【目次】

鼻の下が伸びる「原因」


 
 
村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらきひろい)大手ステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」美容メソッドを確立。現在は「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。著書に『一生劣化せず今すぐ若返る 整筋・顔体大全』(日経BP社)など多数あり。

年齢を重ねるごとに、自分の唇が小さく薄くなってきたように感じていませんか? 細かく観察してみて唇の山が平坦になってきている、口角が下がってきている…と感じているなら、ケアが急務!

なぜ唇が小さく薄くなるのかといえば、口の周りをぐるりと囲んでいる口輪筋(こうりんきん)、鼻の脇にあって上唇のふっくら感を支えている上唇挙筋(じょうしんきょきん)と上唇鼻翼挙筋 (じょうしんびよくきょきん)が硬化して、ハリが低下するのが原因。

これらの表情筋の衰えによって、口元にハリがなくなり、皮膚が下がる。特に鼻の下が長く間延びしていき、それに押されて上唇が口の中に押し込まれ、痩せしぼんたように薄くなるのです。放っておけば、口角も下がり、貧相な加齢口元に…!

間延びした鼻の下を縮めて、ふっくら若々しい唇を取り戻すには、口輪筋をほぐすマッサージが効果的!村木さんのメソッドなら的確に口輪筋を捉えて効率よくケアでき、すぐにハリアップ効果を実感できるのが魅力。

マスク美人という言葉があるように、若々しいか、老けて見えるかの分かれ道は、口元の印象が大きく関与しているのですから、さっそくケアを始めましょう!

鼻の下が間延びする&唇がやせる「口元の劣化」対策に!若々しいハリを取り戻す方法

鼻の下の間延びを解消して口元が若返る「口周りほぐし」


■鼻の下が間延びする&唇がやせる「口元の劣化」対策に!

\このメソッドの効果とポイント/
・年齢を重ねると口元のハリが衰え、鼻の下が長く間延びし、唇も小さく薄く痩せてしまう。
・原因は表情筋の硬化。口輪筋、上唇挙筋、上唇鼻翼挙筋が硬化し、弾力が衰えることがハリの低下を招く。
・人さし指と中指の第一関節の面で口輪筋の上部をとらえてほぐすことで間延びした鼻の下が縮まる。
・さらに小鼻の横の口輪筋を捉えたまま「えおえお」と口を動かすことで、鼻の脇にある上唇挙筋と上唇鼻翼挙筋がほぐれ、口元に若々しいハリが生まれる。

<STEP.1>指の腹を使って口輪筋の上部をほぐす

・口をぐるりと囲んでいる口輪筋の上部をケアするマッサージ。
・人さし指と中指をそろえて鼻の下に当てる。鼻の下をちょっと伸ばした状態にし、指の腹で筋肉を捉えて、小さく上下するように動かす。これを10回行って。

人さし指と中指の第一関節の面全体で、口輪筋を捉えましょう。
人さし指と中指の第一関節の面全体で、口輪筋を捉えましょう。

・ 鼻の真下から始め指の位置をずらしながら、口角に向かって、4カ所を左右同時に行う。

口輪筋に対して垂直になるように指を当てるのがコツ。口角の方に指が移動した時は、口輪筋のカーブに合わせて角度を変えましょう。
口輪筋に対して垂直になるように指を当てるのがコツ。口角の方に指が移動した時は、口輪筋のカーブに合わせて角度を変えましょう。

<STEP.2>口輪筋をとらえ、「えおえお」と口を動かしながらほぐす

・人さし指と中指で小鼻の横あたりの口輪筋をとらえます。
・そして「えおえお」と言いながら口を大きく動かすと、口輪筋だけでなく、鼻の脇にある上唇挙筋と上唇鼻翼挙筋もほぐれてハリを取り戻すことで、ふっくらとした唇に。これを10セット繰り返す。

「え」では小鼻を膨らませながら、前歯をしっかりと見せるようにして、「お」のときは鼻の下をしっかりと伸ばすようにしましょう。
「え」では小鼻を膨らませながら、前歯をしっかりと見せるようにして、「お」のときは鼻の下をしっかりと伸ばすようにしましょう。

鼻の下が間延びする&唇がやせる「口元の劣化」対策に!若々しいハリを取り戻す方法

鼻の下の伸びた筋肉を縮める「深層リンパケア」


■深層リンパケアで「真皮」をふっくら弾力アップ!

\このメソッドの効果とポイント/
・筋肉と同じ深さにある深層リンパを流し、使えていない筋肉を刺激してリフトアップする方法。
・多くの人が使いすぎなのが、大頬骨筋と小頬骨筋。逆に使えていない筋肉が上唇挙筋と上唇鼻翼挙筋。
・この使えていないふたつの筋肉が頬を持ち上げる役割を果たしています。
・マッサージを2週間も続けると、ほうれい線が薄くなるのを実感できるはず。肌の奥からパンとしたハリ感が出てきます。

<STEP.1>食いしばりの「凝った筋肉」をほぐす

・リラックスして、口の力を抜き、半開きに。
・手をグーにして、下の点の部分におき、自然な呼吸をしながら、1か所につき、外回しを10回行いましょう。
・このとき、肩や首に力が入らないように気をつけてください。

食いしばりの凝った筋肉をほぐす
食いしばりの凝った筋肉をほぐす
かみ合わせの部分(頬骨の下あたり)から下に向かって3か所ほど行いましょう。その後、口角の下あたりにある筋肉もほぐしておくこと。すると、口角の下がりも解消できます。
かみ合わせの部分(頬骨の下あたり)から下に向かって3か所ほど行いましょう。その後、口角の下あたりにある筋肉もほぐしておくこと。すると、口角の下がりも解消できます。

<STEP.2>鼻の下の伸びた筋肉を縮める

・「口輪筋」という、口をぐるっと囲んでいる筋肉に対し、垂直になるように指2本をおき、指を小さく上下させて、筋肉を刺激しましょう。
・10往復繰り返して。この筋肉に弾力が戻るとほうれい線が薄くなります。

鼻の下の伸びた筋肉を縮める
鼻の下の伸びた筋肉を縮める
鼻の下あたりから口角に向かって4か所くらい行いましょう。両手で同時に行い、中央から口角に向かって移動させてください。
鼻の下あたりから口角に向かって4か所くらい行いましょう。両手で同時に行い、中央から口角に向かって移動させてください。

<STEP.3>ほうれい線をつくるコリをほぐす

・人さし指でカギ形をつくり、ほうれい線の始まり部分から横に小さくスライドさせましょう。10往復行ってください。
・顔の内側から外側に向かって移動させながら、同様に行っていくことがポイント。
・骨をほぐすようなイメージでやってみましょう。

ほうれい線をつくるコリをほぐす
ほうれい線をつくるコリをほぐす
ほうれい線の始まりから頬骨の上まで、縦に4か所。さらに顔の内側から外側に少しずつずらしながら、4か所くらい行いましょう。外側のほうがより凝っているのでしっかり行ってください。
ほうれい線の始まりから頬骨の上まで、縦に4か所。さらに顔の内側から外側に少しずつずらしながら、4か所くらい行いましょう。外側のほうがより凝っているのでしっかり行ってください。

<STEP.4>リンパを流してすっきりシャープにする

・しっかりほぐし終わったら、人さし指でカギ形をつくり、最後に頬骨の下に沿わせながら、耳たぶの下を通り、鎖骨までリンパを流していきましょう。
・最後にコレを行うか否かで、顔のスッキリ感が違ってきます。

リンパを流してすっきりシャープにする
リンパを流してすっきりシャープにする
頬骨の下や耳の周りは、リンパがたまりやすく、滞りやすい部分。流す途中の耳の前で止まり、圧をかけてから、次の位置まで流すのがオススメ。鎖骨も最後に圧をかけておきましょう。
頬骨の下や耳の周りは、リンパがたまりやすく、滞りやすい部分。流す途中の耳の前で止まり、圧をかけてから、次の位置まで流すのがオススメ。鎖骨も最後に圧をかけておきましょう。

繰り返しになりますが、鏡で見るときは常にいい顔をつくっているため、なかなか真実の老化具合と向き合うことができません。しかし他人には、等身大の老化が見えています。この事実にしっかりと向き合い、今すぐにほうれい線のケアを始めましょう。

真皮がふっくら弾力アップ!2週間で「ほうれい線が薄くなる」簡単マッサージ

口元老化が食い止められる「表情筋トレーニング」


龍 信之助先生
虎ノ門ヒルズトルナーレ歯科・矯正歯科龍醫院 理事長・院長
(りゅう しんのすけ)

■1日2分のトレーニングで口元老化を食い止める!

\このメソッドの効果とポイント/
・実は若々しいか、老けて見えるかの分かれ道は、唇の形が大きく影響しているのです。
・この恐ろしい「唇老化」は、口周りの表情筋を動かさないと加速します。
・多くの女性が口元を支えている頬筋、口角挙筋、広頚筋、口輪筋をほとんど動かしていない状況。
・日に日に表情筋が硬く縮み、ハリがなくなる、そして支えを失った唇は薄くなりへの字形になる。
・5つの行程を1日2セット行ってみてください。いつでもどこでもできるため、習慣にしましょう。

【1】噛み合わせ部分の「咬筋」をほぐす準備運動をする

・奥歯を強く噛むと、ボコッとふくらむところが咬筋。
・まずはこの部分に手のひらを当てて、ゆっくりと円を描くように回します。
・1回転に5秒くらいかけて3回行ってください。

咬筋をほぐす
咬筋をほぐす

【2】頬筋を鍛える

・頬筋とは、頬の脂肪を支える筋肉。
・これがたるめば頬の脂肪が下がることで、ほうれい線が深くなり、口角も下に引っ張られます。

<STEP.1>軽く口を開く

・上の歯と下の歯を当てないようにして、少し歯を見せるくらいに口を軽く開きます。

軽く口を開く
軽く口を開く
<STEP.2>「きー」と強く言って口角を上げる

・口の両端と頬を思いっきり上げた状態で5秒微笑み、ゆっくりと元に戻しましょう。

「きー」と強く言って口角を上げる
「きー」と強く言って口角を上げる

【3】広頚筋を鍛える

・下あごから首につながる広頚筋は、口を開けるための筋肉。
・ここがたるむと下に引っ張られ、口角下がりになります。

<STEP.1>「れ」の口にする

・背筋を伸ばし、頭をまっすぐにして、「れっ」と言い、その口の形を保ちます。

「れ」の口にする
「れ」の口にする
<STEP.2>首の筋が見えるほど強く「れー」と言う

・口角を横に引っ張るように意識し、首に筋が出るくらい力を入れ5秒キープしましょう。

首の筋が見えるほど強く「れー」と言う
首の筋が見えるほど強く「れー」と言う

【4】口角挙筋を鍛える

・上唇をキュッと上に持ち上げているのが、表情筋です。
・ここがゆるむと口角が下がり、鼻の下が伸び、山がつぶれることになります。

<STEP.1>唇を閉じる

・上の歯と下の歯を当てないようにして、唇を閉じる。舌は上の歯の裏に当てます。

唇を閉じる
唇を閉じる
<STEP.2>「んー」と言って口角と頬を上げる

・口の両端を頬を思いっきり引き上げて5秒間微笑み、ゆっくりと元に戻しましょう。

「んー」と言って口角と頬を上げる
「んー」と言って口角と頬を上げる

【5】口輪筋を鍛える

・口輪筋は、唇の開閉の役目を担う筋肉。
・口角下がりだけでなく、上唇にできる梅干しジワも口輪筋の衰えによるものです。

<STEP.1>唇を閉じる

・上の歯と下の歯を当てないようにして、唇を閉じる。舌は上の歯の裏に当てます。

唇を閉じる
唇を閉じる
<STEP.2>唇を思いっきり前に突き出す

・唇を「チュー」の形にし、唇の周り(口輪筋)に力を入れて5秒キープしましょう。

唇を思いっきり前に突き出す
唇を思いっきり前に突き出す

自分の唇をじっくりと観察してみて、山がつぶれて平坦になっている、口角が下がってきている、上唇の山あたりに梅干しジワが刻まれてきている状態なら、ケアが急務。唇のケアをリップクリームだけにせず、早めに表情筋トレーニング習慣を始めていきましょう!

初出:1日2分でOK!恐怖の口元老化が食い止められる「表情筋トレーニング」習慣

この記事の執筆者
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