【目次】
「基本」ミディアムヘアのセンター分けのやり方【2選】
【1】ドライヤーとカールアイロンを使う場合
\SUNVALLEY 店長・忠本功さんがレクチャー!/
ミディアム代表:緒方未歩さん(41歳/主婦)の場合
ボリュームがあり過ぎる髪をバランスよくまとめるには、ただ抑え込めばいい…というわけではありません。膨らませる部分と抑える部分にポイントがあるようです。
SUNVALLEY店長の忠本功さんは、「どんなに毛量があっても、トップとこめかみあたりはペタッとなりがち。トップは髪の根元を立ち上げるようにスタイリングをし、耳の下にレイヤーを入れてボリュームアップさせる工夫が必要です」とアドバイス。
毛量が多くてもこなれたスタイルになるプロ技を教わります。
毛の1本1本が太くて硬いうえに、量もたっぷりある緒方さんの髪。「柔らかさが出にくい髪質だからこそ、くびれやカーブをつけて柔らかさを表現したスタイルがおすすめです」(忠本さん)。
また髪色で柔らかさを表現するのもひとつの手段。「アッシュ系でカラーリングすると、髪に光が当たったときにで透け感が出て、柔らかなニュアンスが生まれます」(忠本さん)。
<スタイリング方法>ペタッとなりやすい頭頂部は根元からしっかり立ち上げる
どんなに毛量があっても、ペタッとしやすいのが頭頂部。「濡れた髪をドライヤーで乾かす段階から根元を立ち上げる準備が必要です。毛穴をフラットな状態に戻してからスタイリングをすると髪の立ち上がりが長持ちします」(忠本さん)。
<STEP.1>分け目と逆方向に毛束を傾けて髪を根元から起こす
<STEP.2>はちから上の髪をカールアイロンに挟みリバース巻きに
<STEP.3>頭頂部の髪の根元をつかみ、毛束の内側にスタイリング剤をスプレー
<スタイリングのコツ3か条>
- どんなにボリュームがあってもむやみに抑え込まず、メリハリをつける
- ペタッとなりがちなトップとこめかみの髪はボリュームアップさせる
- トップは髪を乾かす段階から根元を立ち上げる準備をする
「こめかみあたりに影ができると、髪のボリューム不足が強調されます。髪がこめかみにかかるスタイルなら影が見えなくなると同時に、トップのふんわり感を印象づけられます」(忠本さん)
量が多くて硬い髪でも「ゆるふわ」印象になれる、くびれミディアム
【2】カーラーとカールアイロン使う場合
\ROIのNOGUCHIさんがレクチャー!/
逆三角型のミディアム代表:友澤あみさん(47歳/会社員)の場合
今回、逆三角形顔さんにおすすめのミディアムヘアを教えてくれたのは、「ROI」ディレクターのNOGUCHIさん。NOGUCHIさんによると、逆三角顔さんにとってNGなのが、シャープな印象のストレートヘアなのだそう。
「直線的なデザインは、逆三角な輪郭のシャープさを強調してしまいます。顔型カバーのために重要なのが、あご横の位置にボリュームと動きを作ること。あご横の髪にボリュームを出して輪郭のバランスを取ってあげると、華やかさもアップします」(NOGUCHIさん)
このスタイルは、髪が細くなり、ボリュームダウンが気になる40代にぴったりなのだそう。
「顔まわりをリバース(外巻き)に巻いて動きを出し、ペタンとしがちなトップはカーラーでしっかりボリュームを出すと若々しい印象に。そんなスタイリングが簡単にできるように、トップや顔まわりにレイヤーを入れています」(NOGUCHIさん)
「襟足から動きを出したいので、スカスカにならないようにウエイトは低めに設定。トップと顔まわりにレイヤーを入れて、動きやボリュームが出やすいようにしています。モデルさんは細く柔らかい猫っ毛なので、梳き過ぎはNGです」(NOGUCHIさん)
<スタイリング方法>顔まわりと表面のリバース巻きで華やかさアップ!
「あご横のボリュームと動きは、顔まわりと髪表面のリバース巻きによるもの。ここで華やかさを出す分、下半分は内巻きのみにして、まとまりと品の良さを演出しましょう。トップはぺたんとしないように、分け目はぼかして」(NOGUCHIさん)
<STEP.1>トップにカーラーを巻く
頭頂部に2か所、4cmのカーラーを後ろ向きに巻く。
<STEP.2>ハチ下を内巻きにする
髪をハチで上下に分け、32㎜のヘアアイロンで下半分を内巻きにワンカール。
<STEP.3>ハチ上をミックス巻きにする
顔まわりの髪は中間から毛先までリバース巻き。残りは7割を外巻き、3割を内巻きでミックス。
<STEP.4>トップにボリュームを出す
トップのカーラーを外す。手のひらにワックスをのばし、トップの髪になじませてふんわりさせる。
<STEP.5>全体にスタイリング剤をもみこむ
手のひらにワックスをのばし、下から持ち上げるようにもみこんで毛先の動きをホールド。
<スタイリングのコツ3か条>
- トップにカーラーを巻く
- 強く巻き過ぎない
- 巻きをしっかりほぐしてスタイリング
「スタイリング剤は、毛先の動きを程よくホールドしてくれる固さのものがおすすめ。ボリュームが気になるエイジングヘアには油分NG。スタイリング剤をつけすぎてペタッとならないように注意しましょう」(NOGUCHIさん)
逆三角形顔カバーヘア|40代髪のボリュームダウン改善!華やかミディアムスタイル
卵型【3選】
【1】菱形フォルムで顔まわりを明るく! 毛先までツヤやかなミディアムヘア
\ZACC raffineの櫻井小百合さんがレクチャー!/
卵型のミディアム代表:儘田典子さん(41歳/主婦)の場合
カラーリングやパーマで傷んだ毛先。日常的にパサつきや広がりが気になる方も多いのでは?ZACC raffineスタイリスト・櫻井小百合さんは、毛先の傷みが気になるときのスタイリングは「内巻き」がいいと断言します。
「傷んだ毛先を外ハネにすると、パサつきや広がりが余計に目立ってしまうことも。毛先がパサパサしていると貧相に見えてしまいます。そんな時は、毛先をハネさせず、あえて収める。毛先をまとめることでダメージヘアをツヤやかに見せることができます」(櫻井さん)
毛先を外ハネにするか、内巻きにするかで印象がガラッと変わるミディアムヘア。40代が内巻きにする利点を櫻井さんに聞くと、「外ハネはカジュアルでコンサバな印象になりますが、上品で若々しい印象をつくるなら内巻きが一番」と教えてくださいました。
見た目印象マイナス5歳を叶える、櫻井さん直伝のミディアムヘアをご覧ください。
「顔まわりはスッキリと開けて肌を露出した方が卵型は若々しく見えるので、顔まわりに髪が溜まらないようにレイヤーを入れています。ナチュラルな毛流れで菱形シルエットをつくると、表情が明るい印象になります」(櫻井さん)
<スタイリング方法>アイロンで毛先と前髪を巻くだけの簡単4ステップ
「毛先はワンカール、前髪はサイドに流すように巻くのがコツ。しっかり巻きつけるのではなく、毛流れを足すようなイメージで巻くと、より自然に、ナチュラルに仕上がります」(櫻井さん)
<STEP.1>分け目を濡らしてから地肌をこするようにドライ
<STEP.2>毛先を内巻きにする
<STEP.3>前髪は外巻きに
<STEP.4>前髪の根元にスプレーを
<卵型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 分け目は地肌をギザギザにこするように乾かす
- 毛先をすべて内巻きにしてまとまりとツヤを与える
- 前髪を根元から巻くと古臭くなるので中間から毛先だけ巻く
「前髪を巻く時は、毛束の中間から毛先に向けてアイロンを滑らせるように巻くとナチュラルに仕上がります。根元からしっかり巻いてしまうと老け見えになるので気をつけて」(櫻井さん)
見た目年齢マイナス5歳の「菱形ミディアムヘア」!深刻な毛先のダメージも内巻きでツヤが復活
【2】長め前髪とウェーブがマッチ。ほんのり色気のある上品なミディアムヘア
\Joemi by Un amiの赤井希望さんがレクチャー!/
卵型のミディアム代表:小貫七奈さん(38歳/会社員)の場合
ゆるやかな毛流れと大人っぽい優雅な雰囲気で支持されている「長めの前髪」。新宿3丁目にある美容院Joemi by Un amiトップスタイリストの赤井希望さんも40代には長めの前髪がオススメだと言います。「優雅な印象や大人の色気を表現しやすいのが長め前髪の特長です。外巻きにして肌を見せると、若々しさ、活発なイメージにも繋がります。頰に前髪がかかることで小顔効果も!」(赤井さん)
ですが、長めに残すことで浮き彫りになる悩みも少なくないのが40代。「分け目が目立って薄毛に見える」「時間が経つと根元がベタッと潰れてしまう」「ひと昔前のスタイルに見えがち」と言った悩みに頭を抱えている女性は多いはずです。
これらの悩みを解決する方法は?
「薄毛に見えないためのポイントがドライヤーの当て方。前髪とトップの毛束に前から熱を与えることで、根元をしっかりと立たせます。すると時間が経ってもベタッとした印象になりません。あとは、顔まわりの毛束に動きをつけて肌をしっかりと出すことが、今っぽさ、大人の色気を引き出す鍵です」(赤井さん)
元々、毛量が多く広がりやすいという小貫さんの髪質。
「癖毛でうねる髪質なので、広がりすぎないようにトップは重めにカットしています。毛量が多いと、野暮ったく見えやすいので、軽さや動きが出るように毛先にだけレイヤーを。まとまりやすいけど、重すぎない、大人のレイヤースタイルに仕上げました」(赤井さん)
<スタイリング方法>ドライヤーとアイロンでエアリーな印象に仕上げて!
「前髪、トップの髪の毛がベタッとした印象にならないよう、ドライヤーの熱は前方から当ててください。分け目の髪がふわっと立ち上がり、時間が経っても崩れにくくなります」(赤井さん)
<STEP.1>前髪とトップの髪をかきあげて立たせる
<STEP.2>顔周りの毛束を外巻きにする
<STEP.3>毛束の中間、毛先にワックスをもみ込む
<卵型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- ドライヤーは前から当てるのがベタつかないコツ
- 顔まわりは毛束の中間を巻いて優雅に
- スタイリング剤でツヤと束感を演出する
「スタイリング剤をもみ込むことでツヤと束感が生まれます。根元やトップにつけるとベタつきや老け見えの原因になるので、毛束の中間と毛先だけにつけてくださいね」(赤井さん)
若返りの秘訣は「長め前髪」。老け顔に見えない大人のミディアムヘア
【3】前髪を外に流して顔周りスッキリ! くびれフォルムで小顔効果のあるミディアム
\Ramie omotesandoの松下哲史さんがレクチャー!/
卵型のミディアム代表:野本真智子さん(40歳/会社員)の場合
大人っぽく、アレンジもしやすいと40代以降の女性に人気が高いワンレングスのミディアムヘア。卵型の場合「悩みがないのでは?」と思うかもしれませんが、顔周りの髪がストンと落ちていると、美しい輪郭が隠れてしまい、貧相な印象に見えることもあるんです。
40代以降のワンレングススタイルに多い悩みを美容室・Ramie omotesando店長の松下哲史さんに聞くと、「40代以降の方からは〝前髪を切りたいけど、短すぎるのも長すぎるのもイヤ〟というオーダーが多い。前髪が長くストンと落ちていると、顔が縦長に見えてしまうだけでなく、貧相で寂しい印象になってしまうという悩みもよく聞きます」。
では、「前髪を切りたいけど短すぎるのはイヤ」「長く残して顔周りが寂しく見えるのもイヤ」という卵型さんのオーダーには、どのような髪型がいいのでしょうか?
「オススメは、前髪を鼻先くらいの長さに切って、毛先を後ろに流す。長いままの前髪を外に流すと時代を感じるひと昔前のオバさんスタイルになってしまいます。鼻先くらいの長さを後ろに流すと、肌の露出が多くなり、きれいなひし形に。目線のポイントも頰くらいに引き上がるので、顔周りが寂しく貧相になることはありません」(松下さん)
前髪は短すぎず、長すぎないのが鉄則。卵型にピッタリのお手本スタイルを見てみましょう。
「全体的には、段やレイヤーをあまり入れず、髪の重さと毛量を残したスタイル。あご下の髪にだけ軽くレイヤーを入れ、肩についた髪が自然と跳ねるように設定しています。スタイリングで毛先を外ハネにし、表面の髪をかぶせることであご先の位置にくびれを演出。このメリハリでフェイスラインがキュッと引き締まり、デコルテラインも明るい印象に。ストレートタッチながらもアムディブに動く毛先を楽しんで」(松下さん)
<スタイリング方法>ベースは外巻き、表面は内巻きにするとくびれができる!
「内巻きにしたり外ハネにしたり、スタイリングでいろいろと遊ぶことができます。今回はあえてベースを外巻きにし、肌の露出を多くして、卵型のきれいな輪郭を活かしています」(松下さん)
<STEP.1>毛先をすべてアイロンで外巻きにする
<STEP.2>表面の髪を内巻きにする
<STEP.3>毛先にワックスをもみ込む
<卵型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 鼻先くらいの前髪は必ず外に流す!
- 毛先の外巻きはワンカール!
- ワックスをもみ込みながらしっかりとほぐす
「前髪が外に流れにくい場合は、アイロンで外巻きにしてもOK。ただし、巻きすぎると台無しなのでワンカールだけ! もしくはドライヤーで外に流すといいですよ」(松下さん)
「40代のワンレン」が今っぽいか古臭いかは、前髪の長さで決まる!
丸顔【3選】
【1】しなやかな毛流れと束感で上品に。優雅な大人のミディアムヘア
\ZACC raffineの馬場和浩さんがレクチャー!/
丸顔のミディアム代表:口行慶子さん(45歳/飲食)の場合
どの世代からも人気を集めるレイヤースタイル。40代が気をつけるポイントは?ZACC raffine副店長の馬場和浩さんは「無駄に量を取りすぎないこと」だと言います。
「ベースの重さはしっかりと残しつつ、トップ、ミドルにレイヤーを入れて毛量を調整。段のズレを利用して軽さを表現します。毛先の髪をすき過ぎてしまうと一昔前の印象になるので注意してください」(馬場さん)
馬場さんが提案するレイヤースタイルは丸顔の欠点もカバーできると言います。
「レイヤースタイルは全体のフォルムを縦長に見せることができるので、丸い輪郭が目立ちません」(馬場さん)
毛流れが軽く、上品。丸顔さんにもぴったりのレイヤースタイルをご覧ください。
髪が細く、ペタッとした印象になりやすいという口行さん。
「毛量をしっかりと残しているので、ツヤ、まとまりのある印象に。髪が細い、ダメージが気になる髪質でも、広がりやパサつきが気になりません。レイヤーで段を作り、髪の表面に動きを与えることで毛束がしなやかに。上質な大人の女性にぴったりのレイヤースタイルです」(馬場さん)
<スタイリング方法>顔まわりの毛束を動かし、軽やかに!
「ドライする時は根元をしっかりと乾かすのがポイント。毛先に熱を与えすぎると、パサっとした印象になるので注意して。乾かす前にトリートメントをなじませると、ブローした時にツヤがアップ。乾燥や広がりを抑えることもできますよ」(馬場さん)
<STEP.1>根元をしっかりと乾かす
<STEP.2>前髪をブローする
<STEP.3>毛先をワンカール
<丸顔×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- ドライヤーで根元から髪を立たせる
- ブローでふわっと立ち上がる前髪を作る
- 仕上げにワックスをなじませるとツヤ感アップ
「髪のダメージや乾燥、広がりが気になる方は仕上げにワックスをなじませて。小指の爪くらいの量を手のひらによくなじませて、毛先を中心に揉み込む。ツヤとまとまりのある印象に仕上がります」(馬場さん)
【2】毛先に動きのある、軽やかなミディアムヘア
\suiの中西雄二さんがレクチャー!/
丸顔のミディアム代表:田中まい子さん(43歳/会社員)の場合
ボリュームのないペタンコな頭頂部と動きのない重たい毛先は、フェイスラインのゆるみをいっそう強調します。
suiの副店長 中西雄二さんは「頭頂部は根元から髪を立ち上げ、毛先を外はねにしてメリハリをつけると軽さが生まれ、フェイスラインも引き締まって見えます」と断言!
それでは、フェイスラインをすっきりとした印象に見せることができる、詳しいスタイリングテクニックを教わります。
1本1本が硬くて毛量もある田中さんの髪質。
「毛先に影響が出ないように、内側でしっかり毛量を調整しておくと、ご自身でもスタイリングしやすくなります。また、髪の表面にレイヤーを入れることでシルエットにくびれがつくりやすくなり、毛量が多くても重たい印象になりません」(中西さん)
<スタイリング方法>毛先を1.5カールの外巻きにしたら、表面の毛先は内巻きに
Aラインをつくるにはトップの立ち上がりも重要。「裾の毛先を1.5カール外巻きにしたら、レイヤーを入れた表面の髪は根元を起こすように毛束を持ち上げながら、毛先を1カール内巻きにします。頭頂部の立ち上がりがないと、全体的に動きのない重たい印象になるので注意してください」(中西さん)
<STEP.1>頭頂部の地肌を前後左右に擦りながらドライヤーで乾かす
<STEP.2>裾の毛先は毛束を真下に引っ張りながら1.5カール外巻きにする
<STEP.3>表面の髪は毛束を持ち上げながら毛先を内巻きに
<丸顔×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- ドライヤーで乾かすときは頭皮を擦って毛穴を起こし、生え癖を正す
- 毛先を外はねすにするときは、毛束を真下に引っ張りながらカールさせる
- 表面の髪を内巻きにするときは毛束を持ち上げ根元を立ちあげる
「裾の毛先が横に広がり過ぎると、フェイスラインのもたつきが強調されてしまいます。外はねにするときは毛束を真下に引っ張ることを意識してください。ほんのちょっとのことですが、仕上がりに差が出ます」(中西さん)
髪を首に沿わせるだけで、もたついて見えるフェイスラインがすっきり!
【3】前髪と毛先のゆるパーマがエアリー。フェイスラインもシャープに見せるミディアム
\BEAUTRIUM 265の市田莉子さんがレクチャー!/
ミディアム代表:佐竹麻衣さん(38歳/受付)の場合
丸顔さんの前髪、ぱつんと切るか、横に流すか、長めに伸ばすか…。どのタイプの前髪がいちばん、小顔に見えるのでしょうか?
この答えを教えてくれたのは、BEAUTRIUM 265スタイリストの市田莉子さん。市田さんのイチオシは「センターパート」です!
「丸顔を小顔に見せたいときは、顔のフレームをできるだけ縦長に見せることが大切。前髪をセンターパートにすることで、額に三角の抜けができ、丸顔を縦長に見せる効果があります。前髪はただ分けるのではなく、根元に立ち上がりをつくるのもポイント。ふわっと立たせることでより抜け感が増し、奥行きと高さも出すことができます」(市田さん)
さらに、前髪をサイドに流すことで、顔のフレームを菱形に見せる効果もあると言います。前髪のつくり方で、丸顔が小顔に。そのお手本スタイルをご紹介します。
やわらかい毛質でボリュームが出にくいという佐竹さん。市田さん曰く、パーマスタイルが向いているのだそう。
「ウェーブをつけるパーマというよりは、毛流れやボリューム感が生まれやすいふんわりとしたパーマをかけています。レイヤーを入れた毛先がフェイスラインで自在に動くので丸い輪郭をボカす効果もあります」(市田さん)
<スタイリング方法>前髪はやさしく握ってから、根元にドライヤーを当てるのがコツ
「前髪の立ち上がりはスタイリングでつくります。まずドライするときに左右色々な方向から乾かします。その後、前髪をやさしく握りながらクシュっとさせ、根元にドライヤーを当てるとうまく立ち上がりますよ」(市田さん)
<STEP.1>水分を含ませてパーマを出す
<STEP.2>前髪の中間をクシュっと握って持ち上げたら、根元に熱風を当てる
<STEP.3>トップにカーラーを巻いてボリュームアップ
<STEP.4>ワックスを毛束の中間から毛先に揉み込む
<丸顔×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 前髪はセンターで分ける!
- 根元から前髪をしっかりと立ち上げる
- 仕上げのワックスは軽めのテクスチャーを選ぶ
「仕上げのワックスを選ぶときは、さらっとしたつけ心地のものを選ぶと軽やかな印象に仕上がります。つけるときは毛先を耳まで持ち上げて、握るように揉み込むのが正解。ツヤの出る保湿クリームもオススメです」(市田さん)
前髪を真ん中分けすると小顔になる!ぺたんこ髪も解消できる「ゆるパーマヘア」とは?
面長【5選】
【1】頬の横の髪にボリュームと動きを出した、面長顔にぴったりのミディアム
\MINX銀座五丁目店の河野沙耶佳さんがレクチャー!/
面長のミディアム代表:日比志保さん(47歳/マナー講師)の場合
「髪に長さが出てくるミディアムは、全体が重みで下がりやすく、トップ・サイドともにペタッとしがち。そうなると、とくに面長さんは顔型が強調されやすいんです」という、MINX銀座五丁目店の副店長・河野沙耶佳さん。
「解消するためには、頬の高さにボリュームと動きを出して、菱形シルエットに仕上げること。これができていれば、長めのかき上げ前髪でも、顔型がカバーできますよ」(河野さん)
また、フェイスラインを包み込むようにカットすることで、さらにカバー効果が生まれるそう。「菱形になるように入れたレイヤーのおかげで、顔周りにワンカール加えるだけでも華やかな印象に。顔周りの髪に動きがあると、顔型から視線をそらすこともできます」(河野さん)
「裾に厚みを残しつつ、ミドルからトップまでレイヤーを入れて、頬の高さにボリュームを出します。アウトラインは前上がりに設定して、フェイスラインを包み込むようにカット。輪郭に丸みが生まれ、卵型フェイスに」(河野さん)
<スタイリング方法>根元にボリュームを出して、しっかり立ち上げる
<STEP.1>前髪を立ち上げながらブロー
<STEP.2>毛先に内巻きワンカール、顔周りにリバースカール
<STEP.3>ドライヤーの風を当てながらくずす
<STEP.4>中間から毛先にオイルをつけてツヤを出す
<面長×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 全体に空気感を持たせて、ふんわりとしたシルエットに
- 髪がぺたんとしないように、スタイリング剤は毛先からつける
- 巻きが大きいと古くなるので、アイロンは髪の中間から入れる
「アイロンはブラシアイロンでも、普通のヘアアイロンでもOK。巻きが強すぎないほうが今っぽいので、ワンカール程度にして」(河野さん)
面長でも「かき上げ前髪」ができる!ふんわり華やかな菱形ミディアム
【2】面長感を軽減した、センターパートの菱形ミディアム
\kakimoto arms ららテラス武蔵小杉店の林麻美さん、太田桂子さんがレクチャー!/
面長のミディアム代表:高村千歳さん(46歳/主婦)の場合
kakimoto arms ららテラス武蔵小杉店 店長・林 麻美さんが提案してくれたのは、面長でも楽しめるセンターパートのミディアムスタイル。
「面長さんは、顔の縦幅を強調するセンターパートに苦手意識のある人も。そんなときは、前髪にレイヤーを入れてサイドに流れるシルエットを作ると◎。横に広がりが生まれるので、縦の印象を軽減できます。全体のシルエットも、トップにボリュームを出しつつ、横幅も強調できる菱形シルエットにすると、さらに顔型がキレイに見えます」(林さん)
そんなセンターパートは、トレンドの軽やかな質感と合わせることで、グッとかっこいい雰囲気に。
「この秋冬はラフな質感作りが重要ですが、40代の場合は軽くしようと削ぎすぎると、パサつきにつながることも。表面が軽く動く程度にレイヤーを入れ、ツヤ感が出るスタイリングで仕上げるのがおすすめです」(林さん)
さらに、カラーリングでの質感コントロールもポイントに。
「ツヤ感とふんわり感を両立するには、ハイライトを入れるといいですよ。一色でカラーリングすると、ツヤは出るものの少し重い印象になってしまいますが、同系色のハイライトを入れることでツヤを残したまま軽やかさを出すことができます。ちょっと明るめのカラーリングは、服の色が暗くなり質感も重くなる秋冬にぴったりです」(カラーリスト 太田さん)
「全体を削ぎすぎると、年齢的なクセが出やすくなってしまうので、ベースは重さを残したワンレングスに。ハチ上に薄くハイレイヤーを入れて、表面に軽く動きが出るようにしています。軽やかさは出しつつ、パサつきを抑えたベースカットがポイントです」(林さん)
「8レベルのモカブラウンに、14レベルのハイライトをブレンドしてモカベージュに仕上げました。年齢によりペタッと見えやすくなった髪は、ハイライトを入れるとボリュームアップして見せられますよ」(太田さん)
<スタイリング方法>ツヤはベース剤で仕込む! 仕上がりは軽やかさ重視
「前髪と表面にレイヤーが入っているので、軽く巻けば軽やかな動きが出せます。ラフに仕上げすぎるとパサつきに見えてしまうので、ベースは乾かす前にハリとコシの出るスプレーをつけてツヤを仕込んで」(林さん)
<STEP.1>ベース剤をつけて乾かす
<STEP.2>表面と顔周りをブロー
<STEP.3>全体の毛先を内巻きにする
<STEP.4>ワックスをもみ込む
<面長×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 分け目はぼかして乾かす
- 表面だけブローして、重さを残しつつ軽やかに
- ラフに仕上がるようにスタイリング剤はつけすぎない
「前髪と表面をブローすることで、トップにふんわり感も出せるので、キレイな菱形シルエットに仕上がります。表面だけ動かすのがポイントです。軽やかさが残るように、仕上げのスタイリング剤はつけすぎないで」(林さん)
カギは菱形シルエットにあり!「面長」でも似合うセンターパートのミディアムスタイル
【3】クセやうねりを生かした、輪郭補整ミディアムヘア
\apish cherie 店長・井原早紀さんがレクチャー!/
面長のミディアム代表:木庭弥生さん(36歳/主婦)の場合
クセやうねりを無理に押さえつけたり引っ張ったりすると、髪が全体的にペタ~っとして、寂しい印象になりがち。そんな髪悩みには、「クセやうねりを生かしたスタイリングがおすすめです」と、apish早紀さん。
「カールアイロンでふんわりカールをつくるスタイルはトップにボリュームを出しやすく、小顔に見せる効果もあります」(井原さん)
クセやうねりがあって髪が広がりやすい人は必見です。
髪が細くうねりやすい木庭さんの髪。「広がりを抑えるように全体を長くすると動きが出しにくいので、トップにレイヤーを入れています。ただし、毛先まで軽くするとパサついて見えるので、裾を重くするとツヤを出しやすくなります」(井原さん)
<スタイリング方法>前髪からトップは根元を立ち上げるように巻いて動きを出す
「毛先を外はねにするだけでスタイリングを終わらせる人が多いのですが、それだと顔が長く見えてしまいます。頭頂部の髪を立たせるように巻くと、シルエットに動きが出て、軽さも演出できます」(井原さん)
<STEP.1>サイドからバックは毛先を1カール外はねにする
<STEP.2>前髪から頭頂部は根元を立ち上げるように後ろ向きに巻く
<面長×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- クセやうねりは無理にのばさず、生かすスタイルにする。
- レイヤーはトップに入れて動きを出す。
- 耳のあたりにボリュームゾーンをつくって菱形シルエットを目指す。
「全体のシルエットが菱形になるようにすると、あごのあたりが引き締まって見えるので小顔効果があります。スタイリングの最後にオイルをなじませると自然なツヤ感が出るので、髪がパサつきやすい方は、ぜひお試しください」(井原さん)
【4】顔まわりがふわっと軽やか。黄金バランスで魅せる大人のミディアムヘア
\BEAUTRIUM広尾店の上地未夢さんがレクチャー!/
面長のミディアム代表:友澤あみさん(45歳/会社員)の場合
面長顔の場合、長めの前髪をそのまま下ろしていると顔がより縦長に見えてしまうことも。今回この問題を解決してくれるのはBEAUTRIUM広尾店・スタイリストの上地未夢さん。
上地さんによると、スタイリングのやり方次第で印象が劇的に変わると言います。
「大切なのは正面から見たときの立体感。前髪で顔が隠れてしまうと顔の長さを強調してしまうだけでなく、メリハリのないのっぺりとした印象になってしまいます。解消するポイントは、前髪を根本からふっくらと立たせて曲線を作り、顔まわりのシルエットを菱形に見せること。これで、のっぺりとした印象に立体感が生まれ、面長顔も目立ちません」(上地さん)
菱形シルエットを作るためのプロセスは、たったの4ステップ。自宅で手軽にサロン帰りの仕上がりを体感して!
「ベースはブラントカットの前下がり。前髪を頰の位置でカットしているので、スタイリングで菱形シルエットが作りやすくなっています」(上地さん)
<スタイリング方法>根本を立たせてコテで巻くだけと簡単!
「ドライヤーで前髪の根本を立たせるので、トップの根本は巻かなくても大丈夫。トップを根本から巻いてしまうと、頭が四角いシルエットになるので絶対にやめましょう」(上地さん)
<STEP.1>ドライヤーで前髪の根本を立たせる
<STEP.2>サイドの毛先を外ハネに
<STEP.3>トップの毛先だけを巻く
<STEP.4>こめかみの中間を巻く
<面長×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 全体のシルエットは菱形を意識
- 毛先にくびれを作ると首元が綺麗に!
- スタイリング剤をつけすぎない
「巻き終わったら、毛先を中心にオイルをつけると◎。毛先のパサつきや広がりを抑えることでツヤとまとまりが生まれます」(上地さん)
くびれシルエットで小顔に! 美人見えする「菱形ミディアムヘア」
【5】動きとボリューム感を出した、面長をカバーするミディアムヘア
\kakimoto arms 自由が丘クレオ店の山本真実さん、守随千晴さんがレクチャー!/
面長のミディアム代表:金田知子さん(47歳/派遣社員)の場合
ただでさえ髪がうねりやすいのに、汗や湿気のおかげで始末に負えない…と感じていませんか?
そんな髪悩みに応えてくれるのが、kakimoto arms 自由が丘クレオ店でチーフスタイリストを務める山本真実さん。「顔まわりにレイヤーを入れておくと、毛束に動きが出ます。うねりを表情のある動きにしてしまえば、髪悩みも気にならなくなります」(山本さん)
さっそく髪悩みを個性に変えるスタイリングを教わりましょう!
「全体的に髪にボリュームがあるのですが、トップがペタンコになりやすい髪質です。髪の表面にだけレイヤーを入れておくと、全体のシルエットがふんわりするのでペタッとしたスタイルになりません」(山本さん)
<スタイリング方法>動きが欲しい毛先はアイロンで巻き、ボリュームはカーラーで出す
「動きが欲しい中間から毛先はカールアイロンで巻き、ボリュームが欲しい頭頂部は大きめのカーラーで立ち上げます。全体のシルエットが菱形になるようにスタイリングするとバランスよくまとまります」(山本さん)
<STEP.1>カールアイロンで顔まわりは外巻き、それ以外は内巻きにする
<STEP.2>頭頂部は大きめのカーラーで根元を立ち上げるように巻く
<面長×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- うねりやすい顔まわりはレイヤーで動きを出す
- 頭頂部は太めのカーラーで巻いてボリュームを出す
- ハイライトを入れて立体感を出しつつ白髪もカバー
「金田さんは顔まわりに白髪が多いので、カラーリングをするときはハイライトを入れています。明るめにハイライトを入れると根元の白髪が目立ちにくいので、染める回数を減らせます」(kakimoto arms 自由が丘クレオ店 トップカラーリスト 守随千晴さん)
逆三角型【1選】
【1】ボリュームが出やすいようにトップにレイヤーを入れたミディアムヘア
\naturaの杵淵雅也さんがレクチャー!/
逆三角型のミディアム代表:丸尾雅子さん(37歳/主婦)の場合
ミディアム丈になると、髪の重みでペタッとした遊びのないスタイルになりがち。そんな髪悩みに応えてくれるのが、natura店長の杵淵雅也さん。
「根元から立ち上がりをつくることが重要です。そのためにも、スタイリングをする前に髪の根元を起こすようにブラッシングをしてください。このひと手間で、仕上がりがぜんぜん違います。あとは顔まわりの髪をサイドに膨らませるように外はねにすると、空気感のあるスタイルになります」(杵淵さん)
ふんわりとした立ち上がりをつくるポイントを教わります。
猫っ毛でハリが出にくい丸尾さんの髪。「すぐにペタッとしてしまうので、トップにレイヤーを入れてボリュームが出やすいようにするスタイルがおすすめです。ボリュームゾーンを上にもってきて、首のあたりでくびれをつくるシルエットにすると、首とあごのラインがすっきり見える効果があります」(杵淵さん)
<スタイリング方法>顔まわりの髪を根元から立ち上げ、ふんわり感をつくる
スタイリングの最初にブラッシングをして、髪の根元を起こすのがポイント。「オールバックにするように、髪全体を後ろにとかしつけます。これだけで髪の根元が起きるのでスタイリングしやすくなります。スタイリングも長持ちしますよ」(杵淵さん)
<STEP.1>髪全体を後ろにとかす
<STEP.2>顔まわりの髪の根元にドライヤーをあて、根元を立ち上げる
<STEP.3>カールアイロンで毛先を1カール外はねにする
<逆三角型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- スタイリング前のブラッシングで根元を起こす
- 顔まわりの髪は根元を立たせてふんわり感をつくる
- 毛先の外はねでシルエットのくびれを強調する
「髪の表面や毛先だけスタイリングをしても、長持ちしません。ブラッシングやドライヤーで髪の根元を起こして空気を含ませるようにしておくと、ふんわりとしたシルエットがキープできます」(杵淵さん)
ベース型【6選】
【1】ベルのようなフォルムで菱形に。輪郭補整するミディアムヘア
\Beauty Connection Ginza Hair Salon 店長・石橋千紘さんがレクチャー!/
ベース型のミディアムヘア代表:猪岡祥子さん(41歳/フリーランスPR)の場合
エラが気になるベース型さんは、フェイスラインを髪で隠そうとしがち。Beauty Connection Ginza Hair Salon 店長・石橋千紘さんによると、「エラを髪でわざと隠すと、顔型が四角く見えて逆に目立つ」のだとか。
「エラは隠すのではなく、顔周りの髪で補整してあげましょう。サイドの髪をエラの角度より上げることで、フェイスラインが上がって見えます。さらに前髪を内側に一度くびれさせれば、菱形フォルムが作れます」(石橋さん)
すると、顔周りの髪が細くなりボリュームダウンしてしまう人にもうれしい効果が。
「40代になって顔周りがボリュームダウンすると、動きが出にくくなります。菱形フォルムになるように段をつけてカットすると、顔周りに動きが出て華やかな雰囲気に」(石橋さん)
菱形フォルムを作るにはスタイリングも重要!ぜひチェックして。
「肩につく位の長さで、アウトラインはフラットに。表面には角を取る程度に、軽めのレイヤーを入れています。前髪はアゴ下に設定し、段をつけて顔周りに動きをプラス。巻くだけで動きが出しやすくなります」(石橋さん)
<スタイリング方法>顔周りは菱形シルエットを意識!外ハネでおしゃれに
「もみあげ辺りの一束をS字になるように巻くことで、菱形シルエットを作れます。前髪を外に巻くだけだと古く見えるので、一度内巻きにしてから外に巻くと自然と菱形におさまりますよ。ミディアムはもともと肩でハネやすい長さなので、最初から外ハネにスタイリングすると、おしゃれ&首が細く見えて一石二鳥です」(石橋さん)
<STEP.1>全体の毛先を外ハネにする
<STEP.2>トップの髪をワンカール
<STEP.3>もみあげをS字に巻く
<STEP.4>前髪を内巻きにワンカール
<STEP.5>前髪を中間から外巻きに
<ベース型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 全体の毛先を外ハネにする
- 顔周りの動きで華やかさをプラス
- 保湿力のあるスタイリング剤を使う
「毛先がパサついて見えないように、オイルやバーム、クリームタイプなど保湿力のあるスタイリング剤を最後になじませて」(石橋さん)
顔周りの動きで華やかに!薄毛もエラ張りもカバーする「ベル型ミディアム」ヘア
【2】自然なレイヤーを生かして毛先に動きをつくったミディアム
\naturaの玉山智士さんがレクチャー!/
ベース型のミディアム代表:友澤あみさん(46歳/会社員)の場合
年齢とともに髪が切れやすくなり、「ボリュームが出ない」、「アホ毛が目立つ」といったお悩みが増えてきます。そんな女性たちの声にアドバイスしてくれたのがnatura 副店長の玉山智士さん。
「切れ毛が増えると、せっかく根元を立ちあげても、立ち上げた毛そのものが短いのでアホ毛になってしまうんです。無理に毛流れに逆らったスタイリングをしなくても、毛先に動きを作るだけでボリューム不足は補えます」(玉山さん)
逆説的なスタイリング術をご紹介します。
もともと髪の量が多かったのに切れ毛が増え、ボリュームが出にくくなってしまった友澤さんの髪。「切れ毛でほどよくレイヤーが入っている状態なので、全体的に微調整すればバランスよくまとまります。生え際の髪も切れて短くなっているので、前髪はあえて作らないスタイルがおすすめです」(玉山さん)
<スタイリング方法>根元を立ちあげず、ストレートアイロンで毛先を内巻きに
スタイリングするときはカールを付けすぎないのがポイント。
「毛先を内巻きにするときは、手首をちょっと返す程度にしてください。極端にカールを付けると古めかしくなるので注意してください」(玉山さん)
<STEP.1>アイロンで毛束の根元から挟み、毛先付近で少しだけ内巻きに
<STEP.2>頭頂部の髪も同じように毛先だけ内巻きに
<STEP.3>顔周りの髪はねじって動きを作る
<ベース型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 切れ毛が増えた髪はスタイリングするときに根元を立ちあげない
- 髪を乾かすときは毛流れに沿ってブラッシングする
- アイロンで毛先を内巻きにするときは大きく巻かない
「毛流れに逆らうようにブラッシングすると、毛穴が起き上がって髪が根元から立ち上がりやすくなります。これを切れ毛の多い人がやると、短い毛がツンツン立ち上がってアホ毛が目立つ原因になります。髪を乾かすときから毛流れに沿ってブラッシングしてください」(玉山さん)
大人の髪型「根元を立ちあげない・毛流れに逆らわない」…これがボリュームアップの新常識
【3】全体的にメリハリのあるシルエットのミディアムヘア
\ZACC raffineの賀山博之さんがレクチャー!/
ベース型のミディアム代表:大村香織さん(42歳/フリーPR)の場合
髪が硬く、太く、さらに毛量がある場合でも、「ボリュームをただ抑えるのではなく、ふんわり感のあるスタイルに仕上げることはできます」と、教えてくれたのはZACC raffineのスタイリストの賀山博之さん。
「髪は上段と下段で巻き方を変えると、全体のシルエットに柔らかさが生まれます。さらに、下段の毛先を外ハネにしてくびれをつくれば、ボリュームを抑えつつ動きのある印象になれますよ」(賀山さん)。
さっそく、プロのスタイリング術を教わりましょう。
太さと硬さがあり、ボリュームも多い大村さんの髪。
「裾に厚みをつくって、メリハリのあるスタイルにすると、ボリューム感がグッと抑えられます。上段と下段に独立したレイヤーを入れておくと、スタイリングもしやすくなります」(賀山さん)
<スタイリング方法>首元はすっきり、顔周りに動きを出すのがポイント
カールアイロンで毛先と顔周りを巻くときは、巻き過ぎに注意を。「強く巻いてしまうと、メリハリが出にくくなり、ボリュームが出てしまいます。毛先は1カール、顔周りは毛束の中間から毛先にかけて1巻き半くらいを目安にしてください」(賀山さん)
<STEP.1>前髪を下ろしたい方向とは逆に引っ張りながらカーラーを巻く
<STEP.2>下段の髪をすべて外巻きに1カールする
<STEP.3>耳から前の髪を中間から毛先にかけてリバース巻きに
<ベース型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- 裾に厚みを持たせてメリハリのあるスタイルを目指す
- カールアイロンで巻くときは巻きすぎに注意する
- 全体のシルエットの中でくびれを一ヶ所つくる
「毛量が多くて広がりやすい髪は、スタイルにメリハリをつけるとすっきりまとまります。カール感や全体のシルエットなどは今、注目されている韓流スタイルをお手本にするといいですよ」(賀山さん)
髪が太くてボリューム多めの人必見!「巻き分け」で軽やかふんわりヘアに
【4】ヘアアイロンで毛先に軽やかさをオン!カジュアルな外ハネミディアム
\tricca daikanyamaの小走祥菜さんがレクチャー!/
ベース型のミディアム代表:松岡由紀乃さん(48歳/ネイリスト)の場合
コンサバ好きな女性に人気の高い、内巻きのシンプルなボブスタイル。ブローで内巻きにするだけでキレイなシルエットに仕上がるのが魅力ですが、少しカジュアルな雰囲気にするにはどうしたらいいのでしょうか。
tricca daikanyamaの店長・小走祥菜さんによると、「毛先が外ハネになるだけで、カジュアルな印象になる」のだとか。
「髪型で印象を変えたい時は、前髪の分け目の位置と、毛先の動き方を変えるのが、簡単でオススメです。とくに毛先のシルエットは、ガラッと雰囲気が変わるポイントに。内巻きならフェミニンで上品な印象に、外ハネならカジュアルでラフな印象になります」(小走さん)
そんなスタイルチェンジを楽しむには、ベースとなるカットも重要!
「髪が肩につく長さは、動きが出しやすく、アレンジが効くのでオススメです。低い位置にレイヤーを入れてあげると、ボブっぽく内巻きでも収まりやすいですし、外ハネっぽく巻けばレイヤーヘアのように軽やかな動きも演出できますよ」(小走さん)
「ワンレングスのボブをベースに、低い位置と顔周りにレイヤーを入れています。これにより、内巻きボブスタイルも、外ハネレイヤースタイルも楽しめるように。毛先はあまり梳かずパサつきが出ないようにしているので、動きの出るスタイリングでも、軽やかさはありつつ、しっとり落ち着いた雰囲気に仕上がります」(小走さん)
<スタイリング方法>軽やかさはありつつ、大人らしい落ち着いた雰囲気に
<STEP.1>前髪とトップにカーラーを巻く
<STEP.2>毛先を外ハネに巻く
<STEP.3>顔周りはリバース巻きに
<STEP.4>バックは内巻きにしてふんわり
<STEP.5>シアバターを揉み込んで束感をつける
<ベース型×ミディアムヘア スタイリングのコツ>
「分け目は日によって変えてあげると、ボリュームダウン防止にも。スタイリング剤は、表面につくとオイリーになりやすいので、内側からつけ始めるように意識しましょう。束感が出ると、よりカジュアルな印象に仕上がります」(小走さん)
上品ボブを外ハネでカジュアルに!アレンジしやすいローレイヤーミディ
【5】裾にくびれをつくり、エラをカバーするミディアムヘア
\MINX銀座二丁目店の徳永利彦さんがレクチャー!/
ベース型のミディアム代表:友澤朝美さん(46歳/会社員)の場合
髪が硬いとふんわりしたカール感がつくりにくく、ボリュームがなければすぐにへたってしまう大人の髪。そんな髪も「トップと顔周りにレイヤーを入れ、裾に厚みを持たせるとふんわりとした質感が生まれます」(MINX銀座二丁目店 店長 徳永利彦さん)とのこと。
コテを使った簡単テクニックで、もたつきのないシャープな印象にチャレンジしましょう。
やや硬めの髪でボリュームが多い友澤さんの髪質。「髪が硬く、量が多くてもレイヤーを入れることでシルエットが軽くなるので、すっきりとしたスタイルになります。友澤さんとは真逆の髪が細くて毛量の少ない人でも、このスタイルならボリュームを出しやすくなるのでおすすめです」(徳永さん)
<スタイリング方法>裾と表面の毛先とで巻き方を変えて動きを出す
<STEP.1>カールアイロンで裾の毛先を外巻きにする
<STEP.2>表面の髪は毛先を内巻きにする
<STEP.3>顔周りの髪はリバース巻きにする
<ベース型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- レイヤーは入れすぎず裾に厚みを持たせる
- 裾と表面の毛先とで巻き方を変えてくびれをつくる
- 顔周りの髪はリバース巻きにして動きをつくる
「裾を軽くしてしまうと、髪がパサついて見えてしまいます。ふんわりとした質感をつくるなら裾は厚めにして、菱形のシルエットにするとバランスのいいスタイルになります」(徳永さん)
ボリュームが出にくい大人の髪悩みも、くびれをつくればふんわり軽快ヘアに
【6】はちより上にレイヤーを入れた、輪郭を綺麗に見せるミディアム
\KAYAK by HONEYの小室里奈さんがレクチャー!/
ベース型のミディアム代表:緒方未歩さん(40歳/会社員)の場合
毛量が多いと髪を無理に抑えつけるか1つに束ねるかしかなくて、好きなスタイルを選べない…と思い込んでいませんか? そんなお悩みに応えてくれるのが、KAYAK by HONEYのデザイナー、小室里奈さん。
「内側で毛量を調整したら、全体のシルエットが菱形になるようにレイヤーを入れると膨らみが抑えられます。一ヶ所、くびれた部分をつくるとスタイルにメリハリが生まれて、毛量が多くても重たい印象になりません」(小室さん)
髪が太い・硬い・多くても重たくならないスタイルをご紹介します。
髪の1本1本がしっかりとして毛量も多い緒方さん。「毛量が多いと頭でっかちに見られがちですが、首のあたりにくびれをつくるだけで引き締まるので、小顔効果も生まれるんですよ」(小室さん)
<スタイリング方法>毛先を外はねにして今っぽさと軽さを演出
毛量が多いとスタイリングもひと苦労。「毛量が多いとブロッキングしながらスタイリングをする方が多いのでは? レイヤーが入っているとブロッキングをしなくても大丈夫。カールアイロンで両サイド、トップ、前髪の3ヶ所を巻くだけでスタイリングは完了するので、時間も手間も省けます」(小室さん)
<STEP.1>サイドの髪は前に引き出しながら毛先を外はねに巻く
<STEP.2>トップの毛束を後ろに引っ張るように毛先から根元まで内巻きに
<STEP.3>前髪は毛束を斜め前に引っ張りながら毛先を外巻きに
<ベース型×ミディアムヘア スタイリングのコツ3か条>
- サイドと前髪を外はねにして、首のあたりにくびれをつくる
- サイドと前髪は斜めのラインをつくるように前に引っ張りながら巻く
- 太めのカールアイロンでゆるめに巻く。
細いカールアイロンで巻くとカールがキツくなり、古めかしくなるので要注意。また、「前に引っ張りながら巻くことで、前下がりの斜めのラインが生まれます。このラインの効果で、あごのラインが引き締まって見えるので、ぜひお試してみてください」(小室さん)
太い・硬い・多いの三重苦な髪でも綺麗にまとまる「くびれミディアム」
- TEXT :
- Precious.jp編集部