料理家として本格的に活動をスタートして以来、教室は予約待ちに、メディアや企業からのオファーもたえない料理研究家の吉田麻子さん。第3回では吉田さんが人を惹きつけてやまない理由を探ります。

>>【第1回】本格始動は40歳を超えてから。スロースターターの料理家が伝える日本料理
>>【第2回】知人への料理レッスンが「予約の取れない料理教室」になるまで

経験豊富な先輩や楽しい女友達に囲まれて

「私がここまでやってこれたのは、周りの人があってこそです。私が最も尊敬する料理人、辻調理師専門学校の畑耕一郎先生にも昔からよく相談に乗ってもらい、アドバイスもいただいていますし、諸先輩方に助けられています。また、友人の存在も大きいですね。仕事もできて、おしゃれで、おいしいものが大好きな女友達とのおしゃべりは、いろいろな情報やアイデアを得ることができます。

料理教室で身につけているネーム入りのエプロンは親友が作ってくれてものだそう
料理教室で身につけているネーム入りのエプロンは親友が作ってくれてものだそう

そして何より、両親の存在が大きいですね。今は他界してしまいましたが、好きなことをさせてくれた父。そして、幼いときからおいしい料理をつくり、確かなものを見極める目を養ってくれた母。母はとにかく料理が好きで、ケーキやデザートまでお手製でしたね。手抜き料理なんて出てきたことなし、家に電子レンジもありませんでした。そして、母は器も大好きで、時候に合わせてまめに器を変えていましたね。骨董を集めていたので、今も教室で使わせてもらっています」。

テーブルセッティングは、お母様から譲り受けた骨董と吉田さんが買い集めた現代作家の器を織り交ぜて。料理教室では、時候に合わせた器選びやしつらえも大切にされている
テーブルセッティングは、お母様から譲り受けた骨董と吉田さんが買い集めた現代作家の器を織り交ぜて。料理教室では、時候に合わせた器選びやしつらえも大切にされている

忙しい合間に時間をつくって気分転換

左列の奥から2番目が吉田さん
左列の奥から2番目が吉田さん

食べることだけでなく、おしゃれも大好きな吉田さん。会食やお出かけの際は、祖母や母から譲り受けたものや、自分で本当に気に入ったものを身につけているそう。また、着物を着る機会も多いとのことです。

「着物は、よく着ますね。着物を着ると、背筋がスーッとのびて、気持ちも晴れやかになります。私の母が着物好きで、たくさんそろえてくれていてありがたいです。今日、着ているポピー柄の着物は母のものなんですよ。何十年も前につくられたものなのに、今見てもかわいいですよね」

洋服にも着物にも合わせやすいエルメスのリザード素材のバッグ。「バッグの中身は、奈良の白雪ふきんのポーチとがま口でそろえています」
洋服にも着物にも合わせやすいエルメスのリザード素材のバッグ。「バッグの中身は、奈良の白雪ふきんのポーチとがま口でそろえています」
いつもバッグに入れているという奈良の『白雪ふきん』の大判サイズのハンカチと、京都の『宮脇賣扇庵』の扇子。「大判サイズのハンカチは、食事をいただく際に膝掛けとしても利用しています。よく見ると、私の大好きな宝塚歌劇の柄なんですよ」
いつもバッグに入れているという奈良の『白雪ふきん』の大判サイズのハンカチと、京都の『宮脇賣扇庵』の扇子。「大判サイズのハンカチは、食事をいただく際に膝掛けとしても利用しています。よく見ると、私の大好きな宝塚歌劇の柄なんですよ」

日々忙しい吉田さん、仕事とプライベートのメリハリをどのようにつけていらっしゃるのでしょうか?

「私、仕事をしてると、四六時中、没頭してしまいがちで、食事の予定が入っているといい気分転換になります。でも、結局は食事が終わってからまた自分の料理スタジオに戻って夜中まで試作をしたり、作業していることが多いですね。その点、東京にいるときは料理教室や打ち合わせがメインなので、マッサージやエステに行ったり、リラックスできますね。スイーツに目がないので、『資生堂パーラー』に行くのも楽しみです」。

忙しいながらも充実した毎日を送っている吉田さん。次回は料理家として、そして女性として、吉田さんが目指していることについておたずねします。

>>【第4回】経験や年齢が味方に。何を始めるにも「遅い」ことはない

PROFILE
吉田麻子(よしだ・あさこ)さん
大阪生まれ、奈良・学園前在住。「吉田麻子料理教室」主宰であり、大阪、東京で日本料理の教室を行うほか、企業の商品・メニュー開発、雑誌・新聞、WEBへのレシピ提供、TV出演など、活動は多岐に渡る。
http://www.asakoyoshida.com/

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この記事の執筆者
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クレジット :
撮影/香西ジュン 文/天野準子