画。13年7か月の在籍期間中、東京都内2店舗から全国規模の大型ヘアサロンへと育て上げ、銀座や青山、大宮などの各店で多数の客を抱えるスタイリストとして活躍。執行役員ディレクターとして後進の育成にも力を注ぐ。20年以上のスタイリスト経験の中で、常に新しいものに挑戦し続けるスタイルで、多くのマスコミ、メディア注目されている。2018年5月に自身が代表となるヘアサロン「SUN VALLEY(サンバレー)」を表参道に設立。その高い技術力で、モデルやタレントからも絶大な支持を集めている。

■髪が濡れた状態のタオルドライは要注意!

「タオルドライも基本的にはブラッシングと同じ原理で、髪が濡れていてもろい状態のときにゴシゴシ圧をかけてしまうことで、キューティクルを傷ませてしまいます。カラーやパーマをしている人は、タオルをゴシゴシドライしてしまうことで、髪が絡まりやすくなってしまうので、より注意が必要です」(「SUN VALLEY」代表・渋谷謙太郎さん)。

■根元→毛先へと徐々に水分を取っていく

「まずはタオル選びから、ですね。固いものより、ソフトで吸収力の高いタオルを使用することをおすすめします。そしてブラッシングとは逆に、タオルドライは根元から! そのあとに毛先は揉み込むように優しくしっかりと水分をとります。髪の毛は、根元から毛先に水が流れる構造になっているので。絡まりが気になる場合は、先にコームでほぐしてからタオルドライをするといいですよ」(渋谷さん)。

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【対策法3】「ドライヤー」で、根元→中間→毛先の順に髪を乾かす


CHINATSUさん
MAGNOLiA Aoyamaデザイナー
(ちなつ)髪悩みを抱える40代、50代の女性たちと真摯に向き合い、個々の骨格、髪質、雰囲気に合わせたヘアデザインを提供してくれる。とくに悩みをカバーするパーマ技術、スタイリング術は定評があり、大人世代から厚い支持を得ています。

■美髪に仕上げる「ドライヤーのかけ方」【4STEP】

<STEP.1>髪の根元を立ち上げる

頭を下に傾けながら、根元を立たせるように乾かす。ドライのプロセスで一番重要。
頭を下に傾けながら、根元を立たせるように乾かす。ドライのプロセスで一番重要。

<STEP.2>髪の中間を乾かす

髪の内側、外側から温風をまんべんなく当てる。
髪の内側、外側から温風をまんべんなく当てる。

<STEP.3>毛先をまとめる

手で毛先の毛束を指に巻きつけるように乾かすとまとまりが出る。
手で毛先の毛束を指に巻きつけるように乾かすとまとまりが出る。

<STEP.4>冷風でキューティククルを引き締める

全体を温風で乾かしたら、30秒ほど冷風を当てる。するとキューティクルがしっかりと整う。
全体を温風で乾かしたら、30秒ほど冷風を当てる。するとキューティクルがしっかりと整う。

根元の乾きが甘いまま毛先をメインに乾かすとオーバードライになり、髪を傷めるだけでなく、広がり、乾燥など、老け見えの原因になってしまいます。理想的なのは、ドライヤーをかけた後、『髪の水分が十分に保たれて艶がある状態』。そのためには、根元→中間→毛先の順に乾かして、全体的に均一な水分量を保つことが大切です」(CHINATSUさん)。また、キューティクルの流れを逆立てるような乾かし方もNGなのだそう。「キューティクルが整わない状態では、光が乱反射して見えたりパサついた印象になってしまいます。キューティクルの流れに沿って、ドライヤーを上から下に向けて乾かすのがコツ。艶やかで光沢のあるヘアスタイルに仕上がります」(CHINATSUさん)。

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この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
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