2020年も残りわずか。毎年、忙しく過ごしている間に大晦日を迎えてしまう…という方も多いのではないでしょうか。当記事では、1年の締めくくりである大晦日にどのような意味や由来があるのかをご紹介していきます。

■大晦日の意味や由来

大晦日は、昔から日本人が大切にしている特別な日です。 その意味や由来などを紐解いてみましょう。

大晦日とは

大晦日とは、1年の最後の日のことです。旧暦を使っていた頃は、毎月の最終日を「晦日(みそか)」といっていました。「みそ」は三十を示していることから、もともとは30日のことを表す言葉でしたが、旧暦ではひと月の長さが29日になることもあったため、月末日のことを「晦日」と呼ぶようになりました。

「晦日」のうち、1年の締めくくりである12月の「晦日」は、頭に「大」を付けた「大晦日」といいました。新暦を使うようになってからは12月31日のことを示します。

ちなみに、宮中をはじめ、全国の神社では6月末日と12月末日の年に2回、大祓(おおはらえ)という、人が知らず知らずのうちに溜めてしまった罪や穢れを祓う神事が行われています。

大晦日はいつから始まった?

大晦日の行事の歴史は古く、大晦日に行われる大祓という神事は、奈良時代には宮中祭祀として定められていたようです。また、大晦日は、元旦に各家庭にやってきて、その年の1年間に幸福をもたらしてくれるという「年神様」を寝ずに待つ日とされてきました。

田の神様でもある「年神様」は豊穣をもたらしてくれる神様とされ、人々は大掃除をしたり身を清めたり、半月ほどかけて大切に「年神様」をお迎えする準備をしていました。江戸時代には大晦日に年越しそばを食べる習慣が定着、現代ではカウントダウンライブが行われるなど、時代によって過ごし方や習慣も変化してきたようです。

■大晦日は祝日?平日?

大晦日は国民の祝日にあたるのでしょうか。

大晦日は祝日ではない

大晦日は、法律で定められている「国民の祝日」には入っていません。行政機関は「行政機関の休日に関する法律」という法律によって12月29日から翌年の1月3日までが休日であると定められているので、自衛隊や警察、消防の方はその限りではありませんが、この期間、公務員はお休みすることが法律で決まっています。

民間企業には特に決まりはありませんが、行政機関のお休みに準じて、年末年始は休業という企業が多いのではないでしょうか。そのため、大晦日は祝日ではないながらも、バスや電車などの交通機関は休日ダイヤになります。

大晦日には電車は動いてるの?

大晦日には電車は動いてるの?
大晦日には電車は動いてるの?

大晦日には神社やお寺にお参りに行く人も多いため、例年では終電の時間を延ばしたり、終夜運転になる路線が多くなります。しかし、JR東日本などの首都圏の鉄道は、大晦日から元旦にかけて予定していた終夜運行の中止を検討しています(2020年12月17日現在)。

また、JR西日本は例年実施していた全ての線区での終夜運転は実施せず、終電以降に臨時列車を運転する予定も中止となりました。

路線によって最終列車の時刻は変わってくるため、ご利用の路線の時刻表をご確認ください。 また、コロナ情勢によって予定の変更、中止などの可能性があります。詳しくは各HPなどでご確認ください。

■大晦日につく除夜の鐘とは?

大晦日につく除夜の鐘とは?
大晦日につく除夜の鐘とは?

大晦日につく除夜の鐘にはどんな意味があるのでしょうか。除夜の鐘の由来や歴史をご紹介します。

除夜の鐘の意味

「除夜」とは1年の最後の日のことで、大晦日の夜、寺で108つ鐘をつくことを「除夜の鐘」といいます。鐘をつく数ですが、これは煩悩の数が108種あるとされる仏教の思想、百八煩悩が基になっています。

煩悩とは、心身を惑わし悩ませるもののこと。大晦日の夜にこの鐘をつく音を聞くことで煩悩を取り除き、清らかな心で新年を迎えようという意味が込められています。実際には、寺によって鐘をつく数は違う場合も多いですが、108回のうち最後の1回は、その年の1年間、煩悩に惑わされないようにという願いを込めて、年が明けてからつくとされています。

由来や歴史

「除夜の鐘」の起源は中国の宋の時代、もともとは鬼払いのために月の最終日の夜に鐘をついていたものが大晦日だけになり、鎌倉時代に日本の禅寺へ伝わったとされています。その後、室町時代から広がり始め、江戸時代には多くの寺で行われるようになっていきました。さらに、昭和2年にNHKがラジオで除夜の鐘を初めて中継放送したことで、除夜の鐘をつくという風習が一般の人にも広く定着し、現在に至っています。

■除夜の鐘が聞ける有名スポット

除夜の鐘が聞けるスポットは、東京や大阪などの大都市以外にも各地にあります。ここでは、除夜の鐘が聞ける有名スポットを紹介しますが、コロナ情勢によって予定の変更、中止などの可能性があります。詳しくは各HPなどでご確認ください。

厳島神社(広島県廿日市)

広島湾に浮かぶ宮島に建つ厳島神社は、飛鳥時代、推古天皇の御代に建てられたとされ、ユネスコの世界文化遺産にも登録されています。初詣のスポットとしても大変人気があり、例年では大晦日から元旦にかけて大勢の人が訪れます。

例年では、大晦日の参拝は17時までとなっており、元旦は深夜0時から参拝ができるため、大晦日の夜には開門を待つ人々が行列を作っています。厳島神社には鐘がありませんが、隣接する大聖院から聞こえてくる除夜の鐘の音を聞くことができます。ただ並ぶだけでなく、除夜の鐘の音が楽しめるのがうれしいですね。

厳島神社

長谷寺(神奈川県鎌倉市)

長谷寺は、奈良時代に開創された鎌倉有数の古刹です。6月から7月頃には散策路に色とりどりのあじさいが咲き誇り、その風景は鎌倉の景勝地としても有名です。冬の季節には水仙やロウバイなどが楽しめるようです。

例年では、大晦日の拝観は16:30まで。17時には閉門し、23時に再開門されます。境内の鐘楼では23:45頃から読経の後、除夜の鐘がつかれます。一般の方も整理券をもらえば鐘をつくことができるそうです。また、大晦日の夜には奉納された祈願ローソクが境内に灯されます。例年であれば、鐘の音を聞きながら幻想的な雰囲気の境内を散策するのもおすすめです。

長谷寺

善光寺(長野県長野市)

創建から約1400年の歴史がある善光寺。鎌倉時代には源頼朝や北条一族が参拝したとも伝えられています。善光寺の梵鐘は1667(寛文7)年に鋳造された名鐘で、国の重要美術品にも指定されています。鐘の音は環境庁の「日本の音風景100選」にも選定され、長野オリンピックの際には開会を告げた鐘でもあります。

例年の大晦日には、人数が限定されますが、整理券をもらって除夜の鐘をつくこともできるそうです。平和の祭典の始まりを告げた鐘の音を聞きながら、新年への願いを込めてお参りしてみてはいかがでしょう。 

善光寺

■代表的な大晦日の食べ物

大晦日に食べる食べ物には、どんなものがあるのでしょうか。代表的な大晦日の食べ物をご紹介します。

年越しそば

年越しそば
年越しそば

大晦日に食べる食べ物といえば、やはり年越しそばでしょう。大晦日に食べる年越しそばには様々な由来が伝えられていますが、一番有名なのは「そばのように細く長く生きられるように」という、長寿の願いを込めて食べられるようになったという説です。

他にも、そばは切れやすいことから旧年の「悪縁や災厄を断ち切る」、金銀細工の職人が金粉などが飛び散った際にそば粉を練ったものでかき集めていたことから「新年の金運アップ」を願って、などの由来があります。今年1年を振り返りながら、新年への希望を込めて年越しそばを食べてみてはいかがでしょう。

寿司・鍋

年末に家族や親族などが集まると、食卓に並ぶのはお寿司や鍋ではないでしょうか。北海道では、大晦日の夜にお寿司を食べる習慣があるご家庭が多いそうです。また、鍋は寒い季節についつい食べたくなるメニューですね。締めにお蕎麦を投入すれば、年越しそばも楽しめます。こたつに入りながらみんなでお寿司とお鍋を囲んで、のんびりと過ごす大晦日もいいものです。

おせち

元来のおせち料理は、お正月に各家庭にやってきて1年間その家を守ってくれる「年神様」にお供えするための供物料理です。おせちといえば新年が明けてから食べるものという印象が強いですが、昔は日没が一日の終わりと考えられており、夜から一日が始まるとされていました。つまり大晦日の夜から新年が始まっていたと考えられていたのですね。

そのため、大晦日の夜に食べる食事が新年最初の食事となり、家族揃っておせち料理を食べて年神様をお迎えしていたこともあるようです。現在でもその名残は残っていて、地域によっては大晦日の夜からおせちを食べる習慣のある地域も存在します。

■大晦日に開催されるイベント

毎年恒例の大晦日イベントも、コロナ禍のためオンラインイベントに変更になったり、中止になったりしているようです。※コロナ情勢によって予定の変更、中止などの可能性があります。詳しくはHPなどでご確認ください。

例年であれば、大晦日の朝9時から元旦の26時まで1日中楽しめる「ハウステンボス みんなのカウントダウン」(長崎県佐世保市)は、GoToトラベル事業全国一斉停止発表を踏まえ中止となり、営業時間も12月31日は9:00~22:00(最終入場21:00)と変更になりました。

また、河湾に面した複合型リゾート施設「ラグーナテンボス」(愛知県蒲郡市)で行われるカウントダウンイベントや、和歌浦の海に浮かぶ人工島「和歌山マリーナシティ」(和歌山県和歌山市)のカウントダウンイベントも、中止になる可能性がありそうです。

■大晦日の過ごし方

2020年は、自宅でのんびり大晦日を過ごしてみませんか? ここからは、お家でゆっくりしたい方におすすめの過ごし方をご紹介します。

大掃除を仕上げる

大晦日は家と心身を清め、静かに年神様をお迎えする日といわれています。そのため、大晦日にバタバタと大掃除をするのはあまりよくないという説もあるので、なるべく大晦日の前に大掃除を済ませておくのがよさそうです。

そのうえで、大晦日にその年最後の掃き掃除をすることを「掃き納め」といいます。この「掃き納め」は大掛かりな掃除というよりは、簡単な掃き掃除といったニュアンスのものです。大掃除で掃除しきれなかった場所を軽く掃いてみてはどうでしょうか。

ちなみに元旦に掃除をすると、せっかく家に来てくれた年神様を追い出してしまうとされているため、1月1日の掃除は避けた方がよいでしょう。

テレビ番組を見る

大晦日の過ごし方といえば、毎年恒例のテレビ番組を家族で見るのも楽しみのひとつですね。

司会者や出演するアーディストが話題になる「第71回NHK紅白歌合戦」(NHK)をはじめ、家族揃って大笑いできる「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!大晦日スペシャル 絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス24時」(日本テレビ系)、手に汗握る格闘技の祭典「RIZIN(ライジン).26」(フジテレビ系)、さまざまな場所にドライブに行った気持ちになれる「バナナマンのせっかくグルメ!!」(TBSテレビ系)、長嶋一茂さん、石原良純さん、高島さち子さん3人の軽妙なトークが魅力の「ザワつく!金曜日」(テレビ朝日系)、見ていると美味しそうでお腹が空いてしまう「孤独のグルメ」2020大晦日スペシャル(仮)(テレビ東京系)など、大晦日にはどれを見ようか迷ってしまうほど番組が盛りだくさんです。

テレビ番組表であらかじめチェックをしてからご覧くださいね。

「年の湯」に入る

大晦日に入るお風呂は「年の湯」といって特別なものです。1年の汚れを落とし、心身共にさっぱりとして新たな年を迎えるといった意味があります。昔は今のように気軽に湯船に浸かることが難しかったため、大晦日の入浴はとても貴重なものだったのではないでしょうか。ゆっくりと湯船に浸かりながら、今年1年を振り返ってみてはいかがでしょう。 

大晦日は、1年を振り返り、大切に過ごしましょう。

大晦日は1年の節目となる最後の日です。2020年を振り返りながら、家族や友人と大切に過ごしましょう。

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