2019年5月1日(水)から元号が「平成」から「令和」となることが発表されたばかり。

「平成」のスポーツ史では浅田真央(あさだまお)さんや羽生結弦(はにゅうゆづる)選手など、日本をフィギュアスケート大国へと押し上げた「氷上スター」が次々と誕生し、彼らの数々の名演技に胸を熱くした人も多いはず。

そこで、「Precious.jp」では、記憶に残る「平成の氷上スター」たちを大特集。第一回目は、2006年トリノ五輪で女子シングル日本人初の金メダルを獲得した荒川静香(あらかわしずか)さんです。

日本フィギュアスケート界の先駆者である彼女の軌跡を、懐かしの画像とともに振り返ります!

「イナバウアー」を流行語にした、日本人初の金メダリスト

■フィギュアスケートの「天才少女」から、全日本女王へ

長野五輪に出場する荒川静香さん
16歳で長野五輪への出場を果たす 写真:アフロスポーツ

1981年12月29日生まれの荒川さんは5歳からスケートを学び、なんと小学3年で3回転ジャンプをマスター。「宮城の天才少女」と呼ばれるように。1994年~96年には全日本ジュニアフィギュア選手権を3連覇。1997年にシニアへと移行してからも、全日本選手権で初優勝を飾ります。1998年には自国開催である長野五輪に出場し、13位に。その後、全日本選手権でも2連覇を果たし、日本を代表するトップスケーターとなります。

■日本人3人目となるワールドチャンピオンの誕生

世界選手権の表彰台に立つ荒川静香さん
2003-2004シーズンの世界選手権で優勝 写真:AP/アフロ

2004年、早稲田大学卒業と同時期にドイツ・ドルトムントで開催された世界フィギュアスケート選手権において3回転-3回転の連続ジャンプを成功。旧採点方式の技術点において満点であった「6.0」をマークし、日本人として3人目となる(1989年の伊藤みどり、1994年の佐藤有香に続く)世界女王の座に輝きます。アメリカ代表のサーシャ・コーエン選手、ミシェル・クワン選手という2人の強敵をおさえての優勝に興奮した人も多いはず!

■「クールビューティ」の異名を持つ、金メダリスト

イナバウアーをする荒川静香さん
トリノ五輪でアジア人初となる金メダルを獲得 写真:AP/アフロ

2006年、2度目の五輪出場となったトリノ五輪では、ショートプログラム及びフリースケーティングで自己ベストを更新し、アジア人としてフィギュアスケート女子シングル初の金メダルを獲得! オペラ『トゥーランドット』に合わせて披露した美技、レイバック・イナバウアーは代名詞となり、その年の「流行語大賞」に選ばれたほど。帰国後に地元・仙台で行われた凱旋パレードには7万人以上のファンが詰めかけました。

現役引退&プロ転向後も、さまざまな形でスケート界に貢献

■プロスケーターとしてショーのプロデュースも

アイスショーに登場する荒川静香さん
自らがプロデュースするアイスショー『フレンズオンアイス』に出演 写真:長田洋平/アフロスポーツ

2006年5月にアマチュア競技引退とプロ転向を表明。アイスショー『Friends on Ice(フレンズオンアイス)』を企画・プロデュースするなど、国内外でのアイスショーを中心に活動。また、プライベートでは2013年に一般男性と結婚し、2014年に第一子を出産。その直前に開催されたアイスショーでは、なんと大きなお腹のままリンクに登場し、観客を驚かせました。そのファッショナブルなマタニティルックにも注目!

■地元・仙台にフィギュア・モニュメントが誕生

羽生結弦選手と荒川静香さん
羽生結弦選手とフィギュア・モニュメント除幕式にて 写真:坂本 清/アフロ

2017年4月には地元・仙台市にその功績を称えたフィギュア・モニュメントが建てられ、ソチ五輪&平昌五輪の金メダリストである羽生結弦選手と共に除幕式に登場しました。2人の出身校である東北高校は、ほかに長野五輪に出場した本田武史さん、田村岳斗さんといったスケーターを輩出。また、彼らの練習拠点であった「アイスリンク仙台」は、今やスケートファンの聖地に。荒川さんと羽生選手を記念するギャラリーも併設されています。

■五輪の聖火ランナーや、世界フィギュア殿堂入りも

高橋大輔選手と荒川静香さん
平昌五輪の聖火リレーに高橋大輔選手と共に参加 写真:Lee Jae-Won/アフロ

2018年1月、平昌五輪の聖火リレーに参加。荒川さんから聖火を引き継いだのは、2010年バンクーバー五輪男子銅メダルの高橋大輔選手でした。同年4月には、現役時代の成績とフィギュアスケート界への貢献により、世界フィギュアスケート殿堂入りを果たします。日本人が世界殿堂に選ばれたのは、2003年の伊藤みどりさん、2010年の佐藤信夫コーチに次いで3人目。荒川さんにとっては佐藤コーチと師弟での快挙となりました。

■日本スケート連盟の副会長としても活躍中!

メダルを授与する荒川静香さん
2018年GPシリーズ「NHK杯」男子の表彰式にて宇野昌磨選手にメダルを授与 写真:坂本 清/アフロ

2018年5月には第二子を出産。現在は育児と平行して、日本スケート連盟副会長、五輪キャスター、スケート解説者などを務めており、まさに日本のフィギュアスケート界の屋台骨を支える存在。さらにプロスケーターとして、今年7月に開催されるアイスショー『氷艶 hyoen 2019 –月光かりの如く– 』に出演予定で、今後もあの美しいスケーティングが見られそう。女性として、スケーターとして輝く荒川さんにこれからも注目です!

氷の上だけでなく、あらゆる面からフィギュア大国・日本を牽引し続けている荒川静香さん。金メダル凱旋パレードでオープンカーに同乗した当時9歳の本郷理華(ほんごうりか)選手をはじめ、多くの後輩スケーターにとって憧れの存在です。「令和」の時代にも、荒川さんに続くメダリストが続々登場するといいですね!

「平成の氷上スター」を振り返る本企画第2弾は、2010年バンクーバー五輪で日本男子シングル初の銅メダルを獲得し、昨シーズンより現役復帰を果たした高橋大輔選手をピックアップ。どうぞお楽しみに!

この記事の執筆者
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WRITING :
Fuyuko Tsuji