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GIVENCHY（ジバンシィ）の歴史

創業者：ユベール・ド・ジバンシィ
創業地：パリ（フランス）
創業年：1952年

創業当時のアトリエ

若くして自身のメゾンを設立。そして、彼の運命を変えたオードリーとの出会い

■創業当時のエピソード

1927年に、フランス北部のボーヴェに生まれたユベール・ド・ジバンシィは、17歳のときにパリへ移住。エルザ・スキャパレリなどの著名デザイナーたちのアシスタントを務めながら、1952年には、若干24歳にして自身のクチュールメゾンを設立しました。

オートクチュールサロン

彼が発表した、エレガントなブラウスとシンプルなスカートのセパレートスタイルは、当時としては斬新なアイディアとして、予想以上に大きな反響を生み出しました。この革命は、当時のファッションスタイルを変える「鍵」となり、ジバンシィが初めて手がけたコレクションは各方面で絶賛されたのです。

■ブランドの転機

1953年のある日、彼の運命を変える出来事が起こります。その日、ユベール・ド・ジバンシィは、フィッティングに訪れるという女優、“ミス・ヘップバーン”を待っていました。

しかし、サロンに現れたのは、当時の大物女優、キャサリーン・ヘップバーンではなく、以後40年に渡って友情を築くこととなる、オードリー・ヘップバーンだったのです。

ユベール・ド・ジバンシィとオードリー・ヘップバーン©AP/Aflo

その後、オードリーは長きに渡り、公私ともにジバンシィのアンバサダーとなります。

不朽の名作、『ティファニーで朝食を』をはじめ、『麗しのサブリナ』や『パリの恋人』に代表される彼女の映画、また、私生活においても、オードリーはジバンシィのミューズとして、ブランドの国際的な地位の向上に貢献していくこととなります。

当時、世界中で愛されていたオードリーと、ジバンシィが手がけるクール・シックなデザインは、見事な相互作用を生み出し、モダン・ビューティーの新たな概念をつくり上げていったのです。

■ブランドを愛用するセレブリティーとエピソード

前述の通り、オードリー・ヘップバーンは公私にわたりジバンシィのアイテムを愛用。また、ジバンシィ初の香水であり、彼がオードリーに捧げた香水として注目を集めた『ランテルディ』の広告キャンペーンにも登場しました。

当時は、有名人が香水のキャンペーンモデルに起用されることは初の試みであり、このプロモーションは遠くアメリカの市場にまでも影響を与えました。

バッグ「ナイチンゲール」を持つアン・ハサウェイ©Splash/Aflo

その後も、フランスを代表するラグジュアリーブランドとして、さまざまなアイテムを発表。そして、2005年には、アーティスティック・ディレクターにリカルド・ティッシが就任して話題に。熱心なカトリック教徒の家庭で育ち、自身も敬虔なクリスチャンである彼が生み出す禁欲的かつ哲学的なスタイルによって、ジバンシィのブランドの名声をさらに高めました。彼が手がけた、ブランドのアイコンでもある「ナイチンゲール」、「アンティゴナ」、「ホライゾン」の3つのバッグは、アン・ハサウェイをはじめとするハリウッド女優や、世界中のセレブリティーたちに愛用されています。

■ブランドの現アーティスティック・ディレクター

2017年5月より、ジバンシィのオートクチュール及びウィメンズ・メンズプレタポルテ、アクセサリーのアーティスティック・ディレクターに、クレア・ワイト・ケラーが就任。

クレア・ワイト・ケラー

ジバンシィのブランド創設以来、初の女性アーティスティック・ディレクターとなった、クレア・ワイト・ケラー。彼女は、「ユベール・ド・ジバンシィが長年に渡り築いた、この自立した女性像は、いつも私のインスピレーション源として存在していました。この伝説的なメゾンの歴史の一部となれる事を、非常に喜ばしく光栄に思っています。ジバンシィのチームと共に、この美しい歴史に新たなチャプターを書き加えることを、心から楽しみにしています」と語ります。

彼女が手がける新生ジバンシィが、この歴史あるブランドをさらに輝かせていくことでしょう。