【目次】
太ももが太くなる「原因」

■老廃物が溜まり、むくんでしまう
太もも、お尻によく見られる肌表面の凹凸がセルライト。日本人女性の80%以上にあると言われます。脂肪細胞の中に老廃物が蓄積され大きく成長してしまった状態で、自覚しない内にどんどん進行してしまうばかりか、一度できると解消するのが難しいといわれているくらい厄介なものなのです。
座り姿勢が長時間続くと、鼠径部を圧迫してしまいます。するとリンパの流れが滞り、脂肪細胞の周りに老廃物が溜まりやすくなり肥大化してしまう…。これがセルライトに。なのでリンパの流れをスムーズにすることが解決の近道に!
太もも&ヒップのセルライト撃退に!リンパのつまり解消メソッドとは?
■ハムストリングス(太もも裏)が衰えている
ハムストリングスとは、おしりの付け根から太ももの裏側、太ももから膝裏周辺にある3つの筋肉の総称で、歩いたり、走ったりするときに使われています。
このハムストリングスは、加齢による筋力低下に加え、デスクワークなどで座っている時間が長いとしなやかさが失われ、どんどん硬くなり衰えてしまいます。すると太ももの前側の筋肉に負荷がかかり、太もも横に張り出して脚が太く見える、お尻が垂れるなど、下半身がもったりとした印象に見えてしまいがち。タイトなパンツを履いたときにスッキリと見えないのは、このハムストリングスが衰えているからかもしれません。
40秒で太ももをスッキリ細く!【村木さん考案】立ったまま太ももエクササイズ
■太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋)が硬くなっている
体重が増えたわけでないのに、太ももの外側が張り出して、下半身が太く見えてしまう…。その原因は、太ももの外側の筋肉が硬くなっているから。ここがギュッと収縮し、外へ外へと太ももを引っ張ってしまっているのです。
この横張り解消に効果的なのが太ももの外側にある「大腿筋膜張筋」をほぐして緩めること。これによって骨盤や脚の骨や筋肉を本来のあるべき場所に戻す。すると歩くときにバランスよく筋肉を動かせるようになるため、張り出しを解消することができます。さらに、ヒップアップ効果や姿勢の改善にもつながるので、スタイルアップが期待できますよ。
■反り腰になっている
慢性的な腰痛やむくみがつらい、太っているわけではないのにお腹だけぽっこり…これらは「反り腰」が原因かもしれません。「反り腰」とは、背骨の腰部分(腰椎)の反りが強くなる状態のこと。その原因は姿勢が悪く猫背だと体が重心のバランスを取ろうとして腰が反る、もしくはヒールを履き続けていることで骨盤が前傾して腰が反りやすくなる、などと言われています。
いずれにしても「反り腰」は、腰に負担がかかるので腰痛になりやすく、骨盤周りの筋肉が硬化することで代謝が悪くなり、下半身のむくみに繋がってしまいます。さらに骨盤が開いた状態なので、内臓が下がりお腹がぽっこりとしてくるし、太ももが横に張り出してしまうことも…。思い当たる人は、「反り腰」かどうかをチェックし、対策が急務ですよ。
エイジングデザイナーの村木さん曰く、「反り腰」は骨盤や股関節に関わる「腸骨筋」「大腰筋」が硬くなっていることが原因のひとつなので、まずはここを緩めることが先決なのだとか。特に座り姿勢が多い人は、この「腸骨筋」「大腰筋」がいつの間にかカチカチに固まっている人がほとんど! そこで村木さんが教えてくれるのが、椅子を使って「腸骨筋」「大腰筋」を緩めるストレッチ方法。たった60秒で完了するし、ふだん意識していなかった骨盤周りの筋肉をしっかりと伸ばすことで、腰や脚がスッキリと軽くなりますよ。
村木宏衣さん指南|むくみも腰痛も解消!60秒で完了する「太もも伸ばしストレッチ」が効く
■浮指になっている
健康な足の場合は、指先と指のつけ根、かかとの3か所で体を支えているのですが、「浮き指」になっていると指のつけ根とかかとの2か所だけに。足の指に体重がうまくのっていないために自然と重心がうしろにかかりやすくなり、上半身はそのバランスをとろうと前傾姿勢=猫背のような状態に…。すると姿勢が悪くなるため、首から腰にかけての筋肉に負担がかかり腰痛につながるのだとか。
また、2点だけで体を支える「浮き指」の場合は、足裏にかかる衝撃がうまく分散されず、そのためふくらはぎや太ももに必要以上の力がかかってしまい、筋肉に余計な負担をかけてしまう…。そして、その負担を和らげるために脂肪を蓄えようと下半身が太くなる…という恐ろしい負の連鎖に!
だから「浮き指」の人は今すぐにでも解消すべきで、対策は凝り固まった足の甲の筋肉をほぐすことと、足指じゃんけんで足指の筋力をアップさせるのが効果的。足指じゃんけんがうまくできない…という人がいるかもしれませんが、初めは指でサポートしながらでもいいので続けるうちに足の指がしっかりと使えるようになるし、外反母趾や巻き爪予防にもなるので、頑張って継続してみましょう。
足の「浮き指」が原因!?腰痛や下半身太りが劇的改善する方法とは?
太ももの張りを解消するメゾット【5選】
【1】太ももの横張りをスッキリ!美脚メソッド
\このメソッドの効果とポイント/
・太ももの横張りは、太ももの外側の筋肉がギュッと収縮し硬くなっていることが原因のひとつ。
・解決策は、太もも外側にある「大腿筋膜張筋」をほぐして緩めること。
・歩くときにバランスよく筋肉を動かせるようになるため、張り出しの解消に。
・ヒップアップ効果や姿勢の改善にもつながるので、スタイルアップに。
■太ももの外側をつまんで、足を左右にゆらゆらさせる
脚をのばして座り、脚を安定させてほぐしやすくするために、片足の膝下に巻いたバスタオルを置きます。
そして、太ももの側面を両手でつまみ、そのまま状態で足を左右に振るようにゆらゆらさせます。これを30秒くらい行いましょう。この動作で力を使わなくても筋肉がしっかりほぐれます。
これを骨盤あたりから、膝の手前まで数か所行いましょう。反対側の足も同様に行ってください。

【2】座り方を変えるだけ!太ももの張り出し解消&美尻対策メソッド
\このメソッドの効果とポイント/
・お尻が左右に広がるようにベターッと座ったままでいるとと太ももが横に張り出しやすい。
・お尻が下がったり、平らになったりもするので正しい座り方をマスターするのは大事。
・正解は、太ももとお尻のお肉をギュッと体の中心に寄せながら座ること。
・骨盤が安定して美尻効果があるので、今すぐ改善を!
<STEP.1>足は床につけて背筋をまっすぐにして座る
背もたれには寄りかからず、座面の3分の2くらいで浅めに座りましょう。膝は正面に向けて、足は床から離れずしっかりとつけます。これが基本の姿勢です。

<STEP.2>両手で太ももを持ち上げて、外側に向かってねじる
太ももの肉を外に向かって回転させるようにねじって、ももの裏の肉を中心に集めます。

<STEP.3>STEP.2のまま、お尻を上げる
お尻を浮かせると、ベタっと広がっていたお尻の肉が中央に集まりやすくなります。

<STEP.4>そのまま下ろす
太ももとお尻の肉が中央に集まった状態のまま、太ももをストンと下ろします。これで骨盤もお肉も正しい位置に!反対側も同様に行いましょう。

村木宏衣さん指南|座り方を変えるだけ!太ももの張り出し解消&美尻対策メソッドとは?
【3】太ももの張り出しが気になる人に!かかと&脚歪み解消メソッド
\このメソッドの効果とポイント/
・ 脚が太くなる原因のひとつが「かかとの歪み」。
・「かかとの歪み」を放置すると、骨盤が歪み、太ももやふくらはぎが外に張りだす。
・靴底の減り方が左右で違っている、という人は「かかと」が歪んでいる証拠。
・「かかとの歪み」をケアすれば、脚の歪み、むくみ解消に繋がるし、体調不良の予防にも。
<STEP.1>椅子の上に片足を置く姿勢に
マッサージしやすいように、椅子の上に片足を置きます。安定しやすいように、低めの椅子がおすすめです。

<STEP.2>かかとをつかむようにしながら揉みほぐす
STEP.1の体勢で、親指と人さし指で挟むようにつかんで、かかとをもみほぐします。15秒くらい行いましょう。

色で示したかかと全体をもみほぐします。特に硬くなっていると感じたところは重点的に行いましょう。

<STEP.3>かかとをつかんだまま、つま先を上げ下げする
かかとが動かないようにしっかりとつかみ、つま先を上げ下げします。これを15回行ってください。できる範囲で大きく上げ下げしましょう。

<STEP.4>くるぶし周辺を揉みほぐす
STEP.1の体勢で、親指と人さし指で挟むようにつかんで、くるぶし周りをもみほぐします。内側、外側とも行いましょう。15秒くらい行いましょう。

くるぶしの周りには、ツボやリンパが集まっています。足の老廃物が流れやすくなるので、むくみ解消効果もあり。反対側の脚も同様にSTEP.1〜4を行いましょう。

太ももの張り出しが気になる人に!【村木さん考案】かかと&脚歪み解消メソッド
【4】40秒で太ももをスッキリ細く!立ったまま太ももエクササイズ
\このメソッドの効果とポイント/
・デスクワークで座っている時間が長い人はハムストリングスが劣化しがち。
・ハムストリングスの衰えは、脚が太く見える、お尻が垂れるなど下半身太りの原因に。
・血流が悪くなり下半身が冷える、むくむ、歩きにくくなり運動量が減る、代謝が落ちるという悪循環にも。
・解決策はハムストリングスに刺激を与える、このエクササイズを隙間時間に行うこと!
<STEP.1>壁から40cm離れた位置に立ち、左膝を壁につける、離すを繰り返す
壁の方を向いて、壁から40cm離れた位置に立ちます。そして左足を前に出してつま先を壁につけます。その姿勢のまま左の膝を壁につける、もとのポジションに戻る、を10回繰り返しましょう。
このとき、仙骨(お尻の中央にある骨)から前に押し出すように動いてください。この動きで右脚のハムストリングスが刺激されるのを感じるはずですよ。右足のかかとは床から浮かないように気をつけましょう。

<STEP.2>壁から70cm離れた位置に立ち、左膝を壁につける、離すを繰り返す
STEP.1と同様に動きになりますが、負荷をもう少し強めるために壁から70cm離れた位置に立ち、左足を前に出してつま先を壁につけてください。するとSTEP.1よりも右足が大きくうしろに下がることになるので、より負荷が高まります。その姿勢のまま左の膝を壁につける、もとのポジションに戻る、を10回繰り返しましょう。このときもSTEP1と同様に、右足のかかとは床から浮かないよ

反り腰になるとハムストリングスに刺激がされにくいうえに、腰に負担がかかり骨盤が歪みやすくなるので要注意。姿勢はまっすぐ、そして仙骨から押し出すように、というのを意識しましょう。

40秒で太ももをスッキリ細く!【村木さん考案】立ったまま太ももエクササイズ
【5】反り腰を改善する、太もも伸ばしストレッチ
\このメソッドの効果とポイント/
・姿勢が悪く猫背の人、ヒールの高い靴を愛用している人は、「反り腰」になりやすい。
・「反り腰」は、むくみや腰痛を引き起こすなど体調不良につながりやすい。
・骨盤の歪みも関与しているので、お腹がぽっこりしたり、太ももが張り出してしまうことも。
・骨盤や股関節に関わる筋肉の硬化が原因のひとつなので柔軟性を取り戻すストレッチが効果的。
<STEP.1>椅子に左脚の膝をのせる
椅子を背後に置いて、左脚の膝を椅子の座面に置く体勢になります。その際、右手は椅子におき、左手は腰に当てて背筋はまっすぐ伸ばして、正面を見ましょう。

<STEP.2>腰を正面に押し出し、太ももをストレッチ
STEP.1の体勢から、右膝を軽く曲げて腰を正面に押し出しましょう。これによって、腸骨筋、大腰筋がストレッチされて緩みます。これを30秒キープしましょう。最初はバランスを取るのが難しいですが、お腹を凹ませるように力を入れると体幹が安定しますよ。右側も同様に行いましょう。

村木宏衣さん指南|むくみも腰痛も解消!60秒で完了する「太もも伸ばしストレッチ」が効く
筋肉をほぐして血流を改善するメゾット【3選】
【1】太もものセルライト撃退に!リンパのつまり解消メソッド
\このメソッドの効果とポイント/
・リンパの流れが滞ることで、 老廃物が溜まり脂肪細胞が肥大化してセルライトに。
・長時間座りっぱなしでいると鼠径リンパ節がつまり、お尻や太もものセルライトが増殖してしまう。
・鼠径部のリンパ節のつまりを解消することがセルライト対策に。
・つまりを解消すると下半身のむくみ、冷え解消にもつながるので、習慣化がおすすめ。
<STEP.1>鼠径リンパ節の位置を確認
リンパ節とは、老廃物を押し流すゴミ箱の様な役割をしている器官のことです。リンパ節の部位をよくほぐすことは、リンパの流れやはたらきをスムーズにする上でとても重要。特に下半身のむくみや冷え、セルライトを解消するには鼠径リンパ節のつまりを解消しておくことが重要なので、改めて位置を確認しておきましょう。

<STEP.2>鼠径部をプッシュしたまま、膝をゆらゆらさせて刺激をあたえる
まず、バスタオル2枚をきつく丸めてから、膝の下を当てます。こうすると膝が固定できるし、安定して座りやすくなります。左手の親指以外の4本指で右側の鼠径部をプッシュしたまま、右手は膝上をつかみ、膝下方向に圧をかけてストレッチします。そのままの状態で、膝を左右にゆらゆらと回旋させると、鼠径部に適度な刺激を与えることができて、つまり解消に。これを30秒行って。そして反対側も同様に行いましょう。

初出:太もも&ヒップのセルライト撃退に!リンパのつまり解消メソッドとは?
【2】テニスボールで太ももの前側をほぐすメソッド
\このメソッドの効果とポイント/
・座りっぱなしの時間が長い人も立ち仕事の人も、どちらも脚への負担が大きくむくみやすい。
・「太ももの前側の筋肉=大腿四頭筋」が硬くなることで、血液とリンパの流れが悪くなりむくみが起こる。
・大腿四頭筋が硬く縮んでしまうと、骨盤の歪みにつながり腰痛を引き起こすことも。
・テニスボールを使うこのメソッドなら、ラクに大腿四頭筋をほぐせてむくみ解消効果絶大。
<STEP.1>うつ伏せになり、テニスボールを前太ももに当てる
このメソッドは、テニスボールで筋肉に対して垂直に圧をかけてほぐすのが目的。うつ伏せになり、テニスボールを前太ももに当てて、印の4か所をマッサージしていきます。ボールが横に逃げないように、しっかりと押さえ込みましょう。

<STEP.2>STEP1の体勢のまま、膝を曲げ伸ばしする
STEP1の体勢のまま、膝の曲げ伸ばしを1か所につき10回行いましょう。これをStep.1の丸印の計4か所を行って。反対側の脚も同様に行いましょう。

<STEP.3>STEP.1の体勢のまま、膝下で円を描く動作を
つま先で円を描くように、膝下をぐるっとまわします。これを10回。同様にStep.1の丸印の計4か所を行って。反対側の脚も同様に行いましょう。

テニスボール1個でむくみも疲れもスッキリ。寝ながらできる美脚メソッドとは?
【3】下半身太りの原因となる、浮指解消メソッド
\このメソッドの効果とポイント/
・腰痛や下半身太りを引き起こす原因は「浮き指」が大きく関与。
・「浮き指」のままだと重心がうしろにかかりやすく、上半身はそのバランスをとろうと前傾姿勢=猫背になり腰や脚に負担がかかる。
・対策は凝り固まった足の甲の筋肉をほぐすことと、足指じゃんけんで足指の筋力をアップすること。
・続けるうちに足の指がしっかりと使えるようになるし、外反母趾や巻き爪予防にも効果的。
<STEP.1>手の指を足の指の間に入れ、足の甲の筋肉をほぐす
椅子に座り、足をもう片方の足の太ももにのせる。次に、手の指を1本ずつ、足の指の間に入れて軽く握り、甲の方に指をしならせます。その状態で5秒間キープ。これを10回行って。反対側の足も同様に。

<STEP.2>手の指を使って足の指の筋肉をほぐす
「浮き指」になっている人は、足の指の筋肉が硬くこわばり動いていない状態なので、手の指で凝り固まった筋肉をもみほぐしましょう。

<STEP.3>足指じゃんけんをする
グー、チョキ、パーと足指を動かしましょう。これを10回行って。指がうまく動かない、という人はグー、パーだけでもOK。やっていくうちにどんどん使えるようになるので、諦めずに継続しましょう。グー、チョキ、パーで1回とカウントし、これを10回。反対側の足も同様に行って。

足の「浮き指」が原因!?腰痛や下半身太りが劇的改善する方法とは?
- TEXT :
- Precious.jp編集部