【目次】
- 肩甲骨のコリの「原因」
- 肩甲骨の可動域が広がる「前鋸筋」メソッド
- 肩甲骨の緊張をほぐす「僧帽筋」メソッド
- 肩甲骨の動きをスムーズにする「広背筋」「菱形筋」メソッド
- カイロを使った肩甲骨周りの「血流改善」メソッド
肩甲骨のコリの「原因」
長時間のデスクワークや筋力の低下
長時間のデスクワーク、筋力の低下、ストレスによる肩や背中の緊張などによって、肩甲骨はコリ固まります。すると連動している肋骨が正しい位置を保てずに下がることで、体のバランスが崩れて体幹が弱まる…⋯。その結果、正しい姿勢を保てず、猫背がクセになってしまう悪循環に。
姿勢が悪くなれば、体が前かがみになり顔も自然と下向きに。これが続くと重力の影響で顔の筋肉が下方向に引っ張られやすくなり、頬やフェースラインにたるみが生じます。つまり姿勢の悪さは顔のたるみと深く関係していますし、その姿勢の悪さは、肩甲骨と肋骨が大きく関与しているのです。
エイジングデザイナーの村木宏衣さんいわく、解決策は「肩甲骨を動かして肋骨を正しい位置に戻す」こと。
腕の上げ下げでたるみを解消!【村木さん考案】肩甲骨&肋骨の動きで顔が変わる理由とは
肩甲骨の可動域が広がる「前鋸筋」メソッド
【1】肩甲骨周りの血流をよくする壁押しメソッド
肘をまっすぐに伸ばして「指で壁を押して深呼吸する」だけという超簡単メソッド。単純な動きなのでラクそうに思えるのですが、実際にやってみると、しっかりと筋肉を使う体勢になり、「前鋸筋」に刺激を与え、肩甲骨周りの筋肉、上腕三頭筋にもしっかりとアプローチできるのを実感。
それなりの効果を得るには継続することが大事ですが、1回やっただけでも、指先、腕、肩周りがポカポカとして血流がよくなるのがわかりますよ。
また、このメソッドは、緊張で肩が上がるクセが改善されて肩コリ解消につながるし、肋骨周りが緩むので呼吸がしやすくなる、ウエストがスッキリとする効果も! ぜひ、毎日の習慣にしてみてくださいね。
■5本の指の腹を使って壁を押しながら、深呼吸をする
脚は腰幅に開いて、壁に向かって立ちます。次に、腕をまっすぐ伸ばし、片方の手の指の腹で壁を押すように体重をかけます。そのまま20秒間、深呼吸を繰り返しましょう。これを3セット行いましょう。反対の手でも同様に行ってください。
タプタプ二の腕がスッキリ!【村木さん考案】「指で壁押し」簡単メソッド
【2】寝たまま簡単肩甲骨の可動域が広げる腕ストレッチ
「前鋸筋」が硬くなると、肩甲骨が外側にずれ、背中が丸まりやすくなることで猫背やストレートネックの原因となると言われています。さらに、「前鋸筋」は呼吸に関わる肋骨や横隔膜にも影響を及ぼすため、硬くなると呼吸が浅くなり、自律神経のバランスが乱れたり、体調不良を引き起こすこともあります。そのため、「前鋸筋」を意識的に刺激して緩めておくことが大切。
そこで、寝たまま行える「前鋸筋」ストレッチです。このストレッチは動きこそ地味ですが、肩甲骨の可動域が広がり、上半身が緩んでラクになるのを実感できます。寝る前のルーティンとして取り入れてみてはいかがでしょうか?
■STEP.1:仰向けになり、腕を天井に向けて伸ばす
仰向けになって膝を立てます。左手を握り、そのまま天井に向かって遠くに腕を伸ばします。このとき肘が曲がらないように伸ばしましょう。次に右手で左の脇の下にある前鋸筋に人さし指、中指、薬指、小指で肋骨の方向へ軽く圧をかけます。これは前鋸筋を意識することが目的です。
次に、天井に向けて伸ばした拳を外旋させます。
■STEP.2:肩甲骨を意識して、腕を上下に動かす
STEP.1の状態で、左手の小指の付け根から脇の下と肩甲骨が一直線でつながって動かすように意識しながら、肩甲骨から腕を上下に動かします。この動きで前鋸筋に刺激を与えます。これを15回繰り返しましょう。反対側の腕も同様に行いましょう。
首コリ&肩コリを一掃!【村木さん指導】寝たまま腕のばしストレッチ
【3】巻き肩を解消する腕回しメソッド
肩が前に入り、猫背の姿勢になってしまう「巻き肩」。この「巻き肩」はパソコンやスマートフォン操作で、「腕が内巻きにねじれたまま、コリ固まってしまうこと」が原因。また、肩甲骨周りにある僧帽筋などの筋肉が引っ張られて緊張状態になり、肩コリ、首コリも引き起こしてしまいます。
ポイントは「小指を意識して回す」ことなのですが、「腕がねじれている」という自覚がない人でも固くなっていた腕の筋肉がすぐにゆるんで、効いている実感が!腕や手の疲れも取れてスッキリするので、パソコンのミスタッチも激減しますよ。仕事の合間にぜひやってみてくださいね。
■STEP.1:前腕部の特にコリ固まっている部分に圧をかける
左手で右腕を軽く握ります。手首から肘方向にすべらせるように移動させますが、指が止まった位置で、少し圧をかけます。ここが前腕部で特にコリ固まっているポイントです。
■STEP.2:コリポイントを握ったまま、手首の内回し、外回しを各15回行う
STEP.1の前腕部のコリ固まっているポイントに圧をかけたまま、手首を内回し、外回しをそれぞれ15回ずつ行ってください。このとき小指を意識して、小指から回すように動かしましょう。
■STEP.3:肘の上側を握り、肘を軸にして小指から腕を回す
次は右腕の肘の上側を握ったまま、肘を軸にして内回し、外回しをそれぞれ15回ずつ回してください。小指を意識して肘から伸ばすように行いましょう。STEP.1〜3を反対側の腕も同様に行いましょう。
「埋もれた短い首」がスッと長く美姿勢に!【村木さん考案】巻き肩を解消する腕回しメソッド
【4】手の筋トレメソッド
スマートフォンの操作や、パソコン作業などで、指先をくり返し動かす作業を日常的に行っていると、「手の筋肉=手内在筋(しゅないざいきん)」が疲労して手が動きにくくなります。すると手首の関節が硬くなり、腕がねじれて巻き肩になる、肩甲骨の動きが悪くなる、など、実は上半身全体にかなり負担がかかることになるのだそう。
50秒で完了し、とても簡単! 指が動かしやすくなり仕事の効率がアップしますし、首コリ、肩コリ、腰痛の予防になるのですから、ぜひ習慣化してみてくださいね。
■第1関節と第2関節は伸ばしたまま第3関節だけ曲げる
手の指をぴたりとくっつけたまま、指先を上に向けます。次に第1関節、第2関節は伸ばしたまま、第3関節だけゆっくりと曲げましょう。
このときの親指はピタリとつけたままにしておくことと、手首が曲がらないように気を付けましょう。これは片手だけで行ってもいいですし、両手で同時に行ってもOK。この曲げる、伸ばすを20回繰り返したあと、曲げたまま30秒キープする、これが1セットです。1日1回以上行うといいでしょう。
手内在筋が疲労して硬くなりすぎている人は、指がつってしまうこともあるので、無理せずにできる範囲で行ってくださいね。
スマホ疲れ解消に効く!【村木さん指導】50秒で完了する「手の筋トレ」メソッド
肩甲骨の緊張をほぐす「僧帽筋」メソッド
【1】緊張によるコリをリリースする僧帽筋トレーニング
僧帽筋は首の付け根から始まって肩から背中の真ん中まであり、肩甲骨と鎖骨に付着している三角形の筋肉です。首や肩の働きを助ける筋肉で「なで肩」「イカリ肩」「首の短さ」はこの「僧帽筋」が大きく関与。
「僧帽筋」を鍛えながら緊張によるコリをリリースするトレーニング。美しくスッキリとした直角肩になることで首が長く見えるし、華奢でスリムな印象に! もちろん肩コリ改善にもなるので、ぜひ試してみてくださいね。
■STEP.1:鏡で自分の肩の状態をチェック
なで肩になっていないか、鎖骨の位置が床と平行になっているか、鏡で今の自分の肩の状態をチェックしましょう。
そして今回のトレーニングでは、肩から腕につながるラインに盛り上がりがなく、直角になるようなすっきりとした肩を目指しましょう。これは「直角肩」と呼ばれ、特に若い世代では美しいスタイルの定義のひとつになっています。
■STEP.2:左側の肘を曲げて、右手で僧帽筋をつかむ
左側の肘を曲げて、小指と親指をくっつけます。これによって、僧帽筋の背中側の筋膜を意識しやすくなるので、筋トレ効果がアップします。そして、左肩の僧帽筋を右手で掴みましょう。これが基本姿勢になります。
■STEP.3:軽く脇の下をのぞきこむ姿勢になり、左の鎖骨と肩を上げ下げする
STEP.2の僧帽筋をつかんだ状態のまま、軽く脇の下をのぞきこむような姿勢に。そして左の鎖骨と肩を一緒に上げ下げします。これを20回繰り返しましょう。右側も同様に行なってください。
ガッチリ肩&なで肩をリセット【村木さん考案】スッキリ直角肩に変えるトレーニング
【2】簡単に僧帽筋をほぐす腕回しメソッド
パソコン作業、スマホの操作で首を前に出す姿勢を続けていると、僧帽筋の上部が硬くなり、ふっくらと盛り上がってしまうのだそう。すると首が短く太くなり、さらに血流やリンパの流れが悪くなるため、むくみを引き起こし、もったりとしたフェースライン、デコルテに…。肩周りの巡りが一気によくなるので、スッキリとしたシャープ顔に変わっていきます。
■STEP.1:僧帽筋の位置を確認
頭蓋骨のうしろ側あたりから、肩甲骨や背骨に広がっている僧帽筋。頭を上下に動かしたり、首をすくめたりする特に使う筋肉で、コリが慢性化すると肩のラインが盛り上がったように見えてしまいます。
■STEP.2:僧帽筋に圧をかけて腕を回す
首の左側の根元に右手の人差し指・中指・薬指の腹全体を当てて、圧をかけながら、左の腕を肘から大きく回します。手前に5回、うしろに5回、繰り返しましょう。反対側も同様に行ってください。
肩甲骨の動きをスムーズにする「広背筋」「菱形筋」メソッド
【1】肩甲骨の動きを取り戻す「広背筋」ストレッチ
さらに、同じ側でバッグを持つ、片側重心で立つといった何気ない習慣が左右差を生み、広背筋にアンバランスな負荷を与えます。加えて、動きの少ない状態が続くと血流が滞り、筋肉内に老廃物がたまりやすくなり、背中のコリや張り、肩や腰の重だるさにもつながります。
四点で体を支えるこの姿勢は、余計な力を入れることなく、腕から脇、背中、腰までを縦方向に、無理なく一気に伸ばすことができます。広背筋の走行に沿って端から端まで引き伸ばされることで、肩甲骨は外側へ自然にスライドし、背骨は本来のしなやかなカーブを取り戻していきます。
■STEP.1:四つん這いになり、背中や肩の余計な力を抜く
床またはベッドの上で四つん這いになり、まずは背中や肩の余計な力を抜くことからスタート。肩の真下に手を置いた状態になり、呼吸を整えましょう。
■STEP.2:手の位置をずらすことで広背筋が伸びやすくなる
次に左手の前に右手を出し、脇から背中にかけて伸びやすくする準備が整います。
■STEP.3:足先を左へ、体にねじれをつくることで伸びやすくする
両足のつま先を左側へ動かすことで、背中の右側が伸びやすい状態に。
■STEP.4:体を下に沈めて、呼吸しながらストレッチする
左手の甲におでこをつけ、そのまま30秒キープ。体は斜めに倒さず、まっすぐ下へ沈めるのがポイントです。お尻は右側に引く意識を持つことで、縮こまった広背筋が一気にほどけていきます。30秒を1回として、呼吸を続けながら3回行いましょう。反対側も同様に、手と足の位置を左右入れ替えて行うと、背中全体がしっかりとストレッチされます。
ストレートネック&猫背を改善!【村木宏衣さん指導】広背筋ストレッチ
【2】「菱形筋」を鍛える肩甲骨寄せトレーニング
あまり聞きなれない菱形筋(りょうけいきん)とは、「小菱形筋」と「大菱形筋」とからなり、背中側の首の下あたりから始まり、肩甲骨の内側につながっています。
そして、肩甲骨を引き寄せたり離したりするときに使われるのですが、デスクワークなどで長時間俯いたまま猫背の姿勢でいると、この菱形筋は硬くなり、背中だけでなく、連動している二の腕もカチカチ状態に…。
「菱形筋のトレーニング」は、こわばりがちな背中、肩、腕が柔軟になり、引き締め効果も狙える方法なので、すっきり二の腕を目指して習慣化してみてくださいね。
■STEP.1:菱形筋(りょうけいきん)の位置を確認
菱形筋は、「小菱形筋」と「大菱形筋」とからなり、背中側の首の下あたりから始まり、肩甲骨の内側につながっています。そして、肩甲骨を引き寄せたり離したりするときに使われる筋肉です。
■STEP.2:腕を伸ばし、手をまっすぐ前に出す
腕を伸ばして手を前に出します。肩が上がらない高さをキープしてください。
■STEP.3:腕を回転させて、小指側を上げる
腕を内側に回転させて、小指側を上げるように意識します。このとき手首を回転させるのではなく、腕全体で回転させるように行いましょう。
■STEP.4:手の形はキープしたまま肘を曲げて手前に引く
肘を曲げて、伸ばした手を手前に引きます。小指は上げたままキープしましょう。
■STEP.5:肘を軸にしながら、手を左右の外側へ開く
手と腕を引いたまま、肘を軸にして、左右の外側に開きましょう。このとき左右の肩甲骨が中心に寄り、二の腕の筋肉がストレッチされるのを実感するはず。これを20秒キープ。これを3回繰り返してください。
カイロを使った肩甲骨周りの「血流改善」メソッド
血流がスムーズに肩甲骨周りの温活
肩甲骨と肩甲骨の間は、背中の中でも特に太い血管と僧帽筋などの大きな筋肉が集まるエリアで、ここをカイロで温めることで血管が広がり、滞りがちな血流がスムーズになりやすい。その結果、背中だけでなく手足まで温まりやすくなり、慢性的な冷えの解消も期待できます。ぜひ試してみて欲しい、簡単ケアですよ。
■肩甲骨と肩甲骨の間に、縦向きでカイロを貼る
カイロは肩甲骨そのものではなく、左右の肩甲骨に挟まれた背骨付近に。縦向きに貼ることで、背中の中心を効率よく温めやすくなります。また、低温やけどを防ぐため、必ずインナーや薄手の衣類の上から貼るのが鉄則。じんわりと温かさを感じる程度が最適ですよ。
風邪予防&肩こり対策に!【村木宏衣さん指導】冬の背中温熱ケア
- TEXT :
- Precious.jp編集部

















