【目次】
- お尻が痛くなる【原因】
- 【1】「腸腰筋」とお尻の筋肉を一緒にほぐす、ヒップアップストレッチ
- 【2】「ハムストリングス」をほぐしてお尻と太ももの境界線をつくるストレッチ
- 【3】「骨盤底筋」をほぐしてお尻の冷えを和らげるストレッチ
- 【4】「大臀筋」を柔軟にし、垂れ尻をキュッと持ち上げるストレッチ
- 【5】「中臀筋」をほぐして四角いお尻を丸くするストレッチ
- 【6】「大腿筋膜張筋」をゆるめて、ヒップアップ効果を狙えるストレッチ
お尻が痛くなる【原因】
ずっと同じ体勢でいると、体を伸ばしてストレッチをしたくなりますよね。でもお尻はストレッチすることができず、放置している人が多いのではないでしょうか。お尻の筋肉が凝り固まる…実はこれがヒップの形を崩してしまう原因のひとつなのです。そこで村木さんが教えてくれるのが、お尻の深いところにある筋肉=梨状筋のストレッチ。これは腰痛解消にも効きますよ。さらに、この梨状筋の下には、坐骨神経が通っています。この梨状筋が硬く緊張したままだと坐骨神経を圧迫し、痛みを引き起こすことも…。このストレッチを習慣化すれば、美尻をキープできるだけでなく、痛み予防にもなって下半身がラクになるので、ぜひ今日から始めてみてくださいね。
■Step.1:左足の足首を、右足の膝上あたりにのせる
左足の膝を曲げて、右足の膝上にのせます。これが基本姿勢。
■Step.2:Step.1の体勢から右足を両手で手前に引き寄せる
次に右足を太ももを抱えるように、両手で手前に引き寄せます。左側のお尻の筋肉がしっかりと伸びるのを感じましょう。これを20秒間、グーっと引き寄せたままキープを。反対側も同様に行いましょう。
【まとめ|ヒップアップ&腰痛解消に効くお尻ストレッチ4か条】
1. 長時間のデスクワークはお尻の深いところにある筋肉「梨状筋」が凝り固まる。
2.お尻のコリを放置すると、たるんだり広がったして形がくずれやすくなる。
3.お尻のコリを解消すると、美尻効果に加え、腰痛、坐骨神経痛の予防にも。
4.寝ながらできるこのストレッチは計40秒で完了するので、就寝前の習慣にするのがおすすめ。
意外と凝り固まっている…!40秒のお尻ストレッチがヒップアップ&腰痛解消に効く
【1】「腸腰筋」とお尻の筋肉を一緒にほぐす、ヒップアップストレッチ
■プリッと上向きのヒップライン作る「美尻エクササイズ」
「お尻の筋肉や腸腰筋(ちょうようきん)など股関節周りの筋肉をゆるめ、柔軟性をアップさせるストレッチです。お尻は筋肉が大きいので、時間をかけてゆっくりとほぐしてください。テレワークの合間に行えば、腰痛の予防にも効果的」と佐々木さん。「股関節が硬い人は、ひざを無理に高い位置で開こうすると骨盤が崩れやすく、効果も半減してしまいます。なので、ひざを横に開く幅が狭くなりますが、骨盤を固定した状態で、開くところまででOKです。お尻と太ももの境目にも、お尻の横側&うしろ側の筋肉にも効くので、丸いヒップづくりに最適です」(佐々木さん)。
\ストレッチを動画でチェック!/
<Step.1>
四つん這いの状態から、右脚を前に出して右横ヘ向け、つま先を左側に向けます。左脚はうしろへスライドさせながら、右のお尻を床につけます。
<Step.2>
骨盤を左右に揺らして、股関節周りをゆるめます。
<Step.3>
息を吸って、吐きながら体をおへそから前に倒します。ひじを床につけて両手を重ね、おでこを手の甲の上にのせて20〜30秒間ストレッチします。
<Step.4>
Step.2〜3を反対側の足も同様に行います。
垂れ尻も改善! キュッと上がったヒップを作る「美尻メイクエクササイズ」【動画で学ぶコロナ太り対策法】
【2】「ハムストリングス」をほぐしてお尻と太ももの境界線をつくるストレッチ
■太ももが細くなるだけでなく、冷えやむくみ、骨盤の歪みにも効く!
デスクワークで座っている時間が長い人はハムストリングス(太もも裏)をあまり使わないため劣化してしまいがち。この筋肉が弱ってしなやかなハリがなくなってしまうと、太ももが張り出して脚が太く見える、お尻が垂れるなど、目に見えて下半身太りに!さらに血流が悪くなり下半身が冷える、むくむ、歩きにくくなって運動量が減る、代謝が落ちるという悪循環に…! 解決策はハムストリングスに刺激を与えて、ハリを復活させること。
\このメソッドの効果とポイント/
・ デスクワークで座っている時間が長い人はハムストリングスが劣化しがち。
・ ハムストリングスの衰えは、脚が太く見える、お尻が垂れるなど下半身太りの原因に。
・ 血流が悪くなり下半身が冷える、むくむ、歩きにくくなり運動量が減る、代謝が落ちるという悪循環にも。
・ 解決策はハムストリングスに刺激を与える、このエクササイズを隙間時間に行うこと!
<Step.1>壁から40cm離れた位置に立ち、左膝を壁につける、離すを繰り返す
壁の方を向いて、壁から40cm離れた位置に立ちます。そして左足を前に出してつま先を壁につけます。その姿勢のまま左の膝を壁につける、もとのポジションに戻る、を10回繰り返しましょう。このとき、仙骨(お尻の中央にある骨)から前に押し出すように動いてください。この動きで右脚のハムストリングスが刺激されるのを感じるはずですよ。右足のかかとは床から浮かないように気をつけましょう。
<Step.2>壁から70cm離れた位置に立ち、左膝を壁につける、離すを繰り返す
Step.1と同様に動きになりますが、負荷をもう少し強めるために壁から70cm離れた位置に立ち、左足を前に出してつま先を壁につけてください。するとStep.1よりも右足が大きくうしろに下がることになるので、より負荷が高まります。その姿勢のまま左の膝を壁につける、もとのポジションに戻る、を10回繰り返しましょう。このときもStep.1と同様に、右足のかかとは床から浮かないように気をつけましょう。そして反対側も同様にStep.1、2の順で行ってくださいね。
反り腰になるとハムストリングスに刺激がされにくいうえに、腰に負担がかかり骨盤が歪みやすくなるので要注意。姿勢はまっすぐ、そして仙骨から押し出すように、というのを意識しましょう。
40秒で太ももをスッキリ細く!【村木さん考案】立ったまま太ももエクササイズ
【3】「骨盤底筋」をほぐしてお尻の冷えを和らげるストレッチ
■テニスボールを使って座りながらアプローチ
お尻が冷えていて腰痛がつらい、むくみが起こりやすいなどのトラブルに大きく関与しているのが「骨盤の歪み」。それは骨盤の底辺にある「骨盤底筋」という筋肉が加齢によって硬くなることが原因であり、特に下半身に冷えを感じている人は、この「骨盤底筋」をほぐすのが効果的。「骨盤底筋」は奥にあり、手で直接ほぐしにくい場所ですが、エイジングデザイナーの村木さん曰く「テニスボ―ルを使えば簡単」とのこと。
\このメソッドの効果とポイント/
・ 冷え、腰痛、むくみなどのトラブルには「骨盤の歪み」が大きく関与。
・ 骨盤の底辺にある「骨盤底筋」という筋肉が加齢で硬くなることが原因のひとつ。
・ 深いところにあるため手ではほぐしにくいが、テニスボ―ルを使えば簡単。
・ このほぐしワザで骨盤が正しい位置で安定し、血流も姿勢も改善する。
<Step.1>椅子に座り、坐骨の脇にテニスボールを当てる
手を椅子に置いて体を安定させることと、骨盤はなるべく傾けないように気をつけましょう。
テニスボールでほぐす場所は、坐骨の内側、外側を左右それぞれ4か所です。坐骨の位置がわからない場合は、お尻の下に手のひらを当てて、お尻を左右に動かしてみるとわかりやすいですよ。
骨盤の模型で示すと、坐骨の位置はここです。
<Step.2>テニスボールを当てたまま、右の片足を小さく上げ下げする
Step.1の体勢のまま、テニスボールを当てている側の右の片足を約3㎝くらい上げる、下げるを10回繰り返します。このとき、脚は股関節から上げるのを意識しましょう。お尻の右側の丸印(坐骨の内側、外側)2か所に当てて、それぞれ10回行い、ほぐしていきます。左側も同様に行いましょう。
<Step.3>テニスボールを当てたまま、足を左右にゆらゆらと動かす
Step.2と同様にテニスボールを当てている側の右の片足を左右にゆらゆらと10往復します。このときも脚は股関節から上げるのを意識しましょう。お尻の右側の丸印(坐骨の内側、外側)2か所に当てて、それぞれ10往復ゆらして、ほぐしていきます。左側も同様に行いましょう。
下半身冷え&腰痛に効く!【村木さん考案】骨盤底筋をほぐすテニスボール整筋
【4】「大臀筋」を柔軟にし、垂れ尻をキュッと持ち上げるストレッチ
■ヒップアップ&腰痛予防に!
オフィスでも自宅でも座る時間が長い、という人は、お尻のボリュームをつくるための筋肉=大殿筋(だいでんきん)が圧迫され、ハリを失っている可能性が…。これがお尻が垂れ下がったり、横に大きく広がったりする原因のひとつ。さらに腰痛にもつながるので、座る時間が長い人は対策が必要です。
\このメソッドの効果とポイント/
・ 座る時間が長いとお尻の筋肉=大臀筋が硬くなりハリを失う。
・ 大臀筋の柔軟さがなくなると、お尻は丸みをキープできず垂れ下がる。
・ 大臀筋をゆるめてしなやかにするストレッチの習慣化がおすすめ。
・ 腰痛&冷え改善にも効くので体調管理にも有効なストレッチに。
<Step.1>床に座り、右足はうしろに、左足は膝を90度くらいに曲げる
まず、脚を伸ばして座り、次に右足はうしろに、左足はつま先を右方向に向けるように膝を90度くらいに曲げます。背中が丸まらないように、上体は真っ直ぐをキープしてください。これが基本の姿勢です。
<Step.2>上半身を前に倒しながら、手はクロールのように動かす
Step.1の状態から、上半身を前に倒しながら、手はクロールのように大きく回して頭の方向に動かします。
右の腕と手は床に着くまで回し、体は左足の上にしっかりと乗るようにしましょう。このクロールのように手を大きく回す動きを10回行ってください。反対側も同様に行いましょう。
下半身冷え&腰痛に効く!【村木さん考案】骨盤底筋をほぐすテニスボール整筋
【5】「中臀筋」をほぐして四角いお尻を丸くするストレッチ
■横に広がりもたつく下半身を引き締め!
下半身のもたつきが気になる、お尻の形が四角く不恰好になってきている…、と感じている人におすすめしたいのが、今回ご紹介する美尻エクササイズ。お尻の形が崩れる原因は、長時間の座りっぱなしで中臀筋(ちゅうでんきん)が弱って動きづらくなっていることにあり。
\このメソッドの効果とポイント/
・ 座っている時間が長い人は、お尻が垂れて四角くなりやすい。
・ 原因は中臀筋が固まって動きづらくなること。股関節が横に張り出しお尻は横に広がっていく。
・ お尻の筋肉=中臀筋がしっかりと使えるようになるエクササイズが有効。
・ このエクササイズでお尻と太ももの境目がくっきりとして、引き上がった丸い美尻に!
<Step.1>中臀筋の位置を確認
中殿筋とは、骨盤と大腿骨(太ももの骨)をつないでいる筋肉。「上前腸骨棘(じょうぜんちょうこつきょく)」という腰骨のあたりから、股関節の横あたりにある少し出っ張った「大転子(だいてんし)」をつなぐ線の2cmうしろにあり、まずはその位置を確認しましょう。
<Step.2>横向きに寝た体勢になり、ウエストに折りたたんだバスタオルをおく
横向きに寝た状態になり、体勢を安定させるために、ウエストのくびれ部分に折りたたんだバスタオルをおきます。左脚は曲げて、右脚はまっすぐ伸ばす。そして、骨盤は手前側に倒す。これが基本姿勢です。
<Step.3>伸ばした右脚を上げて下すを20回繰り返す
右足首は90度に曲げること。太ももは軽く内側にねじり、かかとはつま先より上になる位置にしてください。そして、伸ばした右脚を上げて下すを1セットとして20回繰り返して。左足も同様に。中臀筋を意識することが大事なので、初めは大転子2cmうしろあたりと指で触りながら行うといいでしょう。
四角いお尻を丸く整えスタイルアップ!【村木さん考案】美尻エクササイズ
【6】「大腿筋膜張筋」をゆるめて、ヒップアップ効果を狙えるストレッチ
■脚の疲労・太ももの横張り解消にも
太ももが横に張り出してパンツやタイトスカートがキレイに履きこなせない…。それは、太もも外側にある「大腿筋膜張筋」が硬くなっているのが原因のひとつ。この「大腿筋膜張筋」を緩めることで、お尻と太ももの筋肉にも働きかけて、脚全体がスッキリ!
\このメソッドの効果とポイント/
・ 太ももの横張りは、太ももの外側の筋肉がギュッと収縮し硬くなっていることが原因のひとつ。
・ 解決策は、太もも外側にある「大腿筋膜張筋」をほぐして緩めること。
・ 歩くときにバランスよく筋肉を動かせるようになるため、張り出しの解消に。
・ ヒップアップ効果や姿勢の改善にもつながるので、スタイルアップに。
太ももの外側をつまんで、足を左右にゆらゆらさせる
脚をのばして座り、脚を安定させてほぐしやすくするために、片足の膝下に巻いたバスタオルを置きます。そして、太ももの側面を両手でつまみ、そのまま状態で足を左右に振るようにゆらゆらさせます。これを30秒くらい行いましょう。この動作で力を使わなくても筋肉がしっかりほぐれます。これを骨盤あたりから、膝の手前まで数か所行いましょう。反対側の足も同様に行ってください。
- TEXT :
- Precious.jp編集部