人は、自分と他人を比較してしまう生き物。容姿や年齢、勤め先や住んでいる場所、パートナーのスペックなど比べたらキリがないですが、ついつい比べて、その上で人からどう思われるかを気にしてしまうもの。

なぜ人目を気にしてしまうのか? それは、自分がそこにこだわっているからだと、経営コンサルタントの金川顕教さんは言います。

金川さんの著書『明日もこだわらない日にしよう』によると、そのこだわりを捨てることによって自由にしなやかに生きることができ、幸せな生活が手に入る、とのこと。今回は本書の中から、今すぐ実践したい5つの習慣をご紹介します。生きづらさを感じたら、ぜひ実践してみてください。

余計なこだわりから解放されて、幸せな生活が手に入る5つの良習慣

■1:遅刻する友人を責めない

友人は一緒にいることを楽しめるかどうかで判断しよう

交通機関の遅延など避けられない理由で遅れるというわけでもなく、常に待ち合わせに遅刻してくる人、知り合いの中にひとりはいると思います。

時間にきっちりしている日本人にとって、遅刻する人はとにかく悪とされがち。もちろん、遅刻するよりしないほうがいいですが、だからといって遅刻してきた人に対して怒ったり、ずっとイライラしたりしていてはもったいないと金川さんは言います。

遅刻を許せないのは、実際に(待たされた)時間を損失したことそのものよりも、自分を軽んじられたことへの怒り。遅刻されたことにいつまでも腹を立ててその後が楽しめないのはもったいないので、軽んじられたことのこだわりは捨てて、遅刻されたとしてもその後を一緒に楽しめるかどうか、自分にエネルギーを与えてくれるかどうかで相手を判断しましょう。

打ち合わせに遅刻してくるなら先に始めるorリスケすればいいし、交通機関に遅れそうなら先に乗ればいいし、映画が始まるなら先に入ってしまえばいい。こだわりを捨てることで、非効率な怒りから解放されます。

■2:大事な相手にこそ先に与える

とにかく先に与えることで人間関係がうまくいく

金川さんの会社には、従業員がいない代わりにビジネスパートナーがあちこちにいるそうです。そして、パートナーたちは全員ポジティブで怒らず、金川さんに思考や行動が近い人が集まっていて、人間関係のストレスもなくブラック企業とは無縁の環境だそう。

実際に会って話をして、考え方や仕事の仕方を共有し、スキルアップさせて「大丈夫」と思えてようやくビジネスパートナーとして共に仕事をする、という段階を踏んでいることで信頼関係が育っているというのは大きいと思います。でも一番に、成功報酬が高いということも一緒に気持ちよく仕事をしてくれるパートナーが離れていかない秘訣なのでは、と金川さんは推測します。

安い給料で縛り付けるのではなく、大切なパートナーだからこそ長く一緒に働きたいし、幸せになってほしいという思いから、金川さんはあえて「先に与える」姿勢で仕事をしているといいます。だからこそ人が集まり、長く共に戦う仲間となって、ひいては自分が仕事しやすくなるのかもしれません。

■3:時間を見える化して振り分ける

時間家計簿をつけて置き換えると人生が楽しくなる

時間というものは誰にとっても平等に流れていて、そして有限です。この時間をいかに上手に使うかが、人生を楽しく過ごすカギとも言えるかもしれません。

金川さんは、まず時間を家計簿と同じように、自分が何にどのくらい時間を使っているかを見える化することを推奨しています。人生に必要な4つの時間として、(1)いま必要な時間、(2)未来の自分のための時間、(3)楽しむ時間、(4)整理するべき無駄な時間の4つに振り分けます。

(1)は睡眠や食事など、生活に最低限必要な時間。(2)は、資格取得の勉強など、夢をかなえるために自分をスキルアップする時間。(3)は、趣味など自分が「楽しい」と思うことをやる時間。(4)は、ぼーっとしたり目的もなくダラダラする、生産性のない時間。

この4つの時間の中身は人によって変わってきます。入浴が「生活に必要な最低限のこと」の人もいれば、「趣味」といえるほどバスタイムが好きな人もいるからです。そして、(1)や(4)をできるだけ(2)や(3)に変えていくことが、仕事でもプライベートでも自分を飛躍させるために重要なことだそうです。

例えば、保険の営業の仕事をしていて、ノルマの達成に追われているなら仕事=(1)の時間。でも、「契約を達成して年収を〇万円上げる」など目標を設定してがんばれば(2)になるし、本当に保険が好きでお客さんが好きで営業という仕事が楽しくて仕方なくなれば(3)になりうる、と金川さんは例えています。(2)や(3)が多いほうが、きっと充実した人生ですよね。

■4:仕事とは「やりたくない」を誰かの代わりにすることだと考える

間接的に好きになれる仕事をすることがベター

やりたくないことを減らすこと=幸せ、と金川さんは本書の中で定義していますが、「やりたくないことの最たるものが仕事」だとも主張しています。他の人が面倒なこと、大変だと思うこと、やりたくないことを代わりにやってあげることで報酬が発生するので、基本は仕事というのはやりたくないことなのです。

だからこそ、それをいかに好き、面白いにするかが分かれ道なのだといいます。仕事がつまらなければ、日中の大半の時間は楽しくない時間で、飲み会でストレスを発散するしかなくなりますし、週末が待ち遠しくなります。

でも、「仕事が趣味」と言えるくらい楽しくなれば、いくらでも働けるし、ストレスも溜まらず、少ない休みを心待ちにして過ごすだけなんていうこともなくなります。実際、金川さん含め、仕事がうまくいく人は基本、仕事というつまらないものを楽しいものに変えられる人なのだそうです。

そこで金川さんが勧めるのは、間接的に好きになれる仕事を探すこと。直接的に好きなことを仕事にするのは大変なことも多いですが、間接的に好きになれる仕事であれば、続けていくうちに好きを見つけていけるのだそう。

仕事そのものを好きになれなくても、稼げる、出世が早い、人が喜んでいる姿を見られるなど、好きになれる切り口があればいいのです。今やっている仕事でも、こんなふうに好きになれる切り口はないでしょうか? 案外、考え方次第で仕事がやりたくないから楽しいにできるかもしれません。

■5:空気は読んでもあえて合わせない

周りの目は気にしないのが一番!

空気を読むことは、人間関係を円滑にする上で大事なことだとされています。誰だって浮きたくはないし、読めるものなら上手に空気を読みたいと思っているでしょう。

でも、金川さんはあえて、空気は読んでも周りの空気に合わせないポジションにおさまることを勧めています。むしろまわりに「他とは違う空気を持っているな」と思わせてそのポジションにおさまることで、自分がしたいこと、やりたいことに打ち込める環境ができるといいます。

まわりの目は気にせず、まわりの空気を変えてしまえばいいというのは、発想の転換ですね。自分が幸せになるためには、この発想こそが大事だそうです。

「軽んじられて腹が立つ」「仕事はつまらないもの」「周りの目が気になる」など、つい固定観念にとらわれ、こだわるあまり幸せになれないケースは多いと思います。今回はそんなこだわりを捨て、ちょっと目線や発想を変えるだけで幸せを手に入れられる5つの習慣をご紹介しました。こだわりから解放されるために、今日から取り入れてみましょう。

金川顕教さん
経営コンサルタント、ビジネスプロデューサー、投資家、事業家、作家
(かながわ あきのり)大学在学中に公認会計士試験に合格し、卒業後は有限会社責任監査法人トーマツに入社。様々な業種・業態の会計監査、内部統制監査を担当する。多くの成功者から学んだ事実と経験を活かし、経営コンサルタントとして独立。依頼、さまざまなビジネスのプロデュースに携わる。主な著書に『すごい効率化』(KADOKAWA)、『これで金持ちになれなければ、一生貧乏でいるしかない。』(ポプラ社)などがある。
『明日も、こだわらない日にしよう』金川顕教・著 主婦と生活社刊

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WRITING :
Mami Azuma