今、個性あふれる日本のホテルが面白い!今訪れたい、「デスティネーション・ホテル」|この秋は、自分の希望がかたちになった場所へ

あぁ、旅に出たい。やっと自由にどこへでも行ける、という解放感と共にこの秋、旅への熱はますます高まっているのではないでしょうか。

日本の風土を味わう一棟貸しや、地域密着型リゾート、心躍る体験型施設や日本初上陸のラグジュアリーホテルまで。今、世界が注目する「デスティネーション=目的地」は日本のホテル、といっても過言ではありません。豊かな自然や絶景を堪能しに、そこでしか味わえない食を求めて、アートや建築を愛でに、ひとり静かな時間を過ごしに…。

今回はそのなかから、絶景と名品に囲まれて富山の「土徳」に触れる、富山・砺波の「楽土庵(らくどあん)」をご紹介します。

富山・砺波「楽土庵」の民芸とアートと名作家具

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絶景! 砺波平野の散居村

富山県の穀倉地帯、砺波(となみ)平野は、「散居村(さんきょそん)」と呼ばれる独特の農村形態が残るエリア。昨年10月にオープンした「楽土庵(らくどあん)」は、この日本有数の絶景を守り、人と自然が共につくりだす、その土地ならではの品格のようなもの=「土徳(どとく)」を、空間や食、アートや民芸を通して体験する場でもあります。

国内旅行_2
村で見かける石仏。

築120年の「アズマダチ」と呼ばれる伝統的家屋を再生した「楽土庵」には、土(ど)の部屋、絹(けん)の部屋、紙(し)の部屋と名付けられた3つの客室があり、それぞれ、土壁やしけ絹、和紙が使用され、河井寛次郎や濱田庄司の民芸の逸品や、ピエール・ジャンヌレのアームチェアなど名作家具がそこかしこに配されています。

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民芸運動を代表する作家、河井寛次郎の呉須貼文扁壺(手前)。
民芸運動を代表する作家、河井寛次郎の呉須貼文扁壺(手前)
ピッチャーはスリップウエアの第一人者、柴田雅章作。
富山・砺波「楽土庵」
紙の部屋「Shi」。和紙作家ハタノワタルの手漉き和紙が壁や天井に。チェアはポール・ケアホルムの『PK22』、照明はイサムノグチ『AKARI』。

絶景と名品に囲まれて富山の「土徳」に触れる

広大な水田の中に、点在する伝統的家屋…という独特の美しい風景をはじめ、この土地が育んできた「土徳」を、滞在することで、五感で味わい、感じるステイ。それは、日本の風土や風習、魅力を再発見する旅でもあります。

富山・砺波「楽土庵」
水田に映る夕陽色が美しい。
富山・砺波「楽土庵」
 

富山の酒米「雄山錦」を使ったリゾットは、古伊万里の器に盛って。

富山・砺波「楽土庵」
 

土の部屋「do」。壁面は、「楽土庵」敷地内の土を使い、銀箔などで仕上げた現代作家・林友子の作品が。ハンス・J・ウェグナーのソファ『CH163』に、ピエール・ジャンヌレのアームチェア。

富山・砺波「楽土庵」
型絵染の芹沢銈介の作品『観世音菩薩』
富山・砺波「楽土庵」
 

型絵染の芹沢銈介の作品、大きな屏風。

現代美術家、内藤礼の木彫作品『ひと』
現代美術家、内藤礼の木彫作品『ひと』。

身長5cm。内藤礼の木彫作品も!


【DATA】富山・砺波「楽土庵」

住所/富山県砺波市野村島645
TEL:0763-77-3315
¥86,000〜(1泊2食付1室料金、2名利用の場合) 
公式サイト:https://www.rakudoan.jp/

●おすすめの過ごし方

茶道のお稽古や、富山の森の精油を使ったオリジナル・アロマスプレーづくり、散居村ウォークなど、充実のアクティビィティを楽しんでも。

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EDIT&WRITING :
田中美保、古里典子(Precious)