手を洗ったり、メイクを直したり、職場やお店のお化粧室は1日に何回も利用するもの。その際、あなたはまわりの人に配慮ができていますか?

公共のお化粧室なのに自分のすることばかりに気をとられて、周囲の迷惑を顧みない。そんな残念な人が意外と少なくありません。たしかに、お化粧室での行動は人様に見せるためのものではありませんが、洗練された大人の女性たるもの、こういう場でもエレガントに振る舞いたいですよね。

そこで今回は、プレゼンスコンサルタント®の丸山ゆ利絵さんから、お化粧室でうっかりやると下品だと思われかねない、NGな所作について教えていただきました。

残念な人が無自覚でやりがちな「パウダールームを使うときの振る舞い」9選

■1:メイクのために洗面台を占拠する

洗面台でフルメイクはNG

食後など、お化粧室の洗面台でメイク直しをする女性は多いはず。その際、入念に化粧しようとするあまり、数の限られた洗面台を長い時間、占拠してしまうのは、まわりに迷惑千万ですよね。洗面台の利用は何分くらいまでが許容なのでしょうか?

「特に、利用者の多い状況では、洗面台を使うのは長くても2~3分程度にとどめること。簡単な口紅の直しなどは自分の手鏡で行い、洗面台は最終チェックで使う、というように使い分けをして、洗面台をなるべく占拠しないように配慮しましょう。

もし、しっかり時間をかけて本格的に化粧をしたいのであれば、広いパウダールームがたくさん設置してあるスポットか、あるいは、プロのメイクアップルームを利用することをおすすめします」(丸山さん)

洗面台での長時間メイクは、まわりの人の利用の妨げになりますし、場違いともいえる行為。がっつり化粧したいなら、その目的にふさわしい場所で行うようにしましょう。

■2:抜け毛などを洗面台に放置する

洗面台はきれいに使おう

簡単なメイク直しのほか、手を洗う、髪型を整える、歯を磨くなどの用途にも使われる洗面台。その利用のしかたによっては、水浸しになったり、髪の毛が落ちたり、歯磨き剤の泡が飛び散ったりすることもあります。そうした自分の使用後の汚れを放置したまま立ち去るのはNG!

「立つ鳥あとを濁さずです。自分の後から使う人のためにも、水滴、抜け毛、歯磨き剤の汚れなどは、ペーパータオルでさっと拭き取るようにしましょう」(丸山さん)

自分で使って汚しておいて、そのまま知らん顔というのは、あまりにもがさつで品性にも欠ける行為。拭き取るだけならほとんど手間もかからないので、くれぐれもその一手間を惜しまないようにしましょう。

■3:ぶつぶつ文句を言いながら洗面台を清める

自分が使った後始末をするのは当然として、自分の前の人が汚していった場合は、どのように振る舞うのがよいのでしょうか?

「よく気がついてきれい好きな人であれば、他人の出した汚れも放置しておけないでしょう。ただ『まったく、もう……』などぶつぶつ文句を言いながら作業をしていると、せっかくいいことをしていても残念な感じがします。他方、前の人が汚していった洗面台を、無言でさりげなく拭き取る女性を見かけると、素敵な人だなと好印象です」(丸山さん)

後者の女性はきっと仕事でも他人のフォローが上手で、周囲からの信頼も厚いのでしょうね。

■4:大きな声でおしゃべりする

化粧室での私語は控えて

職場の化粧室で知り合いと一緒になった場合、どのように振る舞うのがよいのでしょうか?

「化粧室はコミュニケーションを目的とする場ではないので、軽く会釈する程度でよいでしょう。時折、化粧室でおしゃべりに興じて、その場にいない個人名を出したり、仕事に関することまで声高に話題にしたりする人がいますが、マナー上も、秘密保持の点でも問題です。

私語厳禁ではありませんが、化粧室において普段のテンション、声のボリュームでなんでもあけっぴろげに話すのは、考えもの。声を低めて、その場でしても差しさわりのない会話にとどめましょう」(丸山さん)

化粧室でのおしゃべりは、傍の無関係な人にとって、あまり心地のよいものでもありませんよね。会話するなら化粧室を出てからにしましょう。

■5:トイレットペーパーを雑に扱う

個室トイレの使い方ではどのような点に注意すべきでしょうか?

「まわりにカラカラと音が響き渡るほど勢いよく大量にペーパーを引き出すのは、お世辞にも上品とはいえません。それから、トイレットペーパーの破り方。ちゃんとミシン目があるのに、それ以外のところで汚く破いているのはがさつな印象です。

他方、丁寧なつもりで三角折りにするのもマナー違反。三角折りはサービスの人が“清掃しました”というサインなので、一般の利用者がそこまでする必要はありません。あまり事細かに言いたくはないですが、トイレットペーパーは必要量を静かに引き出して、ミシン目できれいに切り離しましょう」(丸山さん)

トイレットペーパーの扱い方にも、その人の品性が現れます。雑な扱い方をする人は、一事が万事、日常生活のあらゆる場面で粗野なふるまいをしているかも!?

■6:トイレットペーパーの補充をしない

トイレットペーパーの扱いではもうひとつぜひ心がけたいことが。自分が使いきった場合には、後の人のために、必ず新しいペーパーを補充しましょう。空芯をそのままにしておくのは、自己中心的で他者への配慮に欠けた、残念な人の振る舞いです。この点に関して、丸山さんはある印象的なエピソードを紹介してくれました。

「以前、個室トイレに入ろうとしたら、すれ違いに出てきた女性が真っ赤な顔で『すみません! ここは私が紙を使いきってしまって、替えもないようなのです……』と教えてくれたことがありました。

その女性が思いきって声をかけてくれたおかげで、私は他の個室からペーパーを補充することができてありがたかったですし、恥らう様子がとてもかわいらしく、なんとチャーミングで素敵な方だと心に残りました。

このほかにも、『その個室は汚れがひどいので使わないほうが……』と教えてくれた人や、サービスの人に『あそこが汚れているのでお願いします』と声をかけてくれた人もいます」(丸山さん)

個室トイレでは、粗相のあとを目の当たりにして気分が悪くなったり、あとから紙がないの気づいて困ったりすることがありがちです。自分さえ用を足せればいい……ではなく、後に使う人のために、できる限りの思いやりを示しましょう。

■7:エアータオルを占拠する

最後に、手を洗った後の行動についてうかがいます。エアータオルやペーパータオルが設置されていても、大人の女性たるもの、携帯しているハンカチで手を拭くようにして、それらの設備は敢えて使わないほうがよいのでしょうか?

「せっかく備えてあるものなので、エアータオルやペーパータオルを使うのは問題ありません。ただ、エアータオルだけで完全に手を乾かそうとすると、すごく時間がかかり、他の人を待たせてしまうこともあり得ます。エアータオルでは軽く水気を飛ばすだけにして、あとはしっかり自分のハンカチで拭くようにしましょう。

また、ペーパータオルを使った場合、捨て方に要注意です。無造作にポイ捨てするのではなく、見た目が悪くないように、丁寧に処分しましょう」(丸山さん)

やはりこの段階でも、周りの人への配慮や公共スペースを使わせてもらっている、という意識が大切だといえそうですね。

以上、化粧室でのNG所作をお伝えしましたが、「これやってるかも!?」と心当たりがひとつやふたつある女性が多いのではないでしょうか? 化粧室で下品なふるまいをしても、なかなかそれを指摘してくれる人などいません。うっかり自分の品格を下げないためにも、周囲への配慮の欠けた行動は、この機会にぜひ改善するようにしましょう。

丸山ゆ利絵さん
プレゼンスコンサルタント®
(まるやま ゆりえ)五つ星ホテルや一流ビジネスクラブ等での要職を歴任、数千人の財界人との交流を通じ、「エグゼクティブプレゼンス」=一流を目指す人に必須の立居・振る舞いを分析・体系化。企業研修や個人コンサルティングにおいては、エグゼクティブトレーニングの一環として、イメージや品格を高めるソーシャルセンスの指導を行う。著書に『「一流の存在感」がある人の振る舞いのルール』(日本実業出版社)、『「一流の存在感」がある人の気づかいのルール』(同)がある。
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WRITING :
中田綾美
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