【目次】
空腹を感じるようになったら…睡眠不足が原因かも
◆質の低い眠りや睡眠不足による悪影響
一般的に「よく働く」と言われている日本人は、やはり睡眠時間の短さは他国と比較しても顕著であり、問題にもなっています。2021年の経済協力開発機構OECDの国際比較調査で、日本人の睡眠時間が加盟国中最も短く(7時間22分)、特に女性の睡眠時間の短さが報告(男性より平均13分短い)されています。
「睡眠の質は美や健康の質、人生の質といっても過言ではありません。それは、これまで多くの研究が明らかにしています。睡眠の質が高まることで、昼間の主観的な健康感やQOLが高くなることが報告されています。 睡眠不足は食欲の中枢を乱して空腹感の増大を招くなど、食べることにも影響します。睡眠時間と肥満の関連は様々な研究結果も出ています。 日中の活動量の減少も、眠りには影響します。良質な睡眠には、適度な疲労も必要です。」(友野なお先生/睡眠コンサルタント 株式会社SEA Trinity代表取締役)
睡眠コンサルタント 株式会社SEA Trinity代表取締役
空腹感を利用して痩せる運動方法
◆痩せたい人は朝の空腹時に運動を
空腹時に軽いランニング程度の有酸素運動を行うと、体内に蓄積された脂肪を燃料源として利用するため、食後に運動するよりも、燃焼する脂肪の割合が高まります。ただし、ハードなトレーニングや長時間に及ぶ運動は、必要な筋肉まで分解したり、体の不調をもたらす場合もあるので逆効果です。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、血行促進や新陳代謝を高める効果があるので、美肌効果があるといえます。筋トレなどの無酸素運動に比べると少ないですが、有酸素運動でも美肌作用をもたらす成長ホルモンが分泌されます。体重あたりの筋肉量が多いほど、シミやシワが少ないというデータも。死亡原因の上位を占める生活習慣病を予防するために運動が不可欠であるということは先述のとおり。健康寿命を縮める原因となる転倒や骨折、関節疾患などを予防するためにも適度な運動が不可欠です。またよく歩く人は、そうでない人と比べて、認知症の発症率が約半分であるともいわれています。
姿勢・呼吸・適度な運動…ゆるく、心地よく、心身のバランスを整えるボディメンテナンス3つ
◆短時間で超・高効率のウォーキング方法
空腹時に「30秒思いっきり早歩き、30秒ゆっくり歩く」を3セット3分
「朝食や夕飯前の空腹時のウォーキングがおすすめです。早歩き程度の運動は、脂質が燃焼しやすい運動強度であり、ランニングほど炭水化物(糖質)を必要とせずにできる運動のため、効率よく脂肪を燃焼することができます。 さらに、30秒思いっきり早歩きをして30秒ゆっくり歩く、インターバルを利用した歩き方を3セット、合計3分行うだけで1万歩歩く以上の運動効果が期待できます。短時間で超・高効率のウォーキングです。ダイエットを意識したい人にもおすすめです」(ウォーキングプロデューサー 園原 健弘さん)。
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空腹時におすすめの食べ物
◆スーパーフルーツ「バナナ」
快眠を目指し、トリプトファン、炭水化物、ビタミンB6の3つをバランスよく摂取した食生活を送ることができればもちろん良いですが、忙しい毎日で献立を考え続けるのもなかなか心が折れそうなもの。そこで、この3つをバランスよく摂取できるというスーパーフルーツを発見! 昔から食べ続けられているお馴染みのバナナにこんな効果があったと、今、改めて見直されているのです。
「バナナは、トリプトファン、炭水化物、ビタミンB6の全てが含まれています。食材それぞれで見ると足りないものがありますが、バナナであればこの3つが揃うため、朝の習慣にすると良いでしょう。朝、トリプトファンを摂取することは、日中の意欲的な活動が後押しされるため、メラトニン分泌ということだけでなく、活動的に過ごすことで上手に疲労することができるという点からも、快適な眠りをもたらすことができます。バナナは、体にもお財布にも優しく、美味しく続けられる習慣になるので、日常的に食べることをおすすめしています」(睡眠コンサルタント 株式会社SEA Trinity代表取締役 友野なおさん)。
睡眠コンサルタント 株式会社SEA Trinity代表取締役
◆フルーツ+ヨーグルト
何も食べないよりは、フルーツだけでも食べるほうがよいですが、できればヨーグルトを一緒に摂りましょう。「午前中のパフォーマンスを下げないよう脳に糖質を補給するためには、何も食べないよりは、バナナ1本でも食べたほうがよいと思います。ただ、フルーツで糖質、ビタミン、ミネラルは摂取できても、体の構成成分であるタンパク質をとることはできません。それを補うために、ヨーグルトを一緒にとるとより食事としてのバランスが整います。“フルーツ+ヨーグルト”は、腸内環境改善のためにも役立つ組み合わせです(*1)」(管理栄養士、I’s Food & Health LABO. 代表 藤橋ひとみさん)。
管理栄養士に聞く!フルーツの効果的な摂り方、NGな摂り方は?
◆スーパーきのこ「舞茸」
「免疫機能の強さというものは、10代をピークに後は下降傾向になると言われ、つまり20代前半からはウイルス感染リスクが上昇する傾向になってしまうのです。そこで、日本では、高齢化社会になっていくだけでなく食生活の欧米化による生活習慣病やストレスの増加などの社会傾向からも、免疫機能低下・疾病増加・医療費増加の問題点が上がっていることを鑑み、食の機能性を活用することで国民の健康生活への貢献ができればという観点から、舞茸のウイルス感染症に対する研究が始まりました。
中部大学と(株)雪国まいたけの共同研究*では、舞茸の乾燥粉末を投与したマウスを用いた感染実験により、舞茸に含まれる『マイタケαーグルカン』がインフルエンザウイルスやノロウイルスの抑制に有効だった(ウイルス増殖阻害効果が期待できる)という結果が得られました。免疫機能低下に伴う感染症状の重症化防止にも、舞茸はいいとも考えられています。一度にたくさんの舞茸を摂取するのは難しいと思いますので、1日に2~3回に分けて好きな料理に入れて食すのがおすすめです。時間的には空腹の時を推奨しているので、きちんとした食事が取れない時間でもおやつ感覚に少し食べるようにしてもいいと思います」(薬学博士 林 京子さん)。
免疫力を高めてウイルス感染予防をサポート! 知られざる「舞茸」の力とは?
- TEXT :
- Precious.jp編集部