温泉旅のオンシーズンがいよいよ到来! そこで本記事では、温泉ジャーナリストとして活躍する植竹深雪さんが惚れ込んだ名湯のなかから「近畿」エリアにフォーカスし、酷暑の疲れを洗い流してくれる4軒の宿をまとめてご紹介します。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
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老舗に秘湯…個性豊かな宿がずらり!「近畿の名湯」4選

■1:国内屈指の成分量!濃厚な“金泉”を有馬温泉最古の老舗で堪能する「陶泉 御所坊」

兵庫・有馬温泉の「陶泉 御所坊」
大浴場半露天の一番奥は男湯と女湯がつながる半露天式。仕切り越しに会話を楽しむカップルも多いとのこと。

兵庫・有馬温泉にある「陶泉 御所坊」は、歴史ある有馬の金泉を源泉かけ流しで楽しめる老舗宿。濃厚なにごり湯を堪能したい方におすすめです。金泉は、鉄分・塩分の含有量がずば抜けた国内屈指の濃厚さで、塩分量は海水の約1.5倍から2倍。浴槽に浸かると体が浮遊するような感覚も得られ、高い保湿効果や血行改善による腰痛改善効果などが期待できるそう。湯の温度や成分の影響で管理が非常に難しいとされる金泉を源泉かけ流しで堪能できるのは、こだわりの湯遣いの賜です。

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■2:戦国一の美女も癒した歴史ある温泉を秘湯の一軒宿で満喫する「須賀谷温泉」

滋賀県の「須賀谷温泉」
女湯「お市の湯」の露天風呂。

戦国時代の武将、浅井長政やその妻であるお市の方も湯治に訪れたとされる、滋賀県の歴史ある須賀谷温泉にある一軒宿「須賀谷温泉」。赤褐色のにごり湯と無色透明の湯の2本の源泉を引いており、異なる浴感を楽しめます。にごり湯は滋賀県では希少な源泉かけ流しで、赤褐色の見た目からして濃厚かつ湯の花も舞い、温泉ならではの風情が感じられる一方、無色透明の湯は優しい浴感で湯温もやや低め。近江牛などを使った会席料理も好評で、心静かに秘湯を満喫したい方におすすめです。

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■3:硫黄が香る自家源泉が至高!大地の恵みを全身に浴びる老舗旅館「あづまや」

和歌山県・湯の峰温泉にある「旅館あづまや」
左/大浴場内湯は、総槙造りの浴室。右/日本庭園を専門とする京都大学教授の設計による露天風呂。

開湯1800年の歴史を誇り、日本最古の温泉地として知られる和歌山県の湯の峰温泉に、江戸時代から根差す老舗が「旅館あづまや」。“入浴できる世界遺産”と称される『つぼ湯』から徒歩5分ほどに位置し、温泉ファンにとって憧れの存在だそう。特に自家源泉を用いた内湯が極上で、2つある浴槽のうち、小さいほうは90度を超える源泉に水を加えることなくじっくり冷ました湯で、濃厚な成分を余すことなく堪能できます。食事も名湯で調理したこだわりメニューが提供されるなど、温泉好きにとって至高の環境です。

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■4:まさに神の湯!日本の原風景が残る秘境の隠れ宿で“美人の湯”を満喫する「神湯荘」

奈良県の秘境・十津川村にある上湯温泉「神湯荘」
貸切露天風呂「癒しの湯」。

植竹さんが「近畿の名湯というテーマで真っ先に思い浮かんだ候補のひとつが十津川村」と話す、奈良県の秘境・十津川村にある上湯温泉「神湯荘」は、趣きの異なる多種多様な湯船で入浴できるのが魅力。館内に男女別の大浴場、宿から少し離れたところに貸切露天風呂が4か所あり、宿泊者は外部の日帰り施設『上湯温泉 川原の湯』も無料で利用することができます。奥吉野の豊かな自然の中で、炭酸水素塩泉の「美人の湯」を満喫できるのは至福の極み。調理に温泉を使用した夕食や朝食で、体の内側にも名湯を取り込めます。

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以上、温泉ジャーナリスト・植竹深雪さんに厳選いただいた、プロも惚れ込む近畿の名湯4軒をご紹介しました。それぞれの宿の詳しい情報やさらなる魅力は、「記事を読む」ボタンからチェックできます。この秋の温泉旅の候補に、ぜひ参考にしてください!

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