肋骨とは内臓をぐるっと囲んでいる骨で、左右12本ずつ、合計24本あります。胸部や内臓を覆うようについているので、内臓を保護する役割があり、呼吸によって開いたり閉じたりと、意外と大きく動きます。けれども長時間同じ姿勢で上半身を動かさない、ストレスによる疲労とコリが溜まっている、と感じている人は、肋骨を動かす筋肉が凝り固まっている可能性があります。

肋骨が正しい位置にキープできず開いてしまうと内臓が下がりポッコリお腹になりやすく、肺も横隔膜も十分に動かすことができずに呼吸が浅くなりがち。呼吸が浅くなると血流が悪くなる、疲れが取れにくい、眠りが浅くなる、冷え・むくみ・肩こりといった不調を招くこともあるので肋骨の動きをよくすることは大事なのです。

そこで、村木さんが教えてもらった肋骨ケアとは、上半身を肋骨の辺りから大きく円を描くように回す…これだけ。オフィスの椅子に座ったままでもできるので、お昼休みの習慣に!

呼吸が楽になるだけでなく、「代謝が上がり痩せやすくなる」「肋骨が正しい位置に閉じることでウエストが細くなる」「姿勢がよくなり、コリが改善」などうれしい効果があるので、ぜひやってみてください。

 
村木宏衣さん
アンチエイジングデザイナー
(むらきひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。最新刊は「50年の人生を通して確立した「美」や「健康」に対する考え方・習慣をまとめた 『おとなの美人習慣』(KKベストセラーズ)。 」Instagram
体験者:武田宏美さん
(38歳・音楽配信サービス会社勤務)
「集中して仕事をしていると、呼吸が浅くなる感覚があったのですが、肋骨が固まっていたからなのかも…。この座ったままでもできるこのメソッドなら、仕事の合間にできるのがいいし、実際にやってみると上半身が驚くほど軽くなり、肩こり解消にも!1回やるだけでも呼吸が随分もしやすくなり、本当に楽になりました」

肋骨周りの筋肉をほぐし、肋骨を動きやすくするストレッチ術

■Step1:椅子に浅く座り、組んだ手の甲を頭にのせる 

椅子に浅く座り、組んだ手の平を上側にひっくり返して頭の上にのせる。胸とひじを開き、顔は正面をキープしましょう。

椅子に浅く座り、組んだ手の甲を頭にのせる
立って行うと腰から動かしてしまい、肋骨周りの筋肉が動きにくいので座って行うのがベスト。

■Step2:上半身を肋骨の辺りから大きくまわす

Step1の姿勢から、上半身を肋骨の辺りから大きくまわす。腰は動かないように注意。息を止めずに8カウントのペースで4回まわして。反対周りも同様に行って。

上半身を肋骨の辺りから大きくまわしている様子
大きな円を描くようなイメージで動かして。呼吸は止めず、深呼吸しながら行うと動きやすくなります。 

横から見るとこんな感じ。後ろ側に倒すときは手のひらが後ろに向くくらい、反るようにしましょう。

上半身を肋骨の辺りから大きくまわしている様子(横から見た様子)
しっかり回すことで肩甲骨までしっかりと動くので、コリ解消につながります。

【まとめ|肋骨周りの筋肉をほぐし、肋骨を動きやすくするストレッチ術4か条】
1.パソコン作業や長時間のスマホ操作などで上半身を動かさないでいると、肋骨周りの筋肉が凝り固まる。
2.肋骨が柔軟に動かなくなることで開きやすくなり、内臓が下垂してしまいポッコリお腹に。
3.肋骨が開くと姿勢が悪くなり、骨盤が前傾し反り腰が加わる。さらに肩が前に入り猫背状態に。
4. 肋骨ケアをすることで、ポッコリお腹解消だけでなく、呼吸もしやすくなり体調改善効果も。

以上、肋骨周りの筋肉をほぐし、肋骨を動きやすくするストレッチ術を教えていただきました。

セルフケアは続けることが大事。「誰でも簡単に効果テキメン」のアンチエイジングメソッドに限定して、毎週土曜日にテーマを変えてお届けします。

次回は3月14日(土)の更新です。お楽しみに!

PHOTO :
松原敬子
EDIT&WRITING :
荒川千佳子