手のひらの上で愛でたい、それはもうアート【和菓子の小宇宙】

その歴史は、縄文時代までさかのぼるとされる和菓子。脈々と受け継がれた伝統や技術、日本の四季や風土を映す心を継承しながら、多様な素材やデザインを取り入れ、和菓子は今も、日々進化し続けています。

このうえない口福と美しい佇まいで、至福の時をもたらしてくれる麗しき和菓子たちを、その世界観と共にお楽しみください。

東京・浅草鳥越「菓子屋ここのつ茶寮」の『氷室豆腐(ひむろとうふ)』

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『氷室豆腐』1個¥790 「櫻井焙茶研究所」(記事末にHPリンクあり)にて4〜9月、イートインできる。

スタイリッシュで涼やかな浮遊する、江戸の粋

透明な錦玉羹の中に、浮遊する真っ白なお豆腐。どこか不思議で気になる存在、ちょっと目が離せない。

東京・浅草鳥越にある茶寮「菓子屋ここのつ」の店主がつくる『氷室豆腐(ひむろとうふ)』、実は江戸時代のベストセラー料理本『豆腐百珍(とうふひゃくちん)』に、玲瓏豆腐(こおりどうふ)としてレシピが掲載されている、歴史あるお菓子。寒天の中に豆腐が入っている涼やかなビジュアルと、菓子のような料理のような味わいがなんとも粋なひと品だ。

長野の寒天に、京都の豆腐を使用。大豆の香りと甘みがしっかり際立つ豆腐に出合えたことで、ようやく形になったのだとか。寒天のほのかな甘さと、大豆の風味、ひんやり、つるりとした食感は、残暑厳しい時期にぴったりで、甘いものが苦手な人にもうれしい。

季節の菓子とペアリングされたお茶がコースで楽しめる「菓子屋ここのつ茶寮」は完全予約制。この『氷室豆腐』は、東京・表参道の茶房「櫻井焙茶研究所」で、4月から9月まで楽しめる。

※掲載商品の価格は、税込みです。

 

◇お店DATA

■浅草鳥越にて、予約制「菓子屋ここのつ茶寮(糧菓のコース)」主宰。詳細はHP参照。

■4〜9月まで「櫻井焙茶研究所」(HPはこちら)にてイートインできる。

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PHOTO :
川上輝明(bean)
EDIT&WRITING :
田中美保、古里典子(Precious)
スタイリング :
Chizu