健康や美容にさまざまな効能があるとされる温泉。日増しに強まる紫外線や花粉などの影響で肌にゆらぎが生じやすい春こそ湯旅に出かけ、疲れた体や肌に自然の恵みをチャージしてみてはいかがでしょうか。そこで、本連載では温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに、美肌の湯が自慢の温泉宿をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、栃木県にある「奥日光 森のホテル」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

三大美人の湯+メタケイ酸…美肌の要素を備えた贅沢な湯を堪能

栃木県・日光国立公園内にある「奥日光 森のホテル」は、豊かな自然に包まれた北欧スタイルのリゾートホテル。森の中の別荘のような佇まいのこちらの宿は、日光湯元温泉の名湯を堪能でき、美肌を目指す人にとって理想的な環境が備わっていると植竹さんは話します。

「奥日光 森のホテル」の外観
「奥日光 森のホテル」の外観

「温泉は成分によって10種類の泉質に分類されますが、なかでも“三大美人の湯”といわれるのは硫黄泉、硫酸塩泉、炭酸水素塩泉の3つ。ざっくり説明すると、硫黄泉は肌の透明感、硫酸塩泉は肌のハリや弾力アップに関係し、炭酸水素塩泉は石鹸のように汚れを除去する効果が期待できるとされています。

そして、森のホテルの泉質はというと、含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉。つまり、美人の湯の3つの要素を全て備えているのです。さらに、こちらの湯は、天然の保湿成分であるメタケイ酸も豊富。まるで上質なオールインワン美容液のように、美肌成分が絶妙にブレンドされた欲張りな湯だといえます」(植竹さん)

大浴場の露天風呂
大浴場の露天風呂
内湯からの眺めも美しい
内湯からの眺めも美しい

「そうした湯のよさもさることながら、森のホテルは雰囲気も抜群。大浴場の大露天風呂は森の中にあり、森林浴気分での湯浴みが叶います。ゆったりとした湯舟で、湯尻側は少しぬるく奥の湯口に近づくにつれて熱く…と場所によって湯温が微妙に異なるのは源泉かけ流しならでは。自分にとって心地いい温度のスポットを探りながら、自然の風情も満喫しつつ、美肌成分をたっぷりチャージできた感があります」(植竹さん)

翡翠の湯
翡翠の湯
黒墨の湯
黒墨の湯

「大浴場以外にある貸切風呂は、『翡翠の湯』と『黒墨の湯』の2つ。こぢんまりとした湯舟で、こちらはじっくりと湯と向き合うのに最適です。『翡翠の湯』は大浴場と同じく湯の色がエメラルドグリーンであるのに対し、『黒墨の湯』は艶やかな黒。もちろん、人工的に着色したわけではなく、『黒墨の湯』では温泉成分の第一鉄イオンが硫黄と反応することでこの色になっているそうです。

湯の色は違っても、3か所とも美肌成分たっぷりであることには変わりはないので、ぜひ入り比べをしてみてはいかがでしょうか」(植竹さん)

日常の喧騒を離れた森の中の隠れ宿でリフレッシュ

ロビーから中庭の眺め
ロビーから中庭の眺め

森のホテルは、温泉による美肌効果が期待できるだけでなく、大人のおこもりステイを叶えたい人にももってこいとのこと。

「木の温もりが感じられる館内は、窓が大きくとられた開放的な空間。パブリックスペースにさりげなく配置された椅子に腰かけると、一面ガラス張りの向こうに広がる奥日光の自然美に癒されます。私が訪問した際には残念ながらタイミングが合わなかったのですが、野生の猿や鹿がひょっこり姿を見せることもあるそうです」(植竹さん)

居心地のいい客室
居心地のいい客室
客室からの眺めも抜群
客室からの眺めも抜群

「食事では、日光の名産である湯波やブランドニジマスの頂鱒(イタダキマス)を使った料理が印象的。ニジマスのような川魚は、通常は焼いたまま野趣ある料理として提供されることが多いのですが、森のホテルではバラのように繊細な盛り付けの創作料理として登場したのが新鮮で、ビジュアル的にも心をつかまれました。

一品一品、丁寧に作られた料理が、森の中の隠れ宿でごちそうをいただくという特別感を演出してくれたような気がします」(植竹さん)

心尽くしの料理にも感動
心尽くしの料理にも感動

以上、「奥日光 森のホテル」をご紹介しました。美肌にとって理想的な条件を備えた温泉の恵みをたっぷりチャージしたい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生