【目次】

肩甲骨凝る「原因」


村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡beauty」を開設。最新刊は『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)。 そしてご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。

■姿勢の悪さ・腕のねじれ

オフィスでも、自宅でも、移動中でも手放せないスマートフォン。夢中になりすぎるとどんどん背中が丸くなり姿勢が悪化、肩が内側に入る「巻き肩」に…。すると腕がねじれた状態がクセになり、肩甲骨周りにある僧帽筋などの筋肉が引っ張られ緊張してしまいます。これによって肩コリ、首コリなど、さまざまなつらい症状につながることに…。この「巻き肩」によるコリを簡単に解決する方法は「腕のねじれ」をリセットすること。そもそも「巻き肩」や「腕がねじれている」という自覚すらない人が多いと思いますが、意識しないとつい背中が丸まってしまう、という人は要注意。姿勢の悪さ、腕のねじれがクセになっているのかもしれません。

村木宏衣さん指南|10秒で肩コリ解消!腕のねじれをリセットして緊張をとるメソッド

■運動不足・ストレス過多

デスクワークなどでずっと同じ体勢でいる、運動不足、ストレス過多…これが原因で肩甲骨周りはガチガチに固まります。肩こりや痛みが生じるだけでなく、睡眠の質が下がる、猫背になって姿勢が悪くなる、むくみやすくなる、顔のたるみを引き起こしやすくなるなど、思いがけないトラブルにもつながってしまうのです。そもそも肩甲骨はあまり意識して動かさない部位。こまめにほぐすことが必要なのですが、背中側は手が届かないのでなかなか自分でほぐすのが難しいもの。そこで村木さんが教えてくれるのが、テニスボールを使ったメソッド。簡単に肩甲骨周りの筋肉をゴリゴリとほぐせるので、寝る前に行うと深くリラックスできて熟睡しやすくなるのだとか。顔や身体のたるみ&むくみ解消にもなるので、今日から始めてみてくださいね。

眠りの質が高まる!テニスボールで「背中のコリ」がすっきり解消するワザがすごい

【1】ひどい凝りを解消する、肩甲骨はがしストレッチ


■寝たまま楽に肩凝りと腰痛を和らげる

\このメソッドの効果とポイント/
・背中が張っていて痛い、肩コリがつらい人は肩甲骨のまわりの筋肉がガチガチに。
・「肩甲骨周りのコリ」は首コリ、肩コリ、腰痛に加え、代謝がダウンし太りやすくなるのでケアが必要。
・寝ながらできる、肩甲骨はがしストレッチが簡単で効果的。
・肩から腰にかけて、上半身が緩むのでリラックス効果が高く睡眠も深くなりやすい。

<STEP.1>仰向けになり足を腰幅に開き、右の肘を床につける

・仰向けに寝て足を腰幅に開き、膝を立てます。そして、右の肘を曲げて床につけてください。これが基本姿勢です。

全身の力を抜いてリラックスして行いましょう。
全身の力を抜いてリラックスして行いましょう。

<STEP.2>肘を支点にして固定し、体を左側にねじる

・肘の位置はそのままに、体だけ左側にねじります。肘は動かないように固定して、肩、背中、腰の上半身をねじるように行いましょう。このStep1、Step2の動作をゆっくりと10回繰り返して。

・このとき、息は止めずに深呼吸しながら行いましょう。そして、反対側も同様に行ってください。

肩甲骨周りだけでなく、大胸筋や骨盤周りの筋肉がストレッチされるので、上半身がスッキリ軽くなりますよ。
肩甲骨周りだけでなく、大胸筋や骨盤周りの筋肉がストレッチされるので、上半身がスッキリ軽くなりますよ。

村木宏衣さん指南|肩コリ、腰痛解消!寝たままでラクにできる肩甲骨はがしストレッチ

【2】巻き肩を防止する、腕のねじれを取るメソッド


■腕のねじれを解消して、肩甲骨周りの筋肉を緊張を解消

\このメソッドの効果とポイント/
・背中が丸まり肩が内側に入ってしまう「巻き肩」が肩コリ、首コリを引き起こす。
・「巻き肩」は「腕のねじれ」を引き起こし、それが肩甲骨周りの筋肉を緊張させる。
・意識しないと背中が丸まる人は「腕がねじれている」可能性が。
・「腕のねじれ」をリセットすることで、肩コリ解消につながる。

<STEP.1>腕を下ろして、手首を直角に曲げる

・足は腰幅に開いて立ちます。そして、手と床が平行になるように、手首を直角に曲げます。これが基本姿勢です。

肩が上らないように気をつけて。なるべく力を抜いてリラックスしましょう。
肩が上らないように気をつけて。なるべく力を抜いてリラックスしましょう。

<STEP.2>両腕は体につけたまま、肩甲骨を寄せる

・直角に曲げたまま手首を後ろに回転させることで、肩甲骨を寄せるように、肩、二の腕を動かします。
・このとき両腕は体にフィットさせたまま。これで10秒間キープしましょう。

息は止めずに深呼吸しながら行いましょう。
息は止めずに深呼吸しながら行いましょう。

村木宏衣さん指南|10秒で肩コリ解消!腕のねじれをリセットして緊張をとるメソッド

【3】ガチガチ肩甲骨を緩める、腕回しメソッド


■「菱形筋」をストレッチして、肩凝りを解消

\このメソッドの効果とポイント/
・慢性的な肩こりを抱えている人は、肩甲骨周りの筋肉が凝り固まっている。
・肩甲骨に関わる筋肉「菱形筋」をストレッチしてしなやかにすることが肩こり解消のポイントに。
・「菱形筋」を簡単にほぐしてしなやかにするには「腕回し」が効果的。
・ただ回すだけでは効果が得られないので、なるべく肘で大きな円を描くように行うのがコツ。

<STEP.1>左右の腕を顔の前でピタリとくっつけて、上に上げる

・手首から肘にかけて、左右の腕をピタリとくっつけます。そのまま腕をなるべく高い位置に上げましょう。これが基本の姿勢です。

腕はなるべく高くあげましょう。この状態でも菱形筋がしっかりと伸びているのを感じるはず。
腕はなるべく高くあげましょう。この状態でも菱形筋がしっかりと伸びているのを感じるはず。

<STEP.2>肘で大きく円を描くように、腕の付け根から回す

・Step1の状態から、外回しに肘で大きく円を描くようにぐるりと回す。ゆっくりめに7回、回しましょう。
・次に内回しに7回、同様に回してください。

なるべく肘を大きく動かして、大きな円を描けば可動域が広がり、コリ解消につながります。
なるべく肘を大きく動かして、大きな円を描けば可動域が広がり、コリ解消につながります。

肩こりを14秒で解消! ガチガチ肩甲骨を緩める「腕回しメソッド」とは?

【4】テニスボールを使って簡単にできる、肩甲骨ほぐし


■肩甲骨周りをほぐして、背中の凝りもスッキリ

\このメソッドの効果とポイント/
・長時間のデスクワーク、運動不足、ストレス過多で、肩甲骨周りはガチガチに。
・肩こりや痛みが生じるだけでなく、睡眠の質が下がる、姿勢が悪くなる原因に。
・テニスボールを使えば、簡単に肩甲骨周りをほぐすことができる。
・肩甲骨周りをほぐすと、睡眠の質が向上、姿勢が良くなる、たるみ&むくみ解消に。

<STEP.1>あおむけになり、肩甲骨の周りにテニスボールを置く

・膝を立ててあおむけに寝た状態で、肩甲骨の脇にテニスボールをおき、腕をまっすぐに上げて肘を伸ばします。これが基本姿勢。

テニスボールを置く位置は、背骨に当たらないように注意しましょう。
テニスボールを置く位置は、背骨に当たらないように注意しましょう。

・腕をまっすぐに伸ばした後、もう1㎝上に上げるようにさらに腕を伸ばしましょう。効果がアップしますよ。

腕が胴体から離れてしまうと効果が半減。腕が胴体から離れないようにまっすぐ上に伸ばすようにしましょう。
腕が胴体から離れてしまうと効果が半減。腕が胴体から離れないようにまっすぐ上に伸ばすようにしましょう。

<STEP.2>肘を引いて肩甲骨周りに深く刺激をあたえる

・Step1の状態から肘を下に引き、肩甲骨周りの深部に刺激を与えてほぐします。
・この上げ下げを1か所につき5回行います。そして、テニスボールの位置をずらしながら、左右の4か所をほぐしていきます。

脇や肘が胴体から離れないように、まっすぐに肘を引きましょう。
脇や肘が胴体から離れないように、まっすぐに肘を引きましょう。

・ほぐすのは丸印の位置。肩甲骨の周りをしっかりとほぐすことで、背中の筋肉、僧帽筋が緩み、肩こり、首こり解消につながります。

左右各4カ所、計8カ所をマッサージします。
左右各4か所、計8か所をマッサージします。

眠りの質が高まる!テニスボールで「背中のコリ」がすっきり解消するワザがすごい

【5】バスタオルを使って肩甲骨の凝りを解消する、腕回しメソッド


■寝ながら肩凝りと仕事疲れを一掃

\このメソッドの効果とポイント/
・パソコン作業やスマホチェックで、長時間前かがみ姿勢でいると肩コリが悪化し、猫背や巻き肩に。
・肩コリ、猫背、巻き肩は胸と腕の筋肉が硬く収縮してしまうことで起こりやすくなる。
・バスタオルでつくったストレッチポールで背骨を刺激しながら、腕と胸の筋肉を緩めるメソッドが効果的。
・ぐいぐいともむ必要なく、手で円を描き、動かすだけで腕と胸の筋肉は簡単にほぐれる。

<STEP.1>バスタオルを3枚用意。2枚を棒状に巻き、1枚は枕として使用

・バスタオル2枚をきつめに巻いて棒状にし、ストレッチポール代わりに使用。頭が下がりすぎないように、1枚はたたんで枕として使用します。

巻きがゆるいと形がくずれやすくなるので、きつめにしっかりと巻いておきましょう。
巻きがゆるいと形がくずれやすくなるので、きつめにしっかりと巻いておきましょう。

<STEP.2>コリを感じるところに圧をかけ、手で円を描く動作を

・棒状のバスタオルに、尾骨からゆっくり背骨に沿うように仰向けにのり、足は軽くそろえて、膝は立てておきます。これが基本姿勢。そして、肩コリを感じるところに圧をかけたまま、手の甲で円を描きます。これを15秒行いましょう。

ぐいぐいと揉まなくても、手の動きで刺激が伝わりコリがほぐれていきます。
ぐいぐいと揉まなくても、手の動きで刺激が伝わりコリがほぐれていきます。

<STEP.3>烏口突起(うこうとっき)を押さえながら、手で円を描く動作を

・次に「烏口突起(うこうとっき)」を押さえて、約15秒、手の甲で円を描きます。

・「烏口突起」とは、巻き肩に大きく関わる上腕二頭筋腱短頭や上腕筋、小胸筋という筋肉がつく骨のこと。肩関節の手前の鎖骨下にある、丸いボタンのようなところで、ここを押さえて行うことで、凝り固まった腕や胸あたりの筋肉がしっかりと緩みやすくなります。

「烏口突起」は鎖骨をたどって、肩の骨と交わるあたりの下、と覚えておくといいでしょう。手を動かすと微妙に動くのがわかるはず。これがしっかりとほぐれている証拠に。
「烏口突起」は鎖骨をたどって、肩の骨と交わるあたりの下、と覚えておくといいでしょう。手を動かすと微妙に動くのがわかるはず。これがしっかりとほぐれている証拠に。

寝ながら「肩コリ」解消!仕事疲れを60秒で一掃する腕回しメソッドとは?

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