京都の美しい工芸品から、美味しいものまでを完全網羅!

何度訪れても、新たな魅力に出合う街、京都。その謎を解くカギは、古いものを大切にしながらも、新しいものも受け入れる懐の深さをもつ「伝統と革新」にあるといえます。そんな、京都の神髄が感じられる「ほんまもん」の名品を、「京都通」として知られるプロの推薦コメントとともにお届け。工芸品から食品まで、京都を訪れた際はぜひとも手に入れたい名品がそろいました。


■1:京都の匠がつくりあげる、美しいたたずまいの「シャンパンクーラー」

中川木工芸の京指物シャンパンクーラー「Konoha(このは)」

さまざまな飲食店を展開する「カフェ・カンパニー」代表取締役社長の楠本修二郎さんが推薦するのは、中川木工芸の「シャンパンクーラー」。

従来の「桶」のイメージを覆す、すっとしたたたずまいと美しいフォルム。京都の伝統的な「指物(さしもの)」の技術を用いながら、そのデザイン性の高さにより、さまざまな種類のボトルになじみます。京の匠による高度な技術が感じられる逸品を、食卓にぜひ。

【参照記事:モダンで美しい「ヒノキのシャンパンクーラー」で上質な暮らしを】

■2:酒器としてだけではなく、器としても使えるかわいらしい「片口」

上から/清課堂の「すくううつわ片口(小)」、「片口(1合)」

「カフェ・カンパニー」代表取締役社長・楠本修二郎さん、モデルの松本孝美さんのおふたりが推薦するのは、清課堂の錫(すず)製「片口」。

天保9(1838)年創業の金属工芸の老舗が手がける錫(すず)器は、やわらかさと光沢、涼やかさが特徴的。口当たりもよく、日本酒のうま味が引き立ちます。ユーモラスでやわらかな印象のデザインは、食器棚に置いているだけでも絵になり、モダンな食器との相性も抜群。さまざまな用途に使用できる「片口」は、日常のあらゆる場面で活躍すること間違いなしです!

【参照記事:お酒がさらに美味しくなる!京都の老舗が手がける「錫の器」】

■3:今では希少な金網細工の名店による、亀甲柄が美しい「とうふすくい」

左上から反時計回りに/金網つじのとうふすくい八角[ステンレス]、とうふすくい菊丸[銅]、とうふすくい八角[銅]、とうふすくい菊丸[ステンレス]

ギフトコンシェルジュの真野知子さん、デザインジャーナリストの川上典李子さんのおふたりが推薦するのは、金網つじの「とうふすくい」。

今や、京都に数軒しか残っていないという金網細工店の「とうふすくい」。湯豆腐の際に使うのはもちろん、置いておくだけでキッチンに映えるなど、その使い心地もさることながら、美しさも秀逸です。亀の甲羅のような編み方や、中央の菊の花に似た文様などは美しく縁起もよく、贈り物にも最適。京都ならではの高い美意識を、心ゆくまで堪能することができる名品です。

【参照記事:美しく縁起のよい京都名品「金網細工のとうふすくい」】

■4:機能美を追求した、ミニマルなたたずまいが美しい「茶筒」

左上から反時計回りに/開化堂の茶筒 [銅]、珈琲缶(真鍮スプーン付き)[ブリキ]、携帯用茶筒(正絹組紐巾着・茶さじ付き)[銅]

デザインジャーナリストの川上典李子さん、朝日新聞『ボンマルシェ』編集長の岡本くみこさん、青山などにセレクトショップを展開するプレインピープル ディレクターの髙山泰子さんのお三方が推薦するのは、開化堂の「茶筒」と「珈琲缶」。

古くから日本で使用されてきた、気密性の高い金属製の茶筒。むだをそぎ落とした美しさは、まさに機能美の極み! 手触りのよさも格別で、蓋をかぶせると自重だけでぴたりと閉まる、その加工精度の高さには驚かされます。ブリキ、銅、真鍮など、それぞれの素材の経年変化を味わい、使うほどに増す艶や風合いを楽しむというのも大人の余裕。現代のライフスタイルにも違和感なくなじむ、モダンなフォルムの「茶筒」です。

【参照記事:モダンで美しい「メタリックの茶筒と珈琲缶」は、京都が誇る感動デザイン】

■5:和風にも洋風にも合うシンプルな形が美しい、食洗機で洗える万能漆器

なちやの「自在椀4.5」

フードスタイリストの肱岡香子さんが推薦するのは、なちやの「自在椀4.5」。

日本の伝統である漆器を、もっと日常的に楽しんでほしい。そんな想いからつくられた「自在椀」は、なんと食洗機で洗える漆器。高台のないシンプルなデザインも現代的で、和食にも洋食にも合います。100%天然の漆の樹液を熱を加えずに精製した「純漆」を使用することで、扱いや手入れがたいへんなイメージのある漆器ながら、食洗機で洗うことも可能な強度を実現。和洋食問わずなじむ美しさも相まって、上品に食卓を彩ってくれそうです。

【参照記事:漆器なのに食洗機で洗える?上品シンプルに食卓を彩る京都名品】

■6:京都の芸妓・舞妓も愛用する、和紙でできた高級ちり紙

ちり紙「都」

編集者の植田伊津子さんが推薦するのは、ぎをん やま京のちり紙「都」。

京都の芸舞妓さんたち向けの特別アイテムであったこちらは、取り扱い店や生産所も今では激減。おまけに、1年のうちの短い期間しかつくられないため、常に品薄という貴重品です。和紙を贅沢に使用しているため、ひとつひとつの繊維が長く、毛羽立ちにくいためほこりが舞い上がらないというのが最大の特徴。また、小さな紙粉が付かないので、化粧直しや漆器や大切な器を重ねる際も、ストレスなく使うことができる逸品なのです。

【参照記事:1枚10円のちり紙?京都の芸妓さん絶賛の「和紙を使った高級ちり紙」】

■7:旅先にも持って行きたい、つげ製の高級耳かき

金竹堂の耳かき

ブックディレクターとして活躍する幅 允孝さんが推薦するのは、金竹堂の「耳かき」。

江戸時代末期から、祇園の舞妓さん、芸妓さんの髪飾りやかんざしを扱ってきた「金竹堂」。店内には、べっ甲や蒔絵、銀細工など、店主が信頼する職人に注文してつくらせたアイテムがずらりと並べられています。なかでも、こちらの耳かきは、つげのなかでも最高級品といわれる「薩摩つげ」を使用してつくられた特注品。適度な硬さで使いやすく、小ぶりなため旅のお供にもぴったり。使うほどになじむ当たりのよさは、外国人にもファンが多く、お土産としてもひそかな人気を呼んでいるという、京都の隠れた名品です。

【参照記事:感動する気持ちよさ!「最高級の耳かき」を京都で発見】

■8:京都ならではの職人技が光る名品小物7選

左上から反時計回りに/祇園ない藤の「和紙の上履き」、みすや忠兵衛の「復刻版京都本みすや針セット」、黒田工房の「ペーパータオルホルダー」、市原平兵衛商店の「京風もりつけ箸」・「上御祝箸(手仕上げ)」・「御祝袋 紅白水引き」、スフェラの「ウッドハンドルのティーポット」、雲母唐長の「唐長文様名刺(宝尽くし)」、みたての6寸木箱「敷松葉」

京都には、「伝統と革新」のスピリットを体現した名品がまだまだたくさん! 日々の暮らしに欠かせない日用品から、上品なたたずまいで生活を彩ってくれるインテリアまで、職人技が光る小物を一挙にご紹介します。

【参照記事:大人のプレゼントに!京都の職人ワザが光るインテリア小物7選】

■9:業界のプロが支持する京都の「間違いのない味」4選

左から反時計回りに/本田味噌本店の「西京白味噌」・「紅こうじ御味噌」、越後家多齢堂の「紙箱入カステイラ」、亀末廣の「京のよすが」、宗禅の「紅白亀甲餅」 

さまざまな名品が見つかる京都は、美味しい「食」の宝庫でもあります。調味料から和菓子に至るまで、美食の街・京都を代表する「美味しいもの」から選りすぐった、4つの名品をご紹介します。

【京都には「間違いのない味」がいっぱい!手土産にも喜ばれる絶品4選】

京都通の方々がおすすめする京都名品、いかがでしたでしょうか? 商品によっては、現地でしか手にれることができない貴重なものも。ぜひ、旅行や出張などで京都を訪れた際の、お買い物の参考にしてください。

PHOTO :
戸田嘉昭・小池紀行(パイルドライバー)、合田慎二(亀末廣ぶん)
EDIT&WRITING :
田中美保(スタッフ・オン)、中村絵里子(Precious)
RECONSTRUCT :
難波寛彦