【目次】

【原因2選】なぜ、体は歪むの?


【1】「筋肉が硬く収縮」することで骨格が歪んでしまう

腰痛やむくみが気になる人は、膝裏の筋肉が固まっているのが原因かもしれません。座りっぱなしによって膝裏の筋肉が固まり収縮してしまうと、膝がうまく伸びずに姿勢が悪くなってしまいます。姿勢が悪くなれば、骨盤が歪み、腰痛や足のむくみを引き起こしますし、さらに膝の痛みが出るなど、不調にもつながることを知っておきましょう。 加えて、膝裏が曲がることで、うしろ太ももの筋肉が固まってしまい、お尻が下がり「たれ尻」にもなってしまいます。

悪姿勢、腰痛、むくみを改善【村木宏衣さん直伝】簡単・膝裏ストレッチ術

【2】運動不足や姿勢の悪さなどの「生活習慣」

私たちは日常生活で無意識に体を歪ませているし、悪い姿勢のクセがついている人がほとんど。例えば、エレベーターを待っていたり、信号待ちしているとき、片足重心で立っていたり、足をクロスしていたり…。また椅子に座るときに、どすんと座って足を前に投げ出す、というのも歪みを引き起こします。体の歪みは、さまざまなトラブルを引き起こす要因に。

体の歪みをリセット&予防する【村木宏衣さん直伝】正しい歩き方&座り方

【症状3選】体が歪むことで、起こる不調とは?


【1】ボディラインがくずれ、体調やメンタルにも影響

誰もが体の動かし方にクセがあり、歪んでいない人はひとりもいません。例えば、骨盤が歪むことで、太ももが横に張り出す、ヒップが下がるなど、ボディラインが崩れて見た目に老けて見えます。さらにむくみが起こる、自律神経のバランスが乱れて血流がダウンするなど体調不良の引き金に。

体の歪みをリセット&予防する【村木宏衣さん直伝】正しい歩き方&座り方

【2】腰痛や膝痛、肩コリを引き起こしてしまう

「かかと」が歪んでしまうと骨盤が歪み、脚が歪むという負の連鎖が…。太ももやふくらはぎが外に張り出す、O脚やX脚の原因でもあるのです。さらに体の重心がズレてしまうため、体全体の歪みにつながるし、それによって筋肉は緊張状態に。そして腰痛や膝痛、肩コリ、自立神経のバランスの乱れを引き起こしてしまうなど、見た目だけでなく、体調不良につながることもあるので、靴底の減り方が左右で違っているという人はケアが急務ですよ。

太ももの張り出しが気になる人に!【村木さん考案】かかと&脚歪み解消メソッド

【3】ぽっこりお腹の原因に

パソコン作業やスマホ操作で姿勢が悪くなっていることを自覚している人ほど、姿勢をよくしようと胸を張り、反り腰状態になっています。反り腰とは字のごとく、腰が反った状態のこと。ちなみに仰向けで寝たときにベッドと腰の隙間が大きいようなら、反り腰の可能性ありです。 反り腰の人は骨盤が前方へ傾いているのですが、これによって骨盤周りの緊張状態が続くことで、お腹に力が入りづらくなります。つまりお腹の筋肉を使わなくなってしまうため、下腹部がぽっこり飛び出てしまうのです。

ぽっこり下腹にきく!【村木さん伝授】骨盤ゆらゆらトレーニング

【リセット&予防】「正しい歩き方&座り方」


【基本】体の歪みをリセット&予防する「正しい歩き方&座り方」

意外と知らない正しい歩き方、座り方ですが、あれこれ細かな動作を指示されても、なかなか実践できないもの。村木さん直伝の方法は、覚えておく基本のことはふたつだけ。「正しい立ち方」を覚えて「股関節を意識する」こと。これによって、筋肉の使い方が変わり、歪みにくい体づくりができるのだとか。元気で若々しい体をキープするために、今日から実践してみてくださいね。

◆STEP.1:正しい立ち方を意識する

エレベーターや信号を待っているときは、正しく立つことを意識してみてください。腰幅に脚を開いて立ち、足の人さし指、膝、腰部が一直線になっているのが正しい立ち姿勢です。

 

◆STEP.2:歩くときは股関節を意識する

股関節の位置をご存知ですか?鼠径部の真ん中が股関節の位置。実際は奥にあるので触ることはできないのですが、ここを意識することが大事。

 

歩くときは「正しい立ち方」の状態から、股関節から脚を前に出すように動かしてください。最初のうちは、股関節の位置を指で触れながら歩くと意識しやすくなります。

 

◆STEP.3:座るときも股関節を意識する

体を椅子に投げ出すようにどっかりと座るのではなく、「正しい立ち方」の状態から、左右の太ももをピッタリとつけてゆっくりと座ってみてください。

 

足は90度に曲げて、足裏はピッタリと床につけましょう。自然と姿勢が良くなり、胸も開いて呼吸もしやすくなるでしょう。

 

【まとめ|体の歪みをリセット&予防する正しい歩き方&座り方4か条】
1.体の歪みは、さまざまなトラブルを引き起こす要因。
2.見た目に老けるだけでなく、体調不良の引き金に…。
3.立つ、歩く、座るという日常の動作を見直すことで体の歪みをリセット&予防に。
4.覚えておく基本のことはふたつ。「正しい立ち方」「股関節を意識する」これで歪みを予防できる。

体の歪みをリセット&予防する【村木宏衣さん直伝】正しい歩き方&座り方

【改善法】歪みを整える「ストレッチ」


【1】かかと&脚歪み解消「つま先上げ下げほぐし」

立っているときに体全体を支えているのは足ですが、特に大事な部位が「かかと」です。あまり意識することのない「かかと」ですが、丸みがあるせいか、重心が少しズレていてもわかりにくく、そのため歪んでいたとしても気づきにくいのだそう。ちなみに、かかとの外側がすり減っていたらO脚、かかとの内側がすり減っていたらX脚になりやすい傾向に。この「かかとの歪み解消」は美脚に直結するのですから、気になっている人はこの機会に始めてみてくださいね。

◆STEP.1:椅子の上に片足を置く姿勢に

マッサージしやすいように、椅子の上に片足を置きます。安定しやすいように、低めの椅子がおすすめです。

 

◆STEP.2:かかとをつかむようにしながら揉みほぐす

STEP.1の体勢で、親指と人さし指で挟むようにつかんで、かかとをもみほぐします。15秒くらい行いましょう。

 

色で示したかかと全体をもみほぐします。特に硬くなっていると感じたところは重点的に行いましょう。

かかとを揉みほぐす範囲
 

◆STEP.3:かかとをつかんだまま、つま先を上げ下げする

かかとが動かないようにしっかりとつかみ、つま先を上げ下げします。これを15回行ってください。できる範囲で大きく上げ下げしましょう。

 

◆STEP.4:くるぶし周辺を揉みほぐす

STEP.1の体勢で、親指と人さし指で挟むようにつかんで、くるぶし周りをもみほぐします。内側、外側とも行いましょう。15秒くらい行いましょう。

 

くるぶしの周りには、ツボやリンパが集まっています。足の老廃物が流れやすくなるので、むくみ解消効果もあり。反対側の脚も同様にSTEP.1〜4を行いましょう。

 

【まとめ|太ももの張り出しが気になる人に!かかと&脚歪み解消メソッド4か条】
1.脚が太くなる原因のひとつが「かかとの歪み」。
2.「かかとの歪み」を放置すると、骨盤が歪み、太ももやふくらはぎが外に張りだす。
3.靴底の減り方が左右で違っている、という人は「かかと」が歪んでいる証拠。
4.「かかとの歪み」をケアすれば、脚の歪み、むくみ解消に繋がるし、体調不良の予防にも。

太ももの張り出しが気になる人に!【村木さん考案】かかと&脚歪み解消メソッド

【2】思い立ったらすぐできて美姿勢に!立ったまま「膝裏のばし」

腰痛やむくみが気になる人は、膝裏の筋肉が固まっているのが原因かもしれません。座りっぱなしによって膝裏の筋肉が固まり収縮してしまうと、膝がうまく伸びずに姿勢が悪くなってしまいます。姿勢が悪くなれば、骨盤が歪み、腰痛や足のむくみを引き起こしますし、さらに膝の痛みが出るなど、不調にもつながることを知っておきましょう。

普段はなかなか意識していない、膝裏の柔軟性は、実は健康にもスタイルアップにも大きく影響しているので、このストレッチ、ぜひ習慣にしてくださいね。

◆STEP.1:左足を前に出し、左手で左足の裏を掴む

体を前に倒し、右足を曲げながら左足を前に伸ばします。そして、左手で左足の裏を掴みます。このとき左膝は曲げずに、なるべくまっすぐに伸ばしましょう。 そして、できる人は踵の方まで掴むようにすると、より効果が高まります。

左足を前に出し、左手で左足の裏を掴む

◆STEP.2:左手を上にあげる、おろすを10回繰り返す

STEP.1の状態から、左手を上にあげて、またSTEP.1の状態に戻します。これを10回繰り返して。反対側も同様に行いましょう。。

左手を上にあげる、おろすを10回繰り返す

【まとめ|悪姿勢、腰痛、むくみを改善!簡単・膝裏ストレッチ術4か条】
1.座りっぱなしで膝を曲げた状態が続くと、膝裏の筋肉が固まりやすい。
2.膝裏の筋肉は、骨盤につながっているので固まると骨盤が歪む。
3.姿勢が悪くなり、腰痛、むくみなど不調を引き起こすのでケアは必須。
4.立った姿勢から簡単に膝裏を伸ばすストレッチなら、いつでもどこでもできるのでおすすめ。

悪姿勢、腰痛、むくみを改善【村木宏衣さん直伝】簡単・膝裏ストレッチ術

【3】筋肉をゆるめてウエストスッキリ!「腹斜筋ストレッチ」

普段あまり意識していない腹斜筋は、厳密にいうと表層にある外腹斜筋と中にある内腹斜筋に分かれていますが、このふたつの筋肉が柔軟でしっかりと稼働していれば、お腹周りはすっきり、くびれもキープできるのだとか。「腹斜筋ストレッチ」は椅子に座ったまま、たった60秒で、腹斜筋を緩めることができる簡単さがうれしいところ。しかもくびれの復活だけでなく、骨盤の歪み対策、腰痛解消にも効くので体調不良改善にも。ぜひ習慣化してくださいね。

◆STEP.1:椅子に座り、耳に手をあてる

まっすぐの姿勢で椅子に座ります。足は肩幅に開き、床にしっかりとつけること。そして手を耳にあてて、腕はしっかりと左右に開きましょう。これが基本姿勢です。

肘は真横に出して、腕が下がらないように、姿勢を正しましょう。

肘は真横に出して、腕が下がらないように、姿勢を正しましょう。

◆STEP.2:上半身を左に倒してストレッチする

STEP.1の体勢のまま、上半身を左に倒します。お尻が浮かないように、腹斜筋をしっかりと伸ばすのをイメージして30秒キープしましょう。右も同様に行ってください。

体が硬い人はうまく伸ばせないこともあるので、無理のない範囲で行ってください。

体が硬い人はうまく伸ばせないこともあるので、無理のない範囲で行ってください。

【まとめ|たった60秒で完了!ぽっこりお腹を解消し、くびれをつくる腹斜筋ストレッチ4か条】
1.ウエストが太くなってきた、と感じる人がまずやるべきは「腹斜筋のストレッチ」。
2.腹斜筋が硬くなっていることで脂肪を溜め込みやすくなっている可能性が。
3.腹斜筋が柔軟でしっかりと稼働していれば、お腹周りはすっきり状態に。
4.このストレッチはくびれ復活だけでなく、骨盤の歪み、腰痛の解消にも効果的。

村木宏衣さん指南|たった60秒で完了!ぽっこりお腹を解消し、くびれをつくる「腹斜筋ストレッチ」

【4】歪みを改善し、腰痛を解消「キャットストレッチ」

「キャットストレッチ」とは猫の背伸びの動きを真似た、ヨガで多く登場するポーズ。その効果は多くの人が硬くなった背中が柔らかくなる…ぐらいの認識なのではないでしょうか…?

「キャットストレッチ」とは、背骨の柔軟性を高めるのが目的で、期待できる効果はこれだけあります!
1)背骨や肩甲骨の動きが良くなることで、巻き肩を解消し、美しい姿勢に。
2)骨盤周りの筋肉がしなやかになり、歪みを改善し、腰痛を解消。
3)首から背中にかけての筋肉をほぐすため、首コリを緩和。
4)自律神経のバランスが整い、イライラを軽減。
5)内臓機能が活性化し、便秘解消、ダイエット効果もあり。
6)姿勢が整うことで血流が良くなり、むくみを解消。

ひとつひとつのポーズをきちっと行わないと効果は半減してしまう…とのこと。よつんばいになったときの手の位置、足の位置や、背骨をひとつひとつ動かすように意識する、そして背中を丸めたときの視線、肩甲骨の動かし方など、この機会におさらいを!背中がカチコチに硬く、スッと真っ直ぐに立っている感じがしない、腰痛になりやすいという人は、側から見てオバサンに姿勢になっているかも!ぜひこのキャットストレッチを継続的に行ってみてくださいね。

◆STEP.1:よつんばいになり、背中を高く持ち上げるように丸める

肩の下に腕を、股関節の下に膝がくるようによつんばいになります。そしておへそを覗き込むように頭を下げながら、骨盤持ち上げるようにして、背中を丸める姿勢に。このとき、手で床をグッと押しながら行ってください。

◆STEP.2:目線を上げて、肩甲骨を寄せながら背中を反らせる

手で床を押したまま、目線を上げて、背中を反らせます。このとき肩甲骨を肩甲骨を寄せること、腹部を伸ばすことを意識しましょう。

STEP.1、STEP.2の動きを10〜15回繰り返しましょう。

【まとめ|立ち姿が美しく変わり、腰痛も改善!キャットストレッチ4か条】
1.猫の背伸びの動きを真似た「キャットストレッチ」にはうれしい効果が多数あり。
2.その効果は巻き肩を解消し、美姿勢に。他にも腰痛を解消したり、首コリ解消、ダイエット効果も。
3.ただし適当ポーズでは効果は半減してしまうので、この機会におさらいを。
4.オバサンに姿勢になっているかも…! と気になる人は継続的に行うのがおすすめ。

立ち姿が美しく変わり腰痛も改善!【村木さん指導】キャットストレッチ

【5】「骨盤底筋をほぐす」テニスボール整筋

腰やお尻を触るとひんやりとしている、腰痛がつらい、下半身がむくみやすい…などのトラブルの原因は「骨盤の歪み」にあり。

骨盤は筋肉によって支えられていますが、体の動かし方のクセによって歪みを引き起こします。例えば、座っている時間が長い人は、骨盤が後傾しやすいですし、立ちっぱなしの時間が多い人やハイヒールを履く習慣がある人は、骨盤が前傾しやすいのだとか。ちなみに、股関節が硬い人は、骨盤の歪みが起こっている可能性大なのだそう。

このように骨盤が歪むのは、特に骨盤の底にある「骨盤底筋」が硬くなってしまうのが原因。「骨盤底筋」とは、ハンモック状になっていて、骨盤内にある膀胱や子宮、直腸などの臓器を正しい位置に保つ、尿道を締めて尿漏れを防ぐなど、体調に大きく関わる重要な役割をもつ筋肉です。中枢神経系につながっているため、加齢だけでなく、ストレスや緊張で硬くなる……という説もあり、ケアが必須です。

とはいえ、「骨盤底筋」は手で触ることができない深いところあるので、エイジングデザイナーの村木さんが教えてくれたのがテニスボールを使ってほぐす方法。「骨盤底筋」は坐骨(ざこつ)と繋がっているので、「テニスボールで、坐骨周りの筋肉をほぐす」ことで緩めることができるのだとか。このほぐしワザによって、骨盤が正しい位置で安定するようになるので、姿勢も体調も改善! 下半身の冷え、腰痛を感じている人は試す価値ありですよ。

◆STEP.1:椅子に座り、坐骨の脇にテニスボールをあてる

手を椅子に置いて体を安定させることと、骨盤はなるべく傾けないように気を付けましょう。

 

テニスボールでほぐす場所は、坐骨の内側、外側を左右それぞれ4か所です。坐骨の位置がわからない場合は、お尻の下に手のひらをあてて、お尻を左右に動かしてみるとわかりやすいですよ。

 

骨盤の模型で示すと、坐骨の位置はここです。

 

◆STEP.2:テニスボールをあてたまま、右の片足を小さく上げ下げする

STEP.1の体勢のまま、テニスボールをあてている側の右の片足を約3cmくらい上げる、下げるを10回繰り返します。このとき、脚は股関節から上げるのを意識しましょう。

お尻の右側の丸印(坐骨の内側、外側)2か所にあてて、それぞれ10回行い、ほぐしていきます。左側も同様に行いましょう。

テニスボールを当てたまま、右の片足を小さく上げ下げする
 

◆STEP.3:テニスボールをあてたまま、足を左右にゆらゆらと動かす

STEP.2と同様にテニスボールをあてている側の右の片足を左右にゆらゆらと10往復します。このときも脚は股関節から上げるのを意識しましょう。

お尻の右側の丸印(坐骨の内側、外側)2か所にあてて、それぞれ10往復揺らして、ほぐしていきます。左側も同様に行いましょう。

 

【まとめ|下半身冷え&腰痛に効く!骨盤底筋をほぐすテニスボール整筋4か条】
1.冷え、腰痛、むくみなどのトラブルには「骨盤の歪み」が大きく関与。
2.骨盤の底辺にある「骨盤底筋」という筋肉が加齢で硬くなることが原因のひとつ。
3.深いところにあるため手ではほぐしにくいが、テニスボ―ルを使えば簡単。
4.このほぐしワザで骨盤が正しい位置で安定し、血流も姿勢も改善する。

下半身冷え&腰痛に効く!【村木さん考案】骨盤底筋をほぐすテニスボール整筋

【6】むくみ、歪み、脂肪をリセット「股関節ストレッチ」

普段あまり意識していない人が多いのですが、座っている時間が長いと鼠径部が圧迫され続け、股関節はガチガチに固まってしまいます。この日々の蓄積が原因で下半身はどんどん太りやすくなってしまうので要注意…! まず、鼠径部の圧迫はリンパの流れが滞るため、下半身がむくみ、脂肪細胞が肥大化してお尻や太ももにセルライトができやすくなってしまいます。そして、股関節が硬い、というのは股関節周りの筋肉が硬くなり、股関節の可動域が狭くなっている状態のこと。骨盤周りの筋肉とも連動しているので骨盤が歪みやすくなってしまいます。放置していると冷え、腰痛、膝痛を引き起こすことも…!

横座りしたまま上半身を回転させる動きなのですが、「骨盤の歪み解消」「鼠径部のリンパの流れを改善し、むくみ、セルライトを撃退」に加え、「腹斜筋に刺激を与えてぽっこりお腹をスッキリさせる」という効果も。効率よくスタイルアップ効果が狙えるメソッドなのです。

股関節をゆるめるだけで体調がよくなりますし、ケガもしにくくなりますよ。ベッドの上でできる簡単な方法ですし、下半身全体がゆるむ感覚になって深くリラックスできるので、寝る前の習慣にしてみてくださいね。

◆STEP.1:膝を立てて座ったあと、膝を横に倒す

手をうしろにつき、足は腰幅に開いた状態で、膝を立てて座ります。そして膝を倒して、横座りになります。

 

◆STEP.2:右足を右側に伸ばす

手をうしろについたまま、膝は曲げたまま右足をうしろに引くように右側に伸ばします。

 

◆STEP.3:手を前について、上半身を大きく回転させる

手を前につきます。股関節が硬くて前につけない人は、横でもOKです。

 

上半身を大きく回転させます。まずは右回りを10回行います。

 

次に左回りを10回。反対の左側も同様に行いましょう。

 

【まとめ|むくみ、歪みをリセット!股関節ストレッチでスタイル改善4か条】
1.長時間座りっぱなしの状態は鼠径リンパを圧迫し、股関節が硬くなってしまう。
2.リンパの流れが悪くなり、骨盤を歪ませるから、むくみ、冷えを引き起こし余計な脂肪がつきやすくなる。
3.下半身をスッキリとさせるには、股関節をゆるめて、めぐりをよくすることが先決。
4.このメソッドは腹斜筋もゆるめるので、ぽっこりお腹解消にも効果的なので、スタイルアップに貢献。

むくみ、歪み、脂肪をリセット!【村木さん考案】股関節ストレッチでスタイル改善

【改善法】歪みを整える「トレーニング&エクササイズ」


【1】体の歪みに繋がる「骨盤周りをゆるめる」トレーニング

反り腰の人は骨盤が前方へ傾いているのですが、これによって骨盤周りの緊張状態が続くことで、お腹に力が入りづらくなります。つまりお腹の筋肉を使わなくなってしまうため、下腹部がぽっこり飛び出てしまうのです。まずは骨盤周りをゆるめて、お腹の筋肉がしっかりと使えるように改善していくことが、下腹部をスッキリさせる近道。

つまり、下腹部にダイレクトにアプローチする前に、骨盤周りをゆるめるのが先決ということ。そこで教えてもらったのが、骨盤をゆらゆらさせることで骨盤周りの筋肉をゆるめ、お腹の筋肉を使いやすくするトレーニング。ラクな動きではないけれど、「筋トレが苦手」「腹筋ができない」という人でも簡単にできますよ。ベッドの上でもできるから、朝の目覚めのトレーニングとして習慣化してみて。

◆STEP.1:仰向けになり、腰幅に足を広げる

膝を立てた状態で座り、次に両手をうしろにつき、膝を左右に倒す動きを10回繰り返しましょう。これが骨盤周りの筋肉をゆるめるための動きです。

 

◆STEP.2:足をワイパーのように左右に動かす

次に両手をクロスさせて胸元にあてた状態で、膝を左右に倒す動きを10回繰り返しましょう。これはお腹の筋肉の動きを引き出すためで、反り腰の人はちょっとつらく感じるかもしれませんが、頑張ってやってみましょう。

 

左右交互にゆらす動きは、床につくくらい、しっかりと倒すように行いましょう。

 

【まとめ|ぽっこり下腹にきく!骨盤ゆらゆらトレーニング4か条】
1.下腹部の肉は食事を控えたり、運動量を増やしても落ちにくい。
2.下腹ぽっこりの原因は骨盤の歪み、反り腰によってお腹の筋肉が使えていないことにあり。
3.まずは骨盤周りの筋肉をゆるめ、お腹の筋肉を使いやすくするトレーニングがおすすめ。
4.ラクな動きではないけれど、「筋トレが苦手」「腹筋ができない」という人でも簡単。

ぽっこり下腹にきく!【村木さん伝授】骨盤ゆらゆらトレーニング

【2】骨盤&脚の歪みを予防する「後脛骨筋」トレーニング

足のアーチの役目は立った姿勢を安定させること、クッションのように衝撃を吸収すること。なのでアーチが崩れると歩行が安定せず、足に負担がかかり、骨盤の歪み、脚の歪みが起こり、さまざまな不調を引き起こしてしまいます。そしてそのアーチを支えている筋肉のひとつが後脛骨筋(こうけいこつきん)。

聞き慣れない筋肉ですが、土踏まずをつくる骨を支える腱と繋がっているので、この部分の筋力が低下すると、アーチが崩れやすくなってしまいます。後脛骨筋はふくらはぎの深いところにあり、表面からはなかなかケアしにくい場所なので、この方法がベスト。ケガをせず、いつまでも若々しくいるためには、今からコツコツケアしておくことがおすすめですよ。

◆STEP.1:脚を伸ばした状態で座り、片方の膝を立てる

まず、床に座り、脚を伸ばしてから片方の膝を立てます。

 

◆STEP.2:土踏まずを反対の足の膝の真横にあてて押す

後脛骨筋は、脛骨(けいこつ)というスネの骨のうしろについていて、アーチを支える腱と繋がっています。この筋肉を鍛える方法として、膝を立てた方の足の土踏まずを反対の足の膝小僧の真横にあてて、グーッと押します。これを10秒×3回行いましょう。反対の足も同様に行って。

 

脚が開きすぎるのはNGです。またかかとが浮かないように注意しましょう。

 

【骨盤&脚の歪みを予防する脚トレーニング4か条】
1.疲れやすい、段差でつまづきやすい人は足のアーチが崩れた扁平足の可能性あり。
2.アーチの崩れは、脚の歪みや骨盤の歪みにつながり、さまざまな不調を起こす原因に。
3.アーチ復活には後脛骨筋を鍛えるトレーニングが効果的。
4.美姿勢、美脚、若見えの効果が期待できるので、コツコツ続けるのがおすすめ。

骨盤&脚の歪みを予防する【村木宏衣さん考案】脚トレーニング

【3】冷えやむくみ、骨盤の歪みにも効く立ったまま「太もも」エクササイズ

ハムストリングスは、加齢による筋力低下に加え、デスクワークなどで座っている時間が長いとしなやかさが失われ、どんどん硬くなり衰えてしまいます。すると太ももの前側の筋肉に負荷がかかり、太もも横に張り出して脚が太く見える、お尻が垂れるなど、下半身がもったりとした印象に見えてしまいがち。さらに、血流がダウンして代謝が衰える、骨盤が歪みやすくなり腰に負担がかかるなど、見た目だけでなくさまざまなトラブルを引き起こす可能性も…。

なので、大人はハムストリングスに適度な刺激を与えるエクササイズを取り入れるのが必須。たった40秒で完了するので、とても簡単だし、冷えの改善や骨盤の歪み解消に効くので隙間時間にぜひやってみてくださいね。

◆STEP.1:脚を伸ばした状態で座り、片方の膝を立てる

壁の方を向いて、壁から40cm離れた位置に立ちます。そして左足を前に出してつま先を壁につけます。その姿勢のまま左の膝を壁につける、もとのポジションに戻る、を10回繰り返しましょう。

このとき、仙骨(お尻の中央にある骨)から前に押し出すように動いてください。この動きで右脚のハムストリングスが刺激されるのを感じるはずですよ。右足のかかとは床から浮かないように気を付けましょう。

壁から40㎝離れた位置に立ち、左膝を壁につけながらストレッチ
 

◆STEP.2:土踏まずを反対の足の膝の真横にあてて押す

STEP.1と同様に動きになりますが、負荷をもう少し強めるために壁から70cm離れた位置に立ち、左足を前に出してつま先を壁につけてください。するとSTEP.1よりも右足が大きくうしろに下がることになるので、より負荷が高まります。その姿勢のまま左の膝を壁につける、もとのポジションに戻る、を10回繰り返しましょう。このときもSTEP.1と同様に、右足のかかとは床から浮かないように気を付けましょう。そして反対側も同様にSTEP.1、2の順で行ってくださいね。

壁から70㎝離れた位置に立ち、左膝を壁につけながらストレッチ
 

反り腰になるとハムストリングスに刺激がされにくいうえに、腰に負担がかかり骨盤が歪みやすくなるので要注意。姿勢はまっすぐ、そして仙骨から押し出すように、というのを意識しましょう。

反り腰になっているNGの体勢
 

【まとめ|40秒で脚をスッキリ細く!立ったまま太ももエクササイズ4か条】
1.デスクワークで座っている時間が長い人はハムストリングスが劣化しがち。
2.ハムストリングスの衰えは、脚が太く見える、お尻が垂れるなど下半身太りの原因に。
3.血流が悪くなり下半身が冷える、むくむ、歩きにくくなり運動量が減る、代謝が落ちるという悪循環にも。
4.解決策はハムストリングスに刺激を与える、このエクササイズを隙間時間に行うこと!

教えてくれたのは:村木 宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。ほかにも『10秒で10歳若返る 奇跡のたるみリフト』(主婦の友社)。 

40秒で太ももをスッキリ細く!【村木さん考案】立ったまま太ももエクササイズ

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。