【目次】

脚痩せマッサージの「効果」


村木宏衣さん
エイジングデザイナー
(むらき・ひろい)大手エステティックサロン、整体院、美容医療クリニックでの勤務経験を経て、小顔、リフトアップ、むくみ、ボディメイキングなど女性の悩みに対して、独自の「村木式 整筋」メソッドを確立。2018年「クリニックF」内「Amazing♡ beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる 奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)は24万部を突破し、最新刊の『10秒で疲れが取れる 奇跡の目元ほぐし』(主婦の友社)も好評。 また、ご自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」も発売中。「村木式整筋」メソッドのテクニックをセルフケアで簡単に再現できると話題に。新刊『
鼻のむくみ・ゆがみとり!顔印象変わる 美鼻矯正』(講談社)が発売中。 

■脚のむくみ・疲労が改善できる

ミュールやサンダルを美しく履きこなすためにも、脚のむくみや疲労は溜めたくないもの。脚がむくんでパンパンになってしまうのは、同じ姿勢で長時間いることで、リンパの流れが悪くなることが原因。特にふくらはぎの筋肉は、疲労が溜まり硬くなりやすいところなので、しっかりとほぐして老廃物を流すことを習慣づけるといいですよ。

村木宏衣さん指南|足のむくみには「ぞうきん絞り」が効く!簡単スッキリ美脚メソッド

■スタイルアップが期待できる

体重が増えたわけでないのに、太ももの外側が張り出して、下半身が太く見えてしまう…。その原因は、太ももの外側の筋肉が硬くなっているから。ここがギュッと収縮し、外へ外へと太ももを引っ張ってしまっているのです。

この横張り解消に効果的なのが太ももの外側にある「大腿筋膜張筋」をほぐして緩めること。これによって骨盤や脚の骨や筋肉を本来のあるべき場所に戻す。すると歩くときにバランスよく筋肉を動かせるようになるため、張り出しを解消することができます。さらに、ヒップアップ効果や姿勢の改善にもつながるので、スタイルアップが期待できますよ。

太ももの横張りをスッキリ!村木宏衣さん直伝美脚メソッド

【部位別】脚が痩せるマッサージの「やり方」4選


【1】「足首・足の甲」の脚痩せマッサージ

■ふくらはぎのむくみ、足首の歪みを解消。1分でできる足もみメソッド

\このメソッドの効果とポイント/
・ふくらはぎを揉んでも、むくみが解消されない人は、かかとから足首にかけてゆがんでいる可能性が。
・かかとの筋肉をほぐして、かかとから足首の歪みを解消するのが効果的。
・特にかかとの筋肉はふくらはぎに繋がっているので、ほぐすことでリンパの流れが改善。
・足の甲にもリンパが集中しているので、マッサージすることでさらにむくみ解消につながる。

<STEP.1>親指と人さし指でくるぶし下をマッサージ

・手でアキレス腱をはさむようにして、親指と人さし指でくるぶし下をマッサージします。
・このとき、右足は右手で、左足は左手で行いましょう。各10回くらい矢印の方向にしごくようにマッサージをしてください。

ボディクリームを塗るついでに行いましょう。イタ気持ちいいくらいの圧で行って、筋肉がしっかりとほぐれるのを感じましょう。
ボディクリームを塗るついでに行いましょう。イタ気持ちいいくらいの圧で行って、筋肉がしっかりとほぐれるのを感じましょう。
<STEP.2>足の甲を骨の間をさすり上げるようにマッサージする

・足の甲の骨の間を足先から足首に向かって、指でさすり上げるようにマッサージします。
・片足で20回ずつ行って。

ここにもリンパが集中しています。指の腹をしっかりと密着させて、少し圧をかけながら行い、しっかりと流しましょう。
ここにもリンパが集中しています。指の腹をしっかりと密着させて、少し圧をかけながら行い、しっかりと流しましょう。

太いふくはぎは足首の歪みが原因!? 1分でできる足もみメソッド

【2】「ふくらはぎ」の脚痩せマッサージ

■ぞうきん絞りの要領で筋肉をほぐして、むくみを解消!

\このメソッドの効果とポイント/
・脚がむくむのは同じ姿勢で長時間いることで、リンパの流れが悪くなるのが原因。
・放っておくと慢性化するので、その日のむくみはその日のうちに解消するのが得策。
・硬くなったふくらはぎの筋肉をほぐして、リンパの流れを改善するのが効果的。
・力のない女性でも筋肉をしっかりとほぐせる「ぞうきん絞り」の要領で行うこのメソッドなら簡単。

<STEP.1>膝裏を刺激しながら、つま先を上げ下げする

・初めに膝裏のリンパ節を刺激してつまりを解消し、老廃物を流しやすくする準備をします。

・親指をのぞく4本の指の指先が膝裏を軽く刺激するようにおきます。
・そして、かかとは床につけたままでつま先の上げ下げを10回行ってください。

硬くなっていると感じるなら、膝裏のリンパ節が滞っている証拠なので、しっかりとほぐしておきましょう。
硬くなっていると感じるなら、膝裏のリンパ節が滞っている証拠なので、しっかりとほぐしておきましょう。
<STEP.2>ぞうきん絞りの手技で、ふくらはぎを柔らかくほぐす

・ふくらはぎの筋肉を集めるようにぎゅっとつかみながら、両手を逆方向にねじる「ぞうきん絞り」を。
・ふくらはぎを3か所に分けて、各10回行いましょう。

イタ気持ちいいくらいの力で行って。凝り固まった筋肉が即効でほぐれる実感あり。
イタ気持ちいいくらいの力で行って。凝り固まった筋肉が即効でほぐれる実感あり。
<STEP.3>ふくらはぎを下から上にさすり上げるようにマッサージを

・動いた老廃物を膝裏のリンパ節に流すために、ふくらはぎを下から上にさすり上げるようにマッサージします。片足で約30回くらい行いましょう。
・これでむくみと疲労が押し流されてスッキリします。

下から上に、リズミカルに手を動かして、しっかりと流していきましょう。
下から上に、リズミカルに手を動かして、しっかりと流していきましょう。

村木宏衣さん指南|足のむくみには「ぞうきん絞り」が効く!簡単スッキリ美脚メソッド

【3】「膝まわり」の脚痩せマッサージ

■もたつく膝まわりをスッキリ。オバさん脚を解消

 \このメソッドの効果とポイント/
・膝の周りには、複数の筋肉が存在し、これが衰えると、むくみが起こり脂肪やセルライトが蓄積する。
・膝のもたつきはダイエットしても消えないので、膝周りの筋肉にアプローチして老廃物を流すマッサージが必須。
・握りこぶしを使って、膝のお皿周り、膝上を掘り起こすようにマッサージするのが簡単で効果抜群。
・最後に膝から脚の付け根のリンパ節に向かって老廃物を流す。むくみや脚の疲労対策にも。

<STEP.1>膝のお皿周りを、小さな円を描くようにマッサージ

・まず、バスタオルを2枚用意してきつく丸めたら、膝の下を固定するように当てます。
・こうすると安定してマッサージがしやすくなります。
・そして両手で握りこぶしをつくり、第一関節から第二関節の平らな面を使い、膝のお皿の周りをくるくると円を描くようにマッサージし、硬くなった筋肉をほぐしていきます。

ボディオイルやボディクリームをなじませて行うと、滑りがよくなってマッサージ効果もアップ。膝のお皿を掘り出すように行って。
ボディオイルやボディクリームをなじませて行うと、滑りがよくなってマッサージ効果もアップ。膝のお皿を掘り出すように行って。
<STEP.2>膝上に溜まった老廃物を流すようにマッサージ

・次に、猫手で膝の上に溜まった老廃物を掘り起こすように下から上へとマッサージ。これを10回。
・そして位置を変えてまた10回と膝上をまんべんなく、計5か所くらい行うのがベスト。

表面をさするだけでは効果なし。溜まった脂肪、むくみをほぐすように、しっかりと圧をかけて行って。
表面をさするだけでは効果なし。溜まった脂肪、むくみをほぐすように、しっかりと圧をかけて行って。
<STEP.3>脚の付け根のリンパ節に老廃物を流す

・手のひらで太ももの内側をなでるように、ひざ上から脚の付け根までリンパを流し、溜まっていた老廃物を押し流す。

膝に溜まった老廃物をしっかり流すことで、むくみが改善。重苦しいだるさも解消されるので、足が軽く!
膝に溜まった老廃物をしっかり流すことで、むくみが改善。重苦しいだるさも解消されるので、足が軽く!

握りこぶしで「オバさん脚」を解消する方法|もたつく膝まわりをすっきり!

【4】「太もも」の脚痩せマッサージ

■大腿筋膜張筋をほぐして、太ももの横張りをスッキリ!

\このメソッドの効果とポイント/
・太ももの横張りは、太ももの外側の筋肉がギュッと収縮し硬くなっていることが原因のひとつ。
・解決策は、太もも外側にある「大腿筋膜張筋」をほぐして緩めること。
・歩くときにバランスよく筋肉を動かせるようになるため、張り出しの解消に。
・ヒップアップ効果や姿勢の改善にもつながるので、スタイルアップに。

<STEP.1>太ももの外側をつまんで、足を左右にゆらゆらさせる

・脚をのばして座り、脚を安定させてほぐしやすくするために、片足の膝下に巻いたバスタオルを置きます。

・そして、太ももの側面を両手でつまみ、そのまま状態で足を左右に振るようにゆらゆらさせます。これを30秒くらい行いましょう。この動作で力を使わなくても筋肉がしっかりほぐれます。

・これを骨盤あたりから、膝の手前まで数か所行いましょう。反対側の足も同様に行ってください。

太ももの外側をつまんで、足を左右にゆらゆらさせる
太ももの外側をつまんで、足を左右にゆらゆらさせる

太ももの横張りをスッキリ!村木宏衣さん直伝美脚メソッド

脚痩せマッサージを効果的に行う「ポイント」


脚痩せマッサージは「お風呂」で行うのもおすすめ!

リンパマッサージは体の中心に向かって行うのがポイント。
リンパマッサージは体の中心に向かって行うのがポイント。

最近はリンパマッサージを行うサロンなども増えていますよね。実はこのリンパマッサージも、自宅でできる気軽なデトックス方法のひとつです。

リンパ管は、体で不要になった老廃物などを流す下水道のような働きをしているのです。このリンパの流れを促すことで、毒素を排出するというものです。首の付け根から肩に向かって下に押したり、ひざ裏から太ももに向かって押したりと、体の末端から中心に向かって流すようにマッサージしていくのがポイントです。

顔のたるみや足のむくみに対して効いている実感がわかりやすく、効果が出やすいので続けやすいのもうれしいですね。お風呂などで体を温めながらやるのもおすすめです。

体に毒素が溜まるとどうなる?自宅で毎日できる「デトックス」習慣5つ

お風呂で脚痩せマッサージ【2選】

お風呂の中は浮力がきくため、足の上げ下げもスムーズに行えます。時間がないときは、どれかひとつをやるだけでもOK。実際にやってみると揉みほぐれて、下半身が軽くなったような気がします。

【1】脚のゆがみを改善する

ふくらはぎの筋肉に圧をかけながら、足首の動きを使ってほぐします。筋肉を柔軟にしてバランスを整えれば、リンパの流れもスムーズになりますよ!

脚のゆがみを改善する。
脚のゆがみを改善する。

・足首をぐるっと大きく回しながらふくらはぎの筋肉をつかんでほぐす

<STEP.1>湯船で片方のふくらはぎを持ち上げ、両手で筋肉をしっかりつかみます。
<STEP.2>そのまま、ひざの高さはキープして足首をぐるっと大きく回していきましょう。
<STEP.3>反対回りも同様に10回ずつ回します。
<STEP.4>この動作を、つかむふくらはぎの位置をずらしながら計4か所の位置で繰り返します。
<STEP.5>もう片方の脚も同様に行ってください。

ふくらはぎの筋肉に圧をかけながら、足首の動きを使ってほぐしていきましょう。筋肉を柔軟にしてバランスを整えれば、リンパの流れもスムーズに。
ふくらはぎの筋肉に圧をかけながら、足首の動きを使ってほぐしていきましょう。筋肉を柔軟にしてバランスを整えれば、リンパの流れもスムーズに。

「ひざ下の筋肉は、姿勢の傾きを受け止めてバランスをとるために左右差が出やすい部分。動かしながらゆるめて筋肉のクセをとり、末端にたまった血液やリンパを押し流すポンプ機能を高めます」(村木さん)

足首を回すときは、横方向にもしっかり倒すのがポイントとのこと。ふくらはぎの筋肉・腓腹筋を大きく動かすことで、手でつかんだ部分のほぐし効果がアップしますよ。

【2】むくみ脚をリセット

内もものなかでも特に衰えがちなのが、ひざを伸ばすときに働く筋肉。ひざの屈伸を使ってケアします。これにより、立ち姿勢が楽になる効果も!

むくみ脚をリセット。
むくみ脚をリセット。

・内ももの筋肉と脂肪をつかみ、ひざの曲げ伸ばしで刺激する

<STEP.1>はじめに、片方のひざを曲げて外に倒し、両手の4本指と親指を大きく開いて内ももをしっかりつかみます。
<STEP.2>そのままひざを曲げ伸ばしして、内ももの筋肉や脂肪をほぐしていきましょう。
<STEP.3>この動作は、つかむ位置をずらしながら片脚で4か所、各10回ずつ行います。
<STEP.4>片足が終われば、反対の脚も同様に行ってください。

足を曲げた状態で内ももを両手でつかみましょう。
足を曲げた状態で内ももを両手でつかみましょう。
内ももをつかんだまま、ひざの曲げ伸ばしを10回繰り返します。
内ももをつかんだまま、ひざの曲げ伸ばしを10回繰り返します。

「多くの人が内ももの筋肉をうまく使えずに、硬直してそけい部につながるリンパの流れを滞らせています。筋肉の柔軟性を取り戻すと、脂肪がたまりやすい部分の代謝を高める効果も期待できます」(村木さん)

入浴中、太ももの裏側を両手でつかんで、ひざを曲げ伸ばしするだけ。根本からふくらはぎにかけて、順番にほぐしていくのがベストです。このケアで、太ももの内転筋にアプローチできます。

一生疲労感に悩まされない!お風呂の中で手軽にできる「若返り整筋ケア」習慣

脚痩せマッサージ以外に「プラス」したいこと


■ストレッチをする

ストレッチをすることで、たるみやオバサン姿勢が改善!

年齢を重ねても背筋がピンと伸び、歩き姿が美しい人は若々しい印象。いっぽう、たとえ若くても猫背でトボトボと歩いている人は、老けて見えてしまう…。つまり姿勢が「見た目年齢」を決めているのですが、姿勢が悪くなる原因は膝裏がしっかりとのびていないからかもしれません。実は、微妙に膝が曲がったままの状態で歩いている人が意外に多いのだとか。

実際に膝をちょっと曲げて立ってみるとわかるのですが、この体勢だと肩が内側に入りやすく、猫背になりやすいのです。

特にハイヒールを履く人は、膝が曲がったまま歩きがちなので気をつけて! そこで試して欲しいのが、村木さんが教えてくれる「膝をしっかり伸ばすためのストレッチ法」です。

たった1回やるだけでも、膝小僧のたるみやもたつきを解消して脚のシルエットがすっきりするのに驚くはず!姿勢改善だけでなく、美脚効果もあるので是非お試しを。

\このメソッドの効果とポイント/
・姿勢が悪くなる原因は、膝が微妙に曲がったまま歩いていることが大きく関与。
・膝の曲がりは、膝裏をのばすストレッチすることで改善できる。
・最初に太ももの前側の筋肉をほぐしておくこと。これで膝裏が伸びやすくなる。
・このストレッチは膝小僧のたるみやもたつきも解消して美脚効果もあり!

<STEP.1>はじめに太ももの前側の筋肉をほぐして緩める

・両手をクロス状に重ねて、上から体重をかけながら小さな円を描くように圧をかけて。
・1か所につき、くるくると15回円を描きます。
・膝上から足の付け根に向かって、手を移動させながら、太ももの前側をほぐしていきましょう。

太ももの前側の筋肉ほぐすことで、次の工程の「膝裏のばし」がしやすくなります。
太ももの前側の筋肉ほぐすことで、次の工程の「膝裏のばし」がしやすくなります。
<STEP.2>椅子に深く座り、足を上げ下げする

・膝裏がしっかり伸びるのを感じながら、足を上げ下げします。
・かかとは90度の状態をキープし、片足ずつ各20回、上げ下げしましょう。

膝裏の筋肉をしっかり伸ばすために深呼吸を忘れずに。足を上げる時は息を吐きながら、行うようにしましょう。
膝裏の筋肉をしっかり伸ばすために深呼吸を忘れずに。足を上げる時は息を吐きながら、行うようにしましょう。

膝裏をのばすとオバサン姿勢が改善! 座ったままできる脚ストレッチとは?

■正しい食べ方を身につける

森 拓郎さん
ボディワーカー
(もり たくろう)大手フィットネスクラブを経て、2009年に自身のスタジオ「rinato(リナート)をオープン。モデルや女優からも大人気で、ピラティス、整体、美容矯正などのボディメイクをはじめ、食事によるダイエットの指導も行う。テレビや雑誌など多くのメディアでも活躍する他、ベストセラーにもなった著書『オトナ女子のためのヤセ方図鑑』(ワニブックス)や、『ダイエット事典』(飛鳥新社)も話題の的。

「多くの方が、ダイエットは厳しい食事制限と運動をすることだと思っています。中には、運動しないと体脂肪は燃えないとも思っている方もいるようです。しかし、私達の消費カロリーの大半は基礎代謝と日常の活動代謝によるもので、運動で消費できるエネルギーはわずかなもの。

つまり、基礎代謝量とかわらないぐらいの1200kcal程度の食事しかとっていなければ、代謝が下がり、逆に太りやすくなってしまうのです。正しく栄養を摂取して、それを消費できる代謝を獲得するためには、体脂肪になりやすい脂質のような無駄なものをなるべく減らして、エネルギーを消費するのに必要な糖質やたんぱく質、そしてミネラルビタミンを積極的にとるということが重要です。食事制限や流行のダイエットに飛びつくのではなく、正しい食べ方を身につける『食事改善』こそが、太らない体を手に入れる近道なのです」(森さん)

ダイエット指導の達人・森 拓郎さんに聞く! 40代女性が陥りがちな「間違ったダイエット」とは?

この記事の執筆者
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