東京・虎ノ門ヒルズ 森タワーに位置するラグジュアリー ライフスタイルホテル「アンダーズ 東京」。地上51Fにあり、東京の景色が一望できる「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」にて、新しい試みが始まりました。

2025年2月22日(土)より隔月開催となる「"Uncorked" チョコレート&ワインクラブシリーズ」は、従来とは異なる自由な発想と感覚を呼び起こし、ワインとチョコレートのペアリングを五感で楽しむという新しいコンセプトのイベント。

第1回目では、シャンパーニュ地方をテーマに開催。この特別なイベントの様子をレポートします。

隔月開催!アンダーズ 東京「"Uncorked" チョコレート&ワインクラブシリーズ」第一回のテーマは「シャンパーニュ地方のワイン」

チョコレート_1,ワイン_1,東京_1,酒_1,スイーツ_1,ホテル_1
「"Uncorked" チョコレート&ワインクラブシリーズ」イメージ

シェフパティシエのノルマン・ジュビン氏とエグゼクティブソムリエ兼ビバレッジディレクターの森 覚氏が厳選したチョコレートとワインのペアリングは、まるで実験室(ラボラトリー)のような新しいアプローチ。発見と驚きに満ちた体験を提供してくれました。

この日は、ジュビン氏の繊細な感性で作られたチョコレートと、森氏による丁寧な解説とともに、さまざまな組み合わせを試すことができました。

■1:厚みが違う板型チョコレートで相性の変化を楽しむ

ワイン_2,酒_2,チョコレート_2,スイーツ_2,ホテル_2,レストラン_1,東京_2
「テタンジェ シャンパーニュ セック ロゼ ノクターン」と2種類の板型チョコレート

最初の組み合わせは、「テタンジェ シャンパーニュ セック ロゼ ノクターン」と2種類の板型チョコレートが登場。こちらのシャンパーニュはフルーティーな香りが印象的な一品です。

薄型のチョコレートとチョコレートバー&カカオニブは、それぞれチョコレートの厚みが違います。厚さが異なることで、噛む時間が変わり、同じ素地のチョコレートでも味の余韻が変化します。

薄型チョコレートを口に入れ、咀嚼した状態でシャンパーニュを注ぐと、チョコレートの味わいとシャンパーニュの赤いフルーツの風味が混ざり合います。一方、厚めのチョコレートとの組み合わせでは、テクスチャーの違いから味わいの相性が変わることが体験できました。

「シャンパーニュの赤いフルーツの風味とチョコレートのコクが絶妙に絡み合い、シャンパーニュのクリーミーさがチョコレートのテクスチャーと見事に調和します」と森氏は解説。シャンパーニュのやわらかな甘みとチョコレートのコクが美しく溶け合い、優雅な余韻を残すペアリングとなりました。

■2:ダークトリュフチョコレートとのペアリングをブラインドテイスティングで味わう

ホテル_3,東京_3,レストラン_2,ワイン_3,酒_3,チョコレート_3
「アンリ ジロー ラタフィア シャンプノワ ソレラ」とダークトリュフチョコレート

2回目のペアリングでは、アイマスクをして行うブラインドテイスティングという趣向。ジュビン氏特製のダークトリュフチョコレートが用意され、アイマスクをした状態で味わうという、ちょっと変わった実験です。

目隠しで楽しむワインは、「アンリ ジロー ラタフィア シャンプノワ ソレラ」。アルゴンヌ産のオーク樽で熟成させたこのワインは、力強く豊かな風味と、まろやかで奥行きのある味わいが特徴です。予想に反した風味のワインが登場し、驚きを誘います。

トリュフチョコレートのなめらかな口当たりと深いコクが、ワインの溶けるような甘さ、芳醇なアロマと重なり合い、新たな味わいを生み出します。さらに、視覚を遮ることで、味覚が研ぎ澄まされ、より深く堪能できる体験となりました。

■3:香りと嗅覚の関連性を体感できる実験で新感覚のペアリング体験

ホテル_4,東京_4,チョコレート_4,スイーツ_3,レストラン_3,ワイン_4,酒_4
「マイィ コトー シャンプノワ ルージュ」と香りの実験

3品目は、ナッツチョコレートとフレッシュないちご。アーモンドを炒り、塩気や甘み、ほのかな苦みを引き出してチョコレートでコーティングしたものと、ベリーのアロマに繊細な木の香りが漂うワイン「マイィ コトー シャンプノワ ルージュ」のペアリングです。

イベントの中では香りと味覚の関係性を体験する実験も行われました。

「嗅覚で味わいの違いを体験していただきます」という森氏の解説の後、ウォッカといちごの精油をブレンドしたアロマのスプレーを手首に吹きかけられました。アロマが肌に触れると、ウォッカが瞬時に蒸発し、瑞々しいいちごの香りがより印象的に。

ホテル_5,チョコレート_5,ワイン_5,酒_5,レストラン_4,東京_5,スイーツ_4
いちごの香料を嗅ぎながらワインを味わったあとはフレッシュいちごで感覚の違いを確認

「まずはアロマを嗅ぎながらチョコレートを食べ、ワインを味わってください。その後、いちごと一緒に味わってみてください」と、森氏の提案に沿って試してみると嗅覚が研ぎ澄まされ、いちごの酸味やフルーティーさがより鮮明に引き立ちます。香りと味わいが織りなす、新感覚のペアリングが完成しました。

■4:2種類のシャンパーニュにチョコレートスプレッドをあわせて違いを感じる

ホテル_6,東京_6,レストラン_5,ワイン_6,酒_6,チョコレート_6,スイーツ_5
「ジャン ヴェッセル シャンパーニュ ブリュット ロゼ ドゥ セニエ」、「ジャン ヴェッセル シャンパーニュ ドゥミ セック ロゼ キュヴェ フリアンディーズ」とチョコレートスプレッド

後半のペアリングでは、まず「ジャン ヴェッセル シャンパーニュ ブリュット ロゼ ドゥ セニエ」と濃厚なチョコレートスプレッドの組み合わせが提供されました。このシャンパーニュはピノ・ノワール100%で作られており、果実味豊かな味わいが特徴です。

チョコレートスプレッドにはナッツのプラリネ、塩、ライスクッキーのクランブルが加えられ、食感と塩気のアクセントをプラス。シャンパーニュの繊細な泡と果実味が、チョコレートスプレッドの濃厚さと見事にバランスを取り、心地よいハーモニーを奏でていました。

続いて「ジャン ヴェッセル シャンパーニュ ドゥミ セック ロゼ キュヴェ フリアンディーズ」が登場。こちらもピノ・ノワール100%ですが、よりまろやかで甘みのある味わいが特徴のドゥミ・セックタイプです。

同じチョコレートスプレッドでも、シャンパーニュが変わることで味わいの印象が大きく変化。より甘口のシャンパーニュとの組み合わせは、これまでに出会ったことのないデザート感覚。豊かな風味を引き立て合う素晴らしい相性でした。

ホテル_7,東京_7,スイーツ_6,チョコレート_7,酒_7,ワイン_7,レストラン_6
バイオリンの生演奏で聴覚からの刺激も楽しむ

さらに、聴覚からも味覚の変化を感じ取る試みとして、バイオリニストによる生演奏が披露されました。音楽が響く中、味わいがどのように変化するのかを体感する演出が加わり、五感すべてを刺激する贅沢な時間となりました。


「"Uncorked" チョコレート&ワインクラブシリーズ」は今後も継続的に開催される予定。2025年4月19日(土)は 「オーストラリア」、6月28日(土) は「スイス」など、毎回異なるテーマのワインとチョコレートのペアリングを楽しむことができます。

ワインの種類やチョコレートの食感の違いによる味わいの変化など、従来のワインテイスティングとは一線を画す新しい体験を提供してくれるイベントは、ノルマン・ジュビン氏と森 覚氏のコラボレーションにより、五感を刺激する特別な時間。

ワインとチョコレートの意外な組み合わせが生み出す新たな味わいの世界に、ぜひ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先

関連記事

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
ミノシマタカコ
EDIT :
小林麻美