温泉は、慌ただしい日常でたまった疲れやストレスを解放するのに最適。清々しい空気のなかで、木々の緑を眺めたり川のせせらぎに耳を傾けたりしながらゆったりと温泉で羽を伸ばせば、五感から自然の恵みを享受し、心ゆくまでリフレッシュできることでしょう。

そこで、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに、緑や水音に癒される温泉宿をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、栃木県・塩原温泉郷にある「割烹旅館 湯の花荘」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

露天風呂も客室も川沿い!涼やかな環境で極上の湯に癒される

栃木県の北部に位置し、避暑地としても知られる塩原温泉郷。その自然のなかに佇む「割烹旅館 湯の花荘」は、全11部屋の客室及び露天風呂が箒川の渓流沿いにあります。しかも全ての湯口から加温・加水なしの100%源泉かけ流しの湯が注がれるという環境で、自然の恵みに身を委ねる贅沢なひとときを過ごすことができます。

湯の花荘のロビー。
湯の花荘のロビー。

「まだまだ暑さの厳しいこの時期、涼やかな環境でエネルギーをチャージしたい人に強くおすすめしたいのが『割烹旅館 湯の花荘』です。館内に足を踏み入れるとロビーの大きな窓越しに鮮やかな緑が目に飛び込んできて、窓際の椅子に腰かけると、眼下には箒川。チェックインの瞬間から非日常空間に引き込まれ、これから始まる旅時間への期待も高まります」(植竹さん)

紅葉の湯。
紅葉の湯。

「その期待を裏切らず、館内の至るところで緑と川を満喫できますが、圧巻なのは露天風呂。『青葉の湯』と『紅葉の湯』の2つがあり、チェックインから夜の24時までは予約制で1回50分の貸切利用が可能。朝の時間帯には、『青葉の湯』は男風呂、『紅葉の湯』は女風呂として自由に入ることができます。

ちょっと洞窟のような雰囲気もある岩風呂に浸かると、視界を遮るものがなく広がる渓谷美が眼福。清流の水音にも癒され、まさしく至福のひとときを過ごすことができます」(植竹さん)

青葉の湯。
青葉の湯。

「湯の花荘では、自然湧出の2本の源泉をミックスしており、湯量も成分も豊富です。泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩泉。硫酸塩泉や炭酸水素塩泉はいわゆる“美人の湯”として数えられ、しかもこちらの湯は、天然の保湿成分であるメタケイ酸も含みます。

美肌の条件が整った湯を露天風呂だけでなく、雰囲気のよい内湯でも堪能でき、さらに露天風呂付きの客室に泊まれば、自分の好きなタイミングで温泉三昧。滞在中は湯巡り気分を味わいつつ、保養と美肌修業の両方を叶えることができました」(植竹さん)

全室が川沿い。窓を開ければマイナスイオンをたぷり浴びることができそう。
全室が川沿い。窓を開ければマイナスイオンをたっぷり浴びることができそう。
客室の露天風呂。
客室の露天風呂。
ラグジュアリーな雰囲気の客室で優雅に寛ぐ。
ラグジュアリーな雰囲気の客室で優雅に寛ぐ。

料亭級のクオリティ!月替わりの会席コースを個室で堪能

メニューは月替わり。見た目にも美しい料理の数々に心もお腹も満たされる。
メニューは月替わり。見た目にも美しい料理の数々に心もお腹も満たされる。

湯の花荘は宿名に“割烹”を掲げるだけあって、食事も満足度が高いと植竹さん。

「日常の食卓にはない味に出合えることも温泉旅行の醍醐味ですが、今回の旅ではそれを特に実感できました。例えば、焼き魚として提供されることの多い岩魚ですが、湯の花荘では刺身で。板前さんが素材の扱いを知り尽くしているからこそではないでしょうか。定番の鮎の塩焼きの焼き加減も絶妙で、技量の高さに感服しきりです」(植竹さん)

朝食のクオリティとボリュームもすごい!
朝食のクオリティとボリュームもすごい!

「朝食も美しい小鉢料理が並び、まるで会席料理のような凝りよう。特に、料理長さんが目の前で焼いてくださるだし巻き卵は、見た目はつやつやで、口に含んだ瞬間ふわっと広がる出汁の風味が忘れられません」(植竹さん)


以上、「割烹旅館 湯の花荘」をご紹介しました。渓流沿いの露天風呂で極上の湯に浸かり、板前さんの技量が冴えわたる割烹料理に舌鼓。そんなご褒美ステイを叶えたい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生