ヒールの選び方や正しい保管方法まとめ。足の形やサイズ、ヒールの高さを元に、自分に合った正しいヒールの選び方をご紹介します。また、靴を長く大事に履き続けるための保管方法や、やってしまいがちなNG習慣もまとめました。

【目次】

足の形からみる正しいヒール選び


■つま先は「スクエア型」「ギリシャ型」「エジプト型」の3つのタイプに分けられる

ヒール靴でよくある失敗のひとつに、

・足の指がすぐに痛くなってしまう

ことが挙げられます。女性の方で自分のつま先に合っているトウを知っている方はほとんどいないのではないでしょうか。

つま先に合っていないトウを選ぶと小指が当たって痛くなるほか、将来的に巻き爪や魚の目を発症してしまう可能性が非常に高くなるので要注意が必要です。

人間のつま先は大まかに「スクエア型」「ギリシャ型」「エジプト型」の3つのタイプに分けられ、そのタイプごとに合うトウがあるそう。まずは自分の足がどんなタイプなのか、どんなトウが合うのかをチェックしましょう。

左から「スクエア型」「ギリシャ型」「エジプト型」のつま先

【指の長さが横にまっすぐなスクエア型の場合】

足の指の長さが一直線の方、この方はトウの形選びにすごく苦労します。ラウンドしているトウを選んでしまうと親指と小指が巻き込まれて指と指の間に負担がかかってしまい、魚の目ができてしまいがちなんです。足の指が綺麗にトウの中に納まるスクエアトウの靴がオススメです。

スクエアトウの靴

【人差し指が長いギリシャ型の場合】

人差し指が親指より長い方、この方はつま先が尖っているトウを選ばないと人差し指がトウに当たってしまいます。ラウンドトウやポインテッドトウなど、つま先が長いトウの靴を選んであげましょう。

ポインテッドトウの靴

【親指が一番長いエジプト型の場合】

親指が一番長く、小指に向かって短くなっている方、この方は足の形とトウが平行になっているものを選んであげるといいですね。オブリークトウというエジプト型の足と同じような形のトウが一番足を痛めづらいと思います。もしくはラウンドトウでもOKです。

オブリークトウの靴

■あなたの親指の厚さは何cm?指の厚みで履けるトウが違う!

ヒールを履いているとき、

・親指が痛くなってしまう

人も多いですよね。もしかするとあなたの指の厚みとパンプスの厚みがあっていないのかもしれません。

厚みの測り方は、床に定規を当ててそれをスマートフォンで撮影したのち、撮影した画面で厚みが何センチかを見ます。

親指の厚みは自宅で簡単にチェックできます

女性は足の親指の平均は25〜6mm。この平均をもとにパンプスの厚さはおおよそ27mmでつくられているんだとか。

しかし、親指が痛くなってしまう人は35mm程度の厚さがある人が多いそう。そうすると平均的27mmの厚さでつくられているパンプスに対して、35mmの厚さのある親指を無理やりねじ込んでいることになるので、痛くなってしまうのは至極当然ですよね。

お店でつま先の厚みを定規で測るのは難しいですが、他の靴と見比べてみて、薄いものは避けた方がベターかもしれません。

少し厚みのあるタイプが履きやすくなります

自分のつま先タイプ、親指の厚さが分かったところで、次はヒール靴を買うときの選び方をチェックしていきましょう。

■ヒールを買うときのチェックポイント

チェック1:かかとのセンターシーム

かかとのセンターシームという縫い目が直線のものを選んでください。かなり多くの数の曲がったセンターシームの靴が流通しているんですよ。曲がっているとヒールがまっすぐ付いていないので、きちんとした姿勢で歩けなかったり、足がすぐ痛くなってしまいます。

左はセンターシームが曲がっているもの、右はまっすぐなもの(筆者私物)

こちら、筆者の私物ヒールをチェックしてみたところ、センターシームが湾曲している靴(左)を発見。こういったものは選ばないよう、まっすぐの靴(右)を選ぶように注意をしましょう。

チェック2:トップリフトがまっすぐつま先を向いているか

ヒールを買う前に、靴を裏返してみましょう。ヒールの先端に付いているトップリフトがきちんとつま先に向かってまっすぐ向いているものを選んでください。少し斜めについているものは、トップリフトの向きに自然と誘導されて、正しく歩けなくなり、足が痛くなりがちです。

かかとのトップリフトが曲がっているヒール靴(筆者私物)

こちらはトップリフトが曲がっている筆者私物。本来ならばトップリフトが青線の方向に向いているべき箇所なんです。買う前にくるっと裏返し確認してみてくださいね。

チェック3:靴に隙間があればアウト! かかとをつけて確認

ヒール靴をまっすぐ両足つき合わしたときに、靴底が開いてしまうものはNG。きちんと作られるものは両足がペタッとくっつきます。数mmの誤差でも歩くときに足へダメージを与えてしまい、歩きやすさが全く変わります。家にある靴で試して開いてしまうものがあれば、お直し屋さんに誤差分の厚さの裏貼りをしてもらうだけでも変わります。

靴底が合わないヒール靴の例(筆者私物)

このように開いてしまう場合は土台からいい作りの靴ではありません。買うときに片足だけで判断してしまう人も多いですが、必ず両足出してもらいましょう。

【まとめ】
自分にあった靴を選ぶための第一条件は、自分のつま先にあったトウの形を知ること。ヒールに慣れていない人も慣れている人もまずは自分のつま先にあったトウ選びから始めましょう。

1.かかとのセンターシームがまっすぐかどうか

2.ヒール先端のトップリフトの向きがつま先に向かってまっすぐ向いているか

3.ヒールの突き合わせたときに、靴底がぴったりと接地するか

「足が痛くて履けない」から卒業!正しいヒール選びと不良品の見分け方

ヒールの高さによって選ぶヒールの形状が違う


■ハイヒール向きではない足とは?

足のサイズによってハイヒールを履ける履けないが決まっています。足のサイズが24cm以下の方のハイヒールはあまりオススメしません。

同じヒールの高さでも、足のサイズが小さいと足の傾斜角度が急角度になります。それに伴い足首の角度も足のサイズに合っていない無理な角度になってしまい、捻挫をしやすくなってしまいます。

もし足の小さい方でどうしても8cm以上のハイヒールを履きたい場合は、靴の前底が厚いプラットフォームタイプを選んで、前底とかかとの差を縮めてください。

前底に厚みのあるプラットフォームタイプのヒール靴の例

■ヒールの形で分かる、正しいヒールの選び方

ひざ・脛の中心・くるぶしが一直線になったとき、その延長にヒールのかかとが地面に接地していると、足が痛くなりにくいんです。ヒールの高さによって足の重心が変わってくるので、ヒールの高さに応じて適したヒールの形状があるんです。

ヒールを履いたら鏡で横からチェックしてみましょう

ローヒール(0~6cm)の場合
【インセットと呼ばれる、ヒールが少し内側に入っているヒールの形を選んでください】

インセットヒールの靴の例

履いたときにくるぶしの真下にヒールのトップリフト(ヒールと地面が接触している箇所)がくればOK。歩くときに安定して歩けます。

・ハイヒール(7~10cm)の場合
セットバックと呼ばれる、かかとから垂直にまっすぐヒールがつけられているものを選んでください。また、ヒールの太さは太くなればなるほど体重を支えてくれます。ハイヒール初心者の方は太いヒールを選んだ方がいいです。

セットバックヒールの靴の例

ヒールが高くなるほど、足の重心の位置が変わるため、こちらは脛の中心にヒール靴のかかとが来るようなものを選ぶと良いです。

■かかとがパカパカする人はストラップで補助

通常、人間の足はかかとから足首にかけてくびれているのが一般的。かかとから足首にかけてのくびれに靴のかかとがキレイにはまって脱げにくくなります。

しかし、かかとがパカパカ脱げてしまう人はかかとから足首にかけてくびれがないんです。私たちの間では絶壁と呼んでいます。そうすると、足のかかとにうまく靴のかかとが沿わずパカパカしてしまいます。

そんな人はストラップ付きのパンプスで補助をしてあげることで、歩きやすくなります。

足首からかかとにかけてくびれていない人
足首からかかとにかけてくびれがある人

【まとめ】
ヒールパンプスを買うときは

・ローヒール(0~6cm)の場合はヒールの形が内側に入ったインセット

・ハイヒール(7~10cm)の場合はかかとからまっすぐのセットバック

と覚えておきましょう。

ヒールが高いから痛くなるのではなく、きちんと人間の重心の位置を把握してつくられているメーカーのヒールを選べば長時間履けるようになります。

「ヒールが高い=痛い」ではない!正しいヒールパンプスの選び方

劣化を早めてしまう!ヒールのNG習慣と正しい保存方法


■雨の日にエナメル素材のヒール靴を履くのはNG!

■雨の日にエナメル素材のヒール靴を履くのはNG!
いかにも水を弾きそうなエナメル素材も雨の日はNG

雨の日は水を弾きそうなエナメル素材の靴を選ぶ」という人も多いのでは? ところが、この行動は劣化を早めているのです。

エナメル素材のヒール靴の多くは、革表面に別の素材をコーティングしています。エナメル素材は別名で「パテントレザー」といい、革の表面に塗料を下塗りして、その上にウレタン樹脂を塗布し、乾燥させるという工程を繰り返して、光沢を出しているのです。

そのため、水たまりなどに靴底が浸ることをきっかけに、革とコーティングの間に水が入り込み、知らずに水がヒール靴内に侵入していることがあるのです。そして、その水が乾燥したときに剥離を起こし、劣化を早める原因となってしまいます。

■長時間履いたヒールを置きっぱなしにする

■長時間履いたヒールを置きっぱなしにする
1日中履いたヒールはつま先が反り返っていることも

ヒールとは本来、足にフィットして脱げないようにできているもの。
1日中歩き回ると、サイドラインがたるんだり、よく見るとつま先が反り返った状態になってしまいます。それをそのまま放置すると形状が記憶されてしまい、翌日にはパカパカと脱げやすくなってしまうのは当然のこと。

1日中履いた日は、吸湿性に優れた木製のシューキーパーなどを使って水分を抜きつつ、しっかりと形を整えた状態でキープすることが大切です。

■トップリフトのゴムだけを交換する

■トップリフトのゴムだけを交換する
写真の印部分が「トップリフト」

歩いていてカツカツと音が鳴り出したら、とりあえず街なかの靴修理店で応急処置をする、という人も多いはず。その際に手っ取り早くヒールの踵のゴム部分、「トップリフト」のゴム交換だけをしていませんか?

実は多くの人が前部分も磨り減っていることを見落としがちです。トップリフトを補修しても前部分がそのままでは、全体のバランスが崩れ、途端に前に滑ったり、足の踵が抜けやすくなったりします。ヒールを直す際は、前貼りも同時に行いましょう。

■箱にいれて半年以上も保管する

■箱にいれて半年以上も保管する
箱保存も劣化を早めている場合があります

「ここぞ」という特別なシーンで履く大切なヒール靴は、大事に箱で保管という人も多いはず。しかし、これもNG習慣です。

現在販売されているヒール靴の多くは、人工皮革や合成樹脂でつくられたポリウレタン素材が多いそう。そのため素材の性質上、締め切った状態で長期間放置すると湿気によって加水分解され、どんどん靴が劣化してしまいます。

久しぶりにシューズボックスから出して歩いているうちに、靴底や中の裏地がボロボロ崩れてきて恥ずかしい思いをした、なんてこと、実はよくある話なのだとか。冠婚葬祭用のものなど、普段履かないヒール靴は特に注意が必要です。箱に入れて保管するのは避け、湿気がこもらない状態で置いておくこと。大切にしているからこそしてしまいがちな行動だけに、要注意です!

ヒール靴の履き方を今一度見直してみては?

【まとめ/ヒール靴の劣化を早める4つ習慣】

1. 雨の日にエナメル素材のヒール靴を履く
2. 長時間履いたヒールを置きっぱなしにする
3.トップリフトのゴムだけを交換する
4. 箱にいれて半年以上も保管する

ちょっとしたことですが、気をつけると気をつけないとでは、ずいぶん状態が変わってきます。また、本来は履いたら中4日は空けるのがベスト。3〜4足をローテーションしてあげると、お気に入りのヒール靴を長く大切に履くことができますよ。

「箱に入れて保管」はNG!ヒールの劣化を早める4つの悪習慣