【目次】
- 【基礎知識】99%がリバウンドする「原因」
- 適切な「減量目標」
- 【1】「呼吸法」を身につけて常にリバウンドを抑制
- 【2】「ながら運動」でこまめに脂肪燃焼
- 【3】「朝ストレッチ」で1日中代謝アップ
- 【4】「ツボ押し」で疲れを予防
- 【5】「お風呂」で1日のむくみをリセット
【基礎知識】99%がリバウンドする「原因」
脂肪が落ちると、どう頑張っても筋肉も落ちる。それがリバウンドの原因のひとつ
「どんなに頑張っても、脂肪は6割くらいしか落ちません。残り4割は筋肉や水分です。10kg体重が減ったとしたら、6kgが脂肪で、その他は筋肉と水分なのです」と、フィットネスコンサルタントの村上晃平先生は言います。
筋肉が減ると代謝が下がり、今まで消費していたエネルギーが消費できなくなるので、脂肪が体につきやすくなります。これが、リバウンドの大きな原因のひとつです。
ボディビルダーは、一度増量してから減量して、脂肪を極限まで絞っていく
「プロのボディビルダーのなかには、増量期と減量期を分けている人もいます。増量期にはたくさん筋肉をつけるような食事をします。このときには、同時に脂肪の量も増えてしまいます。対して、コンテスト前の減量期には食事を変化させ、体重を落として脂肪を極限まで絞っていくのですが、この時期にはプロでさえ、ある程度の筋肉量を落としてしまうことを避けることができないのです」(村上先生)。
脳は、体重の減少を生命の危険シグナルと感知する
減量すると太りやすくなる理由は、これだけではありません。脳は、体重の減少を“生命の危機”と捉え、抵抗するというのです。
適正体重(セットポイント)を下回ると脳はエネルギーを欲し、得られなければ省エネをスタート
「脳がインプットしている適正体重があり、それは“セットポイント” と呼ぶことがあります。体重がセットポイントを下回ると脳が危険を感じ、エネルギーを欲します。それでもエネルギーが得られないと、今度はエネルギー消費を節約し始めます」(村上先生)。
つまり、ダイエットで減量したら、脳は食欲を増進させてしまうのです。それでも、我慢して食べないと、今度は代謝を下げてエネルギーを貯めようとします。減量に伴い筋肉量が下がるのも、脳が体のエネルギー消費量を下げるための、ひとつのメカニズムと考えることができます。
実際に体重を10%落とした人は代謝が抑制され、エネルギーの消費量が減るという研究結果もあります。
セットポイント(適正体重)は、一度上がると下げられない!?
さらに恐ろしいことに、セットポイントは一度上がると下げることができないとも言われているそう!
つまり、脳にとっての適正体重はどんどん上がっていく一方で、それを下回ることは生命危機と判断し、抵抗をしてしまう…。
「体重が上がる→セットポイントが上方修正される」になると、永遠に体重を減らすことはできないのでは!?と絶望的な気持ちになりそうですが……実は、脳の特性を知れば、体重減は不可能ではないのです。
初出:ダイエットするとむしろ太る!?「食事制限+運動」が99%リバウンドする理由
適切な「減量目標」
脳が体重の減少に気づかないよう「減量は1か月に体重の4%以内」で!
「セットポイントは下がらないといいましたが、実はこれは脳が自らの生命を危機にさらすことがないように“体重”を基準にしているだろう、という生理学的な仮説に過ぎません。しかしこれを逆手に取ると、脳に気づかれないようにすると減量が可能になるのではないか、という仮説が成り立つのです」(村上先生)
それでは、具体的にどうすれば、脳に気づかれないようにすることができるのでしょう?
「1か月に落とす体重は、現体重の4%以内にして、徐々に下げていくとよいとされています」(村上先生)。
例えば、現在の体重が60kgの人の場合は、1か月に落とすのは2.4kg以内。体重50kgの人の場合は、2kgということになります。
「『ダイエットをしよう』と思わないことも大切ですね。減量を意識すると、脳は抵抗しようとしてきます。『メリハリのある美しいボディになる』など、目標は別のところに置きましょう」(村上先生)。
今まで必死になって行っていたダイエットが逆効果だったなんて…。これからは、正しい知識に基づいて、安定して美しいボディを目指していきたいですね。
初出:ダイエットするとむしろ太る!?「食事制限+運動」が99%リバウンドする理由
【1】「呼吸法」を身につけて常にリバウンドを抑制
なぜ呼吸だけでダイエットできるの?
呼吸は人間が絶えず行なっている消化活動ともいえます。
新鮮な酸素を吸い込み、体全体の血管を活性化させることで血流や代謝がアップし、脂肪燃焼に繋がるのだとか。お腹を凹ませた状態で行う胸式呼吸をすることによって内臓脂肪をも分解するので、ぽっこりお腹にも効果を発揮します。それには、ただ呼吸するだけではNG。呼吸の仕方がカギとなるのです。
STEP1:息を全部「はぁー」と吐き出し、お腹を凹ませまる
布団の圧縮袋がペシャンコになるイメージやおへそを背骨につけるようなイメージでお腹を凹ませます。手は自然な位置、楽なところに置いてOKですが、姿勢を正すために胸の前でクロスしたり、手を左右の肋骨に添えたり、お腹に当てたりするのもよし。
息を口で吐きながら最初のうちは5〜10秒を目安に凹ませた状態をキープ。慣れてきたら30秒キープできるように、徐々に時間を伸ばしましょう。
STEP2:お腹を凹ませた状態のまま、鼻から息を吸う
胸を前後左右に大きく膨らませるようにして、鼻から自然に息を吸いましょう。そのとき、お腹は凹ませたままで膨らませないのがポイントです。
鼻から吸い込み、肋骨が広がって胸が膨らむイメージで行います。そして、口から細く息をはいていくこと。肋骨が開いたり閉じたりすることで、お腹を刺激してくれます。肩や首をリラックスして、背骨はまっすぐキープしましょう。
STEP3:STEP1とSTEP2を繰り返す
朝起きた際に5回繰り返すと、頭が冴えてスッキリとした1日をスタートさせることができます。週末など時間がある場合は、回数を10回にしてみるのもよいでしょう。また、仕事中に気分転換を図りたいときに行うのもオススメです。
初出:呼吸法ダイエットで、正月にダレたお腹の贅肉をスッキリ!
【2】「ながら運動」でこまめに脂肪燃焼
\しゃがみこむときと、立ち上がるときはスクワットの意識で!/
「しゃがみこむ」と「立ち上がる」動作も正しく行って、ながら美容に取り入れましょう。
実は、太ももシェイプとヒップアップを始め、ふくらはぎやアキレス腱のストレッチもしている状態になるので、むくみが取れて美脚効果が期待されます。
それだけではなく、筋肉量の多い下半身を刺激することで、代謝がよくなり、全身の血流もアップ。極めつけは、内臓にも圧をかけるので腸にもよくて、結果的に美肌へもつながります。
\しゃがむときのポイントは3つ/
1:お尻を引くようにしながら、股関節を折りこむ
2:膝とつま先の向きをそろえる
3:ゆっくりとしゃがみこむ(息を吐きながら)
股関節を折りこむ意識が掴みにくい方は、始めは背中が地面と平行になるくらい深く折り曲げてから、膝を曲げてみてください。そうすると、腿の付け根に人差し指を挟めそうになる感覚を掴めるでしょうか? それから、膝とつま先の向きをそろえることを意識しながら、ゆっくりとしゃがみましょう。
\立ち上がるときのポイントは1つ/
1:「ラップ&ジップ」を意識して立ち上がる
多くの方が、気が緩んだ状態で立っていると、膝が内側に向いているかと思います。これをピラティスの基本動作「ラップ&ジップ」で解決。まずはかかとと母指球をしっかりと踏み込みます。
脚の付け根から膝も外を向くようなイメージで外旋(ラップ)させて、その延長にある座骨(お尻)は寄せ、丹田に力を入れてズボンのチャックを上げる(ジップする)ように、姿勢を整えることを指します。
立ち上がるときには、この意識をしながら、日常生活では使っていないお尻や内ももの筋肉を刺激します。
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【3】「朝ストレッチ」で1日中代謝アップ
肩甲骨付近には「褐色脂肪細胞」という脂肪を燃焼しエネルギーに変える細胞が集まっているので、意識的に肩甲骨を動かすと代謝アップにつながります。さらに午前中に代謝を上げておくと、その後の5〜6時間、高代謝の状態が続きます。目覚めもスッキリして朝から頑張ろう! という気にもなれるので、一石二鳥ですね。
STEP1:腕を頭上に上げる
STEP2:お尻の後ろで指先同士を合わせる
STEP3:それぞれ10〜20回ぐらいを目安に繰り返す
肩甲骨から腕が生えているように動かすのがポイントです。
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【4】「ツボ押し」で疲れを予防
STEP1:下半身の冷えを解消する「湧泉」のツボを押す
足の裏の中央よりやや上、足をグーにしたときにくぼむ場所が「湧泉」。
足の冷えを解消する代表的なツボで、プッシュすると冷たくなった足先がじわっと温かくなるのを感じるでしょう。また、気力や生命力が泉のように湧くツボといわれていますので、疲労や倦怠感が消え、やる気がわいてきますよ。
足の裏から両手を包み込むようにしてもち、両手の親指を重ねてプッシュします。深呼吸しながら、気持ちいいと思える程度の強さで5秒かけてゆっくり押し、5秒かけてゆっくり戻します。1回でも十分効果はありますが、5回くらい繰り返すといいでしょう。
STEP2:むくみ改善に効く「足三里」のツボを押す
「足三里」は、ひざのお皿のすぐ下、外側のくぼみに人さし指をおき、指幅4本そろえて小指があたる位置。
内臓の動きを活発にして体の中に溜まった老廃物の排出を促してくれるツボ。脚がパンパンにむくんでつらい時は、ここをプッシュしましょう。また溜まった疲れを和らげて免疫力もアップする効果あり。
押し方は「湧泉」と一緒。両手で包み込むようにして、両手の親指を重ねてプッシュします。深呼吸しながら、気持ちいいと思える程度の強さで5秒かけてゆっくり押し、5秒かけてゆっくり戻します。これを5回繰り返して。
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【5】「お風呂」で1日のむくみをリセット
筋肉の柔軟性を取り戻すと、脂肪がたまりやすい部分の代謝を高める効果も期待できます。このケアで、太ももの「内転筋(ないてんきん)」にアプローチできます。
STEP1:片方のひざを曲げて外に倒し、両手の4本指と親指を大きく開いて内ももをしっかりつかむ。
STEP2:そのままひざを曲げ伸ばしして、内ももの筋肉や脂肪をほぐす。
STEP3:つかむ位置をずらしながら片脚で4か所、各10回ずつ行う。片足が終われば、反対の脚も同様に行う。
多くの人が内ももの筋肉をうまく使えずに、硬直してそけい部につながるリンパの流れを滞らせています。
入浴中、太ももの裏側を両手でつかんで、ひざを曲げ伸ばしするだけ。根本からふくらはぎにかけて、順番にほぐしていくのがベストです。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部