【目次】

二重あごを招く【原因】


◆「舌の筋肉」の衰え

アゴ下には舌を動かすための「舌骨筋群(ぜっこつきんぐん)」という筋肉の集まりがありますが、ほかの筋肉と同様に、この筋肉も加齢とともに衰えてしまいます。すると肌にハリがなくなるだけでなく、血液やリンパの流れが滞ってむくみがおこり、これによってもったりとした二重アゴになってしまうのです。

さらに二重アゴになりやすい原因がもうひとつ。日本語の発音では、舌の筋肉を大きく動かさないので劣化しやすいため、日本人は二重アゴになりやすいともいわれています。

だぶつく二重アゴの解消に!【村木さん指導】舌トレーニングメソッド

◆ストレスによる「食いしばり」

パソコン作業で集中しているときや寝ている間など、無意識のうちにグッと噛み締めている人は多いでしょう。これによって頬骨と下あごの骨を繋いでいる咬筋がカチカチ固まってしまいます。咬筋はエラと呼ばれるところなので、コリがあると、その部分が硬く張ってしまい、顔が大きく見えたり、左右差による歪みが起こってしまうのです。さらに咬筋が硬くなると、頬の肉を下に引っ張ってしまうので、ほうれい線が深くなる原因にも…。

むくみ&歪みを解消!【村木宏衣さん考案】咬筋ほぐしマッサージ

◆悪い姿勢でスマホを見続ける「スマホ首」

スマホやパソコンの作業でうつむいた姿勢が長時間続くと、あご下から鎖骨にかけての首の前側の筋肉が縮みっぱなしに。首の前側には、口の開閉や下の動きに関わる舌骨筋群があります。この筋肉が硬くなって縮み、衰えることで、あご下のたるみ=二重あごになってしまうので要注意。

“スマホ二重あご” がスッキリ!【村木宏衣さん直伝】前首伸ばしストレッチ

二重あごに効くメゾット【解消法7選】


【1】縮んで硬くなった筋肉を伸ばす「前首ストレッチ」

<STEP.1>手の位置、舌の位置を確認

鎖骨に親指をあてるようにして、胸元で両手を重ね、舌は上あごにつけて口を閉じる。これが基本の姿勢。

胸元で両手を重ね、舌は上あごにつけて口を閉じる

<STEP.2>あごをまっすぐ上に向かって上げる

ゆっくりと天井を見上げるように、あごをまっすぐ上に向かって上げる。手は胸元を軽く抑える程度に。ギュッと押さえないように。

ギュッと押さえないように

<STEP.3>斜め右上にあごを上げる

STEP2からあごを戻してから、斜め右上にあごを上げ、次に斜め左上にもあごを上げて、首の前側全体を伸ばす。

斜め右上にあごを上げ、次に斜め左上にもあごを上げる

\このメソッドの効果とポイント/
・二重あごの原因はスマホによるうつむき姿勢にあり。
・首の前側にある、口の開閉や下の動きに関わる舌骨筋群(ぜっこつじょうきん)が硬く縮み、あご下のたるみ=二重あごが起こる。
・肥満が原因ではない「スマホ二重あご」は前首伸ばしのストレッチで解決できる。
・舌の位置、ストレッチする方向も大事なポイント。

“スマホ二重あご” がスッキリ!【村木宏衣さん直伝】前首伸ばしストレッチ

【2】内側から首の筋肉をほぐす「首回し舌トレ」

<STEP.1>下の歯につかないようにしながら舌をグッと前に出す

トレーニングを行うとき、つい首が前に出てしまいがちですが、まずは真っすぐの姿勢でいることが基本です。下の歯につかないようにしながら、舌をグッと前に出します。

下の歯につかないようにしながら舌をグッと前に出す
 

<STEP.2>天井を見上げる姿勢で、首をゆっくりと回す

STEP.1の状態のまま天井を見上げ、首をゆっくりと右回りで10回、回します。次に左回りで同様に10回、回しましょう。舌を出さずに行うのと比べて、舌を出して行うと喉の奥(首の内側)にしっかりと効いているのを感じるでしょう。

天井を見上げる姿勢で、首をゆっくりと回す
 

\このメソッドの効果とポイント/
・舌の基本位置は、口を閉じているとき舌が上アゴにピタッとくっついている状態が正解。
・舌骨筋群が衰えると舌が口の奥で下がってしまうが、これがたるみ、むくみ、二重アゴに。
・この舌トレーニングは、舌骨筋群を鍛えながらコリ固まった首の筋肉を内側からほぐす効果も。
・アゴ下だけでなく、首ラインもスッキリ!フェースラインがシャープに変わる。

首コリも二重アゴも解消!【村木さん考案】「首回し」舌トレーニングメソッドとは?

【3】たぷたぷ二重あご下を引き締める「顎二腹筋ほぐし」

<STEP.1>顎二腹筋をほぐすポイントの位置を確認

・「顎二腹筋」とは、フェースラインに沿ったあご下にあります。
・「前腹」をゆるめるので、フェースラインに沿ったあご下部分の2か所(丸印の2か所)をプッシュしてほぐしていきます。
・右側も同様の位置をプッシュします。

顎二腹筋をほぐすポイントの位置を確認
 

あごの骨の内側のイタ気持ちいいと感じるところに、親指をグッと指し込むようにプッシュしましょう。

親指をグッと指し込むようにプッシュしている
 

<STEP.2>ポイント押さえながら、「あむあむ」と口を動かす

・親指でSTEP.1のポイントを押さえながら、「あむあむ」と口を開け閉めします。声は出さなくてもOKです。
・ポイント1か所につき、6セットずつ行います。

ポイント押さえながら、「あむあむ」と口を動かしている
 

\このメソッドの効果とポイント/
・老け見えする2重あごの原因は、長時間のうつむきや食いしばりなど、日常のクセが関与。
・あご下がゆるむ原因は舌骨筋群のひとつである「顎二腹筋」が硬くなること。
・「顎二腹筋」の「前腹」をほぐして柔軟性を取り戻すことが解決に。
・さらにこのメソッドを行うことで呼吸がしやすくなり、滑舌も向上するというメリットもあり。

たぷたぷ二重あごをピタッと引き締める【村木さん考案】 あご下プッシュメソッド

【4】だぶつく二重アゴの解消に「舌骨筋群トレーニング」

下の歯につかないようにしながら舌をグッと前に出す

・この舌トレーニングを行うとき、首が前に出てしまいがちですが、まずは、正しい真っすぐの姿勢を心がけましょう。
・下の歯につかないようにしながら、舌をグッと前に出します。
・自然と舌先が上を向く感じになりますが、このまま30秒キープしていださい。これが1セット。
・1日何回でも気づいたときに行ってみてください。

下の歯につかないようにしながら、舌をグッと前に出す
 

\このメソッドの効果とポイント/
・二重アゴは加齢による舌の筋肉の衰えが原因。
・「舌骨筋群」の衰えによって、血液やリンパの流れが滞り、むくみを引き起こす。
・さらに日本語の発音は舌の筋肉を大きく動かさないため劣化しやすいというのも原因のひとつ。
・必要なのは「舌の筋トレ」。毎日続けられるこのシンプルな方法が最適解に。

だぶつく二重アゴの解消に!【村木さん指導】舌トレーニングメソッド

【5】二重アゴ解消「舌骨筋ストレッチ」

<STEP.1>指で舌を掴んで前方に引っ張る

人さし指と親指で、下側からなるべく舌の根元の方をつかんで、前方向に引っ張り、10秒キープしましょう。

 指で舌を掴んで前方に引っ張る
 

<STEP.2>舌をつかんで左斜め、右斜めの2方向に引っ張る

・STEP.1の状態のまま、左斜めの方向に引っ張り、10秒キープします。
・次に右斜めの方向にも引っ張り、10秒キープします。これで喉の奥の舌骨筋がストレッチされることに。

舌を掴んで左斜め、右斜めの2方向に引っ張る
 

\このメソッドの効果とポイント/
・「舌」の筋肉をケアしないと、年齢とともに筋力が低下し「舌が落ちる」状態に。
・「舌骨筋」が衰えると滑舌が悪くなる、首コリや二重あご、顔のたるみを引き起こしやすくなる。
・「舌骨筋」は年齢とともに劣化するので、大人はケアが必須。硬くなった「舌骨筋」を緩めるストレッチを。
・「舌骨筋」はあご下から始まり胸骨や肩甲骨と繋がっているため、ケアすればコリもたるみも解消。

首コリ&二重アゴ解消で顔スッキリ【村木宏衣さん指導】「舌骨筋ストレッチ」

【6】輪郭を引き締める「広頚筋(こうけいきん)ストレッチ」

<STEP.1>あご下のほぐすポイントを確認

・左側はこの4か所。右側も同様に4か所ほぐしていきます。

あご下のほぐすポイントを確認
 

<STEP.2>鎖骨のくぼみとあご下を押さえながら、上下に引っ張り合う

・左手の人さし指と中指で鎖骨のくぼみを垂直に押さえながら、あご下のほぐすポイントを押さえ、軽く引っ張り合います。

鎖骨のくぼみとあご下を押さえながら、上下に引っ張り合う
 

<STEP.3>首を縦と横に振って刺激を与える

・STEP.2の状態のまま、「うんうん」「いやいや」と首を縦2回と横2回振振ります。これを5回繰り返しましょう。
・STEP.1で示したポイントを左側4か所、右側4か所、行ってください。

首を縦と横に振って刺激を与える
 

\このメソッドの効果とポイント/
・フェイスラインのゆるみ、首のシワは「広頚筋」が大きく関与。
・広頚筋は、首の前面に位置し、あご下から胸元にかけて広がる筋肉。
・フェースラインや首元のハリを内側から支えている部位なので劣化するとたるみが進行。
・「広頚筋ストレッチ」を行えば、輪郭が引き締まり、横顔がシャープに整い、見た目年齢がぐっと若返る。

たるみ、二重あご、首のシワに!【村木宏衣さん指導】広頚筋ストレッチでまとめてリセット

【7】顔のむくみもすっきり!「鎖骨リンパマッサージ」

<STEP.1>鎖骨のくぼみをさすり、筋肉を緩める

・頭を横にかしげると鎖骨のくぼみが出やすく、さするポイントを捉えやすい。
・力を入れる必要はなく、筋肉を緩めるようにさすって。

頭をかしげて鎖骨をさする

<STEP.2>鎖骨の内側に圧をかけたまま、腕を上げ下げする

・まず、プッシュするポイントを確認。鎖骨の内側の3箇所をプッシュしていく。

まず、プッシュするポイントを確認。鎖骨の内側の3箇所をプッシュしていきます。

・鎖骨の内側の1箇所に圧をかけたまま、息を吐きながら腕を上に上げて下げる動作をする
・これをワンセットとして10回くり返す。肘を曲げずに、指先をできるだけ遠くに伸ばすように行うのがコツ。
・これを計3箇所、行いましょう。そして、反対側も同様に。

鎖骨の内側の1箇所に圧をかけたまま、息を吐きながら腕を上に上げて下げる動作を

\このメソッドの効果とポイント/
・リンパ液とは余分な水分や老廃物を回収して、体外への排出するのが役目。
・リンパ節というリンパ液を集めて浄化するフィルターのようなものがあり、特に鎖骨周辺には重要なリンパ節が存在する。
・前のめりの姿勢が続くと、鎖骨周り=リンパ節周りの筋肉が硬くなり、水分や老廃物を流しにくくなるため、むくみを引き起こす。
・鎖骨周りをほぐすマッサージは特に顔のむくみ、二重あごの解消に効果的。
・肩コリ、首コリ解消にも効くので、覚えておきたいメソッド。

教えてくれたのは:村木 宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。ほかにも『10秒で10歳若返る 奇跡のたるみリフト』(主婦の友社)。

むくみ、二重アゴに効く【村木宏衣さん伝授】鎖骨リンパマッサージ

この記事の執筆者
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