【目次】

【基礎知識】皮下脂肪を落とすために必要なのこと


【1】脂肪を落とす為に「正しい食べ方」を身につける

摂取カロリーより、消費カロリーを多くすることは、体脂肪を落とすための基本。
摂取カロリーより、消費カロリーを多くすることは、体脂肪を落とすための基本。

摂取カロリーより、消費カロリーを多くすることは、体脂肪を落とすための基本。しかし食べる量を減らしたり、野菜中心の食事にするなど、カロリーオフに精を出すことは、正しいダイエット法と言えるのでしょうか?

これまでに数多くの方のダイエット指導を行ってきた、ボディワーカーの森 拓郎さんに、40代女性が陥りがちな間違ったダイエットについて、お話を伺いました。

食べる量を減らすことで、最初は体重が落ちても、体はその低カロリーの食事に合わせて代謝を落としてしまうので、長期的には太りやすい体を作ってしまうことになります。体は少ないエネルギーしか入ってこなければ、体の代謝を落とし、余計なエネルギーを消費する筋肉を落としていくというワケです。

特に、40代女性にとって良くないのが、早く痩せたいからと、食事を減らして、激しい運動をすることです。エネルギー不足になり、筋力が落ちて、代謝が下がり痩せにくくなるばかりか、栄養不足で老化を加速させてしまいます。

多くの方が、ダイエットは厳しい食事制限と運動をすることだと思っています。中には、運動しないと体脂肪は燃えないとも思っている方もいるようです。しかし、私達の消費カロリーの大半は基礎代謝と日常の活動代謝によるもので、運動で消費できるエネルギーはわずかなもの。

つまり、基礎代謝量とかわらないぐらいの1200kcal程度の食事しかとっていなければ、代謝が下がり、逆に太りやすくなってしまうのです。正しく栄養を摂取して、それを消費できる代謝を獲得するためには、体脂肪になりやすい脂質のような無駄なものをなるべく減らして、エネルギーを消費するのに必要な糖質やたんぱく質、そしてミネラルビタミンを積極的にとるということが重要です。食事制限や流行のダイエットに飛びつくのではなく、正しい食べ方を身につける『食事改善』こそが、太らない体を手に入れる近道なのです」

森 拓郎さん
ボディワーカー
(もり たくろう)大手フィットネスクラブを経て、2009年に自身のスタジオ「rinato(リナート)をオープン。モデルや女優からも大人気で、ピラティス、整体、美容矯正などのボディメイクをはじめ、食事によるダイエットの指導も行う。テレビや雑誌など多くのメディアでも活躍する他、ベストセラーにもなった著書『オトナ女子のためのヤセ方図鑑』(ワニブックス)や、『ダイエット事典(飛鳥新社)』も話題の的。

ダイエット指導の達人・森 拓郎さんに聞く! 40代女性が陥りがちな「間違ったダイエット」とは?

【2】脂肪燃焼に効果的な「朝ラン」をする

脂肪燃焼に効果的な「朝ラン」
脂肪燃焼に効果的な「朝ラン」

朝の時間を有効活用したい。そんな大人女性は多いのでは? そこで思いつくのが「朝ラン」。朝ランを行うことで、脂肪燃焼のスイッチが入り、その日一日、脂肪が燃えやすい身体になるといううれしい効果が期待できます。

距離にこだわらず、「時間」を目安にスタートするのがおすすめです。まずはウォーキングをおりまぜながら30分連続して体を動かし続けるようになることを目標に。

ただし無理は禁物。朝は血圧の急激な変化に加えて体温が低いため、起床後すぐの体は運動に適している、とは言いがたい状態。その意味でもランニング前のウォーミングアップは非常に重要です。朝は無理をせずに、ちょっと物足りないくらいのランニングがおすすめです。

深野祐子さん
管理栄養士・ジョギングインストラクター
(ふかの ゆうこ)Japanマラソンクラブでインストラクター兼フードアドバイザーとして市民ランナー向けの走り方の指導や食事の指導を行う。

心も身体も美しく!40代からの「朝ラン」で充実した日々を手に入れる

【3】「筋トレ」で基礎代謝をつける

たとえばやっかいなお腹の脂肪。お腹の脂肪には「皮下脂肪」「内臓脂肪」の2種類があり、皮下脂肪は筋肉の上、内臓脂肪は内臓の周りにつきます。

内臓脂肪は皮下脂肪に比べると、つきやすく落ちやすいです。また、内臓脂肪は運動の際に最初のエネルギーとして使われやすいため、全体の代謝によって一番初めに燃えるのです。

「そのため、お腹のぽっこりを解消するには、トレーニング1回あたりのカロリー消費量を増やし、全体の体脂肪を減らしていくことが大切になります。1回のトレーニングのカロリー消費量が最も多くなるのは、多くの筋肉を動かすエクササイズ。代表として、スクワットが挙げられます。スクワット1回あたりのエネルギー消費量は、腹筋運動の15倍という報告もありますよ」(村上先生)。

スクワットはカロリー消費量が多いトレーニング。カロリー消費量を増やすことで全体の脂肪量が下がり、脂肪の多いお腹周りがすっきりします。

村上晃平さん
フィットネスコンサルタント
(むらかみ こうへい)運動生理学と心理学の両方のトレーナー資格を有し、一般人から五輪アスリート、大手企業経営者まで、述べ15,000時間以上のパーソナルトレーニング実績を持つフィットネスコンサルタント。世界的ミスコン優勝者や全日空の健康プログラムの開発も手がける。著書に『ビジネススキルがアップする!1分筋トレ法』(発行:アース・スター・エンターテイメント/発売:泰文堂)、『ミスコン優勝者たちも実践する35の新ルール 筋美人ダイエット』(幻冬舎)などがある。

1分間エクササイズで肥満をリセット!オフィス、電車、お家で簡単に「燃やせる体」になる

脂肪を落とすのに効果的な「タイミング」を知る


脂肪が燃えやすい身体づくりにあたって、重要なのはタイミング。 女性の身体は、ホルモンバランスの関係上、むくみやすい生理前約 1 週間〜生理中の「むくみ期」と、代謝がいい生理中期から14日くらいの「やせ期」があります。

「むくみ期」は身体に水分を溜め込みやすいため、水分排出、血行促進のためのストレッチがおすすめ。もちろん、冷え性の方にもいいですね。

「やせ期」であれば、溜め込んだ老廃物の排出期間でもあり基礎代謝がよくなり脂肪が燃焼しやすいので、有酸素運動などで身体を活発に動かすとダイエットにも効果的です。

これからも運動を継続的に続けていくために、身体のタイミングに合わせて、自分なりに無理のない運動からはじめましょう。

\「むくみ期」の人はストレッチを!/

むくみ期のストレッチ
むくみ期のストレッチ

だるくてやる気のおきない「むくみ期」の人は、テレビを見ているときやお風呂上りなどにゴロゴロするだけの、簡単ストレッチがおすすめです。血行がよくなり、気分もスッキリします。ポイントを押さえて、おなかを意識して行いましょう。

いずれにしろ、無理は禁物です。普段運動をしない人は、おなかに力が入りづらかったりお尻をうまく使えなかったりするもの。「疲れた」と思ったらやめて、起き上がるようにしましょう。

\「やせ期」の人は筋トレを!/

やせ期にする筋トレ
やせ期にする筋トレ

「筋トレ」がおすすめ...とはいうものの、日常的に運動をしていない人の場合、いきなり激しい運動をすると身体を痛めてしまう場合があります。「簡単にできる」「クセづけのため」の筋トレなら、ハーフスクワットがおすすめ

後ろに転がらないように手はテーブルなどをつかみ、お尻を突き出すように沈みこみます。膝がつま先より前に出ないように注意して。

岩間晴美さん
パーソナルトレーナー
(いわま はるみ)1966 年生まれ。子供の頃からバレエを習い、フィットネスクラブのインス トラクターなどを経てパーソナルトレーナーへ。3 人の子供の母でもある。著書に『カラダと ココロの筋トレ BOOK〜更年期はオンナの人生好転期〜』がある。 

あなたは今「むくみ期」? 「やせ期」?ダイエットに効果的な運動は、この2周期で違うんです!

脂肪燃焼に有効な「エクササイズ」【2選】


【1】1分でできる!全身に有効な 「スロースクワット」

お腹のぽっこりを解消するにはスクワットが最適
お腹のぽっこりを解消するにはスクワットが最適

スクワットは、「太ももの前が熱くなり、お尻と太ももの後ろの筋肉がストレッチされている」という感覚が重要です。

<STEP.1>足を腰幅ほどに開き、手を耳の横に置いた状態で、やや腰を落として立つ。

<STEP.2>1・2・3・4・5秒のカウントで、ひざが床と水平になるまでお尻を下げていきます。この時、ひざがつま先より前に出ないように注意してください。

<STEP.3>同じく1・2・3・4・5秒のカウントで、STEP.1の状態に戻す。これを6回繰り返して終了です。

【2】燃えるカラダをつくる「クロスアーム・レッグレイズ」

体幹を鍛えると、全身のパフォーマンスの向上にも役立つ
体幹を鍛えると、全身のパフォーマンスの向上にも役立つ

全身の多くの筋肉を使う体幹トレーニングは、エネルギーの消費量も大きいのが特徴です。さらに、体幹を鍛えると体の軸が安定するので、各部位の筋肉が発達しやすくなり、全体的なパフォーマンスの向上にも繋がります。

<STEP.1>四つん這いになり、手を肩の下と垂直になる位置に置く。

<STEP.2>右手と左足を1・2・3・4・5秒のカウントで伸ばす。体の背中側の全面すべてに力を入れて伸ばすことがポイントです。

<STEP.3>1・2・3・4・5秒のカウントで手を縮め、ひざを胸の方に寄せて背中を丸める。この時、体のお腹側の前面すべてに力を入れ、縮めることが大切です。

<STEP.4>STEP.2~3を6回繰り返して終了です。

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皮下脂肪を定着させない「マッサージ」【2選】


【1】寝ながら簡単にできる!「お腹つかみマッサージ」

<STEP.1>脂肪が気になるところをつかみ、脚を揺らす

・仰向けになり、脚を閉じて膝を立てる。
・両手で脂肪が気になるところを奥の筋肉を捉えるようにつかんだまま、息を吐きながら膝を左右に小刻みに揺らす。これを10往復行います。

奥の筋肉を捉えるように思い切ってガシッとつかむのがコツ。凝り固まっている筋肉がほぐせて歪み解消に。
奥の筋肉を捉えるように思い切ってガシッとつかむのがコツ。凝り固まっている筋肉がほぐせて歪み解消に。

<STEP.2>おへそ周りを中心に時計回りに7か所行う

・丸で示したところをつかんで、脚を左右に揺らしましょう。
・おへそ周りはリンパが集中しているので、ここに刺激を与えると血行が良くなり代謝が上がる効果が。

>丸で示したところ以外にも、気になるところがあれば併せてケアをしましょう。
丸で示したところ以外にも、気になるところがあれば併せてケアをしましょう。

<STEP.3>動いた老廃物を鼠径部(そけいぶ)のリンパ節に流す

・老廃物を巻き込んで厚くなった皮下脂肪をほぐすと、老廃物が流れやすくなります。
・そこで腹部に手のひらを当てて、動いた老廃物を鼠径部のリンパ節に向かって流しましょう。

力を入れる必要はなく、さする程度でOK。このとき息を止めずにゆっくりと深呼吸をしながら行いましょう。
力を入れる必要はなく、さする程度でOK。このとき息を止めずにゆっくりと深呼吸をしながら行いましょう。

【まとめ|脂肪を流すお腹つかみマッサージ4か条】
1.運動不足なうえに、食べる量が多くなる…これが正月太りの原因。
2.皮下脂肪が定着してしまう前に、脂肪や老廃物を排出するマッサージがおすすめ。
3.指でお腹の脂肪をつかんだまま脚を左右に揺らす方法なら、効率良くもみほぐせる。
4.深いところの筋肉をとらえるようにガシッとつかむのが秘訣。これでお腹周りがすっきり!

寝ながら簡単にできる!お正月太りを解消する、お腹つかみマッサージとは?

【2】入浴中にできる!「ふくらはぎもみほぐしマッサージ」

<STEP.1>ふくらはぎを両手でしっかりとつかんだまま足首を回す

・バスタブに寄りかかった状態で、片足の膝をあげて、ふくらはぎを持ち上げながらしっかりと両手でつかむ。これが基本姿勢。
・そして、膝の高さはキープしながら足首をぐるっと大きく回していく。これを10回。
・反対回しも同様に10回行いましょう。そして位置をずらしながら、計4カ所でこれを繰り返しましょう。

足首を回す時は、なるべく大きな円をぐるりと描くように行いましょう。
足首を回す時は、なるべく大きな円をぐるりと描くように行いましょう。

<STEP.2>STEP.1の体勢のまま、つま先を上げ下げする

・STEP.1の体勢で、ふくらはぎの筋肉を両手でつかんだまま、次はつま先を上げ下げします。
・はじめにつま先をしっかりと上にあげます。

ふくらはぎの筋肉が動くのを感じるくらい、しっかり上げてしっかり伸ばすこと。
ふくらはぎの筋肉が動くのを感じるくらい、しっかり上げてしっかり伸ばすこと。

・次につま先をしっかりと伸ばす。
・これをワンセットでこれを10回行います。
・そして位置をずらしながら、計4カ所でこれを繰り返しましょう。

ふくらはぎの筋肉はあまり使わないので、硬くなっている人が多いもの。触ってみるとむくみを感じる人は筋肉が硬くなっている証拠。
ふくらはぎの筋肉はあまり使わないので、硬くなっている人が多いもの。触ってみるとむくみを感じる人は筋肉が硬くなっている証拠。

【まとめ|パンパンのふくらはぎを入浴中に細くする、もみほぐしメソッド4か条】
1.長時間のデスクワークと運動不足でリンパの流れが悪くなると脚のむくみが起こる。
2.ふくらはぎの筋肉が硬くなり、血流やリンパの流れが悪くなることが原因のひとつ。
3.特に運動が苦手な人は入浴中にケアしてむくみの一掃を。
4.ふくらはぎの筋肉と脂肪にアプローチするメソッドで血流とリンパの流れを活性化するのが解決策に。

この記事の執筆者
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