マスク着用がすっかり定着した昨今、肌の悩みが増えたという方が多いのではないでしょうか。特に、たるみやほうれい線、くすみ、ゴルゴンラインなど悩みが尽きない40代以降。
そこで、「Precious.jp」の人気連載である、ヘア&メイク長井かおりさんの連載企画より、今知っておくと重宝するお悩み解消メイクテクニックをピックアップ。
【たるみ】別人級に引き締まるベースメイクテクニック
ファンデーションの重ね塗りとシェーディングがたるみ解決の鍵!
【セルフメイク→長井メイク】
「顔のたるみはベースメイクでカムフラージュできます。下がってきた目元にはファンデーションの引き上げ塗りでリフトアップを、もたついてきた輪郭にはシェーディングで引き締めを狙いましょう」(長井さん)
1.全顔に下地をのばす
パープルの下地(エレガンス)をおでこ、両頬、あごの4点に、クルクルとなるとのように置いてから、スキンクリームをのばすように両手でクルクルと円を描きながら、顔全体に広げます。
2.ファンデーションを重ねる
リキッドファンデーション(エレガンス)を下地と4点になると置きして、両手で円を描きながら広げます。
3.スポンジで表面を整える
ファンデーションを広げ終えたら、スポンジで肌の表面をなでてファンデーションを均一に整えます。
4.ファンデーションに下地を混ぜる
2で使用したファンデーションを少量手に取り、1で使用した下地を同量混ぜて、ワントーン明るい色に整えておく。
5.ファンデーションを目の下にのせ、広げる
目の下に4のファンデーションを置き、スポンジで引き上げるようにタッピングしながらのばします。ファンデーションが乾く前に素早く広げて。
6.フェイスラインにシェーディングを
口を「お」の形にした時に、凹みができる部分より下に、シェーディングパウダー(SUQQU)をスポンジで薄くのばします。そのままのスポンジで生え際をなぞると、フェースラインが自然に引き締まります。
【まぶたのたるみ】仕込みアイシャドウ&アイラインの引き方テクニックで解消
ブラウンの仕込みアイシャドウと、アイラインの引き方のコツを押さえて、たるんだまぶたをスッキリ見せる!
【セルフメイク→長井メイク】
「目が小さく見えたり、腫れぼったい印象になってしまったり…と、大人世代を悩ませるまぶたのたるみ。さらにアイラインが引きにくくなるデメリットも。まぶたをすっきり見せるには、まぶたにブラウンのアイシャドウで陰影を仕込むことがマスト。アイラインは、まぶたを指で引き上げてから引くとスムーズです」(長井さん)
1.ブラウンのアイシャドウで陰影をつける
ブラシにブラウンのアイシャドウ(SUQQU・右下)をとり、アイホールよりやや広めに広げて、まぶたに影を仕込み、奥行きを出します。
2.ニュアンスカラーを重ねる
ありがちなブラウンメイクで終わらせないために、上にニュアンスカラーを重ねます。指にミントグリーンのアイシャドウ(SUQQU・左上)をとり、ブラウンシャドウのやや内側にオン。ポンポンと軽く置くようにのせるのがコツ。
3.目の際にアイラインを
まぶたを指で引き上げ、皮膚がピンと張った状態でリキッドアイライナー(クレ・ド・ポー ボーテ)でアイラインを。目尻を少し跳ね上げて、リフトアップ効果を目ざして。
【ほうれい線】トーンアップ下地とコンシーラーでカムフラージュ!
肌をトーンアップさせる下地と、ハイライト効果のあるコンシーラーのダブル使い決めて
【セルフメイク→長井メイク】
「大人の肌にしっかりと刻まれてしまったほうれい線を単品でカバーするのは難しいかもしれません。トーンアップ効果のある下地で肌の土台を明るく整えておいてから、肌よりワントーン明るいコンシーラーを重ねる二段階カバーがもっとも確実です。
トーンアップ下地は部分使いすることで、よりブライト効果を発揮。光を集めて気になる部分を飛ばすことができます。土台を明るく整えておいてから、肌よりワントーン明るいコンシーラーでほうれい線の影を消します。
下地とコンシーラーはスキンケア効果が高いものを選ぶと、ほうれい線そのものへのアプローチも期待できるので、こだわりをもった商品選びも不可欠です」(長井さん)
1.ほうれい線まわりに下地を塗る
トーンアップ効果のある下地(コスメデコルテ)をほうれい線のまわりにクルクルと螺旋を描きながらのせ、素早く広げます。その後、ハンドプレスして下地をしっかりとなじませます。
2.コンシーラーをのせる
ほうれい線の上にコンシーラーを点置きして、斜め上に引き上げるようにタッピングしながらのばします。
【くすみ】午後目立つ「くすみ」問題…。朝のベースメイクで崩れない土台を作っておくことが大切
暖色系下地と2色のコンシーラーで、一日中くすまない&崩れない肌に!
【セルフメイク→長井メイク】
「乾燥や血行不良などさまざまな要因で、大人女性の肌は時間の経過とともにくすみがちです。肌のくすみは、お疲れ顔や老け見えの原因になるので、しっかりカバーしたいところ。
メイク直しでリタッチするよりも、朝のベースメイクで崩れない土台を作っておくことが大切。ファンデーションの前に、くすみやすい部分に暖色系の下地と、ピンクとオークル 、2色のコンシーラーを仕込んでおくことがポイントです」(長井さん)
1.頰の上に下地を丸くのせる
ローズカラーの下地(シャネル)をパール1粒分手に取り、両頬の上に丸くのせ、両手で外側に向けて素早く伸ばします。
2.ピンクのコンシーラーを目の下にオン
くすみなどの肌の色ムラが気になる大人女性に必要なのが、ピンクとオークルの2色のコンシーラー。まずは、くすみが出やすい目の下の三角ゾーンに、ピンクのコンシーラー(エックスリュークス・左)をのせます。
3.オークルのコンシーラーで気になる部分をピンポイントでカバー
シミやソバカス、小鼻の脇の色ムラなど、ピンポイントでカバーしたい部分には、オークルのコンシーラー(エックスリュークス・右)を。その後、指でのばして肌になじませます。
【ゴルゴンライン】若見えする涙袋メイクでカバー
疲れ顔の原因となるゴルゴ線は、コンシーラーでのカバーに加えて、涙袋メイクを施すことで驚くほどに目立たなくなる
【セルフメイク→長井メイク】
「ゴルゴラインはシワではなく、肌の弾力低下や筋肉のたるみによって現れる、目頭下から斜めに伸びるラインのことです。ゴルゴ線が濃くなると、実年齢よりも老けて見えたり、疲れて見えたりすることが多いので、しっかりカバーしたいですよね。
とはいえ、乾燥しやすい目の下に、カバー力のある固形タイプのコンシーラーを使用することはおすすめしません。マットに仕上がり、厚ぼったい印象になってしまい、美しい仕上がりとかけ離れてしまうからです。
おすすめしたいのは、みずみずしいテクスチャーで保湿効果があり、ハイライト効果のあるコンシーラーです。
イチオシは『ルナソル』のグロウイングトリートメントリクイド。美容液のようなテクスチャーで、パールが入っているので光を味方につけて、影を飛ばすことができるんです。
コンシーラーでカバーすると同時に、涙袋にボリュームを出すメイクを施すことも重要です。
ペンシルタイプのパールベージュのアイシャドウ、『シスレー』のフィト アイ ツイスト 9を涙袋にのせて、涙袋をふっくら見せると、よりゴルゴラインが目立たなくなりますよ」(長井さん)
1. 目頭下にコンシーラーを
コンシーラー(ルナソル)をチップにとり、目頭下に3本線を引きます。その後、スポンジでしっかりと叩き込み、コンシーラーをなじませます。
2.涙袋にアイシャドウをオン
パールベージュのペンシルタイプのアイシャドウ(シスレー)を涙袋の上にスッと引いて、涙袋にボリューム感を出します。
【やつれ】げっそりとこけてしまった頰とフェイスラインをふっくら見せるベースメイクテクニック
頰のハリ感はピンクの下地で取り戻す!
【セルフメイク→長井メイク】
「大人のフェイスラインのくずれの二大原因は、『たるみ』と『こけ(削げ)』です。たるみの場合はシェーディングによる引き締めが効果的ですが、こけの場合は凹み部分をカバーしてふっくら見せること。
おすすめは、パンプアップ効果のあるピンクの下地と、ハリ感をもたらす艶やかに仕上がる美容液ファンデーションの合わせ塗り。ふたつを混ぜて、ふっくら見せたい顔の下半分に塗り込むのがポイントです」(長井さん)
1.ファンデーションに下地を混ぜる
あらかじめ、いつもより薄めにベースメイクを仕上げておきます。大豆一粒分量のファンデーション(ボビイ ブラウン)と同量のピンクの下地(エレガンス)を手にとり、混ぜます。
2.顔の下半分にのせてスポンジでタッピング
下地を混ぜたファデーションを頬骨より下のみにのせて、スポンジで上に引き上げるようにタッピングしながらなじませます。
【丸顔→小顔】丸顔をすっきり見せる骨格矯正テクニック
クッションファンデ+ハイライトのツヤ感を生かせば、丸顔がシャープに!
【セルフメイク→長井メイク】
「まず、顔をすっきり見せるためには、マット肌から脱することがマストです。シェーディングで引き締めるよりも、艶やかに仕上がるクッションファンデとハイライトの投入を。ツヤ感を上手に味方につけること立体感が生まれ、顔全体がキュッと引き締まった印象に。輪郭まですっきりシャープに見えるんです」(長井さん)
1.ベースで肌をフラットに整える
ベース(ポーラ)を肌全体に薄くのばしたあと、目尻や小鼻のワキなど小じわや毛穴が気になる部分のみに少量を重ねづけして、土台をフラットに整えておきます。
2.クッションファンデで艶やかな肌に
パフにファデーション(NARS)を適量とり、パフを滑らせながら薄くのばします。パフを折り、目の下のCゾーンのみにトントンと叩き込んで重ねづけを。
3.頬になじみカラーのハイライトを
ハイライトコンパクト(カネボウ)の下2色のコーラルを二本の指でとり、手の甲で混ぜて。頬骨上からこめかみに向けて、ハイライトを入れます。肌となじむカラーをチョイスして、ツヤ感のみを出すのがポイント。
4.目頭、目尻、上唇の山に明るいハイライトを
ハイライトコンパクト(カネボウ)の一番上のハイライトカラーを付属のブラシにとり、目頭・目尻・上唇の山部分にのせます。光が当たる部分にハイライトを効かせて、立体感を演出。
5.頬骨上にチークをオン
チーク(ルナソル)2色を混ぜて、頬骨の上に「く」の字にチークを入れる。先に入れたハイライトとコントラストがつき、顔全体を引き締め輪郭もシャープに。
【面長→小顔】頰の長さ&もたつきを解消する「2色チーク」テクニック
2色使った「分断チーク」で頰をすっきりコンパクトに!
【セルフメイク→長井メイク】
「ワントーンな肌は、間延びした印象を与えがちです。正面から見える位置から、頰を分断するようにチークを入れて肌色にメリハリをつけることで、頰の長さが縮まって見えます。まず引き締め効果も得られる濃いめのカラーを斜め上に向けてオン、その上にハイライト効果も得られるライトなカラーを真横に入れます。そうすることで血色感と引き締め効果、立体感をもたらすことができるのです」(長井さん)
1.頬骨下にローズブラウンをオン
チークパレット(NARS)右のピンクブラウンをブラシにとり、頬中央部分の頬骨下にブラシを置き、頬骨に沿って斜めに入れます。
2.ライトピンクを重ねる
チークパレット左のライトピンクをブラシにとり、今度は頰の一番高い部分を起点として、真横にブラシを動かします。
【メイクのりが悪い】ざらつきをオフして大人の肌を美しく見せる方法
角質オフローションを投入。ファンデは擦らず優しくスタンプ塗りを
【セルフメイク→長井メイク】
「ざらつきは、乾燥やターンオーバーの乱れなどが原因で引き起こされやすくなります。長く同じスキンケアをお使いとのことですが、ざらつきが気になるときは、化粧水だけ角質オフ効果のあるものに置き換えてみてください。
おすすめしたいのは、『ニールズヤード』のフランキンセンスウォーター。1品で角質オフと保湿がかない、植物の力で肌をなめらか&健やかに整えてくれます。そして、フランキンセンス やマンダリンの心地よい香りは、ストレスフルな杉下さんにリラックス効果をもたらしてくれると思います。
角質オフをしたあとは、肌が敏感になることもあるので、ベースメイクは肌に負担がかからないように、擦らずのせていくことが大切。ポンポンと優しくスタンプ塗りするだけで、肌にフィットするクッションファンデが最適です。
イチオシは『イヴ・サンローラン』のアンクル ド ポー ルクッションN。スポンジにつけて優しく肌にのせるだけで、肌にピタッとフィット。ナチュラルなのに美しい肌がかない、本当に秀逸です」(長井さん)
1.ローションで角質をオフ
ローション(ニールズヤード)をコットンにとり、肌表面の角質を優しく拭き取ってなめらかに整えます。
2.ファンデーションをスタンプ塗り
クッションファンデーション(イヴ・サンローラン)を付属のスポンジにとり、優しくスタンプを押すようにポンポンと肌にのせていきます。
【ファンデの毛穴落ち】 崩れ知らずの朝のベースメイクテクニック
毛穴レスな肌をキープできる下地を投入して、化粧直し要らずのベースメイクを目ざす
午後になると、ていねいに仕上げたはずのベースメイクが崩れて毛穴が目立ってきてしまうというお悩みですが、毛穴落ちした状態でファンデーションを重ねても、毛穴カバーは難しいです。それよりも、毛穴レスな肌をキープできる下地を投入して、化粧直し要らずのベースメイクを目ざすのが正解です」(長井さん)
1.マットタイプの下地を薄くのばす
まずは、顔全体にマットタイプの下地をのばす。パールひと粒分より少し少なめを手にとり、頬から顔全体に放射状に素早く広げる。
2.毛穴が気になる部分に重ね塗り
鼻や頬など、毛穴が気になる箇所に少量を重ね塗り。点置き後、クルクルと小さな円を描きながら毛穴に入れ込むようになじませるのがコツ。
3.ファンデーションは極薄に
クッションファンデーションをパフに適量含ませ、ポンポンと軽くタッピングしながら全体に薄くのばしていく。
4.目頭下にコンシーラーを
目頭下に1トーン明るいコンシーラーを三角形にのせる。乾燥しにくいリキッドタイプを選ぶのがポイント。
5.コンシーラーをなじませる
コンシーラーを指で軽く叩きこみ、なじませる。ファンデーションは薄く塗り、気になる部分のみコンシーラーでカバーするのが崩れないベースメイクの鉄則です。
6.チークで血色感をプラス
「オー」の口にした時にいちばん高くなる位置にコーラルのチークを。頬に円を描いてから、こめかみに向けて斜めにブラシを動かす。
7.ハイライトで立体感とツヤ感を
チークを入れたすぐ上に、リキッドタイプのハイライターを斜めにオン。顔を左右に動かして、光のあたりかたを見ながら入れると失敗なし。
【AFTER:崩れ知らずの薄づきベースメイク完成!】
【メイク崩れ】1日中メイクがくずれないと噂の「塩」パウダー&「砂糖」パウダー使い
フェイスパウダーはサラサラな「塩」パウダーとしっとり「砂糖」パウダーがマスト!
【セルフメイク→長井メイク】
「ほとんどの方が、1種類のフェイスパウダーでメイクを仕上げていると思いますが、メイクくずれが気になるようなら、『塩』と『砂糖』の2種類のパウダーの使いわけを。
『塩』パウダーは、粒子が細かくサラサラで肌に溶け込むタイプ。いわゆるフェイスパウダーやおしろいに分類されるもの。『砂糖』パウダーはミネラルが主成分でしっとりとした質感が特徴です。ミネラルパウダー=『砂糖』パウダーとして覚えていただいてOKです」(長井さん)
1.塩パウダーをTゾーンに
ファンデーション(イヴ・サンローラン)を塗った肌に、パウダーをのせます。まずはサラサラタイプの塩パウダー(ラ・プレリー)をパフに揉み込み、皮脂の多いTゾーンにオン。
2.塩パウダーを目の下にも
続いて塩パウダーをアイシャドウブラシにとり、目の下を2往復。これが、アイメイクのにじみやくずれを予防する防波堤に。
3.砂糖パウダーをブラシにとる
しっとりタイプの砂糖パウダー(オンリーミネラル)をブラシにとります。まず余分な粉を落とし、その後ブラシの先を上に向けてトントンと粉をブラシの中に入れ込みます。
4.Uゾーンと首筋に砂糖パウダーを
乾燥しやすいUゾーンに、ブラシに含ませた砂糖パウダーをオン。ファンデーションがよれないよう中央は点置き、フェイスラインのみ軽く払うようにのせるのがコツ。ブラシに残ったパウダーを首筋にものせます。
【化粧直し】乾燥が原因でくずれたメイクを立て直す正しい方法
乾燥くずれは、メイク直しの前に「乳液でのオフ」が必須!
【セルフメイク→長井メイク】
「乾燥によるアイメイクくずれは、そのまま直してもきれいになりません。くずれた部分を一度、乳液を綿棒にとりオフするプロセスをはさむこと。乳液は、油分と水分のバランスがよいものを選ぶのがポイントです。油分が多すぎると、ヨレやメイクくずれの原因になりますし、油分が少なすぎると再び乾燥によるメイクくずれを引き起こします。
乾きがちな大人の肌におすすめしたいのが『THREE バランシング エマルジョン R』。ベタつくことなく大人の肌をふっくらと潤わせてくれます。朝のスキンケアでも使用しておくと、肌へのなじみがさらにアップ。メイクしたばかりの朝のフレッシュな顔を取り戻せます」(長井さん)
1.乳液でメイクのくずれた部分をオフ
綿棒のコットン部分全体が湿る程度に乳液(THREE)をとります。メイクのくずれた部分を優しくなぞり、一度部分的にメイクオフ。
2.乳液を指でなじませる
綿棒の反対側で汚れをオフしたあと、肌に残った乳液を指で十分になじませてからメイク直しを。
- TEXT :
- Precious.jp編集部