春の足音が聞こえてきて、旅心が高鳴るこの時期。都心からアクセスしやすく、豊富な温泉や新鮮な海の幸が待つ伊豆で心身のリフレッシュを図りたい人は多いのではないでしょうか。
そこで、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに伊豆の名宿をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは熱川(あたがわ)温泉の「奈良偲の里 玉翠(ならしののさと ぎょくすい)」です。

公式サイト
湯守の職人技に感激!自然に溢れた風流な宿で美人の湯を満喫する
伊豆熱川駅から車で約5分。「奈良偲の里 玉翠」は約3,000坪の日本庭園や自家源泉を有し、自然のなかで上質な時間を過ごせる大人のための隠れ宿です。「奈良偲の里」とは、奈良時代に都を追われた貴族がこの地で往時に思いを馳せながら暮らしていたことに由来するといわれています。


「広大な敷地に客室数はわずか13。竹林庭園の『光だまり(ひだまり)』と和風庭園の『葉ごろも』を備え、宿名のとおり貴族のように優雅な気分を味わえるハイクラスな宿です」(植竹さん)



「湯量豊富な自家源泉をもつことから、館内の温泉は全て源泉かけ流し。男女別の大浴場、2か所の貸切風呂、そして客室の温泉に至るまで、趣の異なる浴槽に新鮮な湯が惜しみなくかけ流されています。しかも、湯遣いに格別のこだわりがあり、約100度の高温の源泉を湯守が毎日手首で温度を確かめながら適温に調整してくださっているのだそうです」(植竹さん)


「泉質は、ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。硫酸塩泉は肌に潤いを与える効果が期待できる美人の湯で、こちらではさらに天然の保湿成分であるメタケイ酸も豊富です。内湯からも露天風呂からも惚れ惚れするような庭園美を眺めつつ、湯守の職人技による心地よい湯に包まれて、美肌修業とリフレッシュの両方を堪能することができました」(植竹さん)

なお、シャンプーやコンディショナーなどのバスアメニティは宿のオリジナルブランド「ゆもりびと」を採用。温泉と肌、髪との相性を追求し、成分や香りなどをゼロから独自開発したものです。
さらに、各部屋には「ゆもりびと」の温泉ミスト(スプレー式化粧水)やフェイスウォッシュを設置。美肌成分を豊富に含んだ自家源泉から湧出した温泉を使用しており、お肌にうれしい相乗効果が期待できます。湯使い同様にこだわり抜いたアメニティで心も体もリラックス! 至福のバスタイムと睡眠を約束してくれます。

和モダンを基調とした全13の客室のなかで、最もグレードが高いのは「離れ室生」。竹林と和風庭園の両方を一望でき、檜と伊豆石の2タイプの露天風呂を備えています。


竹林側のテラスにはハンモック、庭園側にはテーブルと椅子が設置されていて、自然との調和を感じるのに好適。四季折々の景色や満天の星空、鳥のさえずりや木々の香りなどに五感を研ぎ澄ます極上のひとときを過ごせます。

「噴湯盛り」はインパクト大!趣向を凝らした本格会席を目と舌で味わう

伊豆の旬を目と舌で味わえるように昇華させた本格会席も魅力のひとつ。素材の真味はもちろんのこと、器、演出にも趣向を凝らした料理が人気を博しています。

「名物のひとつは『噴湯盛り』。熱川温泉のやぐらをモチーフにした器からドライアイスの煙が噴き出す演出がユニークで、湯旅の気分が盛り上がります。インパクトがあるだけでなく、金目鯛や伊勢海老など伊豆ならではの食材を尽くした料理はどれもこれも逸品ぞろい。温泉宿で料亭スタイルの美食をいただけるのが何とも贅沢です」(植竹さん)


「朝食は品数が豊富で地物の魚や朝採れの野菜などがふんだんに盛り込まれています。自分で押し出すところてんやタジン鍋、干物におつくりなど、ご当地色を散りばめた心づくしのおもてなしにも感銘を受けました」(植竹さん)

以上、「奈良偲の里 玉翠」をご紹介しました。美しい庭園に囲まれた大人の隠れ宿で自家源泉の名湯と本格会席を堪能する優雅な旅時間を過ごしたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- 奈良偲の里 玉翠
- 住所/静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本39-1
客室数/全13室
料金/朝夕2食付き 2名1室1名¥30,800~ ※「離れ室生」は¥39,600(税込)~ - TEL:0557-23-2171
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- WRITING :
- 中田綾美
- EDIT :
- 谷 花生(Precious.jp)